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9 2014年5月
みなさま、こんにちは。
日に日に暖かく、初夏の緑が目に眩しい季節になりました。
半袖でも過ごせそうな陽気になってきましたね。
・・・・・・などと書いていつもあとから気づくのですが。
東西南北に分布する日本列島。
どこを基準に天気を語るかで全然違ってきますよね。
むずかしい。
全然そんな気候じゃないというみなさまには、すみません。(笑)
さて、今日は“ガチョウの夢”(邦題仮)という歌をアップします。
“거위의 꿈”は「コウィエ クム」と読みます。
意味は「ガチョウの夢」。
「みにくいアヒルの子」でもなく、「ガチョウ」ってところがミソなんですよね、この歌。
みにくいアヒルの子だと、つらい時期があっても大きくなったら美しい白鳥になるわけですが、ガチョウはずっと平凡にガチョウのまま。
そんな平凡なガチョウが、それでも抱く夢。
なんかもうこれだけでウルッときませんか?(笑)
人生は悲しくて腹立つことだけに偏ったり、逆に楽しくて嬉しいことしかないなんてことはなくて、悲しいことと腹立つことに嬉しいことや楽しいことが織り交ざってるものですよね。後者が多い時はそのままでいいけど、前者のほうが多すぎる時にはつとめてバランスをとり心の安寧を計るのが肝要だろうと思うのですが、この歌はそういう時の切り替えに向いている歌なのではないかと思います。
人を癒す力のある歌詞なんですよね。
オリジナルは、1997年10月に発売されたCarnival(カーニバル)のファーストアルバムの1曲。
カーニバルはイ・ジョクさんとキム・ドンリュルさんのプロジェクトユニットで、発表されたのはこのアルバム1枚のみです。
イ・ジョクさんはその前に「パニック」という男性デュオで活動、キム・ドンリュルさんも同じく男性デュオ「展覧会(チョルラメ)」で活動していました。映画『建築学概論』で挿入歌として使われた『記憶の習作』をご記憶の方もいらっしゃると思います。あの歌声が「展覧会」時代のキム・ドンリュルさんです。
左がイ・ジョクさんで、右がキム・ドンリュルさん。
上記の写真は2008年の時のもの。
「カーニバル」の頃はこんな感じ。
滲んでますね。若さと時代が。(笑)
この歌をおよそ10年後の2007年1月にカバー曲として発表したのがインスニさん。
インスニさんによってこの歌はより幅広く知られることになり、ライブなどでたくさんの歌手に歌われるように。
この曲は作曲をキム・ドンリュルさんが、歌詞はイ・ジョクさんが担当。
イ・ジョクさんは今年2月に行われたソロライブで、実はこの歌は30分ほどの短い間に作詞したのだと明かし、ファンを驚かせもしました。
すごいですよね。30分で作詞とは。(笑)
きっと言葉がギュッと詰まってたんでしょうね、胸の中に。
では、どうぞ。
まずはカーニバルバージョン。
거위의 꿈
난 난 꿈이 있었죠
버려지고 찢겨 남루하여도
내 가슴 깊숙히 보물과 같이 간직했던 꿈
혹 때론 누군가가
뜻 모를 비웃음 내 등뒤에 흘릴 때도
난 참아야 했죠
참을 수 있었죠 그날을 위해
늘 걱정하듯 말하죠
헛된 꿈은 독이라고
세상은 끝이 정해진 책처럼
이미 돌이킬 수 없는 현실이라고
그래요 난 난 꿈이 있어요
그 꿈을 믿어요 나를 지켜봐요
저 차갑게 서 있는 운명이란 벽 앞에
당당히 마주칠 수 있어요
언젠가 나 그 벽을 넘고서
저 하늘을 높이 날을 수 있어요
이 무거운 세상도 나를 묶을 수 없죠
내 삶의 끝에서 나 웃을 그날을 함께 해요
늘 걱정하듯 말하죠
헛된 꿈은 독이라고
세상은 끝이 정해진 책처럼
이미 돌이킬 수 없는 현실이라고
그래요 난 난 꿈이 있어요
그 꿈을 믿어요 나를 지켜봐요
저 차갑게 서 있는 운명이란 벽 앞에
당당히 마주칠 수 있어요
언젠가 나 그 벽을 넘고서
저 하늘을 높이 날을 수 있어요
이 무거운 세상도 나를 묶을 수 없죠
내 삶의 끝에서
나 웃을 그날을 함께 해요
私には夢がありました
打ち捨てられ 引き裂かれ ボロボロになっても
胸の奥深く宝物のように大切にしてきた夢が
またある時は誰かが
よく分からないあざけりを私の背に投げかけても
私は耐えねばなりませんでした
耐えられました その日のために
いつも心配するかのごとく言うのです
空疎な夢など毒に過ぎないと
この世は終わりの定められた本も同じ
既に取り返すことなど出来ないのが現実だと
そう 私には夢があります
その夢を信じています 見ていてください
あの冷たく立ちはだかる運命という壁の前に
堂々と向き合ってみせます
いつか私はその壁を越え
あの空を高く舞い上がれるでしょう
この重苦しい世界も 私を縛り付けてはおくことはできない
人生の最後に笑う その日をともに迎えて下さい
いつも心配するかのごとく言うのです
空疎な夢など毒に過ぎないと
この世は終わりの定められた本も同じ
既に取り返すことなど出来ないのが現実だと
そう 私には夢があります
その夢を信じています 見ていてください
あの冷たく立ちはだかる運命という壁の前に
堂々と向き合ってみせます
いつか私はその壁を越え
あの空を高く舞い上がれるでしょう
この重苦しい世界も 私を縛り付けてはおくことはできない
人生の最後に笑う その日をともに迎えて下さい
ナン ナン クミ イッソッチョ
ポリョジゴ チッキョ ナムヌハヨド
ネ カスム キプスッキ ポムルグァ ガッチ カンジッケットン クム
ホク テロン ヌグンガガ
トゥッ モルル ピウスム ネ トゥンディエ フルリル テド
ナン チャマヤ ヘッチョ
チャムルス イッソッチョ クナルル ウィヘ
ヌル コッチョンハドゥッ マルハジョ
ホッテン クムン トギラゴ
セサウン クッチ チョンヘジン チェッチョロム
イミ トリキルス オムヌン ヒョンシリラゴ
クレヨ ナン ナン クミ イッソヨ
ク クムル ミドヨ ナルル チキョバヨ
チョ チャガプケ ソ インヌン ウンミョンイラン ピョガッペ
タンダンヒ マジュチルス イッソヨ
オンジェンガ ナ ク ピョグル ノムコソ
チョ ハヌルル ノッピ ナルルス イッソヨ
イ ムゴウン セサンド ナルル ムックルス オプチョ
ネ サルメ クッテソ
ナ ウスル クナルル ハムケ ヘヨ
ヌル コッチョンハドゥッ マルハジョ
ホッテン クムン トギラゴ
セサウン クッチ チョンヘジン チェッチョロム
イミ トリキルス オムヌン ヒョンシリラゴ
クレヨ ナン ナン クミ イッソヨ
ク クムル ミドヨ ナルル チキョバヨ
チョ チャガプケ ソ インヌン ウンミョンイラン ピョガッペ
タンダンヒ マジュチルス イッソヨ
オンジェンガ ナ ク ピョグル ノムコソ
チョ ハヌルル ノッピ ナルルス イッソヨ
イ ムゴウン セサンド ナルル ムックルス オプチョ
ネ サルメ クッテソ
ナ ウスル クナルル ハムケ ヘヨ
そして、インスニさんバージョン。
こちらのプロモーションビデオは庶民のささやかな夢語りを織り交ぜたつくりになっています。
1997年、イ・ジョクさんが23歳の時の作詞した歌を、2007年、50歳になったインスニさんがカバーしたわけですが、インスニさんが歌うとまた全然違う重みが浮かび上がってくるのが、歌の妙味です。駐韓米軍の軍人だった父。父の顔を一度も見ることなく差別と貧困の中で育ったというインスニさん。
ちなみにこの「ガチョウの夢」、色んな人が色んな形で歌っていますよね。
ほんとに色んな方がいるのですが、私のえこひいきでSISTARのヒョリンちゃんバージョンを最後に貼っておきます。
いずれもyou tubeのものなので、リンク切れになるかもしれません。
ヒョリンちゃん、相変わらずの歌唱力。素晴らしい。
一瞬オリジナルキーで歌っているのかと思うほどの低音ぶりを発揮していますね。実際は2音上げたところでしょうか。
悲しみをこらえながら頑張ろう、人に笑われても自分を信じて奮い立とう、みたいなイメージの沸いてくるこの歌ですが、曲のタイトルがガチョウなだけに華々しい変身もそんなに期待できない切ないこの感じ。
そのへんがさらに人々の哀愁を誘うのでしょうか。
頑張って、頑張っても、駄目かも知れない。
でも、駄目かもしれなくても、やっぱり諦めないで頑張る。
そんな弱きものたちの切ない前向きさとかすかな希望が込められた歌だからこそ、時々人々は歌いたくなるのでしょうね。
おそらく自分を慰め、また前を向くために。
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6 Responses for "♪“ガチョウの夢” カーニバル&インスニ"
白香夏さま
こんにちは!
私もこの「ガチョウの夢」大好きなコリアンソングの一つです。
一度聞いたら忘れられないメロディー。
最初、曲のタイトルも分からなくて、かすかに聞き取れた「ナン ナン クミイッソヨ」をタイプして検索かけたら出てきた「ガチョウの夢」、私もこれを聞くと奮い立たされます。
カラオケでも挑戦するのですが、さすが素人。ぜんぜん声が出ません笑
いろんな人がカバーしてるのを聞きますが、インスニさんはもちろん、Sisterのヒョリンさんがオーケストラバックに歌っていたのを聴いて、鳥肌立ちましたね!
あんな風に歌える歌手は日本で言うと誰でしょうかねー。
和田あきこ?故尾崎紀世彦?布施明とかもイケる?笑
「ガチョウの夢」は、歌う人、聞く人、それぞれの人生に響き、共鳴できる名曲だと思います。
たくさんの人に聞いてもらいたいですよね!
あ~私もがんばろう!
ナオさま
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
この歌、お好きなんですね。嬉しいです。(≧∇≦)
いいですよね~。私も、なんかもう、すぐウルウルきちゃいます。
すがすがしく前向きになれるんですよね。「よし、がんばろう!」って。
ほんとにたくさんの方に聴いて頂きたい名曲ですよね。
私もナオさまと全く同じで、日本で歌うとなると和田アキ子さん?布施明さん?とか思ってたんですけど、ん~、和田アキ子さんよりは布施明さんかなぁ、あーでもちょっとNHK歌謡番組っぽくなりすぎるなぁ、なんて勝手な想像してました。(笑)
ヒョリンちゃんの歌声を聞いて、もしかしてMISIAさんとかいいかもと今思ってます。
ヒョリンちゃんは一体なんなんでしょうか、あの説得力は。
あの若さであの歌声の年輪、なかなか醸せない気がします。
この歌、韓国の人たちと一緒にカラオケに行って歌ったら大合唱でしょうね。私は歌ったことないですが、今度やってみます。
結構10代20代の若い子たちが大好きな歌ですよね。家で中学生の息子がひとり熱唱してるって、そういえば知り合いが言ってた気がします。かと思えば知り合いの60代の男性もこの歌が大好きだったり。
・・・なんて書いてるうちに勝手にまた感動してきて、人間礼賛モードに入りそうになってしまいました。(笑)
ありがとうございました。(*^_^*)
韓ドラファン歴7年です。この曲、『ベートーヴェン・ウィルス』で知りましたが、そんな歴史あったとは。読み応えのある、中身の濃い文章、堪能しつつ勉強になりました。知識として使わせていただきます(笑)。97年って、金大中が日本の芸能文化を受け入れる直前ですよね。最近は日本の市場を多分に意識している面々も多い韓国芸能界ですが、カーニバルの2人はその辺皆無ですよね。純粋にいい音楽を作っただけと。それを思うと、感慨深くなります。
織田祐二さま
はじめまして。
コメント大変嬉しく拝見いたしました。
どうもありがとうございます。(*^_^*)
“ガチョウの夢”は、色々なドラマがある歌ですよね。
歌自体も、それを歌う人たちも。
金大中大統領が日本の大衆文化受け入れを行う直前に作られた歌が、今では韓流ファンによってカラオケで歌われたりしているあたりにも、またドラマを感じます。(^-^)
ありがとうございました。
よろしければ、またいつでも遊びにいらしてくださいませ。
返事ありがとうございます。『ベートーベン』、2011年頃、フジの昼間のやつで見てフツーに感動して、最近、久々に見直したのですが、前以上に感動して、とりわけ、「ガチョウの夢」が鮮烈に残り(当時もいい曲だなとは思ったはずですが)、ネットでどういう曲なのか韓流ファンの意見探した次第です。勉強になりました。
余談ですが、5,6年前、知り合った韓国の女の子と『ベートーベン』の話になり、「チャン・グンソクって、チャラチャラしたイメージあるけど、演技はいい。とくにあのドラマの役は」なんて通ぶって話をしたら、彼女いわく「あのドラマは脇役がベテランの実力派多いから、彼、緊張して、よけい気合入ったのかも」とのことで、その真偽はともかく、妙に納得した覚えがあります。韓ドラって、脇役で上手い役者、多いんですよね。
織田祐二さま
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
『ベートベン・ウイルス』、私自身は途中の回を飛び飛びにしか見ていないのですが、その韓国の方が仰ったとおりチャン・グンソクさんの初めの頃の演技に緊張が感じられたというのは、実際に記事などでよく目にすることのようですね。
出れば大衆的な人気を得られるであろうロマンティック・コメディ出演話を断って、みんなが避けて通ったこの役に果敢にチャレンジしたとの記事を私も読みました。
やはり『イケメンですね』の影響かと思うのですが、確かにチャラチャラしたイメージがついてますよね。私もなんとなくそんなふうに見ていましたが、実は幼い頃から芸能活動をしていたのは貧しい家計を支えるためだったそうで、自らそのことを誇りに思いながら、学校でのいじめなどにも耐えたと回顧するのを何かで読んで以来、華やかな外見からはうかがい知れない苦労人なのだなと密かに肩入れしています。(笑)
肝心の演技もお上手ですよね。
そして仰るとおり、確かに韓国ドラマには主役を食うほど芸達者な脇役が揃っていらっしゃいます。主演クラスの俳優を緊張させる環境かもですね。(^^)
ありがとうございました。(^-^)
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