みなさま、こんにちは。

さて、本日は『優しい男』第5話について。

いやはや本当に。
いけない。
いけないドラマです。
ストレスがやたらにかかります。
色んな数値が上がっちゃいそうです。(笑)

車を走らせるマル。
またしても思い出しています。ジェヒのことを。
幼稚な復讐なんてやめて、金でもせしめたらどうなのと叫んだジェヒのことを。
金のために体を売ってるくせにといったジェヒのことを。
お抱え弁護士にキスしていたジェヒのことを。
そしてあの夜、お抱え弁護士と交わした会話を。

マルの店でアン弁護士は、テレビで見た動物番組の話をしました。
コヨーテの尻尾に噛み付いて離れなかったジャッカルはどうなっただろうかと。
コヨーテはジャッカルごと崖の下に飛び降りそうな勢いだった。
噛み付いたままでは、ジャッカルも一緒に崖の底に落ちて死ぬだけなのに。
死ぬと分かっていたら、ジャッカルもコヨーテを放しただろうにと。

ジャッカルをマルに例えているのです。

マルは答えます。

「もし向こうが崖だと知っていたら、『よかった、連れがいて』とジャッカルは言ったと思いますよ」

開始早々、不穏当な例えをもってこないで頂きたいんですが。(笑)

マル、車を方向転換し、日本へと向かいます。

ホテルに着き、ウンギの居所を尋ねるマル。

「ひさしぶり」

離れの庭でウンギの人形をみつけるマル。
確かにここにウンギがいるようです。

部屋に入ろうとするも、誰も邪魔するなとのウンギの張り紙。
仕方なくウンギが出てくるのを待つマルです。

 

部屋の中ではウンギが頭をかきむしっていました。

 

マルがいるとも気づかず、芝生に出てきて寝転ぶウンギ。
「計算が合わない」と呟き、気を失うように寝入ってしまいます。

ウンギの部屋に入ったマル。
乱雑に広げられた資料などから、ウンギが会社の財務状況を調べ、かき集められる資産がないか調べていたのを読み取ります。

すかさずチェギルに電話するマル。
なぜだかチェギルは庭にテントを張って寝ています。(笑)

「お前経営学部卒だろ。財務表の見方を教えろ」といきなり注文するマル。
起こされたチェギルは怒りますが、マルは構わず「お前の同期を総動員してテサングループに関する情報をありったけまとめろ」と言います。
しぶしぶ答えているうちに、本領を発揮しだすチェギル。

・・・・・・もしやチェギルも天才系?(笑)

マルはテサングループの資産の中から、聞き覚えのある企業を見つけます。

“グラビックス”

「2年前に破産した企業だけど、半年前に別の会社が入って立て直してるの。
実はじきに大化けするっていう確かな情報があるのよ。
お金があったら投資しておくべきよ」

チェギルを騙したあの女が、いつぞやそんな話をしていたのでした。

一睡もせず、財務表と格闘するマル。

朝。

マルはウンギを池に落として目覚めさせると、青ざめたウンギを鼓舞しながら朝食をとらせます。

「どうして来たんです?」と尋ねるウンギに「飛行機で。あ。タクシーも」ととぼけるマル。

「会いたくてきたんです」の言葉にウンギの瞳が揺れます。

一晩寝ずに計算した結果を伝えるマル。

ウンギがまったく知らずにいたグラビックスの情報も伝えます。
テサングループが紙くずになったと思い込んでいた50億ウォン分の株式が、今朝の段階で少なくとも4倍になっていることを。
ウンギは膨大な情報をどうやってこれほど正確に集め、把握したのか理解ができず、目を丸くしますが、僕の天才話やら君からの尊敬やら感動やらはひとまず後回しにして、とにかく敵を倒してきてと告げるマルです。

援軍より勝算を与えられ、戦う姿勢を取り戻したウンギ。

「畏敬の念、感動、あなたの自慢話、ハグ。私が勝って戻ってきたら、たっぷり清算しましょ」

そう言って電話を入れ、ジェヒが行う予定の取引を一旦すべてストップさせるよう命じます。

「必ずぶっ殺して勝ってきてね。負けたら帰ってきちゃ駄目ですからね」

ウンギを呼び止め、額にキスして送り出すマル。

って、ちょっとぉ!

なにやっちゃってんですか!

ウブな女子になんてことを!

しかもこんな笑顔で。

こりゃ持ってかれます。(笑)

そしてまんまと持っていかれた女子ひとり。

絶対に勝ちたい理由がまた増えたウンギ、タクシーを飛ばしてローリング社との契約式場へ急ぎます。

一方、ジェヒ。

温泉につかっているところへアン弁護士がウンギの伝言を伝えにやってきます。

「ストップと言われればストップしなきゃならない立場なの、私って?」

そう問われたアン弁護士、「止まれと言われたら止まるんですか? そうすればこの先ずっと、言われるがままになりますよ」と返します。

アン弁護士ったら、もう完全に。ハイ。

その答えに満足したジェヒ、ローリング社との契約を時間を早めて行いたい旨伝えるよう、アン弁護士に指示します。

「ガウンとって」

アン弁護士がガウンを取りに数歩歩く間、わざと湯から上がり体を見せるジェヒ。思わず裸から目をそらすウブなアン弁護士。

って、なんだ、このシーン!

川島直美か! 失楽園か!

・・・・・・すみません。妙な突込みを。

ジェヒの要請に応じて早々に会場にやってきたローリング社。
契約書の調印式が始まりました。
駆けつけるもウンギは間に合いません。

ジェヒは何食わぬ顔でローリング社の代表に娘としてウンギを紹介します。

怒りの収まらないウンギ。
伝言はどうなったのかと怒鳴ります。
アン弁護士は、自分がわざとハン女史に伝えなかったと嘘を言います。
のみならず、ソ理事長は個人的な感傷で会社に損害を与えているとまで。
いつの間に大きくなったのか、会長の娘に対してありえない態度をとるアン弁護士です。

怒り狂ったウンギ、契約は無効とし、契約書を破り捨てます。

一同が驚愕する中、会長に電話しようとするウンギを突然思いっきりひっぱたくジェヒ。

「なんてことしてくれてんですか、ハン・ジェヒさん!」

怒りで目の色が変わるウンギ。

「あんたこそなにしてくれてんのよ、母親に向かって!」

ジェヒも怒りが収まりません。

「あんたのことは母親としてしっかりしつけるよう、会長に一任されてんのよ! 子どもが間違ったことをしたら、親なんだから引っぱたきもするわ!」と鬼の剣幕です。

親なんだからとか、言わないで欲しいですよね。
このシーン、イライラ指数がハンパじゃないです。(笑)

笑顔を取り繕い、ウンギを情緒不安定だと説明するジェヒ。
契約書を作り直すと言います。

何もかも終わったと悟ったウンギ、悲鳴のような叫び声を上げ、座り込みます。

ウンギの奇行によって、あたりはいよいよただならぬ雰囲気に。

焦るジェヒ、ウンギをつまみ出し病院で安定剤を注射させるようアン弁護士に命じます。

「いつからハン・ジェヒさんの犬に? 
テサンの中でも信じていた二人のうちの一人だったのに」

そう力なく呟くウンギに、自分は会社の利益のために働いているだけだと答えるアン弁護士。

立ち上がってよろけたウンギを支えるアン弁護士を憎々しく睨むウンギです。

「手、離してくれます? むかついて吐きそうだから」

その時、ウンギの電話が鳴ります。
相手はマルでした。

『さては、負けた? 戦う前に敗れたのかな? 
そこにいるローリング社の代表、代わってくれます? スピーカーフォンにして』

ウンギは言われるがまま、受話器をローリング社の代表に渡します。

『ラヘル社の方?』

いきなり妙な社名で呼びかけるマル。
違う、ローリング社だと名乗る相手に、「でも同じ会社でしょう」とマルは続けます。

「おたく、化学物質を近隣の川や山に投棄して、あちこちで訴訟起こされてますよね? 名前さえ変えれば別会社に化けれると思ってました? 恥を知ったらどうです?」

ウンギを援護射撃するため、ローリング社の裏情報を洗っていたマル。
リゾートの買取に隠された本当の使用目的を突き止めたのでした。

顔色の変わるジェヒ。

ウンギは勝ち誇ったように高らかに受話器を突き上げます。
そこから流れるマルの声。

『“青森リゾート”を更地にしてバイオテック実験室や新薬開発センターを作る計画なんですってね。日本に来たわけは、中国で散々問題を起こしたからでしょ。
で、青森の住民が知ったら、放っておきますかね?』

正体のばれてしまったローリング社の代表らは、契約は無効だと言いながら逃げるように去っていきました。

かくしてウンギはリゾートを守るのに成功。

「他のものをすべて奪われても、ここさえ守れれば、私は本望」

ウンギは晴れ晴れとした表情でジェヒに告げます。

ウンギの電話の相手がマルだと気づいているジェヒは、気が気ではありません。

3時間の仮眠を取ったあと落ち合うことにしたウンギとマル。
ジェヒはウンギの会話を盗み聞きしていました。

しばし眠るマル。

うん。そんな太陽の下で、寝なくても。(笑)

さて。

唐突にはさまれるチョコの物語。

一応貼り付けておきます。(笑)

またしてもチョコのバイト先に来ていちゃつく二人。

途中、チェギルを「坊ちゃま」と呼ぶ謎の男性が現れ、チェギルにも隠された正体があることが分かります。
物陰に男を連れ出し、もう姓も変えたから自分のことは忘れるよう父親に伝えてくれというチェギル。
在留期限の切れた外国人労働者の弱い立場に付け込んで散々搾取した挙句、怪我しても手当てもせず本国に送還するような父親のあとを継ぐ気はないと、断固たる態度のチェギルです。

なるほど。
ウンギも非正規雇用を正規雇用に変えようとして会長にこっぴどくやられたんでしたね。
この脚本家も、ドラマの中に進行形の社会問題を描いてきますね。
大手財閥企業の非正規雇用者への差別待遇は、ここ数年是正が叫ばれているテーマです。

チェギルが席に戻ると女がチョコに手を噛まれたと嘘を言い、図に乗ってダイアのついたブレスレットを盗まれたとまで言うのですが、「チョコは絶対に盗みだけはしない」と怒ったチェギルは女に別れを告げます。

それでなくてもめまぐるしいのに、二人が去ったあとチョコが嬉し泣きをしたりして、めまぐるしいことこの上ないです。(笑)

ソ会長宅では。

ウンギが契約を台無しにしたことを知った会長。

パク弁護士を呼び、どうしたものかと意見を聞きます。
あの子を追い出しても損失補てんにまだ足りない、と。

パク弁護士は、理事職につけたまま減給し、損害を補填させればいいではないかと言います。
それでも足りないという会長に、ならば自分の分も減給して欲しいと。

「世界中のすべてが、私でさえも、あの子の敵に回った時、お前だけはあの子を支えてあげて欲しい」

そう涙ぐむ会長。
パク弁護士のウンギへの気持ちを試したのですね。
心の中では娘を愛する父でした。

再び青森。

マルに会うために、したことのない化粧をするウンギ。
慣れないため、おかしな仕上がりに。

結局知り合いを呼び、化粧をなおしてもらうウンギです。

きれいに化粧を施し、ワンピースを着て待ち合わせの場所に出かけるウンギ。

その頃マルは、ジェヒに呼び出されていました。

10分でいいから会いたいというジェヒに、マルは本当に10分だけ会うことにします。

「あなたをそんな冷たい人間に変えたのは、私ね」

聞いているだけでこちらがむかむかしてくるようなジェヒの話しぶりです。

「昔約束したでしょう? あの船に乗って海の果てまで一緒に行きましょうよ」

マルの気を引きたいのか、色んなことを次々と繰り出すジェヒ。
マルは冷たく10分経つのを数えています。

「あの海の底には何があるのかしら?」

今度は海を覗き込み始めるジェヒ。
それでも冷たく無視するマル、時間が来たと突き放します。

「ウンギのところに行かないで!」

追いすがる声を無視してジェヒから去るマル。

その時背後から、何かが海に落ちたような音がします。

振り返ると、ジェヒの姿がありません。

海に飛び込み、ジェヒを救うマル。

・・・・・・もうジェヒがイヤ過ぎます。

約束の時間が過ぎてもこないマルを、橋の上で待つウンギ。
電話をかけても留守電に。

視聴者も切ないです。

その頃、ウンギの味方、パク弁護士は、ものすごいものを発見していました。

マルとジェヒの仲を怪しむパク弁護士。
お手伝いの女性がマルが雨の日にジェヒ宛の封筒をポストに入れたのを目撃していたため、もしかしたら二人が家の前で会ったりした可能性もあると考え、玄関先の監視カメラの映像を確認することにしたのです。

しかし、そこに写っていたのは・・・・・・。

えらいこっちゃです。(笑)

そして青森。

部屋で点滴を受けるジェヒ。

立ち上がり、部屋から出ようとしたマルをジェヒが呼び止めます。

「まさかとは思ったけど、あんた、まだ私を忘れられないのね。
だから私の周りをうろついているのね。
でなきゃなぜ助けたの? 私みたいなゴミ人間、どうして助けたのよ?
戻るわ。必ず戻る。
今は駄目だけど、必ずあんたの元に戻るわ。
だから、私を信じて、もうちょっとだけ待っててちょうだい」

マルにわざと助けさせ、自ら気持ちを確かめさせたのですね。

ジェヒの言葉にほだされるは愚か、怒りをあらわにするマル。

「ハン・ジェヒさんの底辺はどこなんです? どこまで落ちれば気がすむの?
今のセリフ、もっと早く言えばよかったじゃない。あんな幼稚でこっぱずかしいテストをやる前に。そしたら騙されてまた揺れたかもしれないのに。
100の思い出のうち、98個も無残に踏みつけて、まだ足りないんですか?
せめて2つくらいいい思い出として残してくれたら、『ああ、僕の初恋の人は最低の人間ではなかったんだな』って、理解はできなくても、許せたのに。ハン・ジェヒごときが人生全てかのごとく苦しんできたカン・マルの悔しさが、少しは拭えたのに!」

ドアの外にはアン弁護士がいました。
無言で去るマル。

うつろに街を歩くマル。
街では華やかに祭りが行われていました。

やっとウンギとの約束を思い出すマル。
あちこち心当たりを走り回ります。

なんとウンギは、約束した橋の上で眠っていました。

いじらしいその姿にそっと近づくマル。

髪をなでられ、ウンギが目を覚まします。

「こんな時間までこんな所にいるなんて。僕が来なかったらどうするんです?」

「そしたら、もっと待つつもりでした。待っていれば、必ず来てくれる人だから」

その言葉に、いとおしげに見つめ返すマル。

「あれ? 化粧したんですか?」と問われバツの悪いウンギ。
まるで不平を言うかの口調で照れ隠しします。

「私、生まれて初めてワンピースも着たんですよ。
足も広げられないし、面倒くさくて死ぬかと思いました」

「私たち、なにから片付けましょうか?
あなたの自慢話? 畏怖の念? 感動? それともハグ?」

マルの答えは・・・・・・。

正解!(笑)



いやぁ、このドラマ。
あれですよね。ずるいですよね。
途中のイライラストレスを、全部ラストシーンで帳消しにしようと。(笑)

いやもうこれは。
ウンギが。可愛すぎます。

マル。
お願いだから、ウンギを傷つけないで。