みなさま、こんにちは。
毎日ブログを書こうと思いつつ、気づけば2週間も間が空いてしまいました。

さて、今日は韓国語のお話を。

みなさまの中には韓国語がお出来になる方もいらっしゃるかと思うのですが、私が最近ちょっと目に余るなと思っているのが、みなさまもご存知であろう「単語の語頭は濁らない」という法則を無視した音訳表記についてです。

最近は韓国料理を家庭でも作っているという人がかなりいらっしゃると思うのですが、韓国料理の代表的な調味料といえば、「タシダ 다시다」ですよね。

この「タシダ」、パッケージが日本語表記になったものも売られていますが、私はそれをスーパーで見つけたときは、呆然とその場に立ち尽くしました。

「ダシダ」になってる!

これは、「だし」とかけて、駄洒落風のネーミングに仕上げているのでしょうか?
どなたか、嘘でもいいので「そうだ」と言ってください。
駄洒落なら、まったく問題はないのです。
でもそうでないなら、血が引きます。

以前も「ジソブ?ジソプ?」の記事でも書きましたが、韓国語の日本語音訳がどんどんおかしくなっています。もうこれはちょっと、座視できないところまできている気がします。

「ジソブ?ジソプ?」の記事でも触れましたが、これらは韓国語のローマ字表記をそのまま音訳に当てはめているために起きている問題です。韓国でのローマ字表記は、音を表しているのではなく、文字の区別を表そうとしているため、そのまま読むと実際の音訳とは程遠いものになってしまいます。現代グループはヒョンデグループと読むべきところがローマ字表記にのっとってヒュンダイと読まれてしまっていますし、サムソンもサムスンとなっています。P系列の音が三種類韓国語にはあるのですが、それぞれを文字で区分しようとするためにPの音もBで表記することになり、その結果キムポ空港をギンポと書いたりするような現象も起きたり。

そういうことをやりだしたら、キムさんはギムさんにならなきゃいけないわけですが、そこはキムさんのまま、と矛盾が生じてしまっています。

韓国語は単語の冒頭が濁らないという法則があり、それは日本の中では当然の文法として既に確立されていますし、韓国語の音訳は日本語で読むためにあるものなので、その法則は侵すべきではないと私は考えるのですが、どういうわけだか韓流ブームが起きた頃くらいからこのあたりのことがめちゃくちゃになり始め、以前であれば許されないような記述がまかり通るようになってしまいました。

「ダシダ」ではなく「タシダ」です。「タシダ」。

・・・・・・あれ?
気づけば私、またムキになっていますか?

でもきっと、私と同業者のみなさまは、このじれったさをわかってくださると思います。
きっとあのタシダの輸入会社さんは、日本語ネイティブに日本語音訳のチェックを受けなかったのではないか、なんて、余計な業界の事情にまで想像が及んでしまいます。


・・・・・・とここまで書いて、また気づきました。
やっぱりあれは、わざと「だし」に引っ掛けて「ダシダ」にしたのかもしれませんね。
だとしたら、「ダシダ」の文字を見るたびになんだか気持ちがザラッとした私は、まったく見当違いに心をザラつかせていたことになります。

真相をご存知のかた、お便りをお待ちしております。(笑)