みなさま、こんにちは。

あっという間に今年も下半期に突入しましたね。
梅雨明けした地域もあり、いよいよ夏本番というところですが、台風も迫ってきているので心配ですね。
なにより、先月18日の大阪地域を中心とした大きな地震によって緊張を強いられている方も多数おられると思います。
心より、お見舞い申し上げます。

さて、今日はtvNで6月6日から放送が始まり、目下8話までの放送を終えている『キム秘書はなぜ(原題:김비서가 왜 그럴까?/キム秘書はなぜそうか)』(邦題仮)についてご紹介してみようと思います。

『キム秘書はなぜ』(邦題仮)は、『ユン食堂2』での真面目な働きぶりで全世代に魅力をアピールした今を時めくパク・ソジュンさんと、パク・ミニョンさんが主演を務めています。

こちらがポスター。

このドラマ、小説を原作とし、それがウェブ漫画化され、さらにドラマ化された作品なんですよね。
小説を基にした同名ウェブ漫画は、なんでも購読者数500万人、累積照会数2億ビューを記録したとか。
500万人が購読とは! まさに大ヒット作ですね。

原作小説は2013年4月に上下巻2冊で発刊され、作者はチョン・ユンギョン(정윤경)さん。
ウェブ漫画のほうはキム・ミョンミ(김명미)さんにより2016年6月からカカオページというアプリで連載が始まり、現在は小説・ウェブ漫画いずれもカカオページで連載が見られるようになっています。

こちらは、ウェブ小説版のイメージ画像と、ウェブ漫画のイメージ画像。


私もこのドラマがあまりに面白いので、ウェブ漫画のほうも見てみたのですが、漫画から飛び出てきたとはまさにこのこと。
パク・ミニョンさんが「シンクロ率100%」と絶賛される意味が分かりました。

主役は頭脳明晰で経営手腕もあり、容姿も端麗ながら自己愛が突出しているナルシストのイ・ヨンジュン(パク・ソジュン扮)。ヨンジュンはユミョングループの副会長なのですが、ストーリーはそのヨンジュンに9年間仕えていた秘書のキム・ミソ(パク・ミニョン扮)がある日突然辞めると言い出し、ヨンジュンが究極のツンデレぶりを発揮しながらあの手この手で引き留めようとするところから始まります。

ヨンジュンは数え年33歳、ミソは数え年29歳。
実際にはパク・ミニョンさんのほうが2歳年上なのですが、ドラマ上ではパク・ソジュンさんが4つ年上の設定になっています。

ミソは三姉妹の末っ子で、若くして母を亡くし、楽器店を経営していた父が保証人として背負わされてしまった借金を働きながら返し続けた頑張り屋さん。
二人の姉の医大の学費まで工面してきたおかげで、秘書業界では最高の年俸をもらっているものの、9年間のハードワークで得た報酬は殆ど手元に残っていません。

いつも笑顔を絶やさず、厳しい上役のヨンジュンに鍛えられたおかげで仕事もカンペキにこなすミソは、30歳を前に自分の人生を生きたいと退職を申し出るのですが、その言葉に衝撃を受けたヨンジュンがクールなふりして狼狽しまくる様が爆笑を誘う1話。

最初の2話目までで視聴者の心をガッツリつかみ、幼稚な展開ながら時々爆笑を挟んでくるこのロマンティック・コメディに中毒性を感じ始めた頃、ヨンジュンの兄ソンヨンが絡んできて、「え? なに、このドラマ、ミステリーなの?!」と不安にさせるという、なかなかの展開となっています。

大金持ちのツンデレ男子がキャンディ・キャンディばりな女子と不慣れな恋愛に落ちるさまは、これまで何度も繰り返されてきた非常にありきたりな構図なのですが、このありきたりな筈のドラマがとっても楽しく新鮮にさえ映るのは、間違いなく主演のお二人の演技力ゆえだと思います。

パク・ソジュンさんのなりきり度合いも素晴らしいのですが、なんといってもパク・ミニョンさん。
演技力には定評のある方でしたが、これほど笑えるとは知りませんでした。
ナルシストなヨンジュンの、とても聞いちゃいられない言動を受け流す時の目線の処理や間の取り方なども絶妙で、彼女の秘めたるコメディアンヌ素質に驚嘆するばかり。
主演の二人がそれぞれに高い完成度で毎シーンごとに見せてくれるので、幼稚で陳腐なシーンもすっかり楽しめるものになっています。

しかしそれだけでなく、このドラマの特筆すべきところは、脇を固める登場人物たちのキャラがいちいち粒立っているところ。
主役を取り巻く個性豊かな面々なくしては、このドラマはこれほど魅力あるものになっていないでしょう。

このドラマで欠かせないのが、ヨンジュンがオーナーを務めるグループ企業の社長を務めるパク・ユシク(カン・ギヨン扮)。

パク・ユシクは気難しいヨンジュンがミソ以外に唯一心を許している人物。
留学時代からのヨンジュンの友人で、今はグループ会社の社長を務めています。

友人としての面と、オーナーに頭の上がらない社長という両極を行き来しなければならない彼は、恋愛事情や世間の常識にすこぶる疎いヨンジュンのアドバイザー。
ヨンジュンの弱みに付け込んでズゲズゲ物を言いたい欲求を常に抱えつつ、毎度ヨンジュンの利かせる睨みに瞬殺されています。

彼が猫なで声で繰り出す「オーナー」がたまりません。

自分の友人を「オーナー」と呼ぶ悲哀を、完璧なまでに見せてくれます。(笑)

しかも、ヨンジュンの秘書、ミソは仕事がカンペキなのに、ユシクの秘書、ソル・マウムは典型的な駄目社員。

社長のスケジュール管理すらできない、ありえないソル秘書のドジっ子ぶりを諦めの境地で見つめている優しい(?)パク社長だったりもします。

そんなパク社長と存在感で両翼をなすのが、副会長付属室課長のポン・セラ。

このポン課長が、もーーーー、強烈です。
「この女優さん、どっから連れてきた?!」みたいな。(笑)

ポン課長、自分の美貌にかなりの自信を持っていて、「美貌のキム秘書が抜けた穴を埋められるのは、この私だけ」と信じていたり、男性はみんな自分に関心があると思い込んでいるんですよね。

お局様的なポジションなので、ミソの後釜となるキム・ジアン秘書を苛めようとしたりもするのですが、気づけば上手におだてられて新人がやるお茶くみを率先して自分がやっていたりと、まったく憎めないキャラクターなんです。

初登場時から並々ならぬ存在感を発揮していた彼女ですが、視聴者は2話の時点で完全に彼女の虜になりました。
ネタバレしすぎてはいけないので控えますが、彼女の面白さを確認するためにも是非ドラマを見ていただきたいです。ここまで激しく攻めてくる女優さん、なかなかいらっしゃいません。(笑)

体を張ったギャグに果敢にチャレンジしているポン・セラ役を務めているのは、ファン・ボラ(황보라)さん。
大学で演劇を専攻し、みっちり鍛え上げられた実力派です。
このドラマを機に、このポジションをこなせる女優さんとして飛躍すること間違いなしです。
パク・ミニョンさんが自分の可愛さを分かり切った上でより可愛く見せる演技をしているとしたら、彼女は完全に逆張り。
普段の自分よりさらにさらに変顔で攻めてくる、「実物3割減」を実行する稀有な女優さんです。

ああ、なぜかこういう役回りの人にとっても惹かれてしまう私。
ミソに寄せていくべきなのに、気づけばポン課長に寄せていっている自分を発見し、毎度愕然。
でも、きっとそんな方のほうが多いはず。(笑)

他にも、社内の噂話を「これ聞いても耐えられる自信のある人だけ集まって!」と部下に流すのを日常としている、愛すべきチョン部長やら。

ソウル大卒のエリートを自任しつつも、いまのところ「デキるオーラ」が全然ないパク代理やら。

私が「一人V6」と呼んでいる、社内で人気ナンバーワンのコ・グィナム氏。

コ・グィナム(고귀남)は、漢字で当てると「高貴男」。
なんのこっちゃ!(笑)

この人は業務成績もトップで、「飲み会に行く暇があったら仕事をしたい」が口癖。
洋服に悩む時間を仕事に集中したいということで、同じスーツを10着持っているという、いうならばザッカーバーグ目指してる系男子です。
この社内ナンバーワンも、回が進むごとに色々見どころが増えていくのですが、私としてはV6の岡田君とリーダーの坂本さんを合成したような容姿が一番ツボです!(笑)

あとは、地味な存在感を発揮する、随行秘書のヤン・チョル。

副会長付きの運転手であるヤン・チョルは、無表情で言葉数もないのでポン課長に疎まれているのですが、この人も徐々にキャラを立ててくるので侮れません。

主役二人を囲むパク社長、秘書室の面々ともにキャラが立っているので、主役以外の人たちが登場してもワクワクしてしまうのが、このドラマの魅力。

他に、引継ぎ期間のひと月後にはミソのあとを継いで副会長付きの秘書になる予定のキム・ジアや、食べ物を誰よりも愛するダイエッターのイ・ヨンオク、ヨンジュンの両親が主な登場人物です。

このドラマ、始まった当初はツンデレなヨンジュンの精一杯の引き留めになかなかなびかないミソとの恋物語なのかと思いきや、3話から重要な人物が絡んできます。

その人物が、ヨンジュンの兄、ソンヨン。

ソンヨンは、「モルフェイス」というペンネームを持つベストセラー作家。

彼の書く恋愛小説は韓国のみならず外国でも若い女性たちに圧倒的な支持を得ていて、副会長付属室は勿論、ジアやミソも小説の大ファン。

私生活を一切明かさない神秘主義で通しているモルフェイスなのですが。

ああ、すみません。

このドラマで唯一の、私の黄色信号。

主役二人に大いに絡むミステリアスな存在であるはずの彼なのですが、どうにも一人だけフィットしていない感が否めないんですよね。

35歳の大ベストセラー作家。
恋多き男。
犬猿の仲の弟には、なにやら一筋縄ではいかない感情を抱えていそう。

そういう妖艶さや深淵な感情を抱えていそうな雰囲気が、残念ながら伝わってこないんですよね。全く。

ドラマとしては主役のパク・ソジュンさんを際立たせなければならないけれども、負けるとも劣らない存在感を放たなければならない兄、であろうかと思うのですが、パク・ソジュンさん、パク・ミニョンさんと並んだ時に、「一番若い」というどうしようもない事実のほうが悪目立ちしてしまうのも、残念なポイントです。
現に数え35歳を演じているイ・テファンさんは、実年齢23歳・・・・・・。

ごめんなさい。

でも、なぜ彼をキャスティングした?!(笑)



と最後は愚痴になってしまいましたが、私の中では「身長でパク・ソジュン君と釣り合いが取れる」という基準だったのだろうと納得させながら見ています。
ほんと、すみません。
でもきっと、そうです。身長で、釣り合いを。(と根拠もないのに断言。笑)

他に、30代半ばで、パク・ソジュン君を際立たせつつもパク・ソジュン君に劣らない容姿と上背を誇る俳優さんは誰かと聞かれたら、私も思い浮かばないので。

イ・テファンさん、頑張ってください!!!

あなたの演技力に、この先の視聴者の集中力がかかっているんです!!!

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とわがまま勝手なことを叫んでみました。

ああ、本当にごめんなさい!(笑)

正直、そんな「妖艶さ」やら「深淵さ」などを求めるようなドラマじゃないですよね。
楽しく笑って見れる、幼稚もなんのそののロマンティック・コメディですよね。
すみません。8話を見終えた段階の現在、脳内にOSTがヘビロテになるハマり具合なので、ついつい要求事項が高まりました。(笑)

何も考えずに大笑いしながら見れるという点だけでもお勧めしたいこのドラマ。
一見単純そうなストーリーも、中盤以降ひねりが出てきそうな気配です。

最後まで面白くみられることを期待しつつ。