みなさま、こんにちは。

今日は20日から韓国で公開となったコン・ユさん主演映画『釜山行き/Train to Busan』の予告編などを取り上げてみようと思います。

夏休みに照準を当てて公開された韓国版ブロックバスター、『釜山行き』(邦題仮)。

コン・ユさんをはじめマ・ドンソクさん、チョン・ユミさんらが出演しているこの映画、公開からわずか4日しか経っていない23日現在で既に300万を超える観客動員を果たしています。

とはいえこの数字にはからくりがあって、公開前の15日から「有料試写会」と名うって実質上前倒し上映を行い、その時点で50万人の動員数を稼いでるんですよね。

観客を集めそうな映画、人気の出そうな映画だけを映画館が集中的に上映することで、あおりを受けた他の映画が上映取り消しになったり早朝や深夜上映に回され、多様な映画を見たい観客の選択肢が狭められているとの批判が絶えないのが韓国映画館の現状なので、公開前からあの手この手で観客を動員しようと躍起になりすぎるのはどうなんだろうと思ってしまうのですが、蓋を開けてみるとこの映画、「そんなことをしなくても十分面白いのに」の声、続々と聞かれています。

『グエムル』の系譜とも言われるこのパニック映画。

なんと、韓国映画初の本格派「ゾンビもの」です。

Train to Busan_poster1

Train to Busan_poster2

キャッチコピーは「最後まで生き残れ」。

映画の内容としては、正体不明のウイルスが全土に拡散し、緊急災難警報令が宣布される中、KTXに乗っていた人々が唯一の安全な都市である釜山に生き残りをかけて向かうというもの。

正直「ゾンビもの」と聞いた時は「今時ゾンビって」と若干笑ってしまいそうになったのですが、実はこの映画、今年のカンヌ映画祭の「ミッドナイト・スクリーニング部門」に正式に招待され、好評を博していたんです。
今年のカンヌといえば『アガシ(お嬢さん)』(邦題仮)ばかりが注目されていましたが、『アガシ』が酷評を受けた影で密かにこの映画への反応は良かったんですよね。勿論あまりにジャンルの違う映画なので、単純な比較はできませんが。

ちなみに。

映画のポスターと同時に、変なもの見つけてしまいました。

これです。

Train to Busan_parody

前代未聞のウエディングブロックバスター
俺もう結婚行き
7月25日大公開

そんなに嫌なら、しなきゃいいじゃん!(笑)

実はこれ、映画のネタバレ禁止を促すためのパロディなんだそうです。
まったく分かりにくいにもほどがあります。(笑)

もしかしたら今年最初の1000万映画になるかもと言われているこの映画。

恐らく日本にも入ってくると思われます。

そんなこんなを期待しつつ、予告編をアップします。



スアンが明日こっちに来るって、一人でも。

子どもを一人でどこに行かせるんだよ。

あれ? ジニだ。

ごめん、ごめん。

第69回カンヌ国際映画祭公式招聘作

釜山行きKTX406がまもなく出発します。

あの、ひとり変な人が乗ってるんですけど。

チーフ、11号車に急患が出ました。

なんだ? あれなんだよ?

ドア閉めろ!

韓国を襲った前代未聞の災難

スアン。ちょっと一人でここで待っててくれ。

なんで誰もいないんだ?

上がれ、上がれ!

早く、早く! 

何やってるんだ、出発させろ!

駄目です、まだ友だちが乗ってません。

パパ!

まだ南海岸は通れる。

これを引き連れたまま釜山に行きましょう、すぐに。

2016年7月

何号車?

13号車。早く来て!

最後まで生き残れ!

トンネルを過ぎたら入るぞ。

あんたたち、今何が起きてるか、分からないのか?

生き残りをかけた最後の死闘

なんてことしたんだよ!

みんな乗れたじゃないか!

この列車はこれ以上釜山に向かうことができなくなりました。

コン・ユ チョン・ユミ マ・ドンソク
チェ・ウシク アン・ソヒ キム・ウィソン

前代未聞の災難ブロックバスター
釜山行き
7月20日公開

なんだか漂いますよね、『グエムル』的な雰囲気。

韓国の人々は多くの子どもたちの命を奪ったセウォル号事件やMERSのパニックを経てきているだけに、こうした映画を見る人々の思いや感想も、それ以前とは大きく異なるような気がします。
私も是非見てみようと思います。

娘を抱えて走るコン・ユさんもカッコイイですが、見所はマ・ドンソクさんかも知れません。
あの太い腕でゾンビを何人倒してくれるのでしょう。(笑)

監督のヨン・サンホ(연상호)さんは、実は実写映画はこれが初めて。
ずっとアニメ映画を手がけてきた方だそうです。
初実写映画にしてカンヌに正式招待されたのですね。

この映画、実は来月公開になるヨン・サンホ監督のアニメーション映画『ソウル駅』(邦題仮)の実写版として企画され作られたのだそうです。

seoul station_image1

・・・・・・あんまり見たい気がしな・・・・・・・。(笑)

ちなみに1978年生まれの監督は、コン・ユさんとは一つ違い。
コン・ユさんが今年で37歳と知って、驚いてしまいました。いつのまに。(笑)

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偶然なのか、必然なのか今年の夏はパニック映画がもう一本公開されます。
8月10日公開予定のハ・ジョンウさんとペ・ドゥナさんの映画『トンネル』。
「1000万映画請負人」のオ・ダルスさんも出演されているので、『トンネル』のほうもやはり結構なスコアを出してしまうのか、そちらも注目です。

それにしても、KTXに乗ってはゾンビに襲われ、車で移動してはトンネルが崩れ落ちてくるなら、この夏韓国の人たちは夏休み休暇、どこにも行きたくなくなってしまいそうですね。(笑)