みなさま、こんにちは。

気づけば10月も残りわずか。
今年は心なしか去年より紅葉が早い気がします。
みなさまも過ぎ行く秋を存分にお楽しみください。

さて、今日もtvNで目下放送中の『未生/ミセン』(邦題仮)について。

もう、すっかりはまっちゃってます、『未生』。
気づいたら原作の漫画まで全巻揃えてそうな勢い。

私と同じ症状の人が続出らしく、原作の累積販売数が100万部に達したのだとか。
分かります。先がほんとに気になるんです。

でも。ネタバレなしで見るのが基本の私。
ぐっとこらえて見届けます。

さて、このドラマ。

出演者のみなさんはドラマの視聴率が3%に達するのをひとつの目標としていて、達成した際の「公約」を各々掲げていたのですが。

軽々とクリアしました。

第3話の視聴率、3.1%。
第4話の視聴率、3.6%。
第4話の瞬間最高視聴率は、4.6%を記録。

YES!!!!!

 

misaeng_poster_image2

 

 

「視聴率なんて関係ない」と言ってはみてもですね。

嬉しいですやっぱり、ドラマのファンとしては。

このドラマ、本当にいいです。もしかしたら最終回の20話を終える時には、かの『応答せよ1994』の最終回視聴率10.4%(ニールセンコリア調べ)に並んじゃってるかも。なんなら超えちゃってるかもしれません。
ほんとにこれ、毎日見たいくらい、好き。(笑)

第3話では、現場第一主義者、またの名をデスクワーク蔑視の鬼、ハン・ソンニュルとプロジェクトチームを組み、インターンから正社員になるための通過儀礼であるプレゼンをすることになったチャン・グレが経験するプレゼン準備過程での困難を、第4話では合否を分けるインターンたちのプレゼンの様子を生き生きと描いた『未生』。「デスクワーク蔑視の鬼」は、毎度のことながら私が勝手に名づけただけですけども。(笑)
3、4話で世のサラリーマンの心をより一層がっちり掴んじゃったんではないでしょうか。
会社の規模や世の東西は違えど、サラリーマンが会社で感じる悲喜こもごもにはさほど大差はないですもんね。

第3話の見所は、誰がなんと言おうと営業3課オ・サンシク課長(イ・ソンミン扮)のツンデレシーン。

嘘かまことか、グレのことを「ウリエ/うちの部下」と呼んだことどころか、2次会のホルモン屋に連れて行ったことすら酔っ払って記憶にないというオ・サンシク。すっかり自分に懐いている様子のグレを気味悪がり、無用に邪険に扱うのですが、それでも貿易用語辞典を渡したりしてグレに仕事を教える意志はあるんです。

 

「1を聞いて10分かるようになれ」

 

misaeng3_1

 

 

この子、賢い子なんで。

なにしろ囲碁の神童なんで。

4日で全部覚えちゃいます。(笑)

関心ないふりしつつも、グレが誰とPTを組んだか気になるオ課長。
実はみんなが寄ってたかってグレと組もうとした経緯があるんです。
一番駄目そうなやつと組めば、自分を相対的にイケて見せられるという姑息な考えの持ち主だらけのため、グレにその白羽の矢が立ったわけですが、グレはそういう見方をされていると知りつつ変わり者の現場主義者、ハン・ソンニュルと組むことにしたのですが。

ハン・ソンニュルと組んだことをキム代理から知らされ、内心心配するオ課長。

 

「要領だけのヤツと、要領すらないヤツが組んだわけか」

misaeng3_2

 

 

そうは言いつつ、キム・ドンシクの思わぬミスが招いたチームの危機を解消するためにあとからグレも現場に呼び寄せたりして、チームの一員として一定の信頼は置き始めている様子のオ課長。

呼び寄せられたウルサン工場で、疲れた様子のオ課長の肩を揉もうとするグレですが。

 

misaeng3_3

 

めっちゃ嫌がられるっていう。(笑)

嫌がりつつもこのツンデレ上司、グレにそれとなく大事なアドバイスをするんです。

送ったPT用資料に目も通してくれないハン・ソンニュルに振り回され、すっかり弱っているグレに、そっぽを向きながらも残す、含蓄ある言葉。

 

「見たところ、彼は達成動機が明らかなタイプの人間だ。お前に実力がなければそれを利用して自分を際立たせようとするだろうし、お前に実力があっても、それを利用して自分を目立たせようとするだろう。
達成動機の強い人間はトルネードと同じで、周りの人間を酷い目にあわせたり、被害を与えたりするもんなんだよ。でもトルネードの中心は静かだろう? 中心をつかめ」

 

misaeng3_4

 

 

この言葉に力を得て、持ち前の負けん気を発揮するグレ。

数々の対局を勝ち抜いてきた囲碁の試合よろしく、ハン・ソンニュルに気迫で迫り、自分のいうことを聞かせていきます。

・・・・・・すぐ負けるんですけどね。(笑)

いえ、負けるというより、ハン・ソンニュルのほうが現場を知っていて発想も一枚上手と知り、耳を貸していくといったほうが正しいですが。

このドラマ、新卒のインターンの悲喜こもごもだけを書いているわけではないところがミソで、実は上司にもそのまた上に上司がいて、つらいつらーい現実があることを描いているところが魅力です。

過去に専務にたてついたおかげでパッとしない営業3課に左遷されたらしいオ課長。
キム代理が犯したミスについてはどうにか帳尻を合わせられたのですが、会社の経費負担が増えたことを問題視した専務が、キム代理を懲罰委員会にかける動きを見せ。
露骨なまでにオ課長への嫌がらせなんです、これがまた。

お前が専務に頭を下げれば済むことだと、事情を知る隣の営業2課のコ課長がオ課長を説得しているのを偶然聞いてしまったグレ。ちなみにグレは、専務のコネでここにインターンとして入ってきたと言われていますよね。グレがこの事実を知っているのかはまだ定かではないのですが。
なので、グレも内心穏やかではないのです。

オ課長は理不尽な専務に頭をなかなか下げにいけず、一日を悶々と過ごし。

そんな中でもグレがすっかりソンニュルの配下に置かれている様子を偶然目撃し、いい気がしません。
お前がいくら実力がないからって、なんでもはいはい聞くのはあまりに根性がないのではないかとなじったりもするのですが。

実は自分の教えを忠実に守っていたグレの返答に、今度はオ課長が黙らされます。

 

「トルネードの中心に入れと仰いましたよね。中心は静かだからと。中途半端に傍にいると被害をこうむるから、いっそのこと中に入り込め。そういう意味ですよね? 腹も立つし、憎らしい人ですが、僕にはハン・ソンニュルさんがどうしても必要だと認めざるを得ないことに気づいたんです。プライドと負けん気だけでは勝てない違いが、はっきりあるんです。お恥ずかしいですが、ひとまず明日は生き残らなきゃいけないので」

 

misaeng3_5

 

 

この言葉が思いっきり自分と専務に置き換わっちゃったオ課長。

一大決心をし、専務の部屋を訪ねます。

が。外出中。

がっくりしながら乗り合わせたエレベーターには、ハン・ソンニュル。

 

misaeng3_6

 

 

無言で乗ってたオ課長ですが。

なんと先に下りるハン・ソンニュルを。

 

 

misaeng3_7

 

misaeng3_8

 

 

足引っ掛けて転ばせるっていう。(笑)

「おい、大丈夫か? よく見て歩かないと。見た目より下半身が弱いんだな。男は下半身だぞ。下半身鍛えろよ。これからはエレベーターに乗らないで、階段使え!」

ヒドイ。(笑)

そのヒドさ、動画でお確かめください。

こちら、ハン・ソンニュルにやり込められているグレに軽くむかつくオ課長のシーンから始まっています。
報告書をすぐあげろと迫り、「PT準備に気をとられて業務に支障をきたすなと、何度言ったら分かるんだ!」などと、初めて言うセリフでグレを戸惑わせてます。ほんと、究極のツンデレぶりです。(笑)

 

 

 

 

イヤー、最高。(笑)

グレの言葉にはっと気づかされ、理不尽な専務に頭を下げに行く場面、胸にくるものがありますよねぇ。そしてその後のハン・ソンニュルへの逆襲(?!)。反転、素晴らしい。(笑)

このあとオ課長はグレに声を出してプレゼンの練習をしたほうがいいと、実用的なアドバイスをします。マイクを通して自分の震えた声が聞こえてきたら、さらに緊張するのだと。ちゃんと時間も計ってやったほうがいいとの言葉を素直に受け止め、グレはソンニュルに言われたとおり練習しようと言うのですが、凡ミスをして現場を混乱させたとウルサン工場で聞かされているハン・ソンニュルは、さっきの仕打ちもあいまってか、グレの言葉を鼻であしらい。
オ課長のことを、現場も知らない人間のことは上司と思わないなどと卑下したため、屋上でグレと殴りあいに。

まぁ、グレもオ課長に懐くの早すぎますが。

まだここの社員にもなってないのに、青春の無駄遣いですよね。(笑)

殴り合ってる最中、PTの個人課題がメールで届くところで3話は終了。
PTパートナーに何かを売れという指令を受け、世界で一番嫌なやつに何かを売らなきゃならないなんてと心でつぶやくグレでしたが。

つづく4話は70分のうち40分がPTシーンに費やされました。
なにやら本物の採用試験を想起させる内容だったのだとか。

でも4話の圧巻は、なんと言ってもいきなりの冒頭、オ課長による対専務「90度おじぎシーン」です。

オ課長がオフィスに来たことを知りつつ、無視してそのまま帰る専務。
オ課長は3話ラスト、その車を玄関で空しく見送っていたのですが。

立ち尽くすオ課長に気づき、停まる車。
専務は窓を開け、訪ねてきたようだが何か話でもあるのかと声をかけます。

 

misaeng4_1

 

 

「営業3課のことでお願いがあります」

「お願い? どんな?」

「営業3課のキム・ドンシク代理を懲戒委員会にかける件ですが、ご再考をお願いします」

 

 

misaeng4_2

 

「お願いします」

 

ちょうど外回りから戻ってきたキム代理がこの様子を見てるんですよね。

切ないったらないです。

このシーン、世の奥さんたちもかなりウルウルしてしまったそうです。うちの夫もあんなふうに会社で頭を下げて生きてるんだろうかという思いに。

世のダンナさん&お父さん、いつもありがとう!

・・・・・・って、方向違いますね。(笑)

っていうか働く女性たちだって、理不尽な時も耐えて生きてます。
パワハラやめろあほんだらの歌でも歌っときましょうかね、ここは。ええ。

ちなみにこの90度のおじぎで、専務は懲罰委員会を招集しないことを決定します。おじぎの甲斐があったというものです。

そんなわけで4話は、ワン・インターナショナルの正社員として選ばれるべく、役員以下の前でプロジェクトチームの発表をし、その後はパートナーに物を売る売り文句の秀逸さを個人技で競う場面が生々しく描かれるわけですが。

 

misaeng4_3

 

misaeng4_4

 

 

インターンの中で一番優秀で、各部署がこぞって欲しがっている人材アン・ヨンイと、ハイスペック男子チャン・ベッキが順当に実力を発揮するのは予定通りとして。

 

misaeng4_5

 

misaeng4_6

 

 

誤算は、この人。

 

misaeng4_7

 

 

なんと極度のあがり性。

イライラや不安を落ち着かせる漢方薬の牛黄清心丸(ごおうせししんがん)を飲み忘れたために、油汗をたらし、冷静さを失ってます。

いざマイクを握る段になっても震えは収まらず、グダグダなプレゼンぶりに万事休すかと思われましたが。

代打登場。

 

misaeng4_8

 

 

普通ならここでオ課長の教えどおり練習してきたグレが、華麗なプレゼンぶりを見せてめでたしめでたしとなるのでしょうが、このドラマはそんなに簡単ではありませんでした。

グレもグダグダ。(笑)

グダグダなグレを見て我が振り直したソンニュルが、華麗にカムバックし役員を魅了します。

 

misaeng4_9

 

 

このシーンでは役員たちから現場を知らないだろうと突っ込まれてうなだれたグレに代わり、現場=工場での仕事に唯一志願し出向いていたソンニュルが現場のリアリティを語りながら自分の見せ場をつくるのですが、実はソンニュルが現場にこだわる理由もここで明かされるんですよね。

幼き日の回想シーン。工場労働者として3交代制度で働くオイルまみれの大好きな父の姿。労働組合で活動したおかげで、職を失う憂き目にも。
工場労働者を馬鹿にする近所の子どもとのケンカ。そして、いまも工場で働く父親が、同僚たちと息子の健闘を祈る場面。

ソンニュルにはソンニュルなりの信念が根っこにあることを描いた点、とてもうまかったと思います。物を作り出す現場の労働者へのリスペクトをしっかり表現した点も。

チームの発表ではいいとこなしだったグレでしたが、個人課題のプレゼンでは見せ場を作ります。

まずは、グレにウルサン工場で扱っているワン・インターナショナルの代表的な繊維サンプルと、現場で日々どんな問題が起こっているのかをつぶさに分析した手帳を売るというソンニュル。

 

misaeng4_10

 

 

グレは布サンプルは他の人からでも買えるので、ノートだけもらうと答えます。ノートにはソンニュルの分析が書かれてあるので、自分が調べるコストを省けるからと理由を述べるグレ。

ソンニュルはこれらの布には実際に自分が触って感じ、分析したことが書いてあるのだから一緒に買うよう主張し。

グレは、ならば買うのではなく、一緒にソンニュルとその布をこの会社で売ると答え、会場をうならせます。

一緒に売るつもりがあるかと役員に問われ、それはグレのもってきた物を見て考えると応じるソンニュル。
今度はグレが用意してきたものを見せる番です。

そしてグレが用意してきたのは。

室内履き。

 

 

misaeng4_11

 

 

しかもオ課長の。(笑)

 

misaeng4_11_1

 

うっかり「俺のだ」と呟いてしまったために、みんなに自ら自分のものだとばらしてしまったオ課長。グレはオ課長の革靴は見てのとおり綺麗だが、それは仕事の性質上外で人に会うことも多いので、それが礼儀でもあるからだと説明し、それに反しこの室内用スリッパは指圧用の突起も磨り減り、汗の臭いが染み込んでいると言います。
スリッパをかいで見せるパフォーマンスにすっかりオ課長は面食らいますが、「汗の臭いがするということは、つまりオフィスも現場である証。あなたにこの事務現場の戦闘靴を売ります」とソンニュルに続けるグレに、思わず前のめりに。

一方ソンニュルは過剰に反応し、簡単に首を切られ、常に人員調整の対象とみなされる現場労働者がはいているのは、事故が起きたときに足を守るための鉄入りの靴だと興奮しながら反論。本当の戦闘靴を分かってないと怒りながら、絶対にグレの用意したものを買わないと断言します。

緊張漂う会場。

 

misaeng4_11_2

 

 

このあたりもお父さんの過去のエピソードがソンニュルに影響しているわけですが、勿論そんなことは知らないグレ。

見守る聴衆を前に、グレは事務仕事も現場も変わらないと穏やかな口調で説いていきます。
現場が作るものがオーダーされるまでにどれほどの事務仕事が存在しているかを語るグレ。為替のチェックや度重なる会議、企画の説得。その過程で時にズタズタにもされるプライド。
取引相手国に合わせ、真夜中に交渉の電話をかけることも多々あるのだと、淀みなく述べます。

 

misaeng4_12

 

 

かつて自分が教わってきた囲碁の世界の論理を心の中で会社に置き換え、さらなる説得力を加えていくグレに、いよいよ感心させられてしまう役員たち。

大きな枠組みで見れば、現場も事務職も利益を求めるという点では同じだとグレ。自分が思う現場は、ハン・ソンニュルの考える現場と何も変わらないと確信していると結んだグレに、末席から小声で「拍手」の声が飛びます。

 

misaeng4_14

 

 

同じくグレにほだされてしまったハン・ソンニュル。

 

misaeng4_14_1

 

 

4話から登場したさきほどの女性は、オ・サンシク課長と同期入社の営業1課ソン・ジヨン次長38歳。

 

misaeng_image8

 

 

社内の女性社員がロールモデルとして憧れる、人柄もよく仕事もできるキャリアウーマン。
優しくて穏やかな性格で部下の面倒見もいいとのことですが、仕事と家庭の両立、特に育児問題に悩んでいて、今後苦しむ姿なども描かれるようです。
4話ではオ課長との仲の良さと、チャン・グレに向ける暖かいまなざしが描かれています。

グレは結局試験に勝ち抜き、アン・ヨンイ、チャン・ベッキ、ハン・ソンニュルとともに入社。

とはいえ、どうもグレだけ2年の契約職? なんでしょうか?
他の人のことは分かりませんが、グレは2年間の契約社員として雇用されることになります。

ハン・ソンニュルはインターンの時と同じ繊維課に、アン・ヨンイは会社で最も重要な部署である資源課に、資源課での継続勤務を願っていたチャン・ベッキは鉄鋼課に、そしてグレはやっぱり営業3課に配属。

慢性的な人手不足に悩まされ、アン・ヨンイが来てくれるものと信じて疑わなかったオ課長は、やってきたグレに驚きとともにマジっぽく嫌そうな顔を見せ。

「な、なんでお前はここに来たんだ?」

「課長がお呼びになったと聞いてますが」

「は? 俺が? いつ? (キム代理に)お前か? おい、俺じゃないぞ。俺が呼んだんじゃないって!」

ツンデレすぎです。(笑)

 

「俺は呼んでない!」と大騒ぎするオ・サンシクでしたが、その楽しさを一瞬にして凍らせる専務、登場。

「営業3課は随分楽しそうだな」

 

misaeng4_17

 

 

「オ・サンシクがらしからぬ行動をとった甲斐があるな、チームが和気藹々としてるのを見ると。私も二人をまた笑顔にしてやれた甲斐があるというものだ。じゃあ、お疲れ」

 

 

misaeng4_18

 

 

もう、なんなんですかね、この専務の正体は。

・・・・・・って専務なんでしょうけど。(笑)

新入社員との面談でもグレにだけなにも声をかけない冷淡ぶり。
グレがなぜこの人のコネで入ることになったのか、この後描かれていくのでしょうが、目下のところほんと感じ悪いんです。

そして4話ラストの名場面。

初めてこの会社に来たときにキム代理に連れられていった屋上に上り、初日を回想するグレ。
そこへ、専務にモヤモヤさせられたオ課長が「初日からサボりかと」とやっぱり屋上にやってきて。

オ課長は「お前が来てもほんとに嬉しくない」と視聴者まで悲しくなる言葉を吐きます。

「お前も分かってるとおり、うちには即戦力が必要なんだよ」

 

misaeng4_19

 

misaeng4_20

 

 

「分かってます」と消え入りそうなグレに、冗談めかした声で「アン・ヨンイが必要だったのにぃ!」と声を上げるオ課長。

オ課長はそっぽを向きながらもグレを励まします。

 

「せっかく入ってきたんだ。どうにか粘れ」

 

misaeng4_21

 

 

「ここは粘ったやつが勝つ場所だ。粘るってことは、どうにかして完生(ワンセン/「活き石」の意)になるってことだから」

突然はさまれる囲碁用語に、思わず聞き返すグレ。

「完生(ワンセン)、ですか?」

「お前は知らんだろうが、囲碁にこういう言葉があるんだよ。‘未生’、‘完生’。
俺たちはまだみんな、‘未生’なんだ」

 

misaeng4_22

 

misaeng4_23

 

 

そして余韻を残す後姿で、ラスト。

 

misaeng4_24

 

 

これはやられちゃいますよね。

じんわり感動。

囲碁のルールを知らないので用語も初めて聞くものばかりなのですが、どうやら「未生/ミセン」とは日本の囲碁用語で言う「死活」以外の、まだ活用されていない石を指す韓国特有の囲碁用語のようです。
これ、日本に入ってくる時にどんな訳にするんだろうと、また興味(というか心配?!)が先立ちますが。
「未活」でもおかしいですしねぇ。ほんとにどうしましょうね。(笑)

そんなわけで4話のラストシーンも動画を貼っておきましょう。

 

 

 

 

最後に流れてくるOSTもすごくいいんです。

じーん。

この曲、まだ詳細を明らかにしてないんですよね。
みんな知りたくてうずうずしてるのに、なかなかやってくれます。

数日前、原作者ユン・テホさんのインタビューを読んだのですが、6日に開かれた制作発表会の場でユン・テホさんは地上波ではなくケーブルテレビでのドラマ化を承諾した理由に、「ラブラインがなかったから」という趣旨のことを答えていました。

地上波からやってきた制作者はすべからく「ラブライン(恋愛模様)は絶対に必要」と開口一番訴えたとユン・テホさん。恋物語を差し挟むと物語りの本質がぶれてしまうので、ニュアンスを漂わす程度にしてくれないかと原著者が難色を示しても、「それでも地上波では絶対にラブラインが不可欠」と譲らなかったそうなんです。

そんな中、「典型的なラブラインは描きません」と一番最初に断言したのが、今回監督を務めるキム・ウォンソクさんだったそうで。その言葉に信頼が置けたので、tvNでのドラマ化を承諾したとの話なのですが。

なるほどー。

地上波にはそれほどラブが必要不可欠な要素なんですね。

そう考えるとSBSの『ファントム』(原題:幽霊)などはラブ要素一切なしであの面白さだったわけですから、ちょっと素晴らし過ぎたドラマだったのかも!(笑)

確かに会社勤めでそんなにほいほい恋しないですよね。淡い好感持てる人が社内に独りいるだけでも奇跡?!(笑)

今のところチャン・グレとアン・ヨンイは互いに淡い好感を抱いているやに見受けられますが、さてこれからどうなることやら。

実際ラブがなくても十二分に面白いので、グレとオ課長のベストカップルぶりをしばらくは期待したいところです。

 

ミセンOST