みなさま、こんにちは。

『王女の男(공주의 남자)』も、とうとう来週を残すのみとなりました。
終わってしまうのがとても寂しいですね。
では、本日も23話、振り返らせて頂きます。

第23話のあらすじについては、コチラの記事をご参照下さい。
今日は私の好きな場面を中心に取り上げさせていただきます。

22話ラスト、セリョンの傷跡に涙のキスをしたススンニム。

NHKの放送ではカットされてしまいましたが、以前20話で買っていた指輪をおもむろに取り出し、「私の妻になってくれるか?」とセリョンに求婚します。

一瞬ハッとし、スンユを見つめて「私の夫になってくださいますか?」問い返すセリョン。

優しく微笑むススンニム、セリョンに二連の指輪をはめると、「これで僕らはもう夫婦だ。遠く離れていても、互いに影となってついて行こう」と言います。
その言葉に、指輪を一つ外し、スンユの指にはめるセリョン。
「生涯私たちの体は一つです」と話すセリョンを抱きしめ、ススンニムは涙を流します。

二人だけの契りを交わし、小さな小屋で一夜を過ごす二人・・・・・・。

こちらのシーン、セリフで振り返ってみます。

01:05から03:05まで。


【スンユ】
나의 지어미가 되어주겠소?
ナエ チオミガ テオジュゲッソ
私の妻になってくれるか?

【セリョン】
저의 지아비가 되어주시겠습니까?
チョエ チアビガ テオジュシゲッスニカ
私の夫になってくださいますか?

【スンユ】
우린 이제 부부요.
ウリン イジェ プブヨ
私たちはもう夫婦だ。
멀리 떨어져 있어도 서로의 그림자가 되어 줄 것이오.
リ トロジョ イッソド ソロエ クリジャガ テオジュ コシオ
遠く離れていても、互いの影となろう。

【セリョン】
평생 우리는 한 몸입니다.
ピョンセン ウリヌン ハンモミニダ
生涯、私たちは一つです。

まさか結婚を誓い合うシーンがあると思っていなかったファンにとっては、ボーナスシーンですよね。
ススンニムがかっこよすぎてうっとりです。

そして。
セリョンとの別れを惜しむシーンも含め、大幅にカットされてしまいましたが、セリョンを実家に戻し一人で隠れ家に戻ったススンニムと、帰りを待っていたソクチュ兄貴のシーンも取り上げてみます。

一人で帰ってきたスンユを見て、セリョンを置いてくる決意をしたと悟ったソクチュ兄貴。よく決断したとスンユに慰めの言葉をかけます。
「少しの・・・・・・ほんの少しの間だけだから」と下を向くスンユ。
兄貴もそうしなければならないと応じます。「そのためにも早く旅立とう。ここも安全とはいえない」と兄貴。

このシーン、07:34から08:15まで。


【ソクチュ】
혼자 돌아왔구나.
ホンチャ トラワックナ
一人で帰ってきたんだな。
두 사람 다 어려운 결심을 했소.
トゥサラ タ オリョウン キョシム ヘッソ
二人とも、よくぞ決心した。
제법 잘 한 일이다.
チェボ チャハン イリダ
本当によくやったぞ。

【スンユ】
잠시…잠시일 뿐이오.
チャシ…チャシイ プニオ
少しの・・・少しの間だけだ。

【ソクチュ】
그래야겠지.
クレヤゲッチ
そうしないとな。
그래, 마음 정했으면 서둘자.
クレ、マウ チョンヘッスミョン ソドゥジャ
さあ、決心したなら急ごう。
이곳도 마냥 안전하다고 장담할 수는 없소.
イゴット マニャン アンジョナダゴ チャンダマスヌン オ
ここも安全だと油断できない。

うつむくスンユがあまりに痛々しいシーンです。
しかし本当にススンニムの憂いの表情が美しすぎます。

カットされたこのシーンに続くシーンですが。

セリョン帰宅を知ったシンミョンが血相を変えて飛んで来るシーン。ここは外せません。
冒頭のジャボンの報告シーンは放送ではカットでした。

スンユを「反逆者」呼ばわりし、居所をを尋ねるシン・ミョンに、自分の夫めったなことをいわないで欲しいと答えるセリョン。シンミョンはセリョンの指輪に気づき、嫉妬で逆上しながらセリョンの腕を振り回します。

「こんな指輪がなんだ。あなたと百年夫婦の契りを結ぶべきは、この私だ!」と声を荒げるシン・ミョンが怖すぎます。それでも毅然としたセリョン、指輪を外しても、心を切り離すことはできないと応じます。
ますます興奮したシン・ミョンは、二人の間に何があったのかと嫉妬を炸裂させますが「私たちの間に起こったことを、あなたが知る必要はありません」と剣もほろろに突き放され。
完全に切れ、「もうあなたの心を私のものにしようとするのはやめた。でも、体だけは、私のものだ」と、恐ろしいことを言います。怖すぎます、本当に。
その時、怯えるセリョンを庇う弟の声が。
息も絶え絶えながら、シン・ミョンへの怒りを露にする弟スン。
こうなると、シン・ミョンも立ち去らざるを得ません。

「病気の弟でも何かの役には立ちます。シン判官が無礼な真似をしたら、言ってください」と姉を助けようとする弟に、胸が打たれるセリョンです。

こちらのシーン、08:13から11:05まで。


【ジャボン】
나으리. 공주마마께서 사저로 돌아오셨다합니다.
ナウリ。 ママケソ サジョロ トラオショッタニダ
判官様。王女様が私邸にお戻りになったそうです。

【シン・ミョン】
잠시 물러나고 있어라.
チャシ ムロナゴ イッソラ
しばし下がっておれ。
대역죄인 김승유는 어디 숨어있습니까?
テヨチェイン キスンユヌン オディ スモイッスニカ
大罪人のキム・スンユはどこに隠れているのですか?

【セリョン】
그 분은 저의 지아비십니다.
クブヌン チョエ チアビシニダ
あの方は私の夫です。
말씀을 함부로 하지 마십시오.
スム ハブロ ハジ マシシオ
言葉をお慎みください。

【シン・ミョン】
지아비?
チアビ
夫?

【セリョン】
이미 멀리 가셨습니다.
イミ モリ カショッスニダ
既に遠くに旅立たれました。
저에게 무엇을 알아내려 하신들 소용없을 것입니다.
チョエゲ ムオス アラネリョ ハシンドゥ ソヨンオ コシニダ
私から何かを聞きだそうとしたところで、無駄でしょう。

【シン・ミョン】
이따위 가락지로 부부의 연을 맺었다 이 말이오?
イッタウィ カラッチロ プブエ ヨヌ メジョッタ イマリオ
こんな指輪ごときで夫婦の縁を結んだとでも言うのか?
마마와 백년가약을 맺을 사람은 그놈이 아니라 나요.
ママワ ペンニョンカヤグ メジュ サラムン クノミ アニラ ナヨ
王女様と夫婦の契りを交わすべきは、あやつではなく私だ。
이깟 가락지 따위!
イッカッ カラッチ タウィ
こんな指輪がなんだ!

【セリョン】
가락지를 뺀다하여 마음을 끊어낼수는 없습니다.
カラッチル ペンダハヨ マウム クノネスヌン オニダ
指輪を外したとて、心まで切り離すことは出来ません。

【シン・ミョン】
대체 둘 사이에 무슨 일이 있었소!
テチェ トゥ サイエ ムスン イリ イッソッソ
一体二人の間に何があったのだ!
둘이서 무슨 짓을 한게요?
トゥリソ ムスン ジス ハンゲヨ
二人で、何をしたと言うのだ?

【セリョン】
우리 사이의 일은 알 필요없으십니다.
ウリ サイエ イルン ア ピリョオスシニダ
私たちの間の出来事を、知る必要はありません。

【シン・ミョン】
우리…
ウリ
私たち・・・・・・。
난 더 이상 마마의 마음 따위를 가지려 들지 않을 것이오.
ナン ト イサン ママエ マウム タウィル カジリョ ドゥジ アヌ コシオ
私はこれ以上王女様の心を手に入れようとはせぬ。
허나 그 몸뚱이만은 내 것이 될 것이오.
ホナ ク モトンイマヌン ネゴシ テ コシオ
だが、その体だけは我がものになるのだ。

【スン】
누이를 괴롭히지 마시오.
ヌイル ケロッピジ マシオ
姉上を苦しめるのはやめなさい。

【セリョン】
어찌 나온 것이냐?
オッチ ナオン ゴシニャ
なぜ出てきたの?

【スン】
답답해서요.
タッペソヨ
息苦しくて。
아픈 동생이라도 쓸모가 있질 않습니까?
アップン トンセンイラド スモガ イッチ アンスニカ
病気の弟でも役に立つことがありましたね?
신판관이 무례하게 굴면 언제라도 말씀하시지요.
シンパングァニ ムレハゲ クミョン オンジェラド マハシジオ
シン判官が無礼なことをしたら、いつでも言って下さい。

私はこのシーンのシン・ミョンが苦手ですが、何度も見ていると哀れにもなってきます。
完全に22話からシン・ミョンは以前より毒々しくなりましたよね。
セリョンへの言葉はどんどんきつくなっても、実際には大してきついことが出来ないシン・ミョン。

しかし今回一番ビックリしたのは、放送の吹き替え。
すっごくセリフが激しかったですね。(笑)
「もしや、夜をともにしたとでも?」って、めっちゃダイレクト!(笑)
まぁ、元のセリフも「二人で何をしたと言うのだ?」と激しくはありますが。

そして。

姉を慕っていたスンが亡くなるシーン。
スンは文宗と端宗の幻を見ます。

王妃の悲鳴を聞きつけ、全員がスンの病床に駆けつけてみると、スンには死期がすぐそこまで迫っていました。
従弟の上王(サンワン)と叔父の文宗王がにっこり笑って手招きをする夢を見たとスン。

「ほら、そこに立っています」と空を指差します。

スヤンはしっかりしろ、なにもないと否定しますが、空を指差したまま絶命するスン。

このシーン、17:47から19:44まで。


【スン】
아바마마.
アバママ
父上。

【スヤン】
그래. 말 해보거라.
クレ マレボゴラ
どうした、話してみよ。

【スン】
아까 꿈을 꾸었습니다.
アッカ クム クオッスニダ
先ほど夢を見ました。

【スヤン】
나쁜 꿈이었느냐?
ナップン クミオンヌニャ
悪い夢だったのか?

【スン】
상황전하와 문종대왕께서 환히 웃으시며 이리 오라 손짓하시더이다.
サンワンチョナワ ムンジョンテワンケソ ファニ ウスシミョ イリ オラ ソンジッタシドイダ
上王殿下と文宗大王がにっこり微笑んでこっちへ来いと手招きなさいました。

【スヤン】
무서운 꿈을 꾸었구나.
ムソウン クム クオックナ
怖い夢を見たものだな。

【スン】
저기…저기 계시질 않습니까?
チョギ チョギ ケシジ アンスニカ
あそこ・・・・・・あそこにいらっしゃるではないですか?

【スヤン】
정신 차리거라. 저기에는 아무것도 없다.
チョンシン チャリゴラ。チョギエヌン アムゴット オ
しっかりせよ。あそこにはなにもない。

【スン】
저기…저기.
あそこに・・・・・・あそこに。

【スヤン】
숭아. 어찌 이러느냐? 어서…어서 일어나거라.
スンア。オッチ イロヌニャ。オソ・・・オソ イロナゴラ
スンよ。どうしたのだ? 早く・・・早く目を覚ませ。

【ユン氏】
숭아.
スンア
スンよ。

【スヤン】
숭아. 숭아!
スンア。スンア
スンよ、スン!

【ユン氏】
숭아! 숭아! 내 아들 숭아! 숭아! 
スンア。スンア。ネ アドゥル スンア。スンア。
スン! スンよ! 私の息子、スン! スンよ!

弟の名を一度も呼ぶことが出来なかったセリョンが痛々しいシーン。
息子を失った王妃の悲しみに胸が痛みます。

父により王族の籍を抹消されたセリョン。

シン・ミョンの奴隷として働かされています。
キム・スンユを今度こそ殺さないとお前の身が危ないと息子ミョンを案じるシン・スクチュの会話を聞いてしまいます。

シン・スクチュの言葉を思い出し、震えながらシン・ミョンの寝床を整えるセリョン。
ハムギル道にスンユに会いに行きたいかと尋ねられ、傍にいないからといって、ともにしていないわけではないと答えます。
シン・ミョンは逆上し、「お前も咸吉道に連れて行き、目の前でキム・スンユを殺してやる!」と怒鳴ります。
夫は簡単に捕まる人ではないと睨み返すセリョンに、どちらが正しいか、確かめようと凄むシン・ミョン。

こちらのシーン、03:27から04:44まで。


【シン・ミョン】
함길도로 가고 싶으냐?
ハムギルドロ カゴ シプニャ
ギル道に行きたいか?
어찌 답이 없느냐?
オッチ タビ オヌニャ
なぜ答えぬ?
그리 오매불망 그리던 정인과 함께 할 수 있지 않겠느냐.
クリ オメプマン クリドン チョンイングァ ハケ ハス イッチ アンケンヌニャ
あれほど夢にまで見た恋人に会えるではないか。

【セリョン】
곁에 있지 않는다하여 함께 하지 않는 것은 아닙니다.
キョッテ イッチ アンヌンダハヨ ハケ ハジ アンヌン ゴシ アニニダ
傍にいないからといって、一緒にいないわけではありません。

【シン・ミョン】
난 널 반드시 데리고 갈 것이다.
ナン ノ パンドゥシ テリゴ カ コシダ
私は必ずお前を連れて行く。
니 앞에서 그놈을 찢어 죽여 영영 잊지 못하게 해줄 것이다.
ニ アッペソ クノム チジョチュギョ ヨンヨン イッチ モタゲ ヘジュ コシダ
お前の前であいつを八つ裂きにして殺し、永遠に忘れられなくしてやる。

【セリョン】
제 지아비는 그리 쉬이 잡히지 않을 것입니다.
チェ チアビヌン クリ スィイ チャッピジ アヌ コシニダ
私の夫はそう簡単には捕まらないでしょう。

【シン・ミョン】
그래, 가자.
クレ カジャ
よし、行こう。
같이 가서 니 말이 옳지 내 말이 옳지 확인해보자구나.
カッチ カソ ニ マリ オチ ネ マリ オチ ファギネ ボジャクナ
一緒に行ってお前が正しいか私が正しいか、確認しようじゃないか。

もはや完全にお前呼ばわりです。

ここは、抜き出した部分の直前にあったヨリのシーンがカットでしたね。
「王女様だけに寝床の支度をさせるなんて、どうかしてる! 布団に唾でも吐いてやってください!」と珍しくヨリが怒っていたのですが。(笑)
それよりも、寝床の支度をセリョンにだけさせるという言葉に震え上がりました。
もしやカットになったのは、色んな配慮から?!(笑)

このシーン、シン・ミョンはシン・スクチュにセリョンをハムギル道に連れて行くつもりかと尋ねられるまで、一緒に連れて行くことなど考えていなかったようにも受け取れる演技ですよね。
売り言葉に買い言葉なのでしょうか?
冷静に考えれば、セリョンをスンユに会わせてあげようなどと、シン・ミョンが思いつくとも思えず。
シン・ミョンの心情がいまひとつ掴めないのは、時間の関係で脚本が荒くなったせいかもしれないとふと思ったりもしました。

そして。
私の中では23話のナンバーワンシーンかもしれません。
息子を産んだキョンヘ姫のもとを王妃が訪ねるシーンをとりあげてみます。

キョンヘ姫のもとを訪れたセリョンの母。

キョンヘの息子を抱きながら、「こんなところで子どもを産ませて申し訳なかった」と詫びます。
何故きたのか不信を露わにするキョンヘ姫に、宮殿に戻ろうと王妃。
スヤンに頼んで官婢の身分から解放すると続けます。子どものためにもここにいてはいけない、宮殿が嫌なら、せめて寺にでも移ろう、と王妃。
何故今頃とつれないキョンヘに、人の子どもをひどい目にあわせたおかげで、セリョンがひどい目に遭っている、せめて積年の恨みを晴らしたいと切ない母心を吐露します。

このシーンもセリフで振り返ってみます。
09:03から11:11まで。


【ユン氏】
이런 곳에서 아이를 낳게 했구나. 미안하구나.
イロン ゴセソ アイル ナッケ ヘックナ。ミアナグナ
こんな場所で子どもを産ませたのだな。すまなかったな。

【キョンヘ】
어쩐 걸음이십니까?
オッチョン コルミシニカ
どういったご用向きでしょう?

【ユン氏】
궐로 들어가자.
クォロ トゥロカジャ
宮廷に入ろう。
이 아이를 봐서라도 노비로 살 수는 없지 않느냐?
イ アイル パソラド ノビロ サスヌン オチ アンヌニャ
このこのためにも奴婢として生きるわけにはいかぬだろう?
내 전하께 청하여 면천을 해줄 것이다.
ネ チョナッケ チョンハヨ ミョンチョヌ ヘジュコシダ
私が王様に請うて、奴婢の身分を解いてやろう。

【キョンヘ】
그리 할 수는 없습니다.
クリ ハスヌン オスムニアダ
そんなことはできませぬ。

【ユン氏】
그래. 네 가슴에 맺힌 것이 단숨에 풀릴리 있겠느냐.
クレ。ネ カスメ メッチン ゴシ タンスメ プリ イッケンヌニャ
そうだろう。お前の胸に募り募ったものが、いちどきに解けるわけはない。
허나 너도 이제 어미가 되었으니 내 뜻대로만은 살 수는 없을 것이다.
ホナ ノド イジェ オミガ テオッスニ ネ トゥッテロマヌン サスヌン オスル コシダ
だがお前ももう母親になったのだから、自分の思うとおりにばかりは生きられまい。
궐이 싫으면 절로라도 옮기자구나.
クォリ シルミョン チョロラド オギジャクナ
宮廷が嫌なら寺にでも移ろう。

【キョンヘ】
이제와서 이러시는 연유가 무엇입니까?
イジェワソ イロシヌン ヨニュガ ムオシニカ
今更こんなことをなさるのはなぜですか?

【ユン氏】
곧 세령이가 함길도로 떠난다.
コッ セリョンイガ ハドロ トナンダ
すぐセリョンがハムギルドに発つ。
남의 자식 눈에 피눈물 나게 하였으니 입이 열 개라도 할 말은 없다만은, 세령이가 무사히 돌아오기만을 바라는 마음에서 묵은 원한을 풀고자 왔다.
ナメ チャシク ヌネ ピヌンム ナゲ ハヨッスニ イビ ヨケラド ハマルン オタマヌン セリョンイガ ムサイ トラオギマヌ パラヌン マウメソ ムグン ウォナヌ プゴジャ ワッタ
人様の子どもの目に血の涙を流させたのだから、口が十もあろうと申し開きは出来ぬが、セリョンが無事帰ってくれることだけを望む気持ちから、積年の恨みを晴らしてもらいにきたのだ。
내 자식들을 위해서, 그저 어미로서 말이다.
ネ チャシトゥル ウィヘソ クジョ オミロソマリダ
自分の子どもたちのために、ただの母親として。

セリョンの母の演技にはこれまでも何度も泣かされていますが、本当にこのシーンも切ない思いが存分に伝わってきます。

ドラマの中では奴隷の身分から解放されたキョンヘですが、実際には生きている間にそれは叶わず、キョンヘ姫が身分を回復したのは300年近くのちの21代王・英祖の頃でした。

そして、いよいよハムギル道入りしたシン・ミョンたち。

しつこくスンユを追ってくるシン・ミョンに呆れつつ、スンユを助ける理由を語るソクチュ兄貴のシーンも取り上げてみます。

ここまできたことを後悔していないかと訊ねるスンユに、「故郷にこれたのだから後悔はない」と答えるソクチュ。かつてキム・ジョンソがこの地に要塞を築く際、住み着く人が少なかったため、奴婢の身分だった自分の両親を解放して平民にし、まっとうな移住者として扱ってくれたと話します。生前の父は王よりもキム・ジョンソを尊敬していたと語るソクチュ。息子である自分がその時の恩を返す番がきただけだと笑います。

こちらのシーン、18:00から19:29まで。


【ソクチュ】
신면라는 놈이 너를 쫓아 여기까지 왔구나.
シンミョンラヌン ノミ ノル チョチャ ヨギカジ ワックナ
シン・ミョンとかいう奴が、お前を追ってここまでやってきたんだな。
참 징한 인연들이다.
チャ チンハン イニョンドゥリダ
まったくなんて腐れ縁だ。
더 물러설 곳도 없는 이 땅까지.
ト ムロソ コット オヌン イ タンカジ
これ以上退く場所もない、こんな場所まで。

【スンユ】
나를 따라 나선 것을 후회하지 않소?
ナル タラ ナソン ゴス フフェハジ アンソ
私についてきたことを、後悔していないか?

【ソクチュ】
후회는 무슨. 고향으로 돌아왔는데.
フフェヌン ムスン。コヒャンウロ トラワンヌンデ
後悔などするものか。故郷に戻って来たのに。

【スンユ】
고향? 여기가 고향이요?
コヒャン ヨギガ コヒャンイヨ
故郷? ここが故郷なのか?

【ソクチュ】
아주 먼 얘기 같구나.
アジュ モン イェギ カックナ
随分と昔の話のようだ。
김종서 장군이 이 척박한 땅에 육지를 개척하고 마땅히 머물 백성이 없자, 태어날때부터 뼛속 깊이 노비였던 우리 아버지 어머니를 면천시켜 떳떳한 이주민으로 받아주셨지.
ジョンソ チャングニ イ チョッパッカン タンエ ユチル ケチョッカゴ マタンイ モム ペソンイ オチャ テオナテブット ピョッソッキッピ ノビヨットン ウリ アボジ オモニル ミョンチョンシキョ トットッタン イジュミヌロ パダジュショッチ
キム・ジョンソ将軍がこの痩せた土地を開拓し、住み着く百姓がいないのを見て、生まれて以来根っからの奴婢だった父と母を奴婢の身分から解放し、れっきとした移住者として受け入れてくださった。
내 아버지는 네 아버지를 임금보다 더 높은 어른으로 알고 평생 감사한 마음으로 사셨다.
ネ アボジヌン ネ アボジル イポダ ト ノップン オルヌロ アゴ ピョンセン カサハン マウムロ サショッタ
父はお前の父親を王様よりも偉い方と思い、生涯感謝しながら暮らしていた。
이제 그 빚을 자식인 내가 갚으게 되는 건가?
イジェ ク ピチュ チャシギン ネガ カケ テヌン ゴンガ
いまやその借りを、息子の俺が返す番になったのかな。

回数もあとわずかとなり、時代劇としての体裁をより整えようと急遽キム・ジョンソの業績を説明する役目をソクチュ兄貴の両親の背景を語ることで持ってきた感が抜きがたくあるのですが、この際良しとします。(笑)

そして。

最後に取り上げるのは、やはりラストシーン。

・・・・・・とその前に、ソン・ジャボン様。(笑)

回を重ねるごとに登場シーン&アップシーンが増えたジャボン。
間違いなく、ファンの要望とお見受けいたします。(笑)

そして今度こそ、ラストシーン。

自分をエサにスンユをおびき出そうとするハン・ミョンフェらの計画を知ったセリョンが、一人馬に乗って反乱軍のアジトに向かいますが、シン・ミョンを偵察に来ていた反乱軍に顔を覚えられてしまっていたセリョンは、シン・ミョンの密偵と誤解され、殺されかけます。

岩場に連れて行かれ、「お願いです。一度でいいのでキム・スンユ様に会わせて下さい。言わなければならないことがあるのです。この指輪を見れば、私が誰だかお分かりになります」と必死で指輪を見せるも、セリョンの言葉に聞く耳を持たない男たち。
あわや首を切り落とされそうになった時、スンユが間一髪でセリョンを助けます。

ラストシーン、セリフで振り返ってみます。
30:43から33:10まで。


【セリョン】
제발 제 말을 들으십시오.
チェバ チェ マル トゥルシシオ
どうか私の言うことをお聞き下さい。
김승유 그 분을 한 번만 만나게 해 주십시오.
スンユ クブヌ ハンボンマン マンナゲ ヘ ジュシシオ
キム・スンユ様に一度だけ会わせて下さい。
이 가락지만 봐도 제가 누군지 아실 것입니다.
イ カラッチマン パド チェガ ヌグンジ アシ コシムニダ
この指輪をご覧になるだけで、私が誰だかお分かりになる筈です。
제발 말씀만이라도 전해주십시오.
チェバ ママニラド チョネジュシシオ
どうぞ伝言だけでもお伝え下さい。
절제사에서 보낸 거짓 서찰에는 절대 속지 마시라고 말입니다.
チョジェサエソ ポネン コジッ ソチャレヌン チョテ ソチ マシラゴ マリニダ
節制使から送られる嘘の手紙に、絶対に騙されないないようにと。

【男1】
알겠소.
ゲッソ
分かった。
오셨습니까?
オショッスニカ
いらっしゃいましたか。

【セリョン】
제발 부탁입니다.
チェバ プタギニダ
どうか、お願いです。
그분을 한 번만 만나게 해주십시오.
クブヌ ハンボンマン マンナゲ ヘジュシシオ
あの方に一度だけ会わせて下さい。

【男2】
헛소리 말고 고이 가시오.
ホッソリ マゴ コイ カシオ
でたらめはよして、きれいにお逝きなさい。

【男3】
우리니까 험한 꼴 안 당하게 하고 고이 죽여주는 게요.
ウリニカ ホマン コ アン タンハゲ ハゴ コイ チュギョジュヌンゲヨ
我々だから酷い目に合わさずにきれいに逝かせてやるのだ。

【男2】
야!

えい!
나으리! 왠 일이십니까?
ナウリ。ウェンイリシニカ
旦那様。どうなさったのですか?

【男3】
가자.
カジャ
行こう。

【セリョン】
누이십니까?
ヌイシニカ
どなたですか?
목숨을 구해주셔서 참으로 감사합니다.
スム クヘジュソソ チャムロ カサハニダ
命をお助けくださり、本当にありがとうございます。
청이 하나 있습니다.
チョンイ ハナ イッスニダ
一つお願いがございます。
저를 김승유 나리께 데려다 주십시오.
チョル キスンユ ナリッケ テリョダ ジュシシオ
私をキム・スンユ様のところにお連れ下さいませ。
그분께 꼭 전해드릴 말씀이 있습니다.
クブンケ コ チョネドゥリ マスミ イッスニダ
あの方に必ずお伝えしなければならないことがあるのです。
그분의 목숨이 위태로우시니 제 청을 들어주십시오.
クブネ モスミ ウィテロウシニ チェ チョンウ トゥロジュシシオ
あの方のお命が危ないので、私の願いを聞き届けてください。
…혹…?

・・・もしや・・・?

「テレポートか!」と突っ込んでしまいそうなほどススンニムの現れ方が唐突でしたね。普通、岩を歩いて来るんだから、気づくでしょう。(笑)

最終回を撮り終えたのがオンエア日の午後3時だったことを考えれば、前回あたりからは正直編集上のアラが目立ち、ちょっと残念ではあります。
もう少し余裕を持ってつくれていれば、最後まで滑らかな編集になったんでしょうね。

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セリョンをエサにしようとのハン・ミョンフェの言葉に応じられなかったシン・ミョン。
やっぱり何のために連れてきたのだろうという気が、ここでもしました。
シン・ミョンのあいまいな演技、一体脚本にはどう書いてあったんだろうと気になります。

そしてとうとう、コンナムも来週で終わりです。
来週は、華麗なカットで有終の美をぜひとも飾って頂きたいです。