みなさま、こんにちは。

気づけばもう5月も下旬にさしかかり。
気持ちが落ち着かないまま韓国では選挙期間に突入です。
6月4日に地方選挙があるんですよね。
ここでソウル市長はじめとした自治体長も選ばれるわけですが。
起こるべくして起きたセウォル号事件の背景にある現与党の政治体質に、これを機に有権者市民から厳しい審判が下されるといいのですが。
韓国では2006年から永住権者の外国籍住民にも地方参政権が認められていますので、該当するみなさまは是非是非票を投じてきて下さいませ。

さて、今日はディズニー映画『アナと雪の女王』(韓国版『冬の王国/겨울왕국』)の主題歌を。

原題“FROZEN”、韓国では“겨울왕국(キョウルワングッ)/冬の王国”、日本では『アナと雪の女王』と名づけられたこの映画。
全米公開は昨年11月、韓国は1月16日、日本では3月14日に公開され、軒並みすごい興行成績を叩き出していることもニュースなどで報じられていましたよね。

韓国では、1,000万人を突破したソン・ガンホ主演『弁護人』のぶっちぎりな観客動員数連続1位を6週目で破り、かつ、アニメーション映画としては初めて動員1,000万人を超えた映画。

韓国では公開からひと月半ほどで1,000万人を超えましたが、日本も同様のスコアでゴールデンウィークの頃に1,000万突破を果たしました。日本で1,000万人を超えたのはポニョ以来6年ぶりなのだとか。

とにかく、すごい人気。

韓国でも日本でも、周りに見た人がたくさんいます。


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既にご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、この映画はとにかく歌がいいですよね。

ディズニー映画なので吹き替え版があり、各国とも自国言語に翻訳して主題歌を歌っているわけですが。
韓国では主題歌“Let it go”を劇中ではパク・ヘナ(박혜나)さん、エンディングはSISTARのヒョリンさんが担当しています。


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そして、パク・ヘナさん。


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パク・ヘナさんはミュージカル俳優で、現在も舞台“WICKED(ウィキッド)”に出演中です。

劇中で流れる“Let it go”は“다 잊어(タ イジョ)”(「全部忘れて」の意)というタイトル。

各国言語に訳されているだけあって、歌詞の内容、解釈が個々に違っているのが面白いと思いながら、私は見ています。

そもそも”Let it go”を”다 잊어/全部忘れて”と訳すのはどうなんだという声もあったようなのですが、それは脇に置いといて。(「ありのままで」もだいぶ意訳ですし。笑)

オリジナルでは、劇中はエルサ役のイディナ・メンゼルが、エンディングではデミ・ロヴァートが歌い、各国ともその方式にならってということなのか日本はエルサ役の松たか子さんが劇中で、エンディングはMay Jさんが“Let it go~ありのままに~”を歌っているのですが。
日本語版、韓国語版をみてみると、歌詞がかなり違います。
各々の特性が垣間見れて面白いです。

そして韓国語版、実はヒョリンさんバージョンとパク・ヘナさんバージョンの歌詞も違うんです。
そこはなぜ?!(笑)

「どの解釈も正しい」ということが、翻訳なのでありえるわけなのですが。
面白い。
放つメッセージは、実は結構違ってます。
これが全部正解っていう。翻訳ってなんて面白いんでしょう。

ここでは韓国版を取り上げてみます。

歌詞だけでなく、それぞれの歌声から受ける印象もかなり違うので、是非聴き比べてみてください。

まずはミュージカル俳優パク・ヘナさんバージョンから。
こちらはyou tubeのDisneyミュージックVEVO公式チャンネルより。



다 잊어

하얀 눈 뒤덮인 산 위엔 발자국 하나 없구나
그 누구도 없는 왕국 내가 이곳 여왕이야
내 안에 부는 바람 거친 폭풍을
막을 수 없어 애를 썼지만

마음 열지 마 들키지 마
착한 모습 언제나 보여주며
철저하게 숨겼는데 들켜버렸어

다 잊어 다 잊어
이젠 참지 않을 거야
다 잊어 다 잊어
문을 열고 나아 갈 거야

괜찮아 누가 뭐라 해도
폭퐁 몰아쳐도
추위 따윈 두렵지 않다네

거리를 두고 보면 모든 게 작아 보여
나를 두렵게 했던 것들 이젠 겁나지 않아
어디까지 할 수 있을까 내 능력 확인하고파
내 맘대로 자유롭게 살래

다 잊어 다 잊어
하늘 바람과 살태야
다 잊어 다 잊어
이젠 다시 울지 않을래

당당히 살아갈래
폭퐁 몰아쳐도

내 힘은 눈보라로 세상을 덮고
내 영혼 휘몰아치면 꽁꽁 얼려 버리네
내 마음 가는 대로 모두 얼음 돼
돌아가지 않을래 과거는 과거야

다 잊어 다 잊어
이제 다시 일어설 거야
다 잊어 다 잊어
착했던 그 소녀

당당히 살아가리라
폭풍 몰아쳐도
추위 따윈 두렵지 않다네

白い雪で覆われた山の上には 足跡すらない
誰もいない王国 私はここの女王
私の中で吹き荒れる激しい暴風を
止められなかった 頑張ってみたけど

心を開いちゃ駄目 気づかれちゃ駄目
いい子の姿をいつも見せながら
徹底して隠してきたのに 気づかれてしまった

全部忘れる 全部忘れるわ
もう我慢などしない
全部忘れる 全部忘れるのよ
扉を開いて出て行くわ

大丈夫 誰に何を言われようと
暴風が吹き荒れようとも
寒さなんて怖くないから

離れてみてみたら すべてが小さく見える
私が怯えていたものも もう怖くなくなった
どこまでやれるかしら 自分の能力が知りたいの
自分がやりたいように自由に生きるわ

全部忘れる 全部忘れるわ
空と風とともに生きるの
全部忘れる 全部忘れるのよ
もう二度と泣かない

堂々と生きていくわ
暴風が吹き荒れようとも

私の力は吹雪で世界を覆うこともでき
この魂が荒ぶれば カチカチに凍らせることもできる
私の思うがままに すべてを氷にできるのよ
もう戻らない 過去は過去よ

全部忘れる 全部忘れるわ
もう一度立ち上がるのよ
全部忘れる 全部忘れるわ
いい子だったあの少女

堂々と生きていくわ
暴風が吹き荒れようとも
寒さなんか怖くない

この歌、すーごくいいです。
もうなんか、涙が出る出る。

映画をご覧になっていない方のために解説をしますと、この歌は自分の能力(触れたものをすべて氷に変えてしまう)をひたすら隠さざるをえず、萎縮してきた王女エルサが、とあることからその能力が人々の知るところとなり、逃げたあとに自分のこれからの生き様を決意として語る歌です。

もうこれからは自分の心を隠さない。
何をどう言われたって、自分が生きたいように生きていくぞ。
堂々と胸張って生きていくぞ。
自分がどこまで出来るかやってみよう。

こういうメッセージには、心揺さぶられちゃいますよね。

王子様に幸せにしてもらう物語りじゃないあたりも、よいです。
これ、完全に女の子をエンパワメントする歌/映画ですよね。

・・・・・・と暑苦しくなってきましたが。(笑)

一方、ヒョリンちゃん。

私、ヒョリンちゃんはえこひいきなんですが。
まずはお聞きになってみてください。
上述したように、歌詞は結構違います。
動画はyou tubeの同じチャンネルから。



Let it go

Let it go Let it go
더 이상 참지 않아
Let it go Let it go
나는 이제 떠날래

오늘 밤 내린 하얀 눈은 온 세상을 뒤덮고
이 외로움 한 가운데 나 홀로 남겨졌네
내 안에 부는 바람 거친 폭풍되고
정말 힘든 맘 하늘은 알겠지

맘 열지 마 보여주지 마
너를 감춰 숨겨둬야 해
그 아무도 내 모습을 알지 못하게

Let it go Let it go
더 이상 참지 않아
Let it go Let it go
나는 이제 떠날래

난 이곳에 여기 이곳에
Let it go Let it go
외로움 따윈 상관없어

거릴 두고 보면 모든 게 작아 보여
날 두렵게 했던 것 이젠 겁나지 않아
차가운 공기들속에 의지는 강해져
날 가뒀던 세상 향해 이젠 소리칠 거야

Let it go Let it go
더 이상 참지 않아
Let it go Let it go
나는 이제 떠날래

난 이곳에 서 있을 거야
Let it go Let it go
외로움 따윈 상관 없어

그동안 내 삶은 얼음에 갇혔었지
이제는 달라 어제의 내가 아냐
나를 찾지 마

Let it go Let it go
더 이상 참지 않아
Let it go Let it go
나는 이제 떠날래

난 이곳에 여기 이곳에
Let it go Let it go
그 누구도 날 막지 못해

Let it go
Here I’ll stay

Let it go Let it go
Let it go

Let it go Let it go
もうこれからは我慢しない
Let it go Let it go
私はもう行くのよ

今宵降りし白い雪は あたり一面を覆い
寂しさの真ん中に 私はひとり残された
胸の中に吹きすさぶ風は 激しい暴風となり
どれだけつらい気持ちでいるかは 神様は分かってくれるはず

心を開いちゃ駄目 見せては駄目
自分を隠しておかなくちゃ
誰にも本当の姿が分からぬように

Let it go Let it go
もうこれからは我慢しない
Let it go Let it go
私はもう行くのよ

私はここに ここにいるわ
Let it go Let it go
孤独でも平気よ

離れてみてみたら すべてが小さく見える
私が怯えていたものも もう怖くなくなった
冷たい空気の中で 意志は強くなる
私を閉じ込めた世界に向かって 大声を上げてやる

Let it go Let it go
もうこれからは我慢しない
Let it go Let it go
私はもう行くのよ

私はここに立ち続ける
Let it go Let it go
孤独でも平気よ

今までの私の人生は 氷に閉じ込められてきた
でももう違う 昨日までの私じゃないの
私を探さないで

Let it go Let it go
もうこれからは我慢しない
Let it go Let it go
私はもう行くのよ

私はここに ここにいるわ
Let it go Let it go
誰も私を止められやしない

Let it go
Here I’ll stay

Let it go Let it go
Let it go

ステキです。ヒョリンちゃんも。

ヒョリンちゃんはオリジナルでエルサを演じたイデナ・メンゼルの歌を聴き、原曲のよさをどう生かすかを考えながらレコーディングしたそうですが。

どこかの記事に書いてあったのを思い出しました。

ヒョリンバージョンは、「いい子」に苦しみつつ自由を渇望し、結果とうとう爆発して解き放たれたエルサを表現するには、あまりにも「最初からいい子じゃない子の声」だと。

どんな評価だ!

でもなんだか納得!(笑)

そうなんですよねぇ。
ヒョリンちゃんはもとから自由奔放な感じが。歌唱法からも。(笑)

ここはやっぱり、「まっすぐ」な感じで歌ったほうが、味が出るんでしょうね、この歌は。
そんなわけで、普段はヒョリンちゃんびいきの私ですが、今回はパク・ヘナさんバージョンのほうにグッと入っちゃいました。

ちなみに各国版もあるんですね、この歌。

こちらもDisney公式@日本。

プロモの力の入れようも、すごい。(笑)

どのパートも素晴らしいです。
気づいたらDisney礼賛に入りそうな勢いの自分が、若干気にはなりつつ。(笑)

最後に、ちょっと前のものになりますが、3月8日にMBCの歌番組特別編でヒョリンちゃんとエイリーが”Let it go”を熱唱した時の動画を貼っておきます。

こちらはyou tubeのMBC kpop公式チャンネルより。

・・・・・・なに、キミタチ。
歌唱力、ハンパナイんすけど。(笑)

アイドル女子がこんだけ歌が歌えるって。
もうなんか。嬉しいです。

ふたりとも、どちらかというと、「最初からいい子じゃなかったっぽい子」の歌声ではありますが、構いません。いい子でなくてもいいです。(笑)