みなさま、こんにちは。

物語が大きく動いた『王女の男』17話。

今回はノーカットオリジナル版で振り返らせて頂きます。
よろしければ、カットシーンを見つけてお楽しみ下さい。(って、そんなコーナーではありません。すみません。笑)

16話ラスト。

シン・ミョンに追われるスンユをとっさにセリョンが隠したシーンで終わりました。

驚いたスンユ、しばしセリョンと見つめあいますが、気を取り直すとセリョンの手を払いのけます。

「話があってきました」というセリョンに「帰れ」と告げ、背を向けようとするスンユに、「生きていたのか、気にならなかったのですか?」と尋ねるセリョン。
気にならないはずのないスンユ、申し訳なさそうな視線をセリョンに送り、通りに出て行きます。

そこへやってきたノゴル。
酒場に戻るなとのソクチュの指示を伝えます。

セリョンの姿を認めたノゴル、生きていたのかと喜びます。
「口には出さなかったけど、あなたのことを兄貴はずいぶん心配してたんですよ」

ノゴルに本当にことをばらされ、居心地の悪くなったスンユは、一人でどこかに行ってしまいます。

ノゴルはスンユを追うため、酒場の女たちにセリョンを任せます。

スンユの客と称するセリョンに、ぶしつけな視線を浴びせる女たち。

シン・ミョンに取調べを受けることになったソクチュは、この密告はコン・チルグの罠だと訴えます。確かに自分は江華島行きの船の生き残りだが、船に乗っていたのは探している逆賊などではなく、わけもわからず乗せられたチンピラ者ばかりだったと証言するソクチュ。

その頃スンユは、チョ・ソクチュの様子を窺いにいっていました。
日が暮れたら忍び込むと言うスンユに驚いたノゴル、そんなことは一人でやってくれと言います。
毎度根性なしのノゴルです。(笑)

一方取調室では、ソクチュの証言を裏付ける事実が明るみになっていました。

船に乗るべきだった逆賊は、ほとんどがその前に受けた傷で死んでおり、コン・チルグから賄賂をもらった役人がコン・チルグの指定した無関係の者を乗せて定員を埋めていたことを、副官ソン・ジャボンが突き止めてきたのです。

諦めきれないシン・ミョンは、チョ・ソクチュに「その船にキム・ジョンソの息子は乗っていなかったか?」と尋ねます。

すぐにスンユのことだと気づくソクチュ。

一瞬表情が凍るも、「俺がそんな奴、知るわけないだろう?」と言下に否定するソクチュ。
「とにかく、俺以外は全員死んだんだ」と強調します。

解放されたチョ・ソクチュは、外にいたコン・チルグに怒りの頭突き食らわせ。

こちらも体(てい)よく騙された格好のシン・ミョン。
シンミョンの代わりに、コン・チルグの首もとに刀を抜くソン・ジャボンです。
「俺を貴様の復讐のダシに使うな!」と威嚇するシン・ミョン。

釈放されたソクチュと共に酒場に戻ったスンユは、自分を待っていたセリョンを見て、驚きます。

スンユはセリョンの手を引き、ぶっきらぼうに外に追い出しますが、家族に会いたくないのかと言われ、セリョンの話にようやく耳を傾けます。
少し遠い場所にアガンと兄嫁がいるので、案内するとセリョン。

スンユはセリョンを乗せ馬を走らせますが、セリョンはまだ癒えない背中の傷が痛み、小さく呻きます。

そのつらそうな背中に手を伸ばしつつも、触れることのできないスンユ。

セリョンの傷が振動で疼かないよう、馬を降りゆっくりと進むことにしたスンユ。

キャ~

あ、すみません。
まだキャーには遠いのですが、キャー前哨戦ということで。(笑)

宮殿ではスヤン一味が集まっていました。
再び現れた大虎の正体を暴くべく、全力を挙げて取り組む決意を新たにする一同。

近々行われる、明国の使臣を招いてのスヤン就任式典が終わったら、この国の唯一の王となるべく端宗を殺さなければならないと提案するハン・ミョンフェです。

宮殿にはセリョン以外の家族がやってきていました。
セリョンが出かけたことを知り、シン・ミョンにすぐ探してつれてくるよう命じるスヤン。

そのセリョンは、スンユとともにアガンのもとに向かっていました。

途中の市場でスンユに馬を止めるよう願い出たセリョン、アガンのためのお土産を熱心に選びます。

いつぞやを髣髴させる懐かしい立ち姿に、覚えず表情の緩むスンユ。

いよいよアガン親子が住む家の前に到着したスンユとセリョン。

意を決したスンユが確認しに行こうとしたところ、後方で物を落とす音が響きます。

振り向くと、そこに親子がいました。
互いに驚愕しつつ見つめあう、スンユとアガンと、アガンの母。

スンユに近づき、声をあげて泣くアガン。

アガンの母も「生きていらしたのですね」と声を震わせます。

家族の再会を、涙を流しながら静かに見守るセリョンです。

涙の再会シーン。
セリフで振り返ってみます。
15:13より17:00まで。



【セリョン】
저곳입니다. 몸소 확인해 보시지요.
チョゴシニダ。モソ ファギネ ボシジオ
あちらです。直接ご確認ください。

【スンユ】
진정 살아있단 말인가?
チンジョン サライッタン マリンガ
本当に生きているのか?

【セリョン】
저 집은 신판관이 구한 곳이니 곧 차로 옮기시는 것이 좋을 듯 합니다.
チョ チブン シンパングァニ クハン ゴシニ コッチャロ オギシヌン ゴシ チョウ ドゥッタニダ
あの家はシン判官が用意した家なので、すぐに移られたほうがいいと思います。

【アガン】
삼촌?
チョン
おじさま?
삼촌!
チョン
おじさま!
진짜 우리 삼촌이 맞습니까?
チンチャ ウリ サチョン マッスニカ
本当に私のおじさまですか?
어머니! 삼촌입니다. 삼촌이 맞습니다.
オモニ。サチョニニダ。サチョニ マッスニダ
お母さん!おじさまです!本当におじさまです!

【リュウ氏夫人】
살아계셨습니까?
サラゲショッスニカ
生きていらしたのですか?

 

小さい子に泣かれるだけで、問答無用に泣けるのに、スンユとアガンの再会となれば、涙なくして見られません。

家族との再会に、久しぶりの笑顔を見せるスンユ。

スンユは義理の姉から、病気のアガンを救い、今日までセリョンが世話をしてくれていたこと、使用人にされたオンニョン君の家から脱出させてくれたのも、セリョンであったと伝えます。

セリョンが自分が襲われた直後からアガンと義理の姉に命の恩人となって尽くしてくれてきたことを知り、驚きと感謝を禁じえないスンユ。
義理の姉の言葉を裏付けるように、アガンもセリョンになついていました。

アガンに靴をプレゼントし、つらかったことは忘れて、家族で遠くにいって暮らすよう言い残してその場から去ろうとするセリョン。

まだ何も礼を言っていないとの義理の姉の言葉に押されるように、スンユがセリョンを追いかけます。

「ありがとう。でも、もう会うことがないようにしたい」と複雑な心境で告げるスンユ。

多くを望んでいないセリョンは、黙って一礼すると一人戻っていきます。

スンユの義理の姉は、恋人同士かと尋ねますが、スンユは静かに、二度と会うことない間柄だと伝えます。

こちらもセリフで振り返ってみましょう。
17:05から20:06まで。



【リュウ氏夫人】
아가씨께서 옥에 갇혀 죽을 뻔한 아강이도 의원에 데려가 주시고 그 짐승 같은 놈 집에서도 빼내주셨습니다.
アガシッケソ オゲ カッチョ チュグ ポナン アガンイド ウィウォネ テリョガ ジュシゴ ク チスン ガットゥン ノ チベソド ペネジュショッスニダ
お嬢様が獄に囚われて死に掛けたアガンを医者にも見せてくださり、あのケダモノの家からも逃がしてくださいました。

【スンユ】
저와 함께 가시죠.
チョワ ハケ カシジョ
私と一緒に行きましょう。
험한 곳이나 여기보단 나을 것입니다.
ホマン ゴシナ ヨギポダン ナウ コシニダ
物騒なところですが、ここよりはマシだと思います。

【リュウ氏夫人】
아무리 험한들 가야지요. 가족 아닙니까?
アムリ ホマンドゥル カヤジヨ。カジョガニニカ
どんなに物騒でも行きます。家族ですから。

【アガン】
곱지요? 언니가 줬어요.
チヨ?オンニガ チョッソヨ
きれいでしょ?お姉さんがくれたんです。
아픈 일은 다 잊으래요.
アプン イルン タ イジュレヨ
つらいことは全部忘れなさいって。
멀리멀리 가서 우리랑 행복하게 살래요.
リモリ ガソ ウリラン ヘンボッカゲ サレヨ
遠い遠いところにいって、私たちと一緒に幸せに暮らしなさいって。

【リュウ氏夫人】
만나게 해 주셔서 고맙다는 말씀도 못 드렸습니다.
マンナゲ ヘ ジョソ コマタヌン マド モットゥリョッスニダ
会わせてくださったお礼も、まだ申し上げておりません。

【スンユ】
고맙소.
コマ
ありがとう。
허나 또는 마주치지 말았으면 하오.
ホナ トヌン マジュチ ジマラッスミョン ハオ
でも二度と会うことがないよう願う。

【リュウ氏夫人】
아가씨와 연모하는 사이셨습니까?
アガシワ ヨンモハヌン サイショッスニカ
お嬢様と恋仲でいらしたのですか?
어느 댁 규수인지…
オヌ テ キュスインジ
どちらのお宅のお嬢様か・・・。

【スンユ】
아닙니다.
アニニダ
違います。
더는 볼 일이 없는 사이입니다.
トヌン ポル イリ オヌン サイイニダ
二度と会うことのない間柄です。

 

どう考えても、「二度と会うことのない間柄」のお嬢さんがしてくれる親切の域を超えていますよね。
義理のお姉さんがいぶかしむのも無理はありません。

同じセリフをスンユから二度も言われてしまったセリョンも、さぞや悲しかったことでしょう。

キョンヘとチョン・ジョンの家には、セリョンが来ていないかとシン・ミョンが訪ねてきていました。
王女の冊立からセリョンが逃げようとしていることを知り、心配するキョンヘ。

シン・ミョンの勘通り、セリョンはキョンヘの家に来ていました。

シン・ミョンを避け、隠れたセリョン。来てはみたものの、キョンヘの家に入ることができずにいるところを、キョンヘが見つけます。

「お前がこの屋敷に足を踏み入れられるほど、厚顔無恥とは思わなかった」と厳しい言葉をぶつけるキョンヘ姫。
セリョンは「来るべきではないと知りつつも、ここしかこれる場所がありませんでした」と答えます。

今後は王女の冊立を受け、父であるスヤンが王として全うなことをしているかを見極めるとセリョン。
自分にとっての王女は、キョンヘただ一人だと伝えます。

酒場では、突如こぶつきで現れたスンユに、一同騒然としていました。

「しばらく自分の部屋に置いてください」と、初めて敬語で丁重にお願いするスンユに、タダ飯食らいは置いておけないと女将。
スンユはもっと自分が働くからといいますが、若様の荷物になりたくないと遮ったスンユの兄嫁は、炊事洗濯ならできると答えます。
その受け答えから、身なりとは異なり、良家の嫁であったことを嗅ぎ取る一同です。

「もう一部屋貸してやれ。空き部屋ならたくさんあるだろ」とソクチュ。

「じゃあそうすれば」

素っ気無いフリをしながらも、置いてあげる女将です。

部屋に落ち着いたスンユたち。

アガンはスンユの手をしかと握ったまま寝ています。

こんなところで申し訳ないと詫びるスンユに、亡くなった方から思えば、御殿のようだと慰める兄嫁。
若様が生きて帰ったのも、父上と若様の兄上のおかげに違いないと、涙ぐむ兄嫁です。

部屋に戻ろうとするも、アガンが手を離しません。
スンユに思わず笑みがこぼれます。

兄嫁はスンユの顔色を窺いながら、本当に先ほどの娘は恋人ではないのかと尋ねます。
二度と会うことのない、会うことの許されない人だといい、つらそうにその場を離れるスンユ。

表においてあるアガンの新しい靴を見た途端、市場でアガンの靴を選んでいた美しいセリョンの顔が浮かんでしまいます。

セリョンの自分への愛に偽りはなかったと知り、蓋をしていた思いがあふれ出しそうなスンユです。

いくらセリョンに罪がなかろうと、親兄弟を殺した者の娘。
スンユにしてみれば、セリョンを受け入れることは家門への裏切り。
だからといって、シン・ミョンのものになるのは耐えられず・・・・・・。

キョンヘ邸を後にしたセリョン、もう一度見回りにきたシン・ミョンと門で出くわし、一緒に宮殿に参上します。

シン・ミョンがセリョンを探し出したことを喜ぶセリョンの母。
早く婚礼の日取りを決めようと言います。

両親の前で、生涯誰とも結婚しないと宣言するセリョン。

望まないことに従うのは、王女になることだけでたくさんだ。
これからは、父上は私を意のままにはできない。

その言葉に、後方に控えていたシン・ミョン、ショックを受けます。

傷ついた面持ちで立ち上がるシン・ミョンに、動揺する必要はない、お前のことは既に婿だと思っていると伝えるスヤン。
その言葉にシン・ミョンの顔が晴れることはありませんでした。

出て行ったセリョンを追いかけるシン・ミョン。

生きた人間である自分よりも、死んだあいつのほうがいいのかと問われたセリョンは、私の心の中でははっきり生きていると答えます。
心の中に愛する人を秘めていることが、時に他者を傷つけることにもなる。
理解して欲しいと丁重に頭を下げるセリョン。

欲しいのは王女の婿という地位ではなく、お嬢様の心だと真剣に求愛するシン・ミョンに、一度は礼をつくして断らなければならないとセリョンは考えたのでしょう。

涙をためるシン・ミョンが気の毒になるシーンです。

セリョンとシン・ミョンのシーン、セリフで振り返ってみます。
29:28より30:43まで。



【シン・ミョン】
웬일로 오늘은 피하지 않으십니까?
ウェンニロ オヌルン ピハジ アヌシニカ
何故今日は避けないのですか?

【セリョン】
이미 신판관께서는 변치 않을 제 마음을 알고 계시질 않습니까?
イミ シンパングァンケソヌン ピョンチアヌ チェ マウム アゴ ケシジ アンスニカ
既にシン判官は、私の心が変わらないことをご存知ではないですか。

【シン・ミョン】
내게는 부마라는 자리보다 마마의 마음이 더욱 중요합니다.
ネゲヌン プマラン チャリポダ ママエ マウミ トウ チュンヨハニダ
私には王女の夫という地位よりも、王女様の心がずっと大切です。
살아있는 내가 죽은 그놈보다 못한 것입니까?
サラインヌン ネガ チュグン クノポダ モタン ゴシニカ
生きている私のほうが、死んだあいつよりも劣るのですか?

【セリョン】
제 가슴속엔 또렷이 살아 계신 분입니다.
チェ カスソゲン トリョシ サラゲシン ブニシニダ
私の心の中では、はっきりと生きていらっしゃいます。

【シン・ミョン】
뭐요?
ムォヨ
なんですと?

【セリョン】
신판관께는 몹시 죄송합니다.
シンパングァンケヌン モシ チェソンハニダ
シン判官には本当に申し訳なく思っています。
허나, 마음에 품은 한 사람을 여전히 생각하는 일이 때로 다른 이에게는 상처가 될 수밖에 없다는 것을 이해해주십시오.
ホナ、マウメ プムン ハン サラムル ヨジョニ センガッカヌン イリ テロ タルン イ エゲヌン サンチョガ テスバッケ オタヌン ゴス イヘヘジュシシオ
ですが、胸に秘めた人を想い続けることが、時に誰かを否応なく傷つけてしまうということを、ご理解下さい。

諦めるしかないですよね。
地位が欲しいのではなく、心が欲しいのなら、なおさら。

一足先に宮殿入りしたヨリが、セリョンの部屋の前でセリョンがくるのを今か今かと待ちわびていました。

ヨリに促され、かつてのキョンヘの部屋に足を踏み入れるセリョン。

仲のよい従姉妹として戯れていた日を思い出し、心の沈むセリョンです。

王女の衣服に着替えさせられながら、セリョンは涙を流します。

一方酒場では。

物思いにふけるスンユが、蔵で一人酒を飲んでいます。

やってきたソクチュは、お前はキム・ジョンソの息子なのか? 漢城府の官吏がお前の生死を躍起になって調べてるぞと、取調室でのいきさつを話します。

あの女がお前をかばったのは、嘘だと思えない。
あの女が誰の娘だろうと、本当は今すぐ抱きしめてやりたいんじゃないのかと言われ、自分を庇って矢に討たれたセリョンの姿がまた思い浮かぶスンユ。

セリョンの姿は、すぐスヤンの姿にとって変わります。
弓に射られても、不適に笑みを浮かべていたスヤン。
セリョンへの思いを振り払うように、再び人斬りに出て行くスンユです。

このシーンもセリフで振り返ってみます。
セリフがはじめのほう少しだけ動画をまたいでいるので、2つ続けて載せておきます。
33:12から最後まで。

冒頭から01:46まで。


【ソクチュ】
너는 어찌 허구헌날 여기로 출근이냐?
ノヌン オッチ ホグホンナ ヨギロ チュグニニャ
なんでお前は毎日ここにご出勤なんだ?
니가 김종서의 아들이냐?
ニガ キジョンソエ アドゥリニャ
お前、キム・ジョンソの息子なのか?
한성부 관리 하나가 니가 죽었는지 살았는지 애타게 찾더라.
ハンソンブ クァリ ハナガ ニガ チュゴンヌンジ サランヌンジ エタゲ チャットラ
漢城府のある官吏が、お前の生死を必死で探ってたぞ。

【スンユ】
발고하지 그랬습니까?
ゴハジ クレッスニカ
告げ口したらよかったじゃないですか。

【ソクチュ】
아이고, 확 그냥!
アイゴ、ファ クニャン!
何を、こいつめ!
저거 저거 저 정나미 떨어지는 말버릇을 갖고는. 아이구.
チョゴ チョゴ チョ チョンナミ トロジン マポルス カッコヌン。アイゴ
これこれ、この可愛げのない口のききかたといったら。ったく。
아, 오늘 그 여자 왔었다며?
ア、オヌ ク ヨジャ ワッソッタミョ
あ、今日あの女が来たそうだな?

【スンユ】
듣기 싫소.
トゥッキ シ
聞きたくない。

【ソクチュ】
지 목숨까지 건 여자야!
チ モカジ コン ヨジャヤ
自分の命までかけた女だぞ!
거짓 마음처럼 보이지 않았다!
コジッ マウチョロ ポイジ アナッタ
嘘のようには見えなかった!
흔들리냐?
フンドゥリニャ?
動揺したのか?
흔들리지? 응?
フンドゥリジ?ウン?
心が揺れるだろ? な?
그 여자 아비고 뭐고 막 달려가 안아주고 싶지? 
ク ヨジャ アビゴ ムォゴ マ タリョガ アナジュゴ シ
あの女の親父などどうでもいいから、走っていって、抱きしめてやりたいだろ?

진짜 징한 놈.
チンチャ チンハン ノ
まったくしぶとい奴だ。

ソクチュはスンユに復讐を諦めさせようと、一生懸命説得しているのですよね。そうとは見えない独特の言い方で。

ずっとこれまで年上のチョ・ソクチュに対しても礼儀をわきまえない言葉遣いをしていたスンユが、この回からは敬語を交えるようになっています。
スンユのソクチュに対する心境が変化したことを表していますね。

セリョンへの思いを断ち切るべく、再び闇夜の人斬りと化したスンユ。

この日のターゲットは、ハン・ミョンフェが子飼いにしているキム・ジョンソ襲撃の下手人でした。
スヤンが王座についたおかげで、郎党にも官職が与えられることになり、上機嫌で帰途に着く二人。

でもそれも、一瞬の夢でした。

スンユが郎党二人を斬り殺して酒場に戻ると、師匠のイ・ゲが帰りを待っていました。

イ・ゲは人斬りをやめるよう説得にきたのでした。
そのような方法ではなく、もっと大きなことを計画しろと言います。
スヤンを追い出して再び端宗を王座につけるつもりだと言うイ・ゲ。
そのために力を貸してくれ。志を共にする仲間が他にもいる。

イ・ゲに対し、友にも裏切られた自分は、誰も信じられないと答えるスンユ。
スヤンを甘く見てはいけないと忠告し、誘いを断るスンユです。

この場面もセリフで振り返ってみます。
04:48から06:50まで。



【イ・ゲ】
이제 오느냐?
イジェ オヌニャ
今戻ったのか?
어둠 속을 다니는 일이 꽤 익숙해 보이는구나.
オドゥ ソグ タニヌン イリ クェ イスッケ ポイヌングナ
暗闇を歩き回るのに、随分慣れているようだな。

【スンユ】
여긴 어찌…
ヨギン オッチ
なぜここが?

【イ・ゲ】
종이에게 들었다.
チョンイエゲ トゥロッタ
ジョンに聞いた。
지내기가 수월치는 않은 곳이구나.
チネギガ スウォチヌン アヌン ゴシグナ
居心地のいい場所ではないな。

【スンユ】
무슨 연유로 오신 겁니까?
ムスン ヨニュロ オシン ゴニカ
なぜ訪ねて来られたのですか?

【イ・ゲ】
네게서 나는 피내음이 짙어졌구나.
ネゲソ ナヌン ピネウミ チトジョックナ
お前から漂う血の匂いがきつくなったな。
또 누구의 목숨을 끊은 것이냐?
ト ヌグエ モスムル クヌン ゴシニャ
今度は誰の命を奪ったのだ?

【スンユ】
이만 돌아가시지요.
イマン トラガシジオ
お帰り下さい。

【イ・ゲ】
아무리 많은 사람을 죽인다 한들 니 칼끝이 수양에게 가 닿을 수 있겠느냐?
アムリ マヌン サラム チュギンダ ハンドゥル ニ カクッチ スヤンエゲ カ ダウス イッケンヌニャ
どれほど多くの者を殺したとて、お前のその刃先がスヤンに届くと思うか?
차라리 큰일을 도모하여라.
チャラリ クンニル トモハヨラ
いっそ大きなことを企てよ。

【スンユ】
대체 무슨 일을 벌이시는 겁니까?
テチェ ムスンニル ポリシヌン ゴニカ
一体何をなさるおつもりなのですか?

【イ・ゲ】
나와 뜻을 같이하는 사람들이 있다.
ナワ トゥス カッチ ハヌン サラドゥリ イッタ
私と志を同じくする人たちがいる。
수양을 몰아내고 상황 전하를 옹립할 것이다.
スヤンウ モラネゴ サンワンチョナル オンリッパコシダ
スヤンを追い出し、上王(サンワン)殿下を擁立するつもりだ。
함께 하지 않겠느냐?
ケ ハジ アンケンヌニャ

一緒にやらないか?

【スンユ】
스승님 같은 학자들이 어찌 수양을 대적하겠습니까?
ススンニガットゥン ハチャドゥリ オッチ スヤンウ テジョッカゲッスニカ
先生のような学者たちが、どうしてスヤンに対抗などできましょう?

그자는 뼛속 깊이 간교하고 악독한 자입니다.
クジャヌン ピョッソッキッピ カンギョハゴ アットッカン ジャイニダ
あいつは骨の髄まで狡猾で悪どい輩です。

【イ・ゲ】
그러니 큰 힘이 필요하지 않겠느냐?
クロニ クン ヒミ ピリョハジ アンケンヌニャ
だからこそ大きな力が必要だと思わぬか?
힘을 합친다면 어떤 적도 무너뜨릴 수 있을 것이다.
ヒム ハチンダミョン オットン チョト ムノトゥリス イッスコシダ
力を合わせれば、いかなる敵も倒すことができよう。

【スンユ】
뜻을 같이한다는 것을 믿습니까?
トゥス カッチハンダヌン ゴス ミッスニカ
同志という者を信じるのですか?
벗에게도 배신당한 저입니다.
ポセゲド ペシンダンハン チョイニダ
友にも裏切られた私です。
그 누구도, 아무도 믿을 수 없습니다.
ク ヌグド アムド ミドゥス オニダ
誰も、なんびとも、信じることはできません。

【イ・ゲ】
종이와 나도 못 믿겠느냐?
チョンイワ ナド モンミッケンヌニャ
ジョンと私も信じられぬか?

【スンユ】
수양을 만만히 보지 마십시오.
スヤンウ マンマニ ポジ マシシオ
スヤンをみくびってはなりません。

何度も殺されかけた結果、すっかり変わり果ててしまったスンユ。
最も信じた友に裏切られ、父と兄を失い、自分も殺されかけたスンユの絶望の深さに、師匠イ・ゲならずとも悲しみを禁じえないシーンです。

あの眩いほど明るかったスンユは、もういないんですよね。

夜。

客席で刀の手入れをするスンユ。

ちょうど起きてきたアガン親子が、刀の血を拭うスンユを見てしまいます。

まるで別人のようなスンユの冷たい横顔に、身をすくめるアガンの母。

翌朝。

再び現れた「大虎」により、ハン・ミョンフェの手下が二人殺されているのを発見するシン・ミョン。
ちなみにシン・ミョンと副官のソン・ジャボンも位が上がったようで、ここから衣装が変わります。

酒場ではアガンの母がスンユの部屋を訪ねていました。

アガンにせがまれてつくってみたと食べ物を渡しながら、大虎は若様なのかと尋ねるスンユの兄嫁。
動揺するスンユに、そのような方法が果たして正しいのか、お父様が生きていらしたらどうなさるか、御名に恥じぬよう慎重に行動して欲しいと頼むアガンの母です。

こちらもセリフで振り返ってみます。
08:52から10:15まで。



【リュウ氏夫人】
방에 계십니까?
パンエ ケシニカ
お部屋にいらっしゃいますか?
아강이가 먹고 싶다기에 좀 만들어보았습니다.
アガンイガ モッコ シタギエ チョ マンドゥロ ボアッスニダ
アガンが食べたいと言うので、作ってみました。
어젯밤, 객장에 홀로 계시는 것을 보았습니다.
オジェッパ ケチャンエ ホロ ケシヌン ゴス ポアッスニダ
夕べ、客席に一人でいらっしゃる若様を見かけました。
혹 대호가 도련님이십니까?
 テホガ トリョンニミシニカ
もしや、大虎は若様なのですか?

【スンユ】
신경 쓰실 필요 없습니다.
シンギョン スシ ピリョ オニダ
お気になさらなくても大丈夫です。

【リュウ氏夫人】
그들을 쳐죽이고 싶은 마음을 제가 어찌 모르겠습니까?
クドゥル チョチュギゴ シップン マウム チェガ オッチ モルゲッスニカ
やつらを殺してやりたい気持ち、どうして私に分からないはずがありましょう?
허나 도련님께서 택하신 방식이 무모하지는 않은지, 깊게 헤아려 보셨으면 합니다.
ホナ トリョンニケソ テッカシン パンシギ ムモハジヌン アンヌンジ キケ ヘアリョ ボショッスミョン ハニダ
ですが、若様が選んだ方法が無謀ではないのか、深くお考え下さいませ。
만일 아버님이셨다면 어찌 하셨을지…
マニ アボニミショッタミョン オッチ ハショッス
お父様が生きていらしたら、どうなさったか・・・。
대호라는 함자가 부끄럽지 않도록 신중히 행동하십시오.
テホラヌン ハチャガ プクロチ アントロ シンジュンイ ヘンドンハシシオ
大虎の名に恥じぬよう、慎重に行動なさいますよう。

夕べのイ・ゲに続いて今度は兄嫁。

異口同音の戒めを受け、もしかしたら自分のやり方は間違っているのかもしれないと思い始めるスンユでした。

一方宮殿では。

セリョンが王女としての講義を受けるため、講義室を訪れていました。

何を見ても、スンユを思い出してしまうセリョン。

講義を担当するのは、イ・ゲでした。

イ・ゲは『孝経』から授業を始めると言います。
かつて、首もとに口紅をつけた人に、『孝経』を習ったことがあるとセリョン。
私の弟子にもそんな者が一人いたとイ・ゲ。

端正な顔でやることはまるで遊び人。
それでも、曲がったところひとつない男だった。

イ・ゲのスンユに対する愛情に触れ、涙をこらえきれないセリョンです。

涙の名シーン。
セリフで振り返ってみます。
11:45から13:35まで。



【イ・ゲ】
오늘부터 공주마마의 강론을 맡은 이개라 하옵니다.
オヌブット コンジュママエ カンロヌ マトゥン イゲラ ハオニダ
今日から王女様の講義を担当するイ・ゲと申します。

【セリョン】
잘 부탁드립니다.
チャ プタットゥリニダ
よろしくお願いいたします。

【イ・ゲ】
효경부터 강론을 시작하겠습니다.
ヒョギョンブット カンノル シジャッカゲッスニダ
『孝経』から講義を始めます。

【セリョン】
지난날 효경을 배운 적 있었는데. 
チナンナ ヒョギョンウ ペウン ジョ イッソンヌンデ
以前、『孝経』を習ったことがあるのですが。
한 직강께서 목덜미에 입술연지를 묻히고 들어오셨지요.
ハン チッカンケソ モットミエ イスルヨンジル ムッチゴ トゥロオショッチヨ
とある講師の方が、首に紅をつけた姿で入ってこられたんです。

【イ・ゲ】
제 제자 중에서도 그런 놈이 한 놈 있었습니다.
チェ チェジャ ジュンエド クロン ノミ ハンノ イッソッスニダ
私の弟子にも、そんなのが一人おりました。

【セリョン】
그분은 어떤 분이셨습니까?
クブヌン オットン ブニショッスニカ
その方は、どんな方でしたか?

【イ・ゲ】
번듯한 얼굴로 하고 다니는 짓은 어찌나 꼭 한량 같은지.
ポンドゥッタン オロ ハゴ タニヌン ジスン オッチナ コ ハリャン カットゥンジ
端正な顔立ちで、やることなすことはまるきり遊び人でした。
허나 천성이 밝고 벗을 목숨처럼 아낄 줄 아는, 구김살 없는 녀석이었습니다.
ホナ チョンソンイ パコ ポス モチョロ アキ チュ アヌン クギ オヌン ニョソギオッスニダ
それでも、明るい性格の、友を命のように大切にできる、陰りのないやつでした。

【セリョン】
그분을 참으로 아끼셨나 봅니다.
クブヌ チャムロ アッキションナ ボニダ
その方を、とても大切にしていらしたようですね。

【イ・ゲ】
오늘따라 그 녀석이 참으로 그립습니다.
オヌタラ ク ニョソギ チャムロ クリニダ
今日はやけに、そやつが恋しいです。

号泣。

一方、スヤン。

再び手下の者が、それも一度に二人も殺されたことで、スヤンは苛立っていました。

都には既に明国の使いが到着しています。
逆賊を根こそぎ捕まえろと躍起になるスヤン。

一方上王(サンワン)となった端宗のもとにはキョンヘとチョン・ジョンが来ていました。

世間を騒がしている大虎なるものの存在、その正体がキム・ジョンソの息子であると告げられる上王(サンワン)。
そればかりか、明日の明国の使臣を歓迎する宴で、上王(サンワン)の擁立を望む者たちがスヤンを討つ計画にあることが告げられます。

上王(サンワン)が光明を感じた瞬間、スヤンが訪ねてきます。

スヤンは不審な動きがないよう、上王(サンワン)に釘を刺しにきたのでした。
キョンヘたちの姿を見て、不信を強めるスヤンです。

「上王(サンワン)様のお傍にキョンヘ姫とチョン・ジョン殿が末永くいられるように。それが叔父としての気持ちです」

そう言って、なにか事を起こしたら二人から排除することをほのめかす、恐ろしいスヤン。

上皇がたとえ大人しくしていようと、明国の使臣が帰ったあとに彼を廃位するのは既に規定路線。

権力に目がくらみ、人の心をなくしているスヤンです。

スンユは一人、夕べのイ・ゲの言葉を思い出していました。
そして、今朝の義姉の言葉も。

覆面の代わりに身なりを整え、イ・ゲに合流する道をスンユは選びます。

大虎としてすべての敵を殺すつもりだったが、それは単なる自分のための復讐に過ぎなかったと悟ったとスンユ。
これからは、スヤンを廃位し、王様を擁立するために力をつくしたいとの言葉に感嘆する一同です。
キム・ジョンソをあのような目に遭わせてしまったことを許して欲しいと、口々に詫びる一同。

スヤン一派も、事変が起きるのを予感し、アンテナを立てていました。

イ・ゲ一派にチョン・ジョンも合流しているとハン・ミョンフェに聞かされ、胸騒ぎのするシン・ミョンです。

セリョンはチョン・ジョンにあってスンユを止めてもらおうと、母にキョンヘ邸への外出許可をもらいます。

キョンヘと仲良くすごすのは、スヤンの評判を高めることにもなると、許可する母です。

イ・ゲの元を訪れたシン・ミョン。

頻繁にチョン・ジョンと会うと、いらぬ憶測を呼ぶ。
チョン・ジョンにしばらく会わないように。
そうイ・ゲに伝えて出て行きます。

愛弟子が大義ではなくスヤンを選んでしまったことを、改めて悲しむイ・ゲです。

スンユは宴の行われるチャンドク宮周辺を下見していました。

忍び込みやすい場所の目星をつける、抜かりないスンユ。

その足で、キョンヘ邸を訪ねます。
本当にスンユが目の前に現れたことに、驚きを隠せないキョンヘ。

スンユの顔を見つめる妻に、嫉妬して見せるかわいいチョン・ジョンです。

キョンヘ邸に集う、イ・ゲら一同。

明日の決起に向けた役割分担を確認しあいます。

スンユが担うのは、スヤンが殺されたあとに兵を率いて押し入り、ハン・ミョンフェとクォン・ラム、シン・スクチュをしとめる役割です。

庭では作戦会議を終えたチョン・ジョンとイ・ゲ、スンユが立ち話をしていました。

シン・ミョンがこちらの動きに勘付いているとイ・ゲ。

では、妓楼で会議をやろう、そのほうが目にも楽しい、などとふざけるチョン・ジョン。
キョンヘが割り込み、すかさず夫の真意を正します。

あたふたする友に笑顔を見せるスンユ。
スンユの笑顔に安心するイ・ゲです。

決起を前にした気分はと尋ねられたスンユ。
「スヤンを殺すために生きていました。今回のことは必ず成功させます」と意気込みを語ります。

それを聞いてしまったセリョン。

セリョンの登場に凍てつく一同。

そこへキョンヘの侍女、ウングムが駆けつけ、シン・ミョンがやってきたと告げます。

驚愕するセリョンとスンユ、迫り来るシン・ミョンで・・・。

ラストショット。

PR広告


心臓に悪いラストですね。
もう、シン・ミョンを見ただけで縮み上がってしまいます。(笑)

ダークスンユも素敵ですが、久々に見るトリョンニムなススンニムもやっぱり素敵。
そんなことを言っている場合じゃない、次回、急展開の18話です。

はぁ。ここから先は、怖い。
もう見るのが怖いです。