みなさま、こんにちは。

気づけば今日で9月も終わり。
日々秋が深まりつつありますね。
みなさまは楽しい秋をお過ごしでしょうか。

さて、今週でとうとう終わりを迎える『主君の太陽』。
今日はドラマの中に登場する絵本についてとりあげてみます。



ドラマの10話で自分とチュ・ジュンウォン/チュグン(主君)を狼とヤギの童話にたとえたテ・ゴンシル/テヤン(太陽)。
11話からは難読症のジュンウォンが本格的に童話の絵本を読むシーンが登場します。

絵本のタイトルは”폭풍우 치는 밤에/ポップンウ チヌン パメ”。

この絵本、日本のものなのですね。



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『あらしのよるに』。
原作、きむらゆういち。絵、あべ弘士。
上記の日本版は2000年に発刊された大型版で、韓国版は2005年発売です。

1994年に発表されたこの絵本。続編を望む圧倒的な声に押され、シリーズ6部作として一旦完結。
その後、総集編と物語を完結させる続編が出ているので、日本では7部作+いくつかの特別版というカウントをされていますが、ドラマの中では「6部作」ということが強調されていますよね。

ジュンウォンにはなにがどうあっても傍にいてもらい、大変な時に幽霊をよけるための「防空壕」になって欲しいゴンシルは、自分にとってかけがえのないジュンウォンをいつまでも確保しておくためには恋愛感情など挟んではいけないと思っています。失恋して会えなくなったりしたら、自分の命にかかわるから。

かたや、利用される格好のジュンウォン。

失せろ、消えろ、臭いとあらゆる罵詈雑言を浴びせても自分の腕をつかみたがるテヤンに、いつしか恋愛感情が芽生えてしまい。
もし自分が夢中になっても、そっちは絶対に自分に惚れるな。惚れたりしたら関係が危うくなって一緒にいられなくなるかもしれないからと、分かったような分からないような理屈をこねます。

そんな屁理屈をいうジュンウォンを絵本の中のヤギになぞらえ、しまいには天敵の狼に自らその身を差し出すことになると警告したりするテヤン。


二人の関係をなぞるような『あらしのよるに』の内容は、こんな感じです。

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あらしのよるに逃げ込んだちいさな小屋の暗闇の中、2匹の動物が出会う。風邪をひいて鼻のきかない2匹は、お互いがオオカミとヤギ、つまり「食うもの」と「食われるもの」であることに気付かない。すっかり意気投合したヤギとオオカミは、翌日のお昼に会う約束をする。合言葉は、「あらしのよるに」。

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狼のガブは嵐の夜に一緒に過ごしたメイがヤギとは知らずに友達になります。

かたやヤギのメイのほうも、ガブが自分を食べる狼だと知りつつも、信頼し、心を寄せてしまう物語。

物語を追うと、ドラマのラストも透けて見えるというわけです。


絵本がどんな内容かちょっと追ってみましょう。

2作目、『あるはれたひに』。



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友情は、食欲に勝てるのだろうか?
嵐の夜に知り合ったヤギとオオカミ。次の日に、おたがいの姿を見た二匹は・・・・・・。






3作目、『くものきれまに』。


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友だちになったヤギのメイとオオカミのガブ。二人はこっそりと待ち合わせたのに、そこにメイの友だちのヤギが現れた。大好きなごちそうにしか見えないガブは・・・・・・。ドキドキする状況をユーモアたっぷりに描く。
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4作目、『きりのなかで』。



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あらしのよるに、お互いが誰かもわからぬまま友だちになったヤギのメイとオオカミのガブ。きれいな月をみせたいというガブに誘われて、メイはポロポロがおかへと向かう。しかし、その丘には別のオオカミの目が光っていた。その牙がメイに襲いかかろうとした瞬間、仲間の手からメイを助け出すガブ。そして、2匹が隠れた洞窟(どうくつ)を霧が覆い隠していく。
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5作目、『どしゃぶりのひに』。


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あらしのよるに、お互いが誰かもわからぬまま意気投合したヤギのメイとオオカミのガブ。「ひみつのともだち」になった2匹の関係も秘密ではなくなるときがやってきた。せめたてる仲間たち。そして、仲間にもどるために、相手の動きを探るべくガブとメイはもう一度谷川で会う約束をする。
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6作目、『ふぶきのあした』。



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群れを離れ、ガブとメイは吹雪の山越えを決心。苦しい旅の中食べるものがないガブにメイがさしだしたもの、それは・・・・・・。
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ドラマが進む中で、絵本のストーリーも少しずつ明かされていく構成。
肝心の6作目のラストがドラマの悲劇的な結末を予想しています。
これがなかなかに辛い内容で。


ドラマの中で本格的に取り上げられた11話の放送以降、韓国でこの絵本の売れ行きがうなぎのぼりとなり、9月4週目現在でシリーズ6部のうち全作品がベストセラーTop20にランクインしていると、本日付のキョンヒャン新聞が報じています。(記事はコチラ

そんなに売れちゃって、すごい人気ですね。



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まー、しかし。

タイトルを見たら、韓国版のほうはやたら生々しい。
同じタイトルなのは1作目だけです。

➀ 폭풍우 치는 밤에 (あらしのよるに)
➁ 나들이 (おさんぽ)
➂ 살랑살랑 고개의 약속 (ソヨソヨ峠の約束)
➃ 염소 사냥 (ヤギ狩り)
➄ 다북쑥 언덕의 위험 (よもぎの丘の危険)
➅ 안녕, 가부 (さよなら、ガブ)



・・・・・・「ヤギ狩り」って。

ダイレクトすぎる。子ども泣くわ。(笑)



絵本をなぞるようにテヤンに「仲間」が現れてしまった前回15話。
最後、互いに相手のために身を投げ打つ6作目的な展開になってしまうのではと視聴者をハラハラさせてきましたが、メインの危機が予想に反して15話で過ぎ去ってしまったので、残るポイントはチュグンとテヤンの関係が「仲間」との絡みでどうなるか。

6作目をなぞれば悲しい結末っぽいですが、どうしてどうして、韓国では発売されていない7作目をなぞる荒業が繰り広げられる可能性だってまだ消えたわけではありません。
7作目は初版の1994年から11年後に発行され、物語は7作目で完結しているんですよね。



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ラストが気になる方、7作目『まんげつのよるに』もチェックしてみてください。
もっとも、「6部作」をやたら強調しているドラマなので、7作目をなぞった場合、韓国の視聴者からブーイングが起きそうではあります。
どちらであっても、私はハッピーエンドをお願いしたいところです。
だってコンセプトは、ホラーなラブコメなはず!(笑)



映画化もされており、シリーズ第1作は光村図書の4年生の国語教科書にも掲載されるほど、メジャーな絵本『あらしのよるに』。
日本にドラマが入ってきたら、絵本のほうもまた人気になるかもしれませんね。絵本のファンで、なおかつドラマも楽しんでみている方もいらっしゃるでしょう。
そんな方々にとっては、この絵本にこんな形で「再会」するのはなんとも楽しいでしょうね。

またひとつ、楽しみなドラマが終わりを迎える秋の日です。