みなさま、こんにちは。

今日からとうとう師走入りしましたね。
先日はなんと大阪で初雪が降ったとか。
まだまだ冬はこれからなのに、どんどん寒くなりそうで身構えてしまいます。
それでも1年に区切りをつける12月は、好きな季節です。

さて、今日は映画『新しき世界』(原題:『新世界』)の予告編などを。

今年も残りひと月なので、今年観た映画などをまとめてアップしたい欲求に駆られております。
今年の映画で外せないのは、やっぱり今日取り上げる『新しき世界』ではないでしょうか。

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ご覧のとおり、地味です。オトコ臭いです。絵面が暗いです。

大体メンツが、チェ・ミンシク、イ・ジョンジェ、ファン・ジョンミンな時点で、ウキウキ楽しい話な筈がありません。(笑)

見た目のまんま、内容も寸分違わぬノワール。
痛い、ツライ、やめて、暴力反対、な感じで女性たちに避けられること請け合いの外装なのですが、いいです。なんなら、メチャメチャいいと言っていいでしょう。
暴力シーンオンパレードなだけの無内容なノワール映画とは、一線を画しています。

「オンナコドモは見なくていい」なスタンスの韓国内R18指定のこの映画は、今年2月に公開されました。いかにも陰鬱そうな装いでありながら、観客動員数470万。18禁でありながらこのスコアは異例と言えるでしょう。おそらく「思ったより面白い」と口コミ効果が働いた結果でしょうね。

企業の仮面をかぶり勢力を拡大し続ける、組織暴力団「ゴールド・ムーン」。
組織のNo.2で華僑出身のチョン・チョン(ファン・ジョンミン扮)を支えるイ・ジャソン(イ・ジョンジェ扮)がこの物語の主人公です。
チョン・チョンに厚い信頼を寄せられているジャソンなのですが、ジャソンにはチョン・チョンに決して知られてはいけない重大な秘密がありました。

ジャソンの「秘密」を盾に骨の髄まで利用しようとするのが、刑事のカン・チョルチャン。
ジャソンは「ゴールド・ムーン」に送り込まれた潜入捜査官なのです。

ネタバレはしません。

日本でも来年2月から全国ロードショーなので、よろしければみなさまもご覧になってみてください。

こちらが最近公開された日本版ポスター画像。(出典はコチラ

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日本版のポスターも素敵ですね。

このポスターは、韓国での別のポスターの合わせ技なんです。

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ひとつ俺と仕事をしよう

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これで本当に最後だと言ったじゃないですか?

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悪いがブラザーにひとつ頼みがあるんだ

それぞれの内面を切り取った、素晴らしいカット。
映画を観てこのポスターをみると、また感慨があります。

さて、こちらの映画。
既に日本での映画公式サイトも立ち上がっています。
映画の情報はまだほとんどありませんが、そのうち充実してくるでしょう。
映画の公式サイトはコチラです。

you tubeにもアップされている予告編。
こちらは公式サイトからも見れるようになっています。

予告編、いいですね。

しかしながら、字数の問題か、プロモ重視の結果かは存じませんが、翻訳がビミョーにビミョーなのが気になります。

なにしろ意訳のレベルを超えて、台詞がまるきり違うという・・・・・・。

うーーーーん。苦笑。

でもきっと、本編は大丈夫でしょう! 根拠ありませんが!(笑)

この映画で、今年の青龍映画祭の最優秀男優賞を獲得したファン・ジョンミンさん。
青龍映画祭がなぜ今年ソン・ガンホさんになにも賞をあげなかったのか若干いぶかしんでいる私ですが、それでもファン・ジョンミンさんは最優秀男優賞をとるだけの演技でした。

この映画は本当に無駄がまったくありません。
「あのシーンはなくてもいい」と思わせるカットがまったくないです。
映画音楽も良く、なによりも男たちの鬼気迫る演技が見事。

色々書きたいのですが、ぐっとこらえます。

そして。2度観るようお勧めするのは反則だと思うので、できれば言わずにおきたかったのですが、この映画は、2度見るとさらにいいです。

「2度見ても粗がなく」、「無駄なシーンがない」という表面的で消極的な評価から言うのではなく、ディテールすべてに意味があったと2度見て気づいたことから、そう思います。

来年2月は『スノーピアサー』と『新しき世界』で、韓国映画ファンは沸きそうですね。