みなさま、こんにちは。

今日は10月17日にtvNで放送が始まったイム・シワンさん主演ドラマ『未生/ミセン』(邦題仮)をご紹介しようと思います。

『未生/ミセン』(邦題仮)はポータルサイトのDaumで2012年1月から2013年8月まで連載されていた人気ウェブ漫画『未生/ミセン』(ユン・テホ著)を原作としたドラマ。

主役は『太陽を抱く月』や映画『弁護人』で演技力を証明した人気アイドルグループZE:Aのイム・シワン君が務めています。

 

 

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このドラマを知るまで原作の存在を知らなかった私。

今を生きる人たちの熱い共感を呼ぶ、泣かせるウェブ漫画として評判だったとのことなんですが、分かります。
目下2話まで放送を終えているのですが、私も2話にして既にまさかの大号泣。

 

シワン君扮する物語りの主人公は、チャン・グレ。

 

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学歴は、高卒検定試験合格まで。
殆どの人が大学に進学する韓国社会の中では、競争力の面で非常に厳しさを抱えざるを得ない経歴です。
そんなグレが総合商社のインターンとして働くことになるところから、物語は始まります。第2外国語は勿論、ありとあらゆる華やかなスペックを誇るエリートインターンたちの間で明らかに浮いてしまうグレ。なにしろグレはできて当たり前の英語もできず、26歳になるまで会社勤めをしたことがありません。そんなグレがなぜ商社のインターンになれたのかというと、ずばり、コネがあったから。
神童と呼ばれたグレは囲碁のプロになるべく何年も費やしたものの、結局挫折。後見人の勧めでワン・インターナショナルのインターンに。そのことが知られたせいで他のインターンに妬まれ、いじめられ、上司にも疎まれ、散々な目にあうんですが、自分に起こるすべての悲しいことを、自分のせいだといつも言い聞かせるグレが切なすぎるんですよね。

 

グレの上司はこの人。

 

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営業3課の課長、オ・サンシク(イ・ソンミン扮)。43歳。
典型的なワーカホリック。世渡りも下手そう。まだそこまでは描かれていませんが、どうやら専務と対立し、イケてる営業1課から3課に左遷された模様。
その上グレのコネが専務と噂されているため、専務が自分のお目付け役にグレを寄越したと思い込んで最初はグレを嫌い、邪険にします。
そんな折、あろうことか専務に営業3課の内部文書をロビーで拾われてしまい。落としたのはグレではないのにグレの失敗と思い込み、みんなの前で怒鳴り散らしたり、ほんと酷いんです。

 

そして、今後グレのよき兄貴分となりそうな営業3課の代理職、キム・ドンシク(キム・デミョン扮)。

 

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この髪型、この風貌からして、多くを語ってくれてますよね。
一応、仕事は頑張るけど「モテナイ君」ということみたいです。(笑)

 

インターンの中で紅一点のアン・ヨンイは、英語にロシア語までベラベラの、誰もが認める超有能女子。

 

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容姿端麗、頭脳明晰なだけでなく、性格までクールなヨンイ。
有能すぎるがゆえに男たちの醜い嫉妬にあい、今後苦しめられそうな予感です。
アン・ヨンイ役を務めるカン・ソラさんは英語とロシアの台詞を上手にこなしてみせ、視聴者の舌を巻きました。このドラマのために大変な努力をしていることが窺え、好感度アップ間違いなしです。

 

そして、親切ごかして実は一番タチが悪そうな、超ハイスペック男子、チャン・ベッキ(カン・ハヌル扮)。

 

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2話までで見たところ、なにやらアン・ヨンイに好意を寄せている模様。
自分に自信たっぷりなので一見余裕もありスマートな彼なんですが、さりげなくグレを落としてる感じが気になります。

 

この人は、今後グレに絡んできそうな人物、ハン・ソンニュル(ピョン・ヨハン扮)。

 

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変わり者っぽい雰囲気の彼も、インターンです。公式サイトの人物紹介によれば、現場主義が行き過ぎて、事務職を軽視するきらいのある人なんだとか。勘違い君らしく何事においても自信満々で、常に女性にモテていると思い込むキャラのようです。グレと仲良くなりたくて、2話では積極的に近づいています。

1話ではグレの挫折経験と慣れない会社での戸惑い、意地悪される姿などが描かれ、とにかく見ていてつらい。つらいんですが、まるで映画のような雰囲気と沈んだシワン君の演技に魅せられて、ぐいぐい引き込まれてしまいました。

2話もやっぱりつらくて、子どもの頃から一人で頑張ることしか教わらなかったグレに、やれ友だちいないだろうだの、やれ仕事は一人でやるもんじゃないだのと酷いことばかりいうオ・サンシクがグレを誤解して怒鳴るシーンではこちらまで悲しくなりそうだったのですが、いい上司になってくれそうなエピソードもちゃんと挟まれててホッとしました。あの調子でグレが苛められ続けたら、もう絶対視聴者脱落です。シワン君の可哀想な演技がうますぎて、逆に見ていられません。(笑)

そんなわけで今日は5分ほどのハイライト予告動画をご紹介します。
おそらくこれをご覧になるだけでも、このドラマが伝わるのではないかと。

ハイライトには2話以降のシーンも含まれています。
ちょっと長くなりますが、訳もつけておきます。

 


道は、歩くよりも歩きながら進むことが重要だ。進めない道は、道ではない。
道は誰にでも開かれているが、みんながその道を手にできるわけではない。

道は誰にでも開かれているが、みんながその道を手にできるわけではない。

「名前は?」
「チャン・グレです」
「ピングレと同じ綴り?」
「“ae”です。“レ(rae)”」
「年は?」
「26歳です」
「会社に勤めたことは?」
「ありません」
「英語とか第二外国語とか、何かできる?」」
「“コン活”2級の資格持ってます」
「・・・コンピューター活用能力のこと?」
「はい」
「すごいね。終わり?」
「・・・はい」
「はい?はいって?分かりました。俺は営業3課の代理、キム・ドンシク。しかしさ、26歳になるまで一体何やってきたからそんなに何も出来ないわけ?近頃珍しい若者だね」

確かに  26歳になるまで僕はなにをやってたんでしょうね

「補充要員きたか?」
「きましたよ。コネ入社のインターン」
「はあ?インターン?!」
「ええ。近頃非常に珍しい若者が入ってきましたよ」
「そうか?!」

「彼が例の人みたいですね。コネ入社」
「ああ。どうりで」

「すみません」
「アン・ヨンイさんだっけ?うちの課のインターンで、類まれなチャン・グレさん。
分からないことがあれば聞いて、他のインターンにも挨拶を」

「チャン・ベッキです。資源課インターンの。かなり緊張されてますね?上着は脱いでもいいんですよ」
「そのようですね」

「ちょっと電話出てくださいよ」
「もしもし?もしもし?」
「あの。電話がきたんですけど、聞き取れなくて」
「はい? ・・・すみません、営業3課ですが・・・」

「試験も受けずにインターンになれるなんて、どんだけ強いコネなんですかね?」
「スペックがすごいんでしょうね」
「アイビー・リーグでも卒業したか?」

「僕は高卒検定しかありません」

「高卒検定はそうとして、外国語も駄目、特技もなし、スペックゼロ。いまどきの子らしくないな。ここにくるまで何かやってたのか?」

僕の道はあそこで終わった

「何もしてません」

「一人で書いた日記でも読んでる気分だよ」
「はい?」
「お前、友だちいないだろ」

「どうしよう。満員なんですけど」
「お先に」」

「チャン・グレさん? 繊維課のインターン、ハン・ソンニュルです」

「“努力”するやつなんてありきたりなんだよ、会社では」
「僕の努力は違います」
「違う? どこが違うんだ?」

「一目で分かりました。君にはものを見る目があるって。君の目を信じます」

「それ見てると、妙な気分になるんですよ。そんな風にならないようにしよう、とかね」

「教えられるじゃないですか。チャンスを与えられるじゃないですか」
「チャンスをもらうにも、資格がある」

「何が『仕事は一人じゃできない』ですか!」

「ここにいる人間がこのロビーに足を踏み入れるためにどれだけ多くの階段を上ってきたか、分かるか?」

それでも僕の人生

「ロビーで拾った」
「申し訳ありません」
「しっかりな」
「はい」

「出て行け。出て行けって言ってんだ!」

「指示通りに分析して・・・」
「資料調査がなってないってのか!」

「一人恥かいて終わるだけ。誰かさんみたいに葬式挙げたりまではしてませんよ!」

「俺は現場を知らない人間は上司と認めない」
「お前に俺の上司に何が分かる!」
「俺もお前もインターンなんだよ!」
「口に気をつけろ!」

「お願いします」

それでも生きなければならないのが人生

「インターンが終了する時、頭に刻んでおけよ。希望の配属先は営業3課」

「チャン・グレさん?」

「チャン・グレさんが考えるような、悪い意味で一緒にやろうと言ったわけじゃないんです」
「すみませんでした」
「いいえ。謝罪は合格したら、その時に」

「お前の部下が文書を落としてくれたおかげで、俺の部下だけ叱られたんだぞ!」

イム・シワン イ・ソンミン カン・ソラ
カン・ハヌル キム・デミョン ピョン・ヨハン 

「よく知らんだろうが、囲碁にこういう言葉がある。
“未生”。“完生”。俺たちはみんなまだ“未生”なんだ」

未生 10月17日(金) 午後8時40分 初回放送

 

 

一生懸命囲碁に打ち込み、才能も十分認められてきたのに、プロになれなかったグレ。
合間合間に差し挟まれる自責の言葉に、胸が痛みます。
本当はひとつのことを極めてきた人ほど底力があるだろうに、若いうちはその力を生かす方法も、場所も、なかなか見つからないものですよね。会社も型にはまった人しか受け入れないので、現実とオーバーラップし、なかなかに切ないものがあります。
加えてシワン君のおどおどした瞳が可哀想すぎて、感情移入度合い100%。
これ、地上波だったら爆発的な視聴率いくんじゃないでしょうか。

今期は地上派ドラマがどれもイマイチぱっとしない中、『応答せよ、1994』で有線チャンネルながら驚異的な視聴率をあげたtvNがこのドラマでもまたやってくれそうです。

ともあれ、視聴率がどうだろうと私は既にすっかりこのドラマが気に入ってしまいました。
シワン君は勿論、上司役のイ・ソンミンさんがとってもいい感じです。
今後はグレの良きメンターとなってくれそうな予感。
一人ぼっちで勝ち進むことだけを教えられ、人と交わってなにかを作る経験のなかったグレは、それが故に「仲間」や「所属」を持ったことがなかったのですが、2話で上司イ・ソンミンが酔っ払って放った一言に大粒の涙をこぼすんです。

内部文書をロビーに落としたのは、グレではなく営業2課のインターンだったことを知ったサンシクが、偶然会った祝勝会中の営業2課の課長に酔っ払いながら抗議。
その中でサンシクは、グレのことを「うちの子/ウリ エ」と表現したのでした。「うちの子」とは、「うちの部下」を意味しているわけですが、「うちの」という言葉に自分も初めて所属場所を得たとグレは思ったんですよね。それで自室で泣くんです。もー、その泣き姿に、きました。(笑)



内容や人物描写に共感する人、とても多いんじゃないでしょうか。
一人で頑張ることの意味。
仲間を作ることの意味。
自分を認めてくれる人と出会える幸せ。
人それぞれの立場で違って見える物事。
色んな面で共感できそうです。

またひとつ楽しみなドラマに出会えました。

 

ミセンOST