みなさま、こんにちは。

今日も『未生/ミセン』第10話、まいります。

とうとう『未生』も折り返しまできてしまいました。

原作漫画を見ていないので詳しいことは分かりませんが、ドラマではいまは2012年。過去から現在にさかのぼってくるのでしょうか。
なんだかずっと新入社員のグレを見ていたい気もしたり。

そんな呟きはおいといて、早速まいりましょう。

今回も嫌過ぎるあのパク課長のお話です。

冒頭いきなり視聴者の血圧を上げてくれるパク課長。

休憩室で女性社員にセクハラ発言連発です。

「コーヒーは女が淹れてこそ美味しい」などとあんぐりするような台詞を繰り出しながら、自分がもといた資源課の女性社員に半ば無理矢理コーヒーを淹れさせるパク課長。

後ろから大きな声で「すらっとしてる」だの「むっちりしてる」だの容姿を論評し、女性社員が睨むと「車だよ、車の話」などと雑誌に目をやるという。

 

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こういう人にニッコリとダメージを与える方法って、何かないですかね?
きっとあるんじゃないかって気がするんですが。

・・・・・・思い浮かばないので次いきます。(笑)

「あいつ、絶対セクハラで訴えてやる!」と怒る女性たちの言葉を偶然通りがかって聞いたソン次長。
その足で「部下の管理、ちゃんとしてください! パク課長の言動を放置しておくのは、長としてあるまじきことですよ!」とオ課長に怒鳴り込み。

 

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それで9話のラストシーンに繋がるわけですね。

お前とこんなふうには仕事できないと、対峙。

「同じ課になった以上仲良く楽しく働きたいというのは、俺の過ぎた欲だったようだ。仕事だけしようじゃないか。チームメイトとしてではなく」

 

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「それと。勤務怠慢までは我慢できても、弱いものへの言葉の暴力と女性社員へのセクハラだけは許さん」

 

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キャッ

いま韓国はオ課長シンドローム巻き起こっちゃってますよ。
こんな上司がいてくれたら。
ただ図々しいのは、管理職はみんな自分をオ課長と思ってるらしいんですよね。(笑)

「ハルラル」の件はほぼ出来上がったようなので後はグレに任せ、別の案件をしっかり考えろとオ課長。

その言葉に、自分が担当してきた既存のヨルダン中古車輸出の件をやるというパク課長。オ課長はどうせなら建設分野も視野に入れ、この際大きく育ててみろと言います。
検討するのでこれまで進めてきた書類を渡すよう指示するオ課長です。

そして今日も雑用係りのヨンイ。

ハ代理の雑用を引き受けるはずが、課長やユ代理にもこき使われています。

自分が始めておいて、どうもそれが居心地悪そうなハ代理。

ヨンイは課長のコーヒーを淹れるために給湯室へやってきますが、ちょうど水が切れてしまい。

まさかのセルフ入れ替えを試み。

 

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持ち上げられず、落とします。

そりゃそうだ。

だって、あれって18Lくらいはありますよね。

実はこの回の隠れたテーマは、「ヨンイの無駄な努力」だったりもします。
毎度私が勝手に決めました。(笑)

営業3課では。

「ハルラル」の契約書類を見つめるグレに、「何かおかしいと感じるだろ」とオ課長。

 

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「なにがおかしいか言ってやろうか? 大企業のエゴが見えてこないんだよ」

・・・・・・グレはそこまで見抜けてないです。(笑)

屋上でため息をつきながら悩むオ課長。

服にこぼしてしまった水を払いにやってきたヨンイと、しばし雑談を交わします。

「だーから、うちに来いって言った時、くれば良かったのにぃ」

 

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こればっか。

でも私も行きたい。(笑)

ヨンイはオ課長に何をそんなに悩んでいるのかと尋ね、オ課長はパク課長の進めてきた事業を大きくしようと思っているところだと。

それなら自分も企画案を見たことがあるとヨンイ。

オ課長はその言葉に、どう思ったかとすかさず尋ねます。

 

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言いよどむヨンイ。

 

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「やっぱり変だと感じたか。アン・ヨンイさんなら気づくと思った」とオ課長は何かを合点した様子です。

オフィスに戻ろうとするヨンイに、思い出したように「この間の人は、サムジョン物産のシンチーフじゃないか?」と尋ねるオ課長。「ロビーで顔を合わせたとき、シベリアで虎でも見たみたいに怯えて逃げただろ?」と続けます。違うとぎこちなく否定するヨンイ。

「ピンと来たよ。どうしてまっさらな新入社員が、冗談みたいにこんなに出来がいいのかさ」

なんのことやらとシラを切り、逃げるように戻るヨンイです。

なーる。

9話で披露したあのお酒の技術は、前の商社で仕込まれたものだったんですね。

それにしても実在する「サムスン物産」思いっきりパクッたんですね。(笑)

その後オ課長はキム代理とグレを会社から離れたところまで来させます。

謎めいたその行動に、何事かといぶかしむキム代理。
オ課長はパク課長に見つかるまいとキム代理とグレを呼び出しているのです。

「パク課長のヨルダン中古車の件、見たか?」とキム代理に尋ねるオ課長。

「いいえ。これから見ようと思ってましたけど」

 

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書類を渡され、目を通すキム代理。

「書類上は財務も法務もパスしたあとだから、パッと見には問題無さそうなんだが、よく見ると理解しがたいところがある」

「どんなです?」

「協力業者の利益が、異様に高く設定されてるんだよ」

 

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確かに高いとキム代理も同意します。

その業者の規模や実績も、契約締結後から大きくなっているのだとオ課長。

「・・・・・・裏金をもらってるってことですか? パク課長」

 

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「分からん。だから確かめないと。うちに来たのが怠け者の豚か、それともクソまみれの犬か」

 

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言葉が汚い、オ課長~。

じゃあ訳つけるなって話ですが。一応臨場感を。(笑)

何かを感じ取ったのか、黙りこくる面々に不満げなパク課長。
ヨルダンの事業はいつまで検討するのかとオ課長に催促します。

「早く進めないと行けないんですけどねぇ」

 

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自分はいつも細かくチェックするのだと答えるオ課長に、露骨に不満げなパク課長です。

一方この日のベッキは。

倉庫で部品を探していました。

こんなふうに部品の規格がバラバラなまま入れられていては、必要な時にすぐ取り出せないと指摘するカン代理に、自ら進んで規格を合わせておくと答えるなど、雑務にも積極的になったベッキ。

 

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そんなベッキにちょっと満足げなカン代理。

やってきたヨンイに、私の方法を真似ることにしたのかと半分からかわれたりもしてます。

ヘッドハンティングの会社にも電話を入れ、この会社に残ると伝えたんです、ベッキ。

 

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ちなみにベッキ、どさくさに紛れてヨンイを夕食に誘ったりもしてるんですけどね。
表向きの誘い文句は、「会社に残ることにした記念」。

そしてソンニュルは。

朝からふて腐る作戦に出ていたようなのですが。

プライベートで何があったか知らないが、先輩に一言も挨拶しないとはどういうことかとソン代理に怒られてます。

 

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「本当に分かりませんか?」と尋ねても、「お前の私生活なんて知るわけ無いだろう。公私の区別はつけろ」としらばっくれられ。

 

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そして今日も都合よくソンニュルにまた自分の仕事を押し付けようとするソン代理に、頭痛がひどいので今日の午後は有給を取ると告げるソンニュルです。

一方、酷くなる一方の資源課男性軍のヨンイへの扱いに、徐々に不満を覚え始めるハ代理は、とうとう後輩のユ代理と課長にやりすぎだと文句。二人はハ代理のためにやっていたのにと当惑します。

課長はそんなハ代理を、「もしかしたらアン・ヨンイを自分専用の小間使いにしたいのか?」などと、聞きようによってはゾッとすることを影で言ってるんですが。

ハ代理はヨンイに急な出張を言い付け、社に戻らなくてもいいのでそのまま帰れと言いつけます。

 

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それはいいんですが。

通りがかった半休の子が。

こんな顔なんで。

 

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いつかバレるから!(笑)

ソンニュルの顔芸、貼っておきましょう。

動画はハ代理がヨンイにピョンテクに出張に行けといいつける場面から。

 

 

 

おばかな子!(笑)

そしてパク課長は。

なかなかGOを出さないオ課長に苛立ち、こっそりグレを呼び出します。

みんなで何を企んでいるのかと、階段ですごむパク課長。

 

 

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オ課長を信じるな、オ課長は自分を慕っていた女性社員を殺したんだぞとの言葉に、グレは思わず「いい加減なことを言わないでください」と怒り。

その様子にますます敵意をむき出しにするパク課長。
オ課長を慕ったところでこの会社は社長か専務の配下の者にしか機会はないのだといいながら、グレを脅します。

「何も知らないガキが!」

 

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「分かったらオ課長にとっとと進めるように言え!」

 

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むっかー! 怒!

ときながらも、「グレのお肌ピカピカ」とか思ってます。私が。(笑)

パク課長がグレを脅す様子は、偶然ベッキが聞いていました。

それにしても、例の専務の事件で亡くなったオ課長の元部下は、女性だったのですね。

ヨンイは「現場主義」のソンニュルを乗せ、一緒にピョンテクまで出張に出ますが。

 

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明日の朝までに肥料を船で運ぶよう手続きを取るよう申し付けられていたのに、貨物連合が今日ゼネストに突入したばかりと知らされるヨンイ。

ハ代理が不在だったため、ユ代理にそのまま帰って来いと言われるも、「男ならトラックで運べというところだが」というつぶやきに、ヨンイは自分が仁川港まで何往復かして運ぼうと決意します。

 

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ヨンイも“勝負は最後まで白黒つけるグレタイプ”かとぎょっとするソンニュル。
しかし頼りのソンニュルは、なんと免許がないっていうオチ。(笑)

ヨンイは自分で荷物を積んだトラックを走らせるんですよね。
無茶にもほどがある。
しかも、おっかなびっくりのあまり、時速40キロで走ってます。

そっちのほうが危ないです。(笑)

そしてさっき脅されたグレはというと。

休憩室で早速キム代理に報告。

「バレてるっぽいです」

「いや、そんなわけはないでしょ」

 

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・・・・・・カワイイ。

なんかだんだん、キム代理までが。(笑)

いずれにせよオ課長がもうすぐ決断を下すだろうと言うキム代理です。

二人がこうしている間にも、オ課長はパク課長に仕掛けていました。

協力業者の取り分が多すぎると疑念を表明したオ課長。
パク課長はひときわムキになって反論します。
別にこのケースなら多すぎない、既に終わっている事業なのに何をほじくっているんだ、本当に事業を大きく育てるつもりがあるのか、こんなふうに小さいところにこだわるから大企業は駄目だなどと切れまくります。

 

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パク課長が出て行った後、キム代理にいまからグレを連れて取引業者に出向くよう指示するオ課長。

内部監査に使うので会話はすべて録音するようにとの言葉に、グレは緊張を覚えます。

不安を覚えたグレは、本当に監査が入るのか、先方には連絡しなくていいのか、自分には荷が重い、もし問題が大きくなればパク課長も大人しくしてはいないだろうと矢継ぎ早に口にし。

 

 

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「よく聞けよ、チャン・グレ。俺たちは今事実関係を明らかにしようとしてるんだ。適切な手続きに則っているのかを。結果的に無理のある契約内容になったとしても、担当者のスタイル次第では不問に付される可能性もあるんだよ。大事なのは、手続きがちゃんと守られたかどうかなんだ」

 

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「個人の実績を上げるために会社に害を及ぼしていないか。私的な利益を得ていないか。業務に不公正な部分がないかを確かめにいくんだよ。結果を判断するのは俺たちじゃなく、会社だ。俺たちは誰かの人生を壊そうとしてるわけじゃないんだよ」

 

自分たちの出来る努力はプロセスまでであって、結果ではないとキム代理。結果まで手にしようとするから、パク課長のような無理をすることになるのだと言い含めます。

さすがキム代理。
こんな人がいて欲しいとみんなが求める先輩像です。

二人を偵察に向かわせたあと、書類を見ながらじっと考え込むオ課長。
オ課長は、パク課長の案件の決裁者に、キム部長の名前が連なっているのに気づいていたのです。

パク課長の件を報告に行くオ課長。

既に終わったものを蒸し返せば、どういうことになるか分かっているのかと尋ねられ、分かっていると答えるオ課長。
下手をすれば、許可したすべての人間に関わる問題だという言葉に、オ課長もうなだれます。

 

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まだ状況が疑わしいというだけだと、慰めともつかない言葉を口にするオ課長ですが、キム部長はいままでの経験上、そうした噂がただの噂で終わることはなかったと言い・・・・・・。

そう。

もしパク課長が黒なら、部長の責任問題になるということなんですよね、このケース。

うーむ。

関連業者に会う前、キム代理は相手の過ちを追求する時は人を憎んではいけないとグレに教えていました。憎しみが過ちを覆い隠し、見るべきものをありのままに見れなくなるからと。

「過ちを見るために、人を消すんだ。そうしてこそ追求できるし、正直な答えが得られるんだよ」

その言葉を刻むグレでしたが。

 

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取引先に既にきていたパク課長。

『人を憎むと過ちが見えなくなる』と心で呟くグレ。

いきなり尋ねてくるのは無礼だ、知りたいことがあるなら外で話そうと追い出そうとするパク課長ですが、こうしなければ調べられないから来たのだと譲らないキム代理。

一方。

オ課長はキム部長が気がかりで揺れていました。
隣りのコ課長に、最近ずいぶんキム部長と仲がいいな、やっと上司と仲良くするほうが得策だと気づいたか、などと無邪気に言われ、さらに悩みが深まるオ課長。

オ課長はキム代理に電話を入れます。

「撤収しろ」

臨戦態勢だったキム代理は、オ課長の言葉に驚き、二の句が告げません。

「撤収したほうがよさそうだ」

力なく告げるオ課長。
その時内線電話が鳴ります。相手はキム部長でした。
またかけ直すと言い、ひとまず電話を切るオ課長。

オ課長は部長のところに行き、今回の件は不問に付すことにすると言います。部長、いや会社のために、営業3課の中で解決すると。

 

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この取引は、パク課長に問題点を修正させ、まっとうな企画案として新たに上げさせるところで終わりにする。
その代わり、これが終わったらパク課長を営業3課から異動させて欲しいとオ課長。

その言葉をずっと背中で聞いていたキム部長は、思いがけない言葉を発します。

「そのままやれ。手続きに則って進めろ」

 

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こっちまで泣きそう。(涙)

かくしてエンジンのかかる営業3課。

パク課長はすっかり勝ち誇っていましたが、キム代理はオ課長からの電話で監査が向かっていると伝えられます。

激高するパク課長はキム代理につかみかかり、引きずり出そうとしますが、その手を冷静に離し、関連業者に資料に手をつけないよう釘を刺すキム代理。

 

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グレと二人きりになり、慌てた様子であちこちに電話をかけ始める関連業者部長。

グレはこっそり携帯電話の録音ボタンを押します。

 

 

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パク課長は部長と常務に電話をかけ、今すぐ営業3課をつぶしてやると息巻きますが。

 

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「いまオ課長は専務と会っているはずです」とキム代理。

その言葉どおり、キム部長はオ課長とともに、専務に報告に行っていました。

 

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怒り狂うパク課長。

 

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事務所に残されたグレと関連業者。

関連業者はファックスをどこかに入れ、返信してくれと頼んでいました。

相手の起こした逆流に反応する時がきたのだと心で呟くグレ。

敵陣に深く入る時は、こちらも命を懸けなければならない。先にミスを犯したほうが負けるのだと。

オ課長率いる監査チームが到着し、すぐに帳簿を照らし合わせるワン・インターナショナルの面々。

 

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この会社の利益率が高すぎるのではとの監査の言葉に、今しがたヨルダンから来たファックスを見てもらえば分かるが、ヨルダンの会社がこちらを選んだため高い利益率を要求しただけで問題ないと思うと相手は答えます。

書類は業者の言い分を証明していました。

吟味を重ねても、さしたる不正が見当たらない書類。
パク課長はまたしても勝ち誇ったような態度を取っています。

何か手はないものかと悩むグレ。

こんな時に打つべき手があるはずだと。

目を瞑るグレは、先ほど二人きりでいた時に相手がかけていた電話を思い出します。

常務。社長。電話相手をそう呼んでいた関連業者部長。

 

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グレが糸口をつかもうと悩む間も、相変わらず問題点は見当たらず。

仕方なく撤収の準備を始める一同。

 

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勝とうが負けようが、打ちたい手というものがあると心で呟くグレ。

やおら口を開きます。

「さっき、ヨルダンの現地とお電話されたんですよね」

 

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「そうです」

「そこにも韓国人がいるのですか? 韓国語で話されてましたけど」

 

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おおっ?!

再びファックスを吟味し始める一同。
現地に韓国人はいるのかと尋ねられ、うろたえながら韓国との取引なのでいると業者は答えますが、会社情報には韓国人名は出てきません。

たびたび登場するムハンマド・インディラいう人は役員なのかと尋ねるオ課長。
パク課長と業者は同じタイミングでそれぞれ「常務」「専務」と答えてしまいます。

とうとう犯した「ミス」。

監査チームは再び席に着き、目の前でヨルダンの会社に電話をかけるように言います。

そして出た相手は予想通り、韓国語。

 

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冷静な調子でムハンマド・インディラに代わって欲しいとオ課長。ところが今度も韓国語だったため、監査チームは顔色が変わります。

ヨルダン人の会社だと聞いているが、あなたの韓国名は何かと尋ねられ、パク何がしと答えるムハンマド。職位は専務と答えますが、キム代理が書類では常務となっていると答え。最近昇進したばかりだと見え透いた言い訳をするムハンマド。
業者の顔に焦りが滲みます。

電話を切らずに役員名簿をファックスで送るよう指示する監査。

 

 

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相手は抵抗しますが、法的措置に入る可能性があると示唆する監査チーム。彼らの会社は登録上、現地の人だけで構成されていたのでした。

送られてきたファックスを受け取る監査たち。

ヨルダン現地駐在員を使い、ワン・インターナショナル側は登記場所に確認に行かせます。

グレは部屋をこっそり抜け出し、ソンニュルに電話をかけるのですが、繋がらず。
なぜならヨンイの運転するトラックで、寝てるから。(笑)

続けてヨンイにかけますが、勿論ヨンイも繋がらず。
会社にかけても席にいないと切られてしまいます。

しばしのためらいの後、グレは意を決してベッキに電話をかけるんですよね。
一番力を貸してくれそうにない人に。

 

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『調査、できますか? チャン・ベッキさん、お願いします』

 

 

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ベッキ、快諾。

なんと。監査に聞いて調べてくれると。

ベッキも気づいていたんでしょうね。
オ課長の机においてある、パク課長の企画案を見た時から、この問題多いヨルダンの件が営業3課のまな板の上に乗せられていることを。
グレを脅しているのも聞いてしまいましたし。

ヨルダンの市民権もないのになぜ現地人のように名乗り、契約書にサインまでしたのかとパクなにがしに追求する監査。

「現地人を偽装したものとみて、間違いないですか?」

その言葉に突如いきり立ったパク課長は、電話を切り、自分が責任を取るのでこれ以上現地を巻き込むなと大騒ぎします。

確かに関連業者の収益を高く設定した。それが問題なら、減給でもなんでも、自分にペナルティを課せばいいではないかとパク課長。

 

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そのあまりの必死さに、グレは本当はもっと隠したい大きな何かがあるのだろうと推測します。

流れるグレのモノローグ。

 

一つの手は、その直前の一手が引き起こしている

今なぜこの手が打たれたのかを知るには、その前にさかのぼらなければならない

相手が反発する意味を理解するには、ここまでの間でなにが痛かったのかを知らなければならない

 

ベッキからまた情報を受け取り、机の上の書類を一枚手に取るグレ。
パク課長はグレの動きより、監査を煙に巻くことに必死です。

 

 

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バックマージンの有無を確かめるべく始まったことが

実際はそれどころの話ではないのだと

いま示しているのだ

パク課長自ら

 

「ジェームズ・パク」

静かに呟くグレ。

人々の視線が集まる中、グレが続けます。

「ICBカンパニーのジェームズという理事は、パク課長ですね」

 

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「そして現地のパク・サンジュンさんは、従兄弟」

その時一人の男性が飛び込んできます。

彼から視線をパク課長に移し、言葉を続けるグレ。

「この方の息子さん、ですね」

 

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「ですよね? パク社長」

 

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亀裂は往々にして、内部条件によって完成される

 

「チャン・グレ。てめえ・・・・・・!」

 

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こうして監査に連れられて、現地業者を後にするパク課長。

自分の従兄弟を現地法人に据え、自分もそこの役員になり、巧妙に書類を作成して騙していたんですね、パク課長。韓国内関連業者の社長には、自分の叔父を据え。

グレ大活躍のこの名場面も、動画を貼っておきましょう。

現地法人のICBカンパニーに直接電話をかけるシーンから始まっています。

 

 

 

 

こうして監査に引き立てられていくことになったパク課長を見ながら、オ課長は「自分への褒美だと思ってたんだろう」と口を開きます。

 

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2008年に鉄鋼課が単独で成し遂げたヨルダンとの1億2000万ドルの輸出契約は、パク課長が当時代理の職位だった頃に成し遂げた一大事件だったと回想するオ課長。何度も駄目になりかけた契約を、現地とのコミュニケーションを一手に担い、パク課長が成功に導いたのだと。

ところが会社に莫大な利益をもたらしたというのに、自分には一晩の会食が与えられただけだったことに、彼は不満を覚えた。そしてそのうち業者に賄賂を渡され、褒美のように感じたに違いない。

始まりはそうだった。そして次には露骨に裏金を要求するようになり、しまいには現地の法人を安く買い、自分がそこに入ることを思いついたのだろうと。

 

『現地に一人信頼できるやつを看板に据えて、理事として入ればいいんだよ。毎月ポンポン決まった金が入ってくるぞ。ここで営業して入ってくる金が、全部お前のものになるんだよ。苦労した分だけ返してもらわないと』

 

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その時別世界が開けてしまったのだろう。

世の中簡単なものだと思い始めたいま、再び無に帰したのだろうとオ課長。

どんな結論になるだろうかと尋ねるキム代理に、どうなることやらとオ課長は言葉を濁します。
キム代理も会社には会社の法があるからとため息です。
やるだけやったので、自分たちはこれでよしとしようと、オ課長からはどこか諦めムードも漂います。

どうしてパク課長の英語名を調べる気になったのかと尋ねられ、役員名簿を見たらパクが多かったのでとグレ。また、ベッキからの情報でパク課長の父親と関連会社社長の名前の類似性を発見、ムハンマド某が従兄弟だというのは、パク課長には姉しかいないため、恐らくそうだろうと推測したのだと言うグレに、「勘だけいいヤツめ」と嬉しそうな上司二人。

 

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(やるなおぬし~っ)

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グレ大活躍です。

視聴者もヨロコビ。

しかし、ありそうな話でしたね。横領。背任。
そりゃ一人で莫大な売り上げを上げたら、なんで自分は決まった給料しかもらえないんだって気持ちになりそうではありますよね。

そうそう、忘れちゃいけないヨンイ(とソンニュル)ですが。

ハ代理はヨンイが自分に連絡もなく直帰するはずがないと思っていて、実はずっとヨンイのことを気にかけていました。
なぜかこの回からツンデレのようなキャラになりつつあるハ代理は、夜中の12時過ぎに会社からヨンイに電話をかけるのですが、なんとヨンイは運転中。

 

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心配しなくてもあと2往復すれば午前中に物を全部港に届けられるというヨンイに、ハ代理はブチギレ。

誰がそんなこと頼んだ、今すぐ会社に戻れと汚い言葉で罵声の限りをぶつけます。

ショックで声も出ないヨンイ。
ソンニュルも女に向かってあんなひどいことを言うなんて許せないと怒ります。

「俺たちこんな思いしてまでこの会社にいなきゃなんないの? なんで一生懸命頑張ってるのにこんな扱いなんだよ!」

 

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心配でたまらず外で待っていただろうハ代理なのですが、ヨンイが到着するなり「事故にでもあったらどうする気だ! 業務上の過失が会社にどれだけのダメージになるか分かってんのか!」と怒鳴り散らし。

 

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「顔も見たくない! とっとと失せろ!」と言われ、心底傷ついて家に向かうヨンイ。

 

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そのあとトラックに残っていたソンニュルが見つかり、「どうも~。失礼しま~す」と降りていくんですが。(笑)

いやぁ、この子は。답답해ですよ、답답해.
って韓国語ですみません。(笑)

なんでこんなに融通が利かないというか、一本気なんでしょうね、ヨンイは。

ほんとに優秀なのかって気がしてくるんですが。(笑)

 

翌朝。

悲しげなオ課長と、慰めるようなキム部長。
二人のそんな顔のわけを視聴者に説明してくれるのは、キム代理でした。

「キム部長と常務はダメージが大きいと思う。職位が高いほど責任も重いんだよ」

 

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「閑職に追いやられるか、警察の調査結果が思ったより重罪なら、辞職は覚悟しないと」

 

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「人は俺たちのことを‘ネクタイ部隊’だの‘働く蟻’だのと呼ぶ。俺一人くらいどう生きたって社会も会社もどうってことないけど、それでも今の仕事がいまの俺なんだ」

「たかが囲碁。されど囲碁・・・・・・」

「え?」

「チョ・ジフン9段が仰ったんです。囲碁の対局に勝とうが負けようが、世界に何の影響も与えないのが囲碁だって」

「・・・・・・そうだな」

二人は会話を交わしながら寂しげに空を見上げ。

グレは心の中で言葉を続けます。

 

されど囲碁

世界がどうだろうと

それでも僕にとってのすべてである囲碁

どうしてこんなに壮絶に、熾烈に取り組むのですか?

たかが囲碁にすぎないのに

 

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それでも囲碁だから

僕の囲碁だから

 

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僕の仕事だから

僕に許された世界だから・・・・・・

 

うーん。

ラストはしんみりです。

部長、駄目なんでしょうね、多分。
責任取らされるんでしょうね。

オ課長を心配して探しにいかせたり、健康管理しろと叱咤したり、うなぎくれたり。
視聴者の中で好感度上がってた矢先なのに。

シビアです。

ラストシーンも動画を貼っておきましょう。

黙って見つめあうキム部長とオ課長のシーンから始まっています。

 

 

 

会社のビルの窓を碁盤に例えているんですよね。

いい演出。

それにしても解せないのはハ代理。
ツンデレと書きはしましたが、その解釈であってるのかどうなのか。

いえ、あってはいるのでしょうが、ここへきてまさかの「ヨンイに好意」とかだけは絶対やめて欲しいんですが。

そしてあれですよね。私疑ってるんです。
資源課のチョン課長がパク課長を営業3課に寄越したわけ。

実は知ってたんじゃない? パク課長の不正。
それでオ課長に責任取らせようとしたんじゃ?

なんてうがちすぎですか? ですよね?(笑)

と一人完結したところで。



10話で視聴率5.5%をあげ、折り返し地点にきた『未生』。

もうパク課長並の嫌な登場人物は現れて欲しくないんですが。

なにやらもう一人来ますよね、営業3課にまた一癖ありそうな人が。

どんな内容がまた繰り広げられるやら、次回が待ち遠しいです。