みなさま、こんにちは。

本日も『王女の男』22話、まいります。

前回ラスト。
シン・ミョンに捕らえられてしまったセリョン。

シン・ミョンはセリョンの首元に刀を抜いて見せ、スンユを脅します。

シン・ミョンの蛮行に、驚いて飛び出したキョンヘ姫。
その刀を自分に向けてみろと前に出ます。
キョンヘ姫を守ろうと割り込むチョン・ジョン。
切るなら自分を切れと激しく怒りを露わにしながら、動揺したシン・ミョンの刀を払い落とします。

物陰からシン・ミョンを狙っていたスンユが、いまだとばかりに弓を引き。
シン・ミョンが矢に射られたのを合図に、物陰から飛び出すスンユと光州の兵。

早く逃げろとチョン・ジョンとキョンヘはスンユとセリョンを急かします。

副官ソン・ジャボンを引き止めたチョン・ジョンのおかげで逃げられた二人。
消えていく二人の姿を口惜しそうに見送るジャボンです。

戦闘準備も万端に、チョン・ジョンの味方をする光州の兵たちを見て、不審に思うシン・ミョン。
なぜお前を助けるのか、何をたくらんでいるのかとチョン・ジョンを問い詰めます。
死をも覚悟する忠臣であるお前なら、たくらんでいてもおかしくない。
女のスカートに隠れて、一人だけ命拾いしたとは言えど、と。

シン・ミョンの侮辱に怒りを露わにするチョン・ジョン。
黙れと詰め寄りながらシン・ミョンの襟首をつかみます。
生きているのが恥ずかしいのかと、なおも侮辱するシン・ミョン。
いっそう手に力の入るチョン・ジョンを引き離そうと、戻ってきたソン・ジャボンが後ろから引っ張ります。

ジャボンの手を振り払おうと体を後ろにひねった瞬間、袖に入れていた檄文が・・・・・・。

内容を見て、驚いてシン・ミョンに渡すジャボン。
シン・ミョンは檄文を見て驚愕します。

一方、馬を止めたスンユ。
チョン・ジョンが気になると言います。
チョン・ジョンを気にしつつもクムソン大君のもとに行かねばとするスンユに、チョン・ジョンの安否を確認してからでも遅くないとセリョン。
セリョンに礼を言い、スンユが引き返すのですが、後半はカットでした。

ジョンが引き立てられてしまったことを知ったスンユとセリョン。
すぐに都に戻ろうとしますが、追っ手のいる二人よりも自分のほうが夫に会い易いと、キョンヘも一緒に行くことにします。

翌朝。

檄文文を見たスヤンは怒り心頭に達します。
明日にもチョン・ジョンを処刑し、首謀者のクムソン大君を毒殺に処すようハン・ミョンフェに命じます。

スンユに射られた肩の傷を手当てをしていたシン・ミョンは、ジャボンからスヤンの決定を聞かされるのですが、ここはカットでした。

沈んだ面持ちで牢に向かうシン・ミョン。
チョン・ジョンはすぐに自分の処刑が決まったと悟ります。

生きたくないのかと尋ねるシン・ミョンに、何を企んでいるのかと逆に尋ねるチョン・ジョン。
お前を助けにキム・スンユがやってきたら、今度こそ直ちに殺すとシン・ミョン。

俺をおとりにする気か。
亡くなった師匠の言葉を思い出せ。殺しあうのではなく、互いに助け合う友になれと言わなかったかとのチョン・ジョンの言葉に、無言のままその場をあとにするシン・ミョンです。

一方スンユは。

以下カットシーンです。

スンユはキョンヘを連れマポに戻ってきました。
鍵がかけられた氷玉館。
スンユは女たちのところに戻り、店が閉まっていると伝えます。

キョンヘをどこに連れて行くべきか困っているところへやってきたノゴル。
もしかしたら戻ってくるかもしれないからとのソクチュの考えで、一日中見張っていたと言います。
ソクチュが漢城府に捕らえられ、解放された後もスンユを探す者たちの尾行が甚だしく、仕方なく店を閉めたと聞かされるスンユですが、ここまでがカットでした。

ノゴルの案内で隠れ家にやってきた一同。
スンユとセリョンの顔を見てアガンは喜びますが、女将のチョヒはスンユを避けます。
すぐにでもチョン・ジョンの様子を見に行くというスンユを止めるソクチュ。
自分なら会わせて貰えるかもしれないと、キョンヘが出かけていくことに。

門番は誰も謀反人と会わすことは出来ないとキョンヘに強硬に出ますが、ソン・ジャボンが現れ、キョンヘを中に入れます。ここはカットでしたが。
そこで待っていたのは、シン・ミョン。

チョン・ジョンを助ける方法がある。
キム・スンユの居場所を教えてくれたら、チョン・ジョンは助ける。
知っているなら今すぐ居場所を言ってくれてもいい。
牢にいるチョン・ジョンに、前回のように助かって欲しいと言ってみてくれと続けるシン・ミョンの言葉に、キョンヘは体を震わせます。

牢の中で、シン・ミョンの言葉を思い出しているチョン・ジョン。
キム・スンユがきたら、即座に殺すとの言葉が頭を駆け巡ります。
その時やってきたキョンヘ姫。

キョンヘの手を握り、幻かと思ったとチョン・ジョン。
なぜここまで来たのかと尋ねます。
キム・スンユの居場所を言えば、チョン・ジョンを助けてくれるとシン・ミョンに言われたとキョンヘは伝えます。

チョン・ジョンは明日が処刑日だとキョンヘに伝えます。
仮にシン・ミョンが助けてくれたとしても、スヤンが助けるはずがないと。
その瞬間、スヤンにひざまずき、夫を助けてもらった時の約束を思い出すキョンヘ。回想シーンはカットでした。

正気に戻ったキョンヘは、スンユが今晩助けに来ると言っていたとチョン・ジョンに伝えますが、チョン・ジョンは「それこそが奴らの思うつぼだ」とキョンヘを諭します。
自分とスンユをともに葬り去るつもりなのだと。
自分の死はもはや覆らない。
スンユまで死んでしまったら、もはや誰もスヤンに対抗できる者がいなくなる。

死を覚悟しているチョン・ジョンの気持ちを翻そうと、お腹に手を当てさせるキョンヘ姫。
生きたくないのかと尋ねます。

涙を流すキョンヘに、「死ぬほど生きたい」と答えるチョン・ジョン。
それでも、自分だけでなくスンユも巻き添えに死なせるわけにいかないと言います。
スンユに明日の処刑のことを知らせず、知らせを待つよう伝えて欲しいとするチョン・ジョン。

キョンヘは涙を流しながら首を振り続けます。

一方スンユは。

隠れ家にパク・フンスらを呼び、決起が発覚した旨伝えます。
光州で行政長が捉えられたのも、このことが原因だったのかとパク・フンスは驚きます。
スンユは火薬兵器が使えるか尋ねますが、一切の武器に近づけないよう命が下ったところでした。
チョン・ジョンを助け出し、改めて決起の日取りを決めるというスンユ。
夜にパク・フンスのもとに行くことにし、ひとまず密談を終えるスンユです。

心配げに様子を窺うセリョン。

そこへ、顔面蒼白のキョンヘが戻ってきます。

スンユをじっと見つめ、無言で部屋に入っていくキョンヘ。その様子が気になり、セリョンも後を追います。後を追うセリョンの姿はカットでした。

何かあったのかと尋ねるセリョンに、明日処刑が行われると伝えるキョンヘ。

驚いたセリョンは立ち上がり、スンユに言いに行こうとしますが、キョンヘ姫はそれを制止します。
処刑のことをスンユに言うなとするキョンヘ。シン判官が牢を破りに来るのを待ち構えている。二人とも失えば、もう誰もスヤンに立ち向かう者がいなくなる。
涙を流しながら、スンユには絶対に言うなと命じるキョンヘです。

このシーン、セリフで振り返ってみます。
涙を流しながら、キム・スンユには言ってはいけないというキョンヘのシーン。
19:23から21:11まで。



【セリョン】
어찌 얼굴이 그러십니까?
オッチ オグリ クロシニカ
なぜそんなお顔をなさっているのですか?
부마께 무슨 일이라도 있으셨습니까?
プマッケ ムスン イリラド イスショッスニカ
駙馬(プマ:王の娘婿の意)になにかあったのですか?

【キョンヘ】
내일이 그분의 처형일이다.
ネイリ クブネ チョヒョンイリダ
あの方は、明日処刑される。

【セリョン】
스승님께 말씀드려야겠습니다.
ススンニケ マスムトゥリョヤゲッスニダ
先生に申し上げなければ。
오늘 밤 부마께 가신다 하셨습니다.
オヌ パ プマッケ カシンダ ハショッスニダ
今晩、駙馬(プマ)のところに行くと仰っていました。

【キョンヘ】
김승유가 가선 안 된다.
スンユガ カソン アンデンダ
キム・スンユは行ってはならぬ。

【セリョン】
무슨 말씀이십니까?
ムスン マスミシニカ
どういう意味ですか?

【キョンヘ】
신판관이 김승유가 파옥할 것을 기다리고 있다.
シンパングァニ キスンユガ パオッカ コス キダリゴイッタ
シン判官がキム・スンユが牢を破りにくるのを待ち構えている。

【セリョン】
예?
イェ
え?

【キョンヘ】
헛되이 죽고자 하는 것이 아니라면 가선 아니되.
ホッテイ チュッコジャ ハヌンゴシ アニラミョン カソン アニデ
無駄死にしたくなければ、行ってはならぬ。

【セリョン】
마마.
ママ
王女様。

【キョンヘ】
내일이 부마의 참형일임을 말하지 말거라.
ネイリ プマエ チャミョンイリム マラジ マゴラ
明日駙馬(プマ)が斬首刑に処せられることは、言うでない。

【セリョン】
어찌, 어찌 그런 거짓을 고할 수 있습니까?
オッチ オッチ クロン コジス コハス イッスニカ
どうして、どうしてそのような嘘が言えましょう?

【キョンヘ】
부마도 잃고 김승유까지 잃는다면 니 아비와 대적할 자가 없지 않으냐.
プマド イコ キスンユカジ イルンダミョン ニ アビワ テチョッカ ジャガ オチ アンヌニャ
駙馬(プマ)も失い、キム・スンユまで失えば、お前の父親を討つ者がいなくなくなるではないか。
내 말을 따르거라.
ネ マル タルゴラ
私の言うとおりにせよ。
두 사람 다 잃을 수는 없지 않으냐.
トゥサラ タ イルスヌン オチ アンヌニャ
二人とも失うわけにはいかないではないだろう?

セリョンが部屋から出ると、心配していたスンユが声をかけます。
夜半にチョン・ジョンを救いに行くので、キョンヘ姫の傍で見守っていて欲しいと頼むスンユ。

二人の会話を聞いていたのであろうキョンヘが、その時部屋から出てきます。
「今日は無理です」とキョンヘ。
「今晩は警備が厳重なので、よさそうな日が分かれば私に知らせてくれると夫が言いました」と嘘を言うキョンヘ。
今度は素直に脱獄してくれるのかと尋ねるスンユに、お腹の子を考えて希望を持ってくれたようだと視線を落として答えるキョンヘ。
必ずジョンを助けるとのスンユの言葉に礼を言い、部屋に戻ります。

キョンヘは一人になると、座り込んで嗚咽をかみ殺します。

そしてカットシーン。

この回はチョン・ジョンとキョンヘの回なのに、残念です。
以下再現します。

キョンヘが嗚咽している頃、チョン・ジョンもキョンヘを思っていました。
「男の子がいいですか、女の子がいいですか」と尋ねた夕べのキョンヘ。
「男の子であれ女の子であれ、王女様に似てくれればそれでいいです」と幸せ一杯に答えた自分。
チョン・ジョンは涙を浮かべながら思い出し笑いをします。

番の者に紙と書くものを持ってきて欲しいと頼むチョン・ジョン。
子どもの名前をつけたいからと言います。
沈痛な面持ちでチョン・ジョンを見つめるシン・ミョン。小さな望みを静かに許可します。

気丈に戻ったあと嗚咽をかみ殺すキョンヘと、牢の中で泣き笑いしながら書くものを持ってきて欲しいと頼むチョン・ジョンのシーン、動画はこちらです。
00:33から02:29まで。



(回想)【キョンヘ】
사내아이가 좋으십니까?
サネアイガ チョウシニカ
男の子がいいですか?
계집아이가 좋으십니까?
ケジバイガ チョウシニカ
女の子がいいですか?

(回想)【チョン・ジョン】
사내아이든 계집아이든 마마만 닮았으면 좋겠습니다.
サネアイドゥン ケジバイドゥン マママン タマッスミョン チョッケッスニダ
男の子であれ、女の子であれ、王女様にさえ似てくれればいいです。

【チョン・ジョン】
이보시오.
イボシオ
よろしいか。
지필묵을 좀 가져다 주시오.
チピムグ チョ カジョダ ジュシオ
紙と筆と墨を持ってきてくだされ。

【兵】
그건 뭐하게요?
クゴン ムォハゲヨ
何に使うんですか?

【チョン・ジョン】
아이의 이름을 지어야 하오.
アイエ イルム チオヤ ハオ
子どもに名前をつけなければならぬのだ。

【兵】
알았소. 기다리시오.
アラッソ。キダリシオ
分かった。お待ちなさい。

OSTの『さよなら、私の愛』が悲しみをいっそう誘うシーンだったのですが、このシーンは残して欲しかったです。

チョン・ジョン処刑の日の朝。

セリョンの弟スンの病床をスヤンと王妃が見舞っていました。
早く元気になって王座をついで欲しいとスヤン。
スンは元の家に戻りたいと言います。
少しでも病気が良くなるなら、そうすればいいと許可するスヤンです。

そしてキョンヘは、チョン・ジョンに見せるため、最後の化粧を施します。
「綺麗に化粧しておくれ。あの方に見せる最後の姿だから」
その言葉に、泣きながらキョンヘに白粉をはたくウングム。

青ざめた美しいキョンヘを静かな笑みで迎えるチョン・ジョン。

無残な姿を見せたくないので、処刑場には来ないで欲しいと言うチョン・ジョンに、キョンヘは処刑場に行くと答えます。
子どもがいるため一緒に死ぬことができないものの、子どもには父親がいかに忠義を守る人物だったかしっかり教えるつもりだと言います。

王女様を最後まで守れず、本当にすまないと詫びるチョン・ジョン。その時、呼び出しの者たちが訪れます。
急いでキョンヘに紙を握らせるチョン・ジョン。
男の子だった場合と、女の子だった場合の名前を考えておいたと伝えます。
王女様のような強くて可愛い子に育てて欲しいとのチョン・ジョンの言葉に、そうすると答えるキョンヘ。

表に出ると、シン・ミョンの姿が。

シン・ミョンはチョン・ジョンとキョンヘがスンユに処刑の事実を知らせなかったことに衝撃を受けます。

お前は絶対にスンユを捕まえられないとチョン・ジョン。
お前を憎みはしたものの、嫌いだったことはないと続けます。
スンユもお前も可哀相だと涙を流すチョン・ジョンの言葉に、沈痛な面持ちを浮かべるシン・ミョンです。

チョン・ジョンの優しさが切なすぎるこの場面、セリフで振り返ってみます。
06:20から08:05まで。



【シン・ミョン】
결국 니 목숨을 버리기로 한 게로구나.
キョ ニ モスム ポリギロ ハンゲログナ
結局自分の命を捨てることにしたのだな。

【チョン・ジョン】
승유가 두렵냐?
スンユガ トゥリョニャ
スンユが怖いのか?
승유 그놈은 오늘이 내 처형일인 줄 모른다.
スンユ クノムン オヌリ ネ チョヒョンイリンジュ モルンダ
スンユのヤツは、今日が俺の処刑日とは知らぬ。

【シン・ミョン】
뭐?
ムォ
なに?

【チョン・ジョン】
넌 결코 그놈을 잡을 수 없을 것이다.
ノン キョコ クノム チャブス オスル コシダ
お前は最後まであいつを捕まえられないだろう。

【シン・ミョン】
지독한 놈.
チドッカン ノ
強情な奴め。

【チョン・ジョン】
면아.
ミョナ
ミョンよ。
너를 미워는 했지만 싫어한 적은 없었다.
ノル ミウォヌン ヘッチマン シロハン ジョグン オソッタ
お前を憎みはしたが、嫌いだったことはなかった。
승유도 가엽고 너도 가엽다.
スンユド カヨコ ノド カヨ
スンユも不憫だし、お前も不憫だ。

一方。
不自由な足を引きずって、スンユの元へ駆けてきたパク・フンス。
明晩の牢破りを目指していたスンユに、既に処刑が始まろうとしていると伝えます。

その話を聞き、洗濯物を落とすセリョン。
その様子から、セリョンが知っていたことに気づいたスンユは、なぜ言わなかったのかと問います。
何も答えられないセリョン。スンユはたまらず全速力で走り出します。

ウングムを伴い処刑場に現れたキョンヘ。

スヤンは臣下を整列させ、反逆を企てた者の末路を見届けろと言います。

引き立てらるチョン・ジョン。スヤンの前に跪かされます。

キョンヘ姫の頼みで命を救ってやったのに、またもや余の命を狙うとはとスヤン。
今度は自分の口で命乞いしてみるとの言葉に、チョン・ジョンは笑い出します。

「スヤンよ、よく聞け」と口を開くチョン・ジョン。
「わが肉体は粉々になり死に絶えようとも、魂は生き残り夢の仲間でもお前を苦しめるだろう」と言葉を続けます。

「あいつの口から悲鳴をあげさせろ!」と興奮するスヤンになおも言葉を続けるチョン・ジョン。
「お前の子孫も代々苦痛を受けるだろう!」と大声で言い放ちます。

ハン・ミョンフェの号令のより、首に縄をかけられるチョン・ジョン。
辺りを見回しキョンヘの姿を見つけます。

チョン・ジョンの脳裏に浮かぶキョンヘとの日々。ここはカットでした。

泣きながら笑顔を見せ、無言のうちにキョンヘに別れを告げるチョン・ジョン。
キョンヘも頭巾を脱ぎ、涙を流しながら夫に最後の笑顔を見せます。

かくして刑は執行され・・・・・・。
カットされましたが、再現します。

涙。

最後までスヤンにひるむことなく、極刑に処せられたチョン・ジョンのシーン。
セリフで振り返ってみます。
10:10から13:20まで。



【スヤン】
환장한 놈.
ファンジャンハン ノ
不届き者め。
지난날 경혜공주가 날 찾아와 무릎을 꿇고 사정을 하기에 네 목숨을 살려 줬었다.
チナンナ キョンヘコンジュガ ナ チャジャワ ムルプ クコ サジョンウ ハギエ ネ モスム サリョジョッソッタ
かつてキョンヘ王女が余を訪ね、跪いてお願いしたために、お前の命を助けてやったのだ。
그런데 넌 또다시 날 죽이려 했단 말이냐?
クロンデ ノン トダシ ナ チュギリョ ヘッタン マリニャ
ところがお前は、またしても余を殺そうとしたのか?
이번엔 네 입으로 직접 목숨을 구걸해 보거라.
イボネン ネ イブロ チチョ モスム クゴレ ボゴラ
こたびは己の口でじかに命乞いをしてみよ。

저…저!
チョ チョ
あ、あいつめ!

【チョン・ジョン】
수양은 똑똑히 들어라.
スヤンウン トットッキ トゥロラ
スヤンよ、しかと聞くがいい。
비록 내 육신은 갈가리 찢겨 죽으나 내 혼백은 살아남아 수양 네놈을 꿈속에서도 괴롭힐 것이다.
ピロ ネ ユシヌン カガリ チッキョ チュグナ ネ ホンベグン サラナマ スヤン ネノム クソゲソド ケロッピ コシダ
わが肉体は散り散りに引き裂かれて死のうとも、わが魂は生き残り、スヤン、貴様を夢の中でも苦しめるだろう。

【スヤン】
어서 저놈의 입에서 비명소리만 나오게 하라!
オソ チョノメ イベソ ピミョンソリマン ナオゲ ハラ
早くあやつの口から、悲鳴しか出ぬようにせよ!

【チョン・ジョン】
네놈 후손 또한 내내 고통을 당하리라!
ネノム フソン トハン ネネ コトンウ タンハリラ
お前の子孫もまた、代々苦しめられるだろう!

【スヤン】
저..저런!
チョ チョロン
あ、あんなことを!

【ハン・ミョンフェ】
형을 집행하라!
ヒョンウ チッペンハラ
刑を執行せよ!

【兵】
예!
イェ
はい!

パク・フンスらとともに駆けつけたスンユ。
大きな血だまりを前に、チョン・ジョンの処刑が既に実行されたと悟ります。

その場に崩れ落ちるスンユ・・・・・・。

ジョンの名を呼び慟哭するスンユのシーン。先ほどの動画13:22から14:40まで。



【スンユ】
종아…종아…
チョンア チョンア
ジョン・・・。ジョンよ。
얼마나 힘겨웠느냐? 얼마나 고통스러웠느냐? 종아.
マナ ヒギョウォンヌニャ? オマナ コトンスロウォンヌニャ? チョンア
どれほどつらかっただろう? どれほど苦しかっただろう? ジョンよ。

そしてカットシーン。

力なく歩くスンユ。後を追ってきたセリョンを、なぜ言わなかったと悲しく責めます。
「ジョンがどれほど大切な友か知っていながら、なぜ?」
セリョンは無言で涙を流します。

そしてシン・ミョンも。

苦しみを紛らそうと酒をあおっていました。
苦しむシン・ミョンを見守るジャボン。シン・ミョンに酒を注ぎます。

「お前は生きててどうだ?」とジャボンに尋ねるシン・ミョン。
「俺は生きるのが実に楽しい。とうとうこの手を、友の血で染めてしまった」とシン・ミョン。

泣きながら笑うシン・ミョンを、痛々しげに見守るジャボンです。

こちら、セリフで振り返ってみます。
苦しむシン・ミョンと見守るジャボンのシーン。
15:39から17:15まで。



【シン・ミョン】
자번아.
チャボナ
ジャボン。

【ソン・ジャボン】
예, 나으리.
イェ ナウリ
はい、判官殿。

【シン・ミョン】
넌 사는 게 어떠하냐?
ノン サヌンゲ オットハニャ
お前は生きててどうだ?
난 참으로…참으로 사는 게 재밌다.
ナン チャムロ チャムロ サヌンゲ チェミッタ
俺は実に・・・実に生きるのが楽しい。

【ソン・ジャボン】
나으리.
ナウリ
判官殿。

【シン・ミョン】
내 기어이 종이를 죽였다.
ネ キオイ チョンイル チュギョッタ
俺はとうとうジョンを殺した。
벗의 피로 내 손을 적셨구나.
ポセ ピロ ネ ソヌ チョッショックナ
友の血で、この手を染めたのだな。

うなだれて隠れ家に戻ったスンユ。
うつろな表情で庭に腰掛けていたキョンヘをなじります。

なぜジョンを助けるチャンスすら与えてくれなかったのか。自分ならジョンを助けられたのにと詰問するスンユに、キョンヘは「しっかりしてください」と返します。

あなたを助けようとした夫の心を無駄にしないで欲しいとキョンヘ。

諦めきれないスンユは、なおもなぜと問いますが、キョンヘは静かに夫の遺体を友の手で葬って欲しいと言います。
あの方を冷たい土の上に野ざらしにはしておけないと。

以下、カットでしたが。

夜。
謀反人としてさらし首にされているチョン・ジョンの遺体を取り返しにいくスンユたち。

「大逆罪人 鄭悰(チョン・ジョン)」と書かれたのぼりを見上げ、涙をこらえきれないスンユ。

翌日。

キョンヘ姫とともに、涙を流しながらジョンの亡骸を土に埋めるスンユ。
その様子を、離れたところで見守るセリョン。
誰にも聞こえない小さな声で「本当に申し訳ありません」と詫びるセリョンです。

宮廷ではスヤンの取り巻きらが端宗も毒殺すべきだとスヤンを説得していました。
スヤンは息子の病状が悪い時期に、幼い端宗の命を奪うのが気にかかると渋りますが、シン・スクチュは端宗が生きていたほうがのちのち世子即位にも妨げになりかねないと言います。

スヤンは王妃と二人きりになり、自分は病気の兄を利用して王座に着いたが、その報いをここまで受けねばならぬのかと弱音を吐きます。
スヤンを慰める王妃。寺にいって仏の慈悲を仰いでくると励ましますが、弟のクムソンと甥の端宗を毒殺することにし、キョンヘも官婢にすることにしたので、これ以上血を見ることはないだろうというのがスヤンの答えでした。
報いを口にしつつも、この期に及んでまだ人を殺す夫の異常さに、さすがにおののく王妃です。

かくしてクムソン大君は毒殺の刑に処せられ・・・・・・。

江原道に幽閉中の端宗にも、スヤンの命を受けた者がやってきます。
「姉上に会いたい。お父様」とつぶやく端宗。

夫に次いで弟まで失ったキョンヘ姫。
すっかり気力をなくしています。
一口でも食べないと、お腹の子が持たないとウングム。
そんなことでは亡くなった旦那様と王様が悲しむと言います。
自分が官婢になったらお前はどうするのかとウングムに尋ねるキョンヘ。
死ぬまでお守りすると旦那様に約束したので、死ぬまで傍で仕えるとウングムは答えます。

その答えを聞き、安心したようにご飯をひとさじ口に運ぶキョンヘ姫。
こらえきれず嗚咽します。

本当に独りになってしまったキョンヘ姫が痛ましすぎるこのシーン。
セリフで振り返ってみます。
02:45から04:22まで。



【ウングム】
한술이라도 드셔야죠.
ハンスリラド トゥショヤジョ
ひとさじだけでも召し上がらないと。
그래야 배속에 아기씨를 지킬 수 있습니다.
クレヤ ペソゲ アギシル チキス イッスニダ
そうしてこそ、お腹の子どもを守れます。
마마께서 이러시면 돌아가신 부마와 전하께서 슬퍼하실 것입니다.
ママケソ イロシミョン トラガシン プマワ チョナケソ スポハシ コニダ
王女様がこのご様子では、亡くなった駙馬(プマ)と王様がお悲しみになるでしょう。

【キョンヘ】
내가 관비가 되면 너는 어쩌느냐?
ネガ クァンビガ テミョン ノヌン オッチョヌニャ
私が官婢になったら、お前はどうするのだ?

【ウングム】
끝까지 마마를 따르기로 부마께 약조 드렸습니다.
クッカジ ママル タルギロ プマッケ ヤクチョ トゥリョッスニダ
最後まで王女様についていくと駙馬(プマ)にお約束いたしました。
죽을 때까지 곁에서 보필할 것입니다.
チュグ テッカジ キョテソ ポピラ コシニダ
死ぬまでお傍でお仕えいたします。

本当に悲しいシーンです。

キョンヘの元を訪れたセリョン。
門の外で跪いています。
ここ数日、セリョンは毎日門の外まで謁見に訪れていました。

「お前の父親が私を官婢にした」とキョンヘ。
「お前の父は八つ裂きにしても足りないが、お前には何の恨みはない。だからもう訪ねてくるでない」

そう言って立ち去るキョンヘ。
セリョンは謝る言葉さえ見つからず、無言で涙を流します。

スンユもまた、ジョンを失った悲しみの中に沈んでいましたが、ここはカットでした。

セリョンは部屋の中にいるスンユに声をかけます。
外にいるので、話したくなったらいつでも声をかけてくれとセリョン。

そのまま眠ってしまったセリョンが目覚めると、傍でスンユが佇んでいました。

「すべてを捨てて逃げてしまいたかった。復讐も、そなたへの思いも」と吐露するスンユ。
では逃げることにしたのかと尋ねられ、もう戦いもせず逃げるような真似はしない、負け続けても闘い続けるとスンユは答えます。

セリョンはスンユの肩にもたれます。
すぐに新たな戦いが始まるとスンユ。
また重い荷を背負わせ、胸を痛ませてすまないとスンユが詫びます。
自分こそ、どう罪をあがなえばいいのか分からないと涙を流すセリョンです。

夜が明け。

久しぶりにパク・フンスの元を訪ねたスンユ。
姿を現さないスンユに、何事かとパク・フンスは業を煮やしていました。
スンユはそこで、セリョンの弟が瀕死の状態にあり、私邸に戻ったことを知ります。
セリョンが案じられるスンユ。

スンユはパク・フンスら同志に、都を離れ、新たに軍を形成して決起するつもりだと伝えます。
行き先についてはまだ決めていないというスンユに、大虎将軍がかつて治めていたハムギル道に行くのはどうかとパク・フンスは勧めます。
大虎将軍が治めていた頃に栄華を誇っていた李施愛(イ・シエ)という豪族が、スヤンになってからは逼迫政策に苦しめられているため、おそらくスンユを大歓迎するだろうとパク・フンス。
スンユもかつて父が強固に守ったハムギル道で決起の用意を整えることに同意します。

仏に参るため寺を訪れたセリョン。
息子スンの快癒を願う母とばったり出くわします。
セリョンを見て「生きていたのか」と涙ぐむ母。

母はセリョンを案じ居所を尋ねますが、セリョンは答えません。奴婢の処分を取り消してもらうので、家に帰って来いと母。
それに対しセリョンは、弟と同じくらい亡くなった端宗と奴婢になったキョンヘを案じていると答えます。
本当に父が死ぬのを望んでいるのかと詰め寄られ、父が亡くなるのを望んだことなどないと答えるセリョン。
スンユの元に戻っていく娘に、恨み言を言うしかない、切ない母です。

その足でスヤンに会いに行くセリョンの母。
弟のことをたいそう心配していたので、なんと言われてもセリョンを弟の傍においておきたいと言います。
自分から宮廷に戻ってくるなら受け入れるとスヤン。
母は喜びますが、スヤンの狙いはセリョンの後ろに紐づいているスンユでした。
セリョンを利用して必ずキム・スンユを捕まえろとシン・ミョンに命じるスヤンを見て、またしても夫との大きな隔たりにおののく王妃です。

その話は、部屋の外にいた女官も聞いていました。

スンの様子が気になり、私邸の様子を外から窺うセリョン。
宮廷を抜け出してきたヨリがセリョンを見つけ、隠します。

スヤンがセリョンを利用してキム・スンユを捕まえようとしているとヨリ。
ヨリは帰ってきてはいけないと言いますが、すぐに思いなおし、もうすぐ亡くなりそうな王世子のために帰ってくるつもりはないかと尋ねます。

その様子を、世子の動向を窺うためにパク・フンスに派遣された同志が見ていました。

セリョンの正体を確かめるため、夜遅く訪れたパク・フンスら同志たち。
あの娘は本当にスヤンの娘なのかと尋ねます。

スンユが正直に認めると、スヤンの娘とは一緒に行けないと声が上がります。
李施愛もスヤンの娘を受け入れるとは思えないので、熟考したほうがいいと言われてしまうスンユ。

その話をセリョンはすべて聞いてしまっていました。

ソクチュ兄貴も、セリョンを連れて行くのは反対だと言います。
疑う余地のないほど賢くて優しい人だと重々分かるが、そんな人に父親を殺すさまを目の当たりにさせるのは、あまりにむごいのではないかというのが反対の理由でした。
置いて行くのも心配だし、連れて行くのも心配だなとつぶやくノゴル。

セリョンはアガンを寝かしつけながら、男たちの言葉を思い出していました。

「なぜスヤンの娘と? 許されないことです」

「あの女人とは、一緒には行けません」

かぶりを振るセリョン。

スンユは部屋にいるセリョンを外に呼び出し、ハムギル道に行くことになったと告げます。
一両日中に発つとスンユ。セリョンの病気の弟を気遣います。
弟がこんな時にすまないと詫びるスンユに、セリョンは首を振ります。

部屋に入ろうとしたスンユを呼び止め、馬に乗りたいとせがむセリョン。

かくして馬を走らせる二人。

ほどなく大粒の雨が降り始めます。

馬をおり、小屋で雨宿りすることにした二人。
スンユは火をくべられるか聞いてくるので、先に入って服を乾かすように言います。

矢に射られた傷が痛むのか、服を脱ぎ、背中に手を当てるセリョン。

おりしも火を持って小屋に入ってきたスンユ。
セリョンは慌てて服を肩にかけます。

セリョンに布をかけ、離れようとするスンユをセリョンが呼び止めます。

「私は一緒に行きません」とセリョン。「先生の重荷になるわけには行きません」。

「話を聞いていたのか?」と問うスンユに、セリョンは涙ながらに迎えに来るのを待っている、私を忘れないで欲しいと言います。
はらはらと涙を流すセリョン。

戦いの妨げにならぬよう、身を引く決心をしたセリョン。
スンユは必ず迎えに行くと約束します。
セリョンに近づき、すまなそうに後ろから抱きしめるスンユ。

セリョンの肩から羽織ものをとり、スンユは背中の傷口を見つめます。

生々しく残る、矢に射られた痕。
スンユの命を救おうと命をなげうって飛び出した、セリョンの愛の証。
そんなセリョンが、自分はスヤンの娘だからと、自ら身を引いているのです。

深い悲しみを覚えるスンユ。
セリョンの傷跡に涙を流しながらキスします。

悲しみのラスト、セリフで振り返ってみます。
二人で馬に乗るシーンから。
19:08から23:29まで。最後番宣が出てきてしまうのでご注意下さい。



【セリョン】
스승님. 저는 가지 않을 것입니다.
ススンニム。チョヌン カジ アヌ コシニダ
先生。私は参りません。
스승님의 짐이 될 수는 없습니다.
ススンニメ チミ テスヌン オニダ
先生の重荷になるわけにはいきません。

【スンユ】
그것이 무슨…?
クゴシ ムスン
それはどういう・・・?
혹 방에서 하던 얘기를 들은 것이오?
 パンエソ ハドン イェギル トゥルン ゴシオ
もしや、部屋での話を聞いたのか?

【セリョン】
오실 때까지 기다릴 것입니다.
オシ テッカジ キダリ コシニダ
お戻りになるまで、お待ちしています。
부디 저를 잊지 마십시오
プディ チョル イッチ マシシオ
どうぞ私をお忘れにならないで下さい。

【スンユ】
내가 꼭 데리러 가겠소.
ネガ コ テリロ カゲッソ
私が必ず迎えに行く。

悲しすぎる。(涙)

22話は本当にヘビーです。
死によって永遠に引き離されてしまったチョン・ジョンとキョンヘ。
罪もないのに殺されてしまった幼き端宗。

次々と人が死に別れる場面が続き、何度見ても落ち込みます。

しかしやはり、ショックなカットもありました。
他はさておいても、チョン・ジョンはこれっきりなので、やはりチョン・ジョンのシーンはノーカットでお願いしたかったです。
静かに送りたい回なので、どこかが減らされるのは仕方ないと慰めつつ。

少し、歴史的な事実にも触れておきます。

『王女の男』では、クムソン大君とチョン・ジョンは同じ事件で罪を問われ、死んだことになっていますが、実際にはクムソン大君のほうがチョン・ジョンより早い1457年にスヤンにより毒殺されています。

スヤンが王になる年の1455年端宗の頃、スヤンによって謀反人に仕立てられ流刑に処せられて以来、流刑地を転々とさせられていたクムソン大君。死六臣の乱が失敗に終わってからは、流刑先の順興(スンフン:現在の慶尚北道ヨンジュ市)でスンフンの行政長らと共に義兵を集め、端宗の復位を図ったものの、官奴の密告によって事前に発覚し、毒殺されました。

また、端宗も1456年の死六臣の乱で上皇から降格され魯山(ノサン)君となり、翌年叔父のクムソン大君が謀反人として捕らえられたのちは再び降格されて身分を平民にされ、繰り返し自殺を強要される中で1457年、江原道のヨンウォルで亡くなります。端宗が名誉を回復され、王として復位されるのは、死後200年以上経った1698年、第19代王・粛宗(スクチョン)の時代でした。

一方チョン・ジョンは、1455年、クムソン大君がスヤンによって謀反人とされた事件の際、クムソン大君と親交があるという理由で江原道のヨンウォルに流刑されたのを皮切りに、量刑の変動と共に流刑地も変わりながら、死六臣の乱では量刑が加重され、スウォン(水原)、トンジン(通津:現在の金浦付近)を経て光州に流刑されます。1461年に、僧侶の性坦(ソンタン)と謀反を企てたとの罪に問われ、陵遅處斬(ヌンジチョチャム)と呼ばれるドラマで見られるような極刑に処され、チョン・ジョンはその生涯を閉じます。
謀反人とされたチョン・ジョンが故なき罪から解かれて名誉回復されるのは、死後約300年を経た朝鮮王朝第21代の王、英祖(ヨンジョ)の頃でした。

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甥の王座を奪う過程で多くの血を流し、王座についてからも容赦なく殺し続けた世祖(セジョ)に対し後世の王たちが下した判断が、これら名誉回復措置から見て取れますね。

いよいよNHKのコンナムも、残り2回となりました。

後続は、なんとあの『太陽を抱いた月』(NHKでは『太陽を抱く月』)なのですね。