みなさま、こんにちは。

いよいよ30度を超える日がきました。
この調子でどんどん暑くなるのかと思うと、本格的な梅雨を経験する前に既にぐったり気分になってきます。
暑さと湿気を上手に乗り切りたいですね。

さて今日は韓国で4月26日に公開されたイ・ソンギュンさんとアン・ジェホンさん主演のコメディ時代劇、『王様の事件手帖』(邦題仮)の予告編や感想などをアップしようと思います。

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前回私がソウルに滞在している間にちょうど公開されたこの映画。
派手な映画に隠れていましたが、地味に面白いとじりじり評判が上がっていました。

この『임금님의 사건수첩/王様の事件手帖』と同じ日に公開されたのが、チェ・ミンシクさん、クァク・トウォンさん、シム・ウンギョンさんら主演の『特別市民』。
ちょうど大統領選挙を目前に控えていた頃でしたので、私自身も「選挙選」に特化した『特別市民』により注目しており、実際にここでも予告編を取り上げたのですが。

結果。

正直に言うならば稀に見る駄作で、ビックリを通り越して腹立ちを覚えるレベルでした。(笑)

お勧めできない映画なので多くは触れませんが、予告編も取り上げてしまった手前、その責任をとって少しだけ述べるなら、単に政治不信を煽るだけの内容だったなというのが率直な感想です。
あの内容にもかかわらず人々に「投票の大切さを訴えたい」と監督および出演者が口にしていたこと自体、いくら売らんかなの場面とはいえ観客への愚弄に等しいと思えるほど。
ひたすら政治と政治家はゴミみたいな唾棄すべき存在で、有権者は無力な子羊、みたいな描き方には、嘘を通り越した悪意さえ感じます。加えてどこかで散々見たようなキャラクター、ストーリーの薄さ、事件の説得力のなさ。役者のパワーだけで持っていこうにも限度があるという当たり前のことを想起させ。

政治不信や汚職、政治家の不祥事を描きたいならせめて実際にあったケースでもモデルにすればこれよりはもっと面白かっただろうに、本当に何も残らないんですよね。「‘選挙に行ってもどうせ無駄だよ’と言いたい映画」以外の解釈が出来ません。シニカルな風刺ですらなく。
期待していた『メイズ・ランナー』のミノことイ・ギホンさんも、出番がちょっぴりな上役割的にもいまひとつ。「お飾り」としてすらも生かせていないのが残念でした。
私の中ではこの映画の監督の作品はもう二度と見ることがないという結論だけが残った映画。
こんなにつまらない映画なのに130万人も足を運んだのは、やはり時局柄まったく違うものを期待していった観客が多かったからでしょうね。
久しぶりにチケット代の惜しくなる映画に手を出してしまいました。

・・・・・・少しと言いつつ、だいぶ酷評しましたね。すみません。(笑)

そんな『特別市民』の陰に完全に隠れていた本作『王様の事件手帖』。

これはまたどうしたことか、思ったよりも面白い!

見るなら断然こちらでした!(笑)

というわけで、まずはポスターから。
今回の画像もクリック数度で拡大仕様になっています。


ポスターから存分に伝わる主演二人押し。(笑)

本作は「鋭い推理力を持った王・睿宗/イェジョン(イ・ソンギュン扮)と、天才的な記憶力を持つちょっと抜けた新入士官ユン・イソ(アン・ジェホン扮)が漢陽/ハニャンを揺るがす怪しい噂の真相を暴くために科学捜査を行う、コミカルな捜査活劇」といううたい文句になっています。

既得権益を意のままにしようともくろむ宮中の官僚勢力がさまざまな罠をめぐらし、王がユン・イスと共に陰謀の解明に直接手を下す過程が描かれるのですが、服を着ているから「歴史時代劇」というだけで、言葉遣いから何からまるっきり現代劇に近いです。
王を陥れようとする咸吉道/ハムギルドの府使(長官のようなもの)ナム・ゴンヒ役はキム・ヒウォンさんが務めています。

以下、いくつかスチール写真も貼っておきましょう。

キム・ヒウォンさんはほんっとうに悪役が似合いますよね。
いい人役で出てたのって、『星からきたあなた』での刑事役くらいしか思い出せません。(笑)

ちなみにこの映画は漫画を原作にしています。

タイトルは『王様の事件手帖』と映画と同名で著者はホ・ユンミ/허윤미さん。


この映画を通じて漫画の存在も知られてきているそうで、私が本屋さんに寄った時も漫画コーナーに映画の写真と共に積まれていました。

実際に漫画は読んでいませんが、映画は確かに漫画チック。

非常にドタバタしています。

体を張ったギャグ。担当ジェホン君。(笑)

そんな映画の雰囲気を生かした愉快な予告、ご覧ください。

動画はCJ Entertainment Officialのyou tube公式アカウントより。



王様のおなり~

昼は王

いつ発見した?

今日の申の刻です

夜は捜査?!

やつらが隠したがるということは、私が必ず知らねばならぬということだな

事件を追う王 睿宗(イェジョン)

興味深いな

今日付けで芸文館に配属された検閲のユン・イソと申します

一度見聞きしたことは絶対に忘れないとか?

龍の尾の先にある鱗の数は合わせていくつだ?

八つです

これからは私から五歩以上離れるな

天才的な記憶力

天賦のハッタリ

お前、寝てるのか?

頼りない新人史官 イソ

付いて来い、五歩

昼間は史官、夜は隠密行動

なぜ私がそのような秘密めいたことをせねばならぬのですか

王命だけど?

朝鮮最初の宮殿コンビ

忘れるな。われらは友人の間柄だ

チョナ(王様)

私の名がイ・チョナなのだよ

宮中を超え 垣根を超えた科学捜査が始まる!

イ・ソンギュン

アン・ジェホン

2017コミック捜査活劇
王様の事件手帖
4月末大公開!

もうひとつ、「メイン予告編」と名づけられたものもご紹介しておきます。

おおむね内容は重なっているのですが、上記よりも若干内容を見せすぎてます。

「若干」と言いながら「見せすぎてる」とは矛盾してますが。(笑)



1468年 朝鮮

やつらが隠したがるということは、私が必ず知らねばならぬということだな

王様の事件手帖が開かれる!

王様のおなり~

天気もいいし面白い事件でも起きたらいいのだが

いつ発見した?

今日の申の刻です

事件を追う王 睿宗(イェジョン)

興味深いな

これからは私から五歩以上離れるな

頼りない新人史官

王様、大丈夫ですか?

まったくもう!

百姓の間で奇怪な噂が野火のように広まっていることは、王様もご承知の筈です

朝鮮を揺るがす奇怪な噂

何者なのか分からんが切っ先の隠し方が尋常ではない

こうして血ふぶきを浴び続けるつもりか?

付いて来い、五歩

朝鮮最初の宮殿コンビが繰り広げる

怪魚の目撃者は一人二人ではありません

なにか思い出せることは?

怪しい噂の実体が明らかになるのは時間の問題だ

朝鮮最初の科学捜査が始まる!

忘れるな。われらは友人の間柄だ

分かったよ、こいつめ

お前、イカレたか?

事件あるところに我々が行く!

イ・ソンギュン

アン・ジェホン

2017コミック捜査活劇
王様の事件手帖
4月末大公開!

アン・ジェホンさん、イ・ソンギュンさん、ともにコミカルな持ち味を最大限に生かしていて、本当に楽しく笑える映画でした。
私などは、アン・ジェホンさんのあの素っ頓狂な顔がアップになるだけで笑ってしまう始末。
『応答せよ1988』でジョンボンにやられたクチなら、間違いなく満足できると思われます。

そして『トッケビ』ファンにも嬉しい配役が一人。

途中出てきたイケメンに、「どこかで見た顔だぞ」とコンマ1秒悩んで気づく、この方。

テヒオッパ



まさか『トッケビ』で瞬間的に視聴者(という名の私)の心をわしづかみにしたテヒオッパに、ここで再会できるなんて!

この映画ではテヒオッパ以上の存在感だったチョン・ヘインさん。

「イケメンは放っておかれない」のセオリーどおり、今後色んなところで姿が見れそうです。(って勝手にセオリー作りました。笑)

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あくまでも軽いタッチで笑わせることを旨としたこの映画。

ストーリー展開も漫画チックで、子ども騙し的な匂いは最後まで拭えません。
軽く笑わせるという主旨は生かしつつ、どこかでひとつぐっと重量感を持たせていれば、もう少しB級映画感も薄れ「映画を見てきたぞ」の満腹感が味わえるだろうにとそこは惜しい点ではありますが、楽しく笑ってみるには適した映画でお勧めできます。

日本にも早々に入ってきてくれるといいですね。