みなさま、こんにちは。

寒いですね。
関東地方、ぐずついたお天気のおかげでさらに寒さを感じます。

さて、「チョンダムドンのアリス」。

これはちょっと。面白いかも!
視聴率が、とりあえずまだ出てませんね。8.6%くらいでしょうか。
視聴率が出ないのは、同時間帯で視聴率23%たたき出しているキム・ジェウォンさんの『メイクィーン』の人気が高いためですが、もしかしたらタイトルが足を引っ張っている可能性もありそうです。
“チョンダムドンの〇〇”、みたいなのに、結構韓国人は「またか」の感を持っていそうです。私もですが。(笑)
でも見たら面白いですね。現実社会に即しすぎたストーリーは結構きついですが、パク・シフさんの壊れっぷりが、たまりません。(笑)

では、まいります。

1話ラスト。

セギョンの前に登場したGNの奥様。
目線を下げて眺めるセギョンには、身に着けているものすべてに値札がついて見えます。

総額何百万ウォンものアイテムを身にまとった別世界の住人は、実は高校の同級生ソ・ユンジュでした。

椅子に腰掛け、ユンジュとつかみ合った苦い過去を思い出すセギョン。
ユンジュはセギョンの髪まで引っ張ったのでした。
そんなユンジュが、あろうことか自分の会社の奥様だったなんて。
ため息を禁じえないセギョン。

そこへユンジュがやってきます。
反射的に立ち上がるセギョンに、余裕しゃくしゃくで座るよう勧めるユンジュ。

セギョンが新人社員だったなんて、まったく知らなかったとユンジュは嘘を言います。
その言葉を信じ、ダイヤモンドの鑑定書の件を謝るセギョン。
自分のミスだと認めます。

鑑定書のことは気にしなくていいとユンジュは言いますが、セギョンは辞職するつもりだと伝えます。

シンチーム長のシン・イナがきつくてやりづらいだろうとユンジュ。
義理の妹なのだと言います。

そういうことではなく、自分には務まらないと思うから辞めるというセギョンに、この業界は狭いので、すぐに噂が広まるとユンジュ。
責任感のない人だと思われて、二度と働けなくなるんじゃないかしら、と。

ユンジュに言われたことを気にしつつ、辞職届をチーム長に出しにいくセギョン。
鑑定書の件は不問に付された筈ではと、シンチーム長は怪訝な顔を見せます。

会長の妻と同級生なのかと尋ねるチーム長。
あなたみたいな人を実にたくさん見てきたといいます。

ちょっと見る目がないと言われると、すぐ自分にはデザイナーを務める資格がないと言ってやめていく。
でも、見る目が無いのなら、せめて根性くらいは持つべきなのでは? とシン・イナ。

チーム長の言葉に、辞職届けを出し損ねるセギョンです。

上機嫌で社内を歩き回るユンジュを見つけたシン・イナは、このところ方々に神経がとられている様子ですねと嫌味を言います。
会社にとってアルテミスがどれほど大切かは分かっているだろうと釘を刺され、頷くユンジュ。

それはそうと、新入社員の同級生、あなたの嫌いなタイプでしょうと尋ねるイナ。
ユンジュは取り繕い、そんなことはないと答えます。
ユンジュを軽蔑している様子のイナは、冷たい素振りで去っていきます。

入手したてのビッグニュースを早速親友アジョンに伝えるセギョン。
アジョンは興奮し、万年全校2位だったあの女が、一体どうやってGNの奥様におさまったのかと悔しがります。あの女がセギョンを選んだのではないかとアジョンは言いますが、セギョンは違うと思うと答えます。
自分を見て、かなり驚いていた様子だから、と。

なぜあの女がそんなセレブにおさまったのかと、なおも悔しがるアジョン。
GNの会長にはフランスで会ったのだろうかと詮索します。
セギョンはアジョンがフランスに行っていた事実を知りませんでした。

自分の情報網を駆使して、どういう経路でGNの会長に辿り着いたのか調べてみると、鼻息も荒いアジョンです。

辞表を出したいセギョンの気持ちに理解を示すアジョン。
あの女の下で、しかも因縁の対決もあったのに、仕事なんてできっこないと。

でも、仕事をやめられないのも現実。働いて、稼いで、結婚の資金もためなきゃいけないし、フリーターではいられない。
仕方なく妥協して勤めるのも手だという結論に、結局二人は落ち着きます。
会社員なんて、大なり小なりみんなそんなものだと慰めるアジョンです。

・・・・・・って言うか、会社抜け出していいの、二人とも?(笑)

韓国ドラマでよくある光景ですよね。
全然違う職場に勤めているはずなのに、しょっちゅう友だち同士勤務時間内に会っている構図。これって日本の視聴者からは、違和感バリバリではないかと思うのですが。(笑)
でも実際そうだったりもするんですよね、これがまた。
私のソウルの友だちにも、お昼休みは別の会社に勤める友だちと落ち合って過ごす人がいます。

アジョンと別れ、会社に戻りがてら彼氏のインチャンに電話するセギョン。
インチャンは電話に出ません。
折り返し電話をくれるようメッセージを残すセギョン。

その時メールでユンジュから呼び出しが入ります。
チョンダムドンのギャラリーに来いとユンジュ。

ギャラリーで絵を見ているユンジュを見つけ、作り笑顔を整えて近づくセギョン。

アルテミスとのミーティングの準備を手伝ってくれてありがとうと礼を言うユンジュに、敬語で答えるセギョン。
ユンジュは普段どおりでいいと笑いますが、これが仕事なのでとセギョンはあくまでも敬語を話します。

奥様として接したほうが自分としてもやりやすいとセギョンは正直に言います。
職場とはそういうものだから。嫌なことでも笑ってやらなきゃいけないから、と。

自分が楽なようにしていいと余裕を見せるユンジュ。

会議の準備に入ろうと言います。

ユンジュの豪邸には、続々と絵画が運ばれていました。
目を見張り眺めるセギョン。

絵を飾る場所などに細かく注文をつけるユンジュ。

確かにラグジュアリーだけど、たった一食のためにここまでする必要があるのかと、セギョンは誰にともなしにつぶやきます。

厳しい表情で振り返るユンジュ。

彼については名前と韓国系だということ以外何も知られていない中で、用意しているのだと言います。
この場はアルテミス・コリアの最年少CEOであり、桁違いの業績を一人でたたき出した人を迎える場なのであって、ただの食事ではないと。

世界の違いを見せ付けられ、しょんぼりするセギョン。

そこに入った一通のメール。

「ソ・ユンバル、ハンパない!」

アジョンからでした。

ソ・ユンバルはユンジュのあだ名です。

早速落ち合う二人。

アジョンは図式化して、自分がどの経路を辿って情報を入手したか説明します。

フランスでのソ・ユンバルことソ・ユンジュの行跡を調べた結果、ユンジュがチャ・ユンジュと名乗っていた事実を突き止めたアジョン。
なぜ姓が違うのかと尋ねるセギョンに、どうやらチャという人と結婚していたらしいと答えます。
なんと、チャペルでウエディングドレス姿で微笑むユンジュの写真まで入手していました。

どういうことなのか理解が出来ないセギョン。
どうやらGNの会長と結婚する前に、フランスで事実婚していたようだとアジョンは答えます。
おそらく会長もこのことを知らないだろうと予測するセギョン。
アジョンは、あの女のことだから事実婚の夫を捨て、金持ちのGNの会長に走ったに違いないと歯噛みします。
なんてコワイ女。結婚で人生を一発逆転したのね、と。

興奮するアジョンに、どうして他の子が玉の輿に乗るのはいつも手を叩いてるくせに、ユンジュはダメなのかと反論します。
ユンジュが言うとおり、確かにそれも能力なのだから仕方ないと考えるセギョンです。

それはそうと、彼とはどうなっているかと尋ねるアジョン。
とうとうインチャンが無断欠勤したと知らされます。

セギョンは心配になり電話をかけますが、やはりインチャンは電話に出ません。

入院費用を払えずに手術が出来ずにいると答えた看護師の言葉を思い出すセギョン。
その足でアルテミスの売り場に向かいます。

セギョンは再度払い戻しを急いでくれるよう頼みますが、職員はこの商品は不良品だと言います。
正規のルートで流通したものではなく、本来売り場に出るはずのないものだと。
確かにバッグの内側の縫製に問題が見て取れます。

不法に流通したものだといわれ、絶対にそんなはずはないと答えるセギョン。
よく調べて欲しいと頼み、店を後にします。

オフィスでは。

チャ・スンジョが女性たちの集まるサイトに女のフリをして書き込みをしていました。ネカマってやつですね。(笑)

ロイヤルデパートでセールが始まったと書き込むと、あのデパートには全然イケてるブランドがないなどの文言が浮かびます。喜ぶスンジョ。
欲しいのはアルテミスだが、腹立たしいことにあそこはセールをしないと書き込むユーザー。
「不買運動したい」のコメントも。

「アルテミスのクラシックライン、また10%値上がりですって」と女に化けて書き込むスンジョ。
悲鳴のように反応のコメントが並びます。
「みんな、不買運動しちゃいます?wwwwwwwww」などと打ち込むスンジョ。

・・・・・・アブなすぎ。(笑)

アブナイ遊びを楽しむスンジョの元へ、ユン秘書が血相を変えてやってきます。
急いでログアウトするスンジョ。

売り場では、一人の女性客が大声を上げていました。
不良品を客に売るとは何事かと。
正規店では出回っていないので、横流しされた製品だと言われ、女はカンカンです。

スンジョにバッグを投げつける女。
見事にキャッチするスンジョ。

・・・・・・この顔。(笑)

どこで買ったのか売り場を尋ねるユン秘書に、売り場で買ったものではないが、偽物ではないと答える女。
スンジョもアルテミスの品だと認めます。
払い戻しがいいか、商品の交換がいいかと尋ねられ、自分の物よりはるかに高いバッグへの交換を願い出る女。
ユン秘書は差額が320万ウォンだと言いますが、スンジョはいうとおりに交換するように言います。

これからは、必ず正規のショップで買うように伝えるスンジョ。
お金よりメンタルの健康のほうが大切だからと言い添えます。

客を帰したあと怒り心頭に達したスンジョは、緊急に役員を招集させます。
その時かかってきた父からの電話。

横流しがあったんだって? うちのデパートにアルテミスが入ってなくて良かった、と父。
一旦そういうことが起きると、収拾が大変だからなと完全に面白がっています。
 
もう噂になっている事実に、頭の痛いスンジョ。

役員会議では、不良品横流しの犯人として、1週間無断欠勤しているマーケティング部のソ・インチャンの名前が挙がります。
いままでこんなにずさんな商品管理をしてきたのかと叱咤するスンジョ。
中には他社のように、アウトレット品として不良品をセールで売ればいいのにと考えている人もいるかもしれないが、そんなことをしたらアルテミスは猫も杓子も手に届くものになり、価値が下がってしまうと言います。
一刻も早くソ・インチャンをつれてくるよう伝えるスンジュです。

インチャンのしでかした事態をセギョンに知らせたのはアジョンでした。

アルテミスに出向き、ユン秘書と話すセギョン。
一番最初にソ・インチャンに接触する可能性のあるセギョンに、捕まえて欲しいと頼みます。

衝撃を受け、インチャンの家に向かうセギョン。
手術代のためにインチャンがやったに違いないと、セギョンも合点がいきます。

何日も戻ってきていない様子の家。
郵便受けには、サラ金などの督促状が何通もたまっていました。

一方アルテミスのオフィスでは。

インチャンの債務状況を調べるスンジョ。

ありとあらゆる金融機関、高利貸しなどから、とてつもない額の借金をしていることを突き止めます。

犯人はインチャンに間違いないと断じるスンジョ。

翌日。

アジョンはセギョンに会い、金輪際インチャンとは縁を切れと言います。
そうしないとセギョンまで責任を問われかねないと。

セギョンは、だからと言って自分までがインチャンを見捨てるような真似はしたくないと答えます。
アジョンは、今の悲惨な姿をインチャンだってセギョンに知られたくないのではと言います。
いま一番傍にいて欲しくないのが、あんたじゃないの、と。

セギョンは、借金はちゃんと返せばいいだけだし、こんなこともいつかは過去になると答えます。
死ぬ病気でもあるまいに、大したことないと。

「いまの時代、貧乏は死ぬ病気なのよ」と答えるアジョン。

あまりにその通りで、何も言い返せないセギョンです。

その時ユンジュからオーダーのメールが。

話を切り上げ、オーダーを片付けにいくセギョン。

何度もすみませんが。
どんだけ仕事を抜け出すんだっちゅう。(笑)

ユンジュの家ではユンジュがもてなしの支度をしていました。

買ってきたものをドレスルームに置いてきて欲しいとユンジュ。
ドレスルームに向かおうとするセギョンに、「彼氏がアルテミスで問題を起こしたらしいじゃない」と話を持ち出します。

そんな男はきっぱり別れないと、後々あなたも責任を問われかねないわよとユンジュ。

沈んだ気持ちでドレスルームに足を踏み入れるセギョン。
別世界の光景に言葉を失います。

すっかり元気をなくし、ユンジュの家を出るセギョン。

エレベータの前でばったり会長に出くわします。

ユンジュの夫はセギョンに、面接の時に言っていた座右の銘を教えてくれとにこやかに声をかけます。
面接の場にいなかったのになぜ知っているのかと尋ねたところ、妻と一緒にモニターで見ていたと答える会長。

君のことは妻が雇ったんだよと会長は笑顔を見せます。
ユンジュが自分をだましていたことを知り、傷つくセギョン。

夫がなかなか家に入ってこないので、様子を見に来たユンジュ。
セギョンの様子から、本当のことを聞いたのだとすぐに悟ります。
会長が姿を消したあと、にらみ合う二人。

セギョンに「聞いたのね」と声をかけるユンジュ。セギョンは平静を装い、何も聞いていないと答えます。
背を向けたセギョンに、「思っていたよりつまらない反応だけど、いまのあんたの立場なら仕方ないわよね」と挑発するユンジュ。

セギョンはたまらず振り返り、「あんたって、相変わらずダメな女ね」と唇をかみ締めます。
「楽しかった? 自分が自分なりの方法で成功したのを見せたかったの?
でも、本当に成功したと思う? 全然よ。あんたはいまも昔とおんなじ」

気色ばむセギョンに、そんなんじゃないと笑うユンジュ。

「面接の時、自分がどうだったか知ってる? あんた、震えてたわ。
緊張してた。自分を売り込もうと必死だった。可哀相だったわ。だから採用してあげたのよ。だって努力してたから。
私が成功を見せつけたかったんだろうって? あんたに仕事をあげただけよ。切実そうだったから」

ユンジュはなおも言葉を続けます。

「あんたの目には私が何に見えるか知らないけど、大事なのはあんたが私のおかげで仕事を得たということよ。いまの私の地位は、私の能力で手に入れたの」

家を出て、涙をこらえながら自分を落ち着かせるセギョン。

ユンジュは家で一人狂喜乱舞。「あー、ストレス解消!」とご機嫌です。
相当陰険な女です。

一方のセギョン。
「私のおかげであんたは職を得たのよ」と言ってのけたユンジュの言葉を思い出しています。
果てしなく落ち込むセギョン。
一番会いたいインチャンの家に向かいます。

相変わらず督促状が束になったままの郵便受け。
セギョンは応答のない扉をドンドンとバッグで叩きます。
路上にぶちまけられるバッグの中身。
その中に、被り物をかぶった二人の写真がありました。

二人でバイトした日を思い出すセギョン。

インチャンのために一緒にバイトするセギョンに、インチャンは来年こそは苦労させないと言います。約束を交わし、幸せそうに肩にもたれるかつての自分を思い出すセギョン。

セギョンは写真を封筒に入れ、ポストに押し込みます。

その時かかってきた非通知の電話。

セギョンはインチャンなのかと声をかけます。
知らずに涙があふれ、「会いたい」とつぶやくセギョン。
無言の相手が泣き出すのが聞こえてきます。

男の泣き声が、まごうことなくインチャンであると悟ったセギョンも、階段に座り込んで泣きます。

一方スンジョは。

どこかに出かける準備を整えていました。

鏡に映る自分を見て「カンペキ」と満足げなスンジョ。
手にはダイヤのはめ込まれたバングルをします。

お約束のシーンですね。
シャツを着るスンジョの裸体を見せるという。(笑)

会社を出ようとしたスンジョは、受付でユン秘書に会いたいと頼むセギョンを見つけます。
どうしてもソ・インチャンのことで会いたいと粘るセギョン。
スンジョが近づき、会長秘書として自分が話を聞くと言います。

二人きりなると、セギョンはスンジョに必ず彼は帰ってくるので待っていてくれと、会長に伝えて欲しいと言います。帰ってきたら事情を説明し、責任も取るから、と。

本人がそう言ったのか? とスンジョ。
会ったのかと尋ねられ、電話しただけだが、たぶん彼の電話だと思うと答えるセギョン。
では責任取るとも言ってないではないかと、スンジョは呆れます。

女を代理で送るとはと、軽蔑するかのようなスンジョの言葉に、送られたのではなく自分で来たと答えるセギョン。
自分は彼を信じてると言います。
セギョンの言葉の意味が分からないスンジョ。
セギョンは続けて、彼は責任感から失敗を犯したのだと訴えます。

何年付き合ったのかと尋ねられ、6年と答えるセギョン。
では、彼の信用情報がブラックリストに乗っているのは知っているのかと尋ねられたセギョンは、驚きを隠せません。

「新事実発覚に、”ヤダ、別れなきゃ!” と思ったでしょ?」とスンジョ。

・・・・・・すごい瞬間押さえちゃいました。(笑)

自分は女以上に女が分かると真顔になるスンジョを、鼻で笑うセギョン。
スンジョは異様に反応します。

「いま俺を鼻で笑った?」と聞き返すスンジョに「あなたって、人を愛したことないでしょ? 愛されたことも」ときつい言葉を放ちます。

そんなことはないとムキになるスンジョに、「大体あんた、なにもの? 秘書のクセに会長みたいに振舞って。その会長コスプレ、やめなさいよ。あんたは会長にただ伝えればいいの」と言い残し、セギョンは出て行きます。

去っていくセギョンの見えなくなった背中に向かって、愛くらい知ってる、俺は人生の達人だぞと負け惜しみを言うスンジョです。 

誰かが来たとの知らせに出て行くスンジョ。車の中にいたのは、親友のドンウクでした。
ペン型の録音機を渡すドンウク。何に使うのかと尋ねられたスンジョは、お前の言うとおりヒーリングしてくると言います。

一人になり、「待ってろよ、ソ・ユンジュ」とつぶやくスンジョ。

かたやユンジュは。
ご機嫌で身支度を整えていました。

緊張しないのかと尋ねるGNの会長。
ユンジュは笑顔で「復讐って人を健康にすると思う」と答えます。

家にやってきた妹のシン・イナ。普段なら、この仕事はイナの役目でした。

整えられたテーブルを見て、「バランスは、悪くない」とコメントします。

してやったりのユンジュ。

そしてエレベーターに乗り込むスンジョ。

アルテミス会長到着の知らせを受け、GNの会長と妻のユンジュ、そして妹のイナは出迎えます。
振り向いて、今日は綺麗だねと妻をほめる会長。

こめかみに手を当て、その時を待つスンジョ。

「タイム・トゥ・リベンジ」とつぶやきます。

そして扉が開き・・・・・・。

スンジョを見て、固まるユンジュ。
スンジョはにこやかに降りてきます。
丁寧に挨拶するGNの会長。

食事を始める4人。

にこやかにステーキを食べながら、会話を交わすGNの会長シン・ミニョクとスンジョ。
どんな人なのか情報がなく、とても緊張したと話すミニョクに、フランスではマーケティング部に所属する一介の東洋人にすぎないからと答えるスンジョ。
ミニョクの妹イナは、アルテミスの韓国マーケティング戦略を一人で考案したではないかと目を輝かせて話しかけます。
個人的に韓国女性の心理を深く考察する機会があったためだとユンジュを見ながら答えるスンジョ。イナは瞬間、違和感を覚えます。
マーケティングとは、人々の心理を数値化し、売り上げに反映させるものに過ぎないと答えるスンジョは、ユンジュに同意を求めます。

ユンジュがすぐに反応しないため、夫と妹はユンジュに視線を集中させます。

あやふやに作り笑顔で応じるユンジュ。自分はよく分からないと返します。

ユンジュの働きが悪いため、イナはそつなくスンジョを持ち上げます。
確かにアルテミスのマーケティングには、心理的な効果を狙うベースがあるようだと。
言葉を終え、あまりに使えない義姉を睨むイナ。
ミニョクはスンジョに、その素晴らしいマーケティング論を今度聞かせて欲しいとお世辞を言います。
それはおいおいと答えるスンジョ。ますます緊張の高まるユンジュ。

ワインを取りに行ったユンジュ。
ガタガタと震えています。
そこへやってきたスンジョ。

「随分広い家だな」と怯えるユンジュをすっかり楽しんでいます。

涙を浮かべスンジョを睨むユンジュ。「相変わらずガキみたいね」と震えます。その言葉に高笑いするスンジョ。

「そんな俺に取り入らなきゃいけないお前は? そしてお前の旦那は?」

「今度は私を守って」とスンジョを睨むユンジュ。

「相変わらず利己的だな」と真顔で答え、スンジョが言葉を続けます。

「心配するな。返すものがあってきただけだ」

再び食事の席に戻った二人。

スンジョはミニョクに、自分が宝飾店のエクレイルでもCEOを兼ねているのはご存知だろうと前置きし、「奥様にささやかなプレゼントをお持ちしました」と小さな箱を差し出します。

なかなか受け取らないユンジュ。
夫は早く開けてみろと急かします。
二人に何かあるのかもと感じるイナ。

ユンジュが箱を開けると、中にはソンジュとおそろいのバングルが。
ユンジュはその場で固まります。

わざと袖をめくり、バングルをはめた手をちらちらと揺らすスンジョ。

緊張感があるはずの場面なのですが、腕チラチラに効果音が入ったりして、おっかしいです。(笑)

スンジョは車のなかで大笑い。
手を叩いて喜んでいます。

ユンジュに捨てられたときのことを思い出すスンジョ。

「なぜ出て行くんだ? 愛してる! すべてを捨てるくらい!」
そう言って引き止めるスンジョに「なぜ諦めたの? あなたが諦めたものが私を幸せにするのに」と告げ、バングルを外すユンジュ。
「私にとって結婚はビジネスだったのよ」

再び録音を聞いて喜ぶスンジョ。

「そう! このセリフ、サイコー! あいつがガキって言ってくれてよかったぁ~。
何度聞いても癒される~♪」

・・・・・・アブナイから。(笑)

一方、インチャンの家に来たセギョン。
郵便受けが空になり、ドアが開いています。

玄関の扉を叩くセギョン。
その時インチャンが後ろから声をかけます。

「ひどい男! いままでどこに行ってたの?」と涙ぐむセギョン。
ふと足元を見ると、インチャンの靴はボロボロになっていました。

インチャンを抱きしめるセギョン。

「どこに行っていたのよ?」と泣きます。

公園で話す二人。
会社のことは俺がどうにかするとインチャン。
クビだろうな。きっともう信じてもらえないだろうし、と力なく続けます。

封筒を取り出すインチャン。
かつてインチャンがセギョンに渡してくれた、励ましや愛の言葉。
インチャンを元気付けようと、セギョンはそれらを封筒に入れ、郵便受けに入れていたのでした。

メモを見ながら、過ぎた日々を思い出す二人。
中には着ぐるみを着た二人の写真も入っていました。
アルバイトの途中、人にとってもらった写真。

「それでもあの頃は楽しかった」とセギョンは懐かしみます。

立ち上がり、ライターで封筒に火をつけるインチャン。
セギョンは驚いて止めますが、封筒は一気に燃えてしまいます。

「もうやめよう! こんなの全部嘘なんだよ! 
努力が自分を作る? 確かに俺もそう思って努力してきた。見せてあげたかったよ、うまくいくところを、はっきりと。お前と結婚して子どもも産んで、家も車も買ってって・・・・・・。
でも、努力しても何も変わらない。努力すればするほど絶望だけが増える。あんなにたくさん売り出されているマンションのうち、俺が買えるものは一つもない。頑張ってもマイナスが増えるだけなんだ。ちっともよくならないんだよ!」

「こんな俺がお前と結婚できる? 子どもは? 貧乏な親の元で育つ子どもは、何の罪があって、俺みたいに苦労させられるんだ?
みんながたやすく買っていくカバン。たかがカバン何個分で手術代がまかなえる。だから盗んだんだ。盗んだカバンを売って、手術をかせいだよ。でもまたいつ病気が再発するか分からない。抗癌剤の治療費や入院費用を考えると、もうお先真っ暗なんだよ。
手術がうまくいったのに、ちっとも嬉しくない。それどころか俺は、もしかしたら、手術がうまくいってガッカリしたのかもしれない。
前の俺は、人だったかも知らない。でもいまの俺は、もう人間じゃなくなってる。なのにお前は、どうしてこんな俺のザマまで見届けるんだ?」

泣きながら苦しみを吐露するインチャン。
その言葉がセギョンの胸を貫きます。

「努力したらなんとかなるって。頑張ろうって。そんなことばっかり言って、ごめん。でも私、本当にそう思ってたの。本当に一生懸命やってきたじゃない。だって私たち、努力する以外の方法を知らないから」

涙を流すセギョンに、「だから、別れよう」と答えるインチャン。

「お前が傍にいると、おかしくなりそうなんだよ。自分がダメすぎて、本当におかしくなりそうなんだ」

インチャンを泣きながら抱きしめるセギョン。

「ごめんね。こんなことまで言わせて、ごめんね」

・・・・・・つらい。
これはちょっと・・・・・・役者の演技も上手すぎて、つらさ倍増です。

ノンノン、アナタタチー! 頭を使って勝つのよー!
って励ましてあげたいです。あー、涙。

いやもうほんとにね。社会にもっとセーフティ・ネットがあるべきですよ。
・・・・・・って「真面目か!」って話ですけども。(笑)

そしてスンジョは。

オフィスに戻り、繰り返し録音を聞いています。
バングルを外し、物思いにふけるスンジョ。

刻まれたイニシャルは「S.J Cha」

同じくバングルを見つめるユンジュ。

刻まれたイニシャルは「Y.J Cha」。

ぼうっとたたずむセギョンの部屋に、父がやってきます。
借金のことは、父さんが必ず何とかすると父。
家の揉め事のせいでセギョンの元気がないと思ったのでしょう。

「一生懸命働いて、家のローンは父さんがなんとしても返すから」と父。

「どうやって?」と力なく尋ねるセギョン。

父は一生懸命いつもどおりやるしかないと答えます。

「そうよね。いつだって一生懸命やってきた。でも、父さんの言うとおり努力すればうまくいくのだとしたら、なぜうちはずっとこの状態なの? どんなに努力しても、答えが出ないじゃない」

そうつぶやくセギョンに、力なく答える父。

「そんなこと、分かってるさ。努力しても、何も変わらない。でもそれを認めたら生きていけないから、頑張ればきっとよくなるって、希望を持って生きるしかないんだよ。
うちだけじゃない。みんなそうだ。それしか方法がないから」

うなだれて部屋を出て行く父。
セギョンは初めて知る父の本音に衝撃を受けます。

自分だけが何も判ってなかったのだと気づくセギョン。

ユンジュの言葉が浮かびます。

『あんたがあんなに努力してるのに、選んであげないわけにいかないでしょう?
私のおかげであんたは仕事を手に入れたのよ。今のこの位置は、私の能力で手に入れたの』

スンジョの名刺を見つめていたユンジュ。
家政婦に来客だと告げられます。

来たのはセギョン。モニターを見て、呆れるユンジュです。

嫌そうな顔で対応するユンジュに、セギョンが質問します。

「聞きたいことがあってきたの。
あんた、フランス語できるよね? フランスに行ったことあるの? 
昔、チャ・ユンジュを名乗ってたんだよね? 見たよ、写真」

驚くユンジュに携帯の写真を見せるセギョン。
ユンジュは慌てて消そうとします。

「消してもいいよ」とセギョン。
ユンジュは怒りに震えセギョンを睨みます。

「なに? なんなの?」

余裕で答えるセギョン。
「知らないんだね、社長はこのことを。あんたがそんなに驚くのを見ると」

「あんた、本当に努力したの? ほんとに? いまのあんたは努力のおかげ?」

そう問うセギョンにユンジュは脅迫でもするつもりかと震えます。

「そうよ」とセギョン。
「でも、怖がらなくてもいいよ。追い落とそうと思ってきたわけじゃないから」

ユンジュは突然のことに狼狽しきっています。

「何をする気なの?」

ユンジュをまっすぐ見据えて答えるセギョン。

「教えてちょうだい。一体何を努力すればそこまで行けるのか。
私にも秘訣を教えて」

真剣なまなざしのセギョンと、驚くユンジュ。

二人の顔でラストショット。

なるほどー。

そして使うわけですね、頭を。(笑)
そうですよ。そうこなくっちゃ。

このドラマ、韓国で88万ウォン世代と呼ばれる20代の現実をシビアに描いていますね。
88万ウォン世代という言葉は、経済学者と元記者が共著で出した『88万ウォン世代』という本に由来していて、大卒・非正規雇用・20代の人たちの平均月収が88万ウォンであることから来ています。

経済的な見通しが立たないため恋愛にも積極的になれず、その先にある結婚や出産も思い描くことができないという88万ウォン世代をずばり現しているのが、インチャンであり、セギョン。

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私が大ハマリした『優しい男』では、中堅クラスの大企業の一人娘であるウンギは非正規雇用者をすべて正職員にし、自分の私財を売ってでも給料を確保すると約束しましたが、勿論現実ではそんな人は財閥やってません。(だからウンギはパン屋さんに。笑)

88万ウォン世代の人たちが見てスッキリと胸のすくような、何かしらカタルシスや希望やヒントを得られるような、そんな痛快な物語になるといいのですが。

そして、シフさまの壊れっぷりにも期待です。

あんなにお茶目な顔もあったなんて。やられました。(笑)