みなさま、こんにちは。

既にゴールデンウィークが遠い昔のことのように感じられる今日この頃ですが、みなさまもすっかり日常モードに戻られましたか?
この連休に韓国旅行に出かけられた方も大勢いらっしゃるのではないかと思います。
私もGWの最中にソウルの友人から「今朝の通勤電車の中でやたら日本語が聞こえてきたんだけど、もしや日本っていま連休中?」と尋ねられました。
よっぽど日本からの旅行者が目に付いたのでしょうね。

私も近々ソウルに行く予定なのですが、何かと別件が横入りし足止めされています。
ちょうど行く頃にはパク・シフさんの『내가 살인범이다(私が殺人犯だ)』が公開されるのではと期待していますが、そういえばまだ公開確定情報が出ませんね。

さて、今日は韓国の公休日の話題など。

昨日5月8日は韓国の「父母の日」です。
もともとは「母の日」でしたが、1973年に「父母の日」となりました。
父と母を合わせて韓国語でオボイ(어버이)、「父母の日」で「オボイナル/어버이날」です。
父母という言葉には漢字語の「부모/プモ/父母」が馴染みがあるかもしれませんが、オボイは漢字のないハングルの固有語です。意味はどちらも父母。
ちなみにオボイといえば、「オボイ連合」というおじいちゃんたちの団体があります。
ものっすごい野蛮な抗議活動などを繰り広げる非合理的思考をしたおじいちゃんたちなのですが、「オボイ」を名乗られると儒教精神が発動してイマイチ強く出られないという韓国的アイロニー。はい、余談でした。(笑)

5月8日のオボイナルは公休日ではありません。
韓国でもオボイナルにはカーネーションを送るんですよね。

母の日の起源はアメリカ。
白いカーネーションを送るのがアメリカ流だったようですが、アメリカにならって日本も韓国も母の日を制定したのですね。
韓国では両親の胸ポケットなどに一輪さしてあげるのがよく見かける光景ですが。

昨日はさながら敬老の日の様相で、韓国各地で高齢者を祝う行事が催されていました。

さて、日本の連休は終わりましたが、韓国の公休日ってどうなってるんだろうということで、今日は韓国の公休日についてみてみます。
ただ、韓国の場合、陰暦(旧暦)で数えるものが多いので、毎年日付が変わるんですよね。
前にも書きましたが、誕生日も陰暦で祝う人が多いので、私の周りも「えーと、今年は何日だったっけ?」なんて言っている人だらけです。誕生日や公休日が毎年変わるなんて、新暦生活しか知らない私たちにはなかなか実感しづらいですよね。

韓国公休日2012年度版。ずらっと並べてみます。
1月1日     元旦
1月22~24日 旧正月(陰暦1月1日より前後三日)
3月1日     3.1節(1919年、日本の植民地統治に抵抗して起きた独立運動記念日)
5月5日     こどもの日
5月28日    釈迦誕生日(陰暦4月8日:お釈迦様の生誕を祝う日)
6月6日     顕忠日(国家のために殉死した人々を弔う日で半旗を掲げる)
8月15日    光復節(日本からの解放を祝う日)
9月29日~10月1日 秋夕(陰暦8月15日の旧盆)
10月3日    開天節(古朝鮮建国の檀君神話に基づいた建国記念日)
12月25日   聖誕説(キリスト誕生日)

書き出してみると、少ないですね、日本と比べて。
日本は元旦休みを1日だけと数えても年間15日、加えて振り替え休日もありますよね。
韓国には振り替え休日がありません。
私が韓国でサラリーマンになったら暴れそうです。
ちなみに海外公館は本国と駐在国のどちらの公休日も休むんだから、ずるいです。(笑)

それにしても国の定めた休日というものを眺めると、国家の依拠するところが透けて見えてくるようです。
日本だと、15日ある公休日のうち天皇誕生日由来が3日(天皇誕生日、みどりの日、文化の日)、天皇関連が2日(海の日、建国記念日)。
他はざっくり季節と人間愛、といった感じでしょうか。

公休日の他にもイベントデーが韓国には結構ありますが、「父母の日/オボイナル」並みの強度のもので言うと、5月15日の「先生の日」というのがあります。
韓国語で스승에 날/ススンエナル。正確に訳すと「師匠の日」です。
この日は現役の学生たちは、半ば強制的に先生への愛を示さなければならないという。(笑)
かつての恩師に贈り物をしたり、習い事の先生になにかプレゼントしたりもしますね。
もしみなさまの中で韓国語や韓国料理を習っている方がいらっしゃったら、なにかささやかな贈り物をするととても喜ばれると思います。
私は以前、日本語をお教えしていた韓国の方に精巧に作られたカヤグム(伽倻琴)のレプリカを頂いて、感激を通り越して恐縮したことがあります。その方は国楽を専攻した人で、本人も演奏家だったのでそういうチョイスになったのですが、韓国では割りと当たり前のように「先生の日」にちょっとたいそうな贈り物をします。
日本にはそうした風習がないので、日本で教えている韓国の先生方は「先生の日」なのに何も貰えずガッカリするようですよ。・・・・・・あ。勿論私のことではありません。ええ、断じて。いえ、ほんとに。(笑)

ちなみに今月28日は釈迦誕生日。
今年の5月28日はお釈迦様の誕生日(旧暦4月8日)で公休日ですが、いまから韓国に旅行に行かれる方はとても楽しいと思います。
釈迦生誕日を前に、韓国各地で既に様々な奉祝行事が始まっていて、さ来週末の20日頃まで世界中から観光客が訪れる燃灯祭という催しが韓国各地で開かれます。
ソウルでは18日から20日までで、18日から28日まではCOEXの近くにある奉恩寺で伝統灯展示会が開かれ、祭りのハイライトといえる提灯行列は19日。午後7時に東国大を出発、東大門、鐘路を経て曹渓寺(チョゲサ)に向かいます。夜9時半から11時頃まで鐘路交差点で盛大なお祭りが繰り広げられます。翌日20日は曹渓寺(チョゲサ)で提灯作りなど文化体験も。
色とりどりの提灯が飾り付けられて、各種パレードも繰り広げられ、とても綺麗。

以下はウェブ上で見つけた昨年の奉恩寺の写真です。

いいですよね~。

奉恩寺、大好きです。大都会のカンナム地域にある由緒正しいお寺ですが、まさに都会のオアシス。写真にもインターコンチネンタルホテルが映り込んでますね。
COEXでのショッピングに疲れたら、是非立ち寄っていただきたいお寺です。
広くて綺麗ですし、日本語のパンフレットも入り口でもらえます。

そしてこちらの写真は仏教ドットコムよりパレードの様子。


パレードには色んな国の仏教徒が招かれていて、それぞれに個性を放ちつつともに釈迦生誕日を祝うのだそうです。

みんなで世の平和を願う行事、是非参加してみたいです。