みなさま、こんにちは。

とうとう残りあと1話を残すのみとなりました、『星から来たあなた』。
もう、内容以前に、終わるのがとても寂しいです。

行かないで~な心境で、本日もさっそくまいります。
『星から来たあなた』20話。

前回19話。

涙ながらにト・ミンジュンに自分の星に帰って欲しいと告げたソンイ。

「帰らないと死んじゃうんでしょ? 今も凄く弱ってるんでしょ?」

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全てを知ってしまったソンイをなだめるように、優しく口を開くト・ミンジュン。

「もう決めたんだ。私は君の傍にいる」

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それでもソンイは頑なです。

「私も決めたの。あなたが私の傍にいて死んだら、私も死ぬ。どういう意味か分かる? 私はあなたが思っている以上に、あなたが好きなの。あなたがどこかに生きていると思うだけで、生きていける。世界のどこにもいないより、そのほうが簡単なの」

「そうはしないよ。一人にしない。なにか方法があるはずだよ。
私が見つけるから」

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その頃外の世界は。

女優とともに消えたミステリアスな男の話で持ちきりでした。

記者に追い回され疲れ果てたパク刑事も、今話したばかりの内容がテレビに出ているのを目にします。

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テレビはト・ミンジュンを別の人物として知る人が続々と名乗り出ていることを報じていました。

「昔、マージャンでいつもわしが勝ったキム・ムサンに似ておる」

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「ハン・ソジンという人物にとても似ています。
でも、彼は確かに亡くなってるんです」

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そして、ト・ミンジュンを知る人物として、なぜかホン社長も。

「ソンイと恋人? 違いますって。事実をちゃんと話しましょうよ。
ト・ミンジュンさんとは、私がサムシングな仲なんです

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おまいら、でたらめばっかりか!(笑)

真ん中のお医者さん以外は全部嘘ですからね。
お爺さんは記憶の改ざんが起きてるんでしょう。
以前の回で出たのですが、ほんとは負け続けたんです。(笑)

テレビを消し、呆然とするユ検事とパク刑事。
自分たちがあんなに気を使って秘密を守ってきたのに、どうしてあんなにいきなり正体を見せてしまったのだろうとため息をついています。

ト・ミンジュンが今どこにいるかを案じるパク刑事。

ト・ミンジュンとソンイは。

ベッドに入るも眠れず、ソンイが声をかけます。

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「考えてたの、あなたをどうやって行かせるか。もう飽きたって言おうか、それともフィギョンと幸せになるから心配するなって言おうか」

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不満を表すためソンイの頬をつまむト・ミンジュン。

ソンイが言葉を続けます。

「だって、怖いんだもん。あなたが私の傍にいないのも怖いけど、この世のどこにもいなくなるのが、怖いの。あなたは怖くないの? 死が」

ソンイの髪を撫でながらト・ミンジュンが話し始めます。

「人が生まれて、育って、老いて、死んでいくさまを無数に見てきた。考えたよ。結局死ぬのに、どうして頑張ってるんだろう。順序は違えど、結局死ぬだけなのに、何をそんなにムキになって戦争でもするみたいに生きるんだろうって。一歩離れたところで見てみると、地球人の人生は実に馬鹿馬鹿しく空しいものだった」

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「でも、死を考えるようになって、悟ったんだ。死ぬために生きる人はいない。生きている瞬間こそが大事だったんだって。だから、終わりがあろうとも幸せになれるし、生きていけるんだって」

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「簡単なことなのに、分かるまで随分時間がかかったよ」

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ソンイの不安な夜は暮れ。

翌朝。

ワイドショーを見ながら号泣しているホン社長。

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漫画喫茶の常連客は口々に友達思いのホン社長を見直したと言っているのですが。

「チョン・ソンイ、ひどいよ~! ト・ミンジュン様は私の男なのに~!」

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・・・・・・とてつもない。(笑)

チャン弁護士は朝っぱらから警察の対応。

「ですから拉致ではありません。二人は恋人同士です。
居場所? どこかにはいるでしょう」

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ソンイは覚悟を決め、帰路についていました。

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「ええ、そうです。私、チョン・ソンイですけど?」

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ソンイのことを報じるラジオを聞きながらミラー越しにジロジロ見る運転手さんに切れ気味のソンイです。(笑)

ト・ミンジュンに体調は大丈夫かと尋ねるソンイ。
ジェギョンのことはなぜもっと早く言ってくれなかったのだと言います。

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血の気が多くて5分と本心を隠していられないのに、言えるわけがないだろうとト・ミンジュン。

「フィギョン、すごくつらいだろうね」

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ソンイが案じるフィギョンは。

自宅で目を開けたところでした。

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ベッドの脇にセミがいるのを見て、驚いて体を起こすフィギョン。

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「どうしてここに?」

「あんたのお母さんが電話をくれたの。
フィギョンが何日もずっと寝たままだって」

・・・・・・何日も?
丸一日しか経ってないんじゃ・・・・・・。

「もういいから、行っていいよ」

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「なによ。私が取って食うとでも?」

「一人でいたいんだ」

セミと視線を合わせるのが気まずいフィギョン。

セミはため息をつき、話し始めます。

「フィギョン。私ね、ソンイのこと凄く嫌いだったんだ。ソンイが地に落ちればいいと思ってた。ソンイが何かを失うたびに、いい気味だと思ってきたんだ。
でも。振り返ってみたら、一番多くを失ったのは、私だった。
私のことを一番の親友だと信じてくれたソンイにも、私のことを天使のようだと言ってくれたフィギョンにも、本音を言えなかったじゃない? 誰にも本音が言えずにきたら、自分の心が膿んじゃって使いものにならなくなっちゃった」

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「もう、あんたのことも本当に忘れようと思う。自分を生きなきゃいけないから。そうしないとフィギョンの友達に戻れないし、フィギョンが本音を私に打ち明けることもできないでしょ」

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「今回のことで凄くつらかったと思う。誰にも言えずに一人で苦しまないで、私に話して。私に打ち明けて、私の前で泣いたらいいよ、フィギョン」

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涙ぐむフィギョンの肩を優しくたたくセミです。

フィギョンの涙に視聴者も涙。

セミも間違いなく愛なんですね。

さて、フィギョンを苦しみのどん底に叩き落したこの男は。

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弁護士に拘束捜査を早く解かせ、在宅捜査させるよう命じるジェギョン。

自分はS&Cの専務なので逃走の恐れもないし、これはおとり捜査であり、威圧的な雰囲気で捜査が行われていること、不法に撮られた監視カメラの映像についてなど抗議するよう指示します。

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途中、誰かからの電話を受ける弁護士。

ジェギョンは構わず、とにかくここを出て、すぐに処理すべきことがあるのだと一人凄みます。

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電話の相手、気になりますね。

よもや長男を殺したジェギョンを父が放免させたりはしないでしょうが・・・・・・。

マンション前までやってきたソンイは、大勢の記者が待ち構えているのを目の当たりにします。

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何も悪いことはしていないのだし、緊張したりビビらずに行こうとソンイ。

「堂々としていればいいのよ、ト・ミンジュンさんは。堂々と」

「私は大丈夫だ。君こそビビるなよ」

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ソンイは自分でも気づかぬうちに膝が震えていました。

ト・ミンジュンの指摘で緊張に気づくソンイ。

ト・ミンジュンは一緒に降りようと言いますが、ソンイは自分はこういう場面に慣れていると言います。

「私が降りたら、みんながこっちに集中するじゃない? 私から視線を外せなくなるはずよ。その隙に、ト・ミンジュンさんは出て建物の中に入って。
駄目よ、超能力とか使っちゃ。最近具合も悪いから、おかしなことになるかもしれないしね。とにかく、緊張しないで! ね?」

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再び膝を押さえられるソンイ。(笑)

膝って、あれはなんで震えるんでしょうね。
極度の緊張?
気持ちは落ち着いているつもりでも、足が小刻みに震えることありますよね。

などと視聴者が過去の出来事を回想している間に覚悟を決めるソンイ。

女優然と出て行きます。

「レディ。アクション!」

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ソンイを見つけて素早く囲む記者たちに、自分は拉致などされていないし、事情は追って話すと落ち着いた演技のソンイ。

ほどなくト・ミンジュンも車を降りますが。

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ソンイ以上の大人気。(笑)

「もしもーし? チョン・ソンイですけど~? エクスキューズミー?」

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「はいはい、ちょっと。写さない、写さないでくださーい!」

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完全にマネージャーです。(笑)

そして、待ち構えていた警察が、何の容疑なのかト・ミンジュンを連行します。
自分は拉致などされていないとソンイは怒るのですが、事情は警察で聞くと二人を連れて行く刑事。

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テレビで二人が連れて行かれるさまを見るソンイの家族。

ソンイは自分の婚約者なので問題ないと言っているとテレビは報じています。
どうやって姿をくらましたのかについては、ノーコメントだと記者。

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「ミンジュン兄さん、警察に連行されたの? まずいよ」

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ト・ミンジュンの正体がばれるのではと案じているユンジェ。
ういやつ。

ソンイの無事を確認し、自宅に帰ろうとしたお父さんを引き止めるソンイの母。

ソンイが戻ったら一緒に夕飯をと言いにくそうに誘います。

警察に着いた二人は。

ばらばらに事情を聞かれることになり、抵抗するソンイ。
何をするつもりだと刑事に噛み付いています。

なにかあったら大声を上げれば自分が助けに行くとソンイ。
人聞きが悪いと刑事は不快そうな顔をしながらト・ミンジュンを別室に連れて行き。

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「どうやって消えたんです? あれ。
まさか、本当に超能力、なんてことはないですよね?」

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単に興味本位なだけだったという。(笑)

勿論、この質問ひとつ受けただけで本心を見抜いてしまうト・ミンジュン。

「どんな理由で消えようと、法を犯してますか?
具体的な法をあげてください」

「それは、前例がないので・・・・・・」

「具体的な違法行為から調査してください。個人的な好奇心を好奇心を満たしてあげるために、ここにいるわけではありません」

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かたや警察に事情を話し終え、ト・ミンジュンを待つソンイ。

そこへ飛び込んできたパク刑事。

椅子に座るソンイに気づき、声をかけます。

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ソンイも勿論パク刑事を覚えていました。

ソンイに覚えられていたことが嬉しそうに、まずはト・ミンジュンのいる取調室に入るパク刑事。

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「あ、先輩!」

「お前、うちの署が担当するって電話入れただろ。なんで返事しないんだよ?」

ナ~イス!

引き取りにきたんですね、ト・ミンジュンを。

「でもうちが韓国病院の管轄なので・・・・・・」

「違うだろ! 最初に行方をくらませたホテルはうちの管轄だろ? 前から捜査中だった事案でもあるし」

「それはそうですけど」

「こいつの件では色々情報が寄せられてるんだよ。余罪をずっと洗ってるんだって、俺が」

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芸の細かいパク刑事、わざとらしくト・ミンジュンに威嚇もして見せます。

「こいつめ、盗み聞きすんなよ!
とにかく、俺がビシッと調査するから、うちの管轄にしろ。心配ないから」

こうしてト・ミンジュンを取り戻すことに成功したパク刑事は、記者がいないか見てくるのでここで待つようにソンイとト・ミンジュンに伝えます。

二人が待つ間、通りすがりの警官がト・ミンジュンに気づき、サインと握手をせがみ。

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「あの。この人はそういう人じゃないんです!」

不快そうに手を振り払うソンイですが、警官は子どもがファンなのでと話し。

「テレビで見て、すっかりファンになってしまって。スーパーマンみたいだって」

「お子さん? 結婚してらっしゃるんだ~」

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一気にガードが緩くなるソンイ。

「サインしてあげて」

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甘いですね。

ダンナがいるとは言ってないですよ。(笑)

無事表に出るとパク刑事はソンイは帰宅していいと言いますが、ソンイはト・ミンジュンがなだめても帰ろうとしません。
ト・ミンジュンの聞き取り調査が終わるまで待つことにするソンイ。

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こうして始まる取調べ。

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「病院で勝手に医療行為を行いましたね。違法だと分かってます?」

威圧的な口調のパク刑事。

それをすぐに否定するユ検事。

「ですが、当時は状況が緊迫してましたし、少しでも治療が遅れたら命に関わる状況でした。その上、施術を受けたチョン・ソンイさんにもなんら異常はないのを見ますと・・・・・・」

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「緊急事態だったし、営利目的でもなかった。
となると、情状酌量となりますね?」

「いかにも」

「でも、問題がまだありますね。
レストランでの財物損壊罪。これはどうしましょう? すんごい高い皿が12枚も割れて、事業主の被害が甚大だそうなんですが!」

「ただ、幸い怪我人もいないようですし、軽微な事案と見てもいいのでは?」

「ですかね? いやぁ、ト・ミンジュンさん、運がいいなぁ~。その件はオーナーと示談して、罰金刑でいいですね」

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「あとなんかあったな。あ、イ・ジェギョン暴行罪! 
・・・・・・あいつは殴られて当然だ」

事態が掴めず、思わず口を挟むト・ミンジュン。

「今なにをなさってるんですか?」

パク刑事が答えます。

「見て分かりません? 事件を縮小してるんですよ」

なんてナイスな二人なんでしょう。
ユ検事、無駄にイケメンじゃありませんでした。(笑)

ユ検事は自分が襲われた現場に残されていた、世界に3本しかない万年筆を見せながら、ずっと尋ねたかったことをト・ミンジュンに尋ねます。

「ト・ミンジュンさん。なぜあんなことをしたんですか? ホ・ユンとして、ハン・ソジンとして、そしてト・ミンジュンとして生きる中でどうしても守りたいものがあったはずなのに。なぜ一瞬で全てを無にしてしまったんですか?」

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淡々とした表情で答えるト・ミンジュン。

「お二人にも、大切な人がいませんか? 私にもそういう人がいた、ただそれだけのことです。その人を失うかもしれないという思いに、意識が朦朧としてしまいました。どんな計算も出来ませんでした。その瞬間にやれることをやった。それまでです」

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ト・ミンジュンを待つソンイ。

ト・ミンジュンは言葉を続けます。

「振り返ってみれば、誰しもみな自分の大切な人を守ろうと、争ったり、傷ついたり、被害をこうむったりもしながら、熾烈に人生を生きていたんですよね。
私にもそんな人ができた。ただそれだけのことです」

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魅力的な宇宙人。

地球人の心を鷲掴みにする術に長けています。

女優から高校生、そしておっさんまでも。

・・・・・・あ。この口が。
すみません。(笑)

こうして聞き取りを終え、ソンイの元にいくト・ミンジュン。

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手をつなぎ歩き始めた二人は、すぐさまテレポートしますが。

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マミーの目の前で着地。(笑)

ソンイが帰るのを待っていた家族の前に、ト・ミンジュンはテレポートしてしまったのでした。

「どうしたのよ?」

「ごめん。上手く調節できなくて」

ソンイを見るなり、振りかぶって一発叩こうとする母。

とっさにト・ミンジュンがソンイをかばい。

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痛みには案外弱いらしいです。(笑)

ソンイを部屋に連れて行き、あの怪しい男は何者なのかと詰め寄る母。
今だって一体どうやって入ってきたのかと驚き一杯の母ですが。

ソンイは母を見つめ、真顔で答えます。

「お母さん。あの人は私が世界で唯一愛している人よ。以前もいなかったし、これからもそんな人はいない。あの人が平凡な人間じゃないのは確かだけど、私にとってはただの愛する人なの」

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「だから。ト・ミンジュンさんにご飯を食べさせて」

こうして12年ぶりに家族揃って食卓に着いたソンイ。

「あ。ト・ミンジュンさんの好きなクルビもある

クルビを皿ごとト・ミンジュンの前に持っていこうとするソンイですが、素早く母が阻止。

「一匹ずつだから!」

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なみにクルビはイシモチの干物のことです。
塩漬けした後、平らに天日干しします。

お爺ちゃんなんで、昔ながらの食べ物が好き、と。(笑)

多少ぎこちない中で始まる食事。

ユンジェはいつものようにくちゃくちゃと嫌そうにご飯を食べ母に注意されますが、正すつもりがありません。

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「どう食べようと俺の勝手だろ」

そんなユンジェに注意をする、我らが義兄様。

「ユンジェ。美味しく食べよう」

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「はい、お兄さん! もぐもぐもぐ!」

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もぐもぐもぐは言ってないです。(笑)

お母さん、形無し。

その上ソンイはスープを一口飲んでは。

「お母さん。もうスープ作らないで。なによ、この味付け」

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間髪いれずに父は美味しいと口を挟みます。

ソンイの父の言葉に勇気を得たソンイの母は、今度はト・ミンジュンに水を差し向けます。

「ト・マネージャー。どう、スープの味は?」

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緊張の面持ちで一口運ぶト・ミンジュン。

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「変です」

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普通は婿殿失格です。(笑)

ユンジェは最初からスープを飲みもせず、お母さんに決定打を加え。

「いいわよ、飲まなくても! 飲みなさんな!」

ぷんぷん怒りながらみんなのスープを回収し、お父さんの前に置くソンイの母です。

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再婚したいんでしょうか。

お父さんの好きだった味付けをずっと維持してきたってことですよね、好意的に言えば。(笑)

ソンイ一家との食事を終え、カメラ目線になるト・ミンジュン。

「家族と言う集まりの人たちと食事を共にするのは初めてでした。どう思ったか?
チョン・ソンイの傍にこういう人たちがいてくれるなら、安心だ。そんな感じ」

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「私もずっと一緒にいたいなって。そんなことも思ったり」

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そして食後は、定番の果物タイム。

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早く二人きりになりたいソンイは、わざとらしく時計を見て、もう遅いのでみんな家に帰る時間ではと口を開きます。

まずは気の利くお父さんが先に出て行き。

「またね、お母さん」

「なによ? 私にも行けって? 行ったら何するつもりよ?」

「何するとかじゃなくて、ミンジュン兄さんがリラックスできないだろ。俺たちだけで過ごすよ」

全然帰る気のないユンジェ。(笑)

「あんたこそ、お母さんを連れて帰りなさいよ」

「俺も?」

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「あんたが一番目障りなのよ」

「なんで俺が?」

「あんた、やたらト・ミンジュンさんにベタベタするじゃない」

ト・ミンジュンはソンイをなだめようとしますが、言うべきことは言わないとと弟相手に断固たるソンイ。

「なんだよ! ミンジュン兄さんがお前のものか?!」

「当たり前でしょ! あんたのものだとでも?」

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異様な取り合いが始まり身動きの取れないト・ミンジュン。(笑)

そんなソンイに母は呆れ顔です。

「あんたは誰に似てこんなに気安いの。あのね、お母さんからしてみたら、あんたが一番ベタベタしてるわよ。そういう女はほんとに魅力ないわよ!」

「おあいにくさま! 私は例外なの。美人だから。
でしょ、ト・ミンジュンさ~ん?」

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親の前でそれがやれるセンスにただただ恐れ入る視聴者です。

さて、ソンイの名誉が回復され、素早く再契約を試みるアン社長。

お金に弱いソンイの母からこれまでのように口説く作戦です。

壁の写真もすっかりセミから入れ替わり。

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「私と一緒に進みましょう、お母さん!」

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ソンイがあらぬ噂の餌食となり窮地に陥った時に助けるどころか再契約しなかったアン社長を恨めしく思うソンイの母はいい顔をしませんが、ソンイにスキャンダルが起きる前に提示された高額での契約内容に、思わず心が動きます。

ところが、渡されたもうひとつの提案書は、ト・ミンジュンのものでした。

ト・ミンジュンのような芸を持った男は他にいないと興奮気味のアン社長。
このアイテムは全世界で使えるとまた強欲なことを口走り。

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アイテムが欲しけりゃゲームで買えとソンイの母。

自分は人間の面倒を見てくれるところを探すと怒って出て行ってしまいます。

「いつからあんなまともになったんだ?」

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単にソンイよりト・ミンジュンが売れるのが嫌なだけですが。(笑)

ソンイは撮影現場に一緒に行くというト・ミンジュンに、まだ大衆の前に出ないほうがいいと断っていました。

そんなことを言うのは、またキスシーンやらバックハグやらがあるからではないかと疑うト・ミンジュン。そういうシーンは全て代役を使えと無茶なことを要求しています。
そういうこと言われるのが内心嬉しくてたまらないソンイ。

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そこへちょうどやってきたフィギョン。

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くるなりソンイに抱きつくフィギョンにイラッとするト・ミンジュン。

フィギョンはト・ミンジュンに構う様子も見せません。

「ソンイ、顔が痩せちゃったじゃないか。ト・ミンジュンと一緒にいて苦労したんじゃないか?」

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120%むかついているト・ミンジュン。

「何の用だ?」

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顔完全に怒ってます。

なんなら奥歯、噛み締めてます。(笑)

以前のように明るさ一杯のフィギョン。

「現場にソンイをつれてってあげようと思って。あなたはまだ外に出られないだろう? あ、そうだ。携帯なくしただろ?」

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「やだ、今日行きがけに買おうと思ってたのに」

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フィギョンが無駄な努力をしていると思ったのか、鼻で笑うト・ミンジュンですが。

「番号の後ろは俺と同じにしといたよ」

「やだ~。私って、すぐ番号忘れるじゃない。でもあんたの番号だけは忘れないんだよね、これがまた」

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ザ・裏切りの廊下。(笑)

ソンイが財布を取りに一旦部屋に戻る間、フィギョンがト・ミンジュンに声をかけます。

「むかつくだろ?」

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「いいや。全然」

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思いっきりむかついているト・ミンジュンにフィギョンが明るく言葉を続けます。

「別にあんたのこと認めて大人しくしてるわけじゃないよ。今はソンイがあんたのことを好きだから、そのまま置いといてるだけ。でも、諦めたわけじゃないから。万が一、あんたがソンイの傍から突然消えたり、ソンイを一人ぼっちにした瞬間に、ソンイの隣りは俺の席になるってこと、忘れるなよ。その時は、絶対に逃さないから」

・・・・・・あれ?

もうフィギョンはソンイを想い続けられないかと思ったんですが、視聴者の読み間違えでしたか?

セミに慰められて、そんなにガッツが出ちゃった?

フィギョンの立ち直った姿に、微妙に戸惑いを覚える視聴者でしたが。

「兄貴のこと・・・・・・」

「うん、聞いた」

「お前を何度も危険な目にあわせてしまって・・・・・・ごめん」

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本当はやっぱり傷ついてました。

沈んだフィギョンを慮るソンイ。

「フィギョン。あんたも笑ってるけど、内心はとてもつらいよね。私もなんだ。なんともないフリをしてご飯食べて、撮影に行ってるけど、私も、本当はすごくつらい」

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なにかあるのかと心配するフィギョンに言葉を続けるソンイ。

「世の中みんな、私以外は幸せみたいに思える」

撮影現場に着いたソンイはセミとも再会し。

「あんたのせいで現場がうるさくてかなわないわ。記者が大勢詰め掛けて」

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「まあね。私ってHOTな女だから」

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その言葉にイラッとくるセミ。

「あんたじゃなくて、あんたのマネージャーを探してるのよ。ト・ミンジュンさん、今日一緒じゃないの?」

「人の男にいちいち関心持たないでくれる?」

「あんたのせいで監督があらぬ誤解を受けてるわよ。映画の宣伝じゃないかって」

「私のおかげであんたの初主演作も少しは客入るわね」

「急にシナリオが変わったよ。あんたの分量が増えてる」

「私って目立つ存在じゃない。演技で全てのスキャンダルを静まらせ、全部持ってっちやうからね」

「演技力? 15年間も大根だったのに、一晩で力がつくわけないでしょ。そうじゃなくて、ハン・ユラ事件が解決したことであんたに同情論が高まってるからよ。それとト・ミンジュンさんのおかげであんたに神秘的なイメージが出来上がってるからなの!」

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「・・・・・・あんた。私の記事、全部読んでんだ?
もしかしてその下に悪口のコメント書いてたりして?」

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(ギクッ)

「そのうち全部告訴するからね。あんたも警察でバツの悪い再会したくなけりゃ、今のうちにやめなさいよ」

ぐうの音も出なくなったセミ。

書いてたんですね。(笑)

ソンイはセミに今時間あるかと尋ねますが、忙しいとそっぽを向くセミです。

一方ソンイの自宅では。

ソンイがいない間にト・ミンジュンを呼びつけているお母さん。

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だからこういうのやめて欲しいんですよ、ほんとに。

万国のお母さん! 話があるなら自分の子にお願いします!(笑)

ユンジェに聞いたのだが宇宙人だなんてとても信じられないと切り出すお母さん。

今まで精神科に通院したことはと尋ねます。

信じられないかもしれないが、本当のことだと話すト・ミンジュンに、いきなり母は。

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「皮、剥けないの?」

この母にしてあの娘あり。(笑)

向こうの星の家族がいきなり地球にきたりはしないのかと尋ねるソンイの母に、自分の星にはここでのように家族や友人や夫婦といった概念がないのだと説明するト・ミンジュン。

姻戚関係にならなくていいのがよほど気に入ったのか、ソンイの母は笑顔を見せます。

ところが。

部屋に入るなり、鼻血を出すト・ミンジュン。

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忍び寄る、死のイメージ。

ト・ミンジュンは力なくベッドに倒れこみ。

ほどなく帰ってきたソンイは、ベルを鳴らしても出てこないト・ミンジュンを不審に思い、部屋に入ります。

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人気が感じられない部屋。

ふと見ると、ト・ミンジュンの部屋の草がしおれているのが目に入ります。

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思い出される、チャン弁護士との話。

『帰らないと、あの人は本当に死んじゃうんですか?』

『それは私にも分かりません。ただ、先生のお宅に随分前から育てている植物があるんですが、それがしばらく前から根腐を起こしているみたいなんです』

『それがト・ミンジュンさんとなにか関係あると?』

『私はそう睨んでいます』

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恐ろしくなり、寝室に駆け出すソンイ。

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横たわるト・ミンジュンを発見します。

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ソンイは戦慄を打ち消すように、震える声で話しかけます。

「ト・ミンジュンさん。なによ、もう寝たの?」

恐る恐る声をかけながら近づくも、微動だにしないト・ミンジュン。

「もう私と同じ家にいても、ちっとも緊張しないってこと?」

今にも泣きだしそうな顔をしながら、努めて平静を保とうとするソンイ。ト・ミンジュンの傍に近づきます。

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手を揺らしてみると、体温が異常なことに気づき、いよいよ焦りが濃くなるソンイ。

「やめてよ。脅かさないで。やめて・・・・・・」

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仰向けにされても、まるきり動かないト・ミンジュン。

ソンイは心臓に耳を当てますが、鼓動が感じられません。

「いや! いやよ! 駄目!」

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激しく泣きじゃくるソンイ。

ソンイの頭をト・ミンジュンが撫でます。

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体を起こすト・ミンジュン。

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「気がついたの?」

ト・ミンジュンは涙顔のソンイを強く抱きしめます。

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「君がこんなにうるさいのに、気がつかないわけないだろう」

「死んだかと思ったじゃない」

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「死んじゃったかと思ったじゃない!」

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部屋に響きわたるソンイの嗚咽。

視聴者も号泣です。

ひとしきり泣いたあと、ベッドに座る二人。

「それで。あと何日残ってるの? 帰る日まで」

「1週間くらい」

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深いため息をつくソンイ。

「短すぎる。残りの日を、行くの行かないのと無駄な喧嘩して過ごすわけにはいかないね。
見たでしょ? ト・ミンジュンさんが傍で死んだら、私さっきみたいに泣くわ。何日も、何ヶ月も、いいえ何年も。多分死ぬまでずっと自分を責める。自分のせいで死んだって。そうして欲しい?」

「じゃあ私は? 長い長い間、君に会いたくなったら? どんなに時間がたっても忘れられなかったら、私はどうすればいいんだ?」

「写真、一杯撮ったじゃない。あれ、持っていけないの?
あなたに会いたくなったら、写真を見るわ。
あなたが歌ってくれた歌も歌うし、あなたを想うわ。
あなたもそうして。それに、まだ時間は残ってる。1週間を7年みたいに、70年みたいに楽しく過ごそうよ」

ト・ミンジュンに向き直るソンイ。

「そういう意味で。あなた、私を愛してる?」

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「顔でも洗って来い。ブサイクになってるぞ」

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答える代わりに、ソンイの頬を優しくつまむト・ミンジュンです。

顔洗ったくらいでブサイクが直るのが女優です。

てかブサイクになってないし。

再びカメラ目線のト・ミンジュン。

「1週間が特別だったか? いつにもまして退屈で平凡なものでした」

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このカメラ目線の用途は、最後は明らかになるんでしょうかね。

などと視聴者が思っている間にも進む、二人の最後の一週間。

野球を見ながら過ごす二人。
応援しているチームが負けてビールで苛立ちを収めようとするソンイに、金輪際酒を断つよう言うト・ミンジュン。

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この部屋着センスは完全にヤンキーなんですが。

そしてまた夜は、恐らくソンイ自作の台本をまた寝ながら練習。

「どのみち人生とは選択ではないか。彼女と君のうちどちらかを選ばなければならないのなら・・・・・・って、またなにこの台詞も?」

呆れて台本を放り出すト・ミンジュン。
ソンイがすかさず確認作業に入ります。

「私とチャン弁護士が溺れてたら、どっちから救う?」

「なんだよ、急に」

「ねぇ、どっち? 誰から?」

「君」

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「ほんと?!」

「チャン弁護士は海兵隊出身だから、自分でどうにかできる」

「そんな理由? 私のことがほにゃららだからじゃなくて?」

「ほにゃららって?」

「ほら、あのさ、あれよ。って、もういいわよ! 腹立つ! 寝る!」

いじけたソンイにアイスクリーム食べに行こうと夜中に誘うト・ミンジュン。

そういやアイスクリームってト・ミンジュンの妄想劇にありましたね。(笑)

そして二人で花札も。

ト・ミンジュンが圧勝。

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「なんかおかしい。絶対おかしい。私、超強いのに。
もしかしてあれじゃない? 体調も悪いのに、超能力とか無駄に使ったんじゃないの?」

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ソンイ、休憩時間に花札で圧勝したわけを、もしかして知らないんですね?

粋ですね、宇宙人。(笑)

「私の実力だ。いいから早くおでこ出して」

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女優にデコピンを食らわすト・ミンジュン。

痛かったのか、ソンイが逆襲に出ます。

「このー!  ディープキスしてやる! 今日はたっぷり気絶しろ!」

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覆いかぶさったところを、かぶされ返され。

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はいはい、ありがとうございます。

詳細は、のちほど動画で。(笑)

てかあのポージング、気になるんですけどね。
腕をねじ上げるってのがね。
あんな荒々しい必要ありましたか?

・・・・・・次行きます。(笑)

コーヒーショップで新聞読むチャン弁護士。

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明日、ト・ミンジュンの生まれ星であるディプサウス彗星が地球に近づくと記事には書かれていました。

迫りくる明日の帰還。

書庫にいたト・ミンジュンは、自分の部屋に来て欲しいとのソンイの言葉をキャッチし、隣りに行こうとしますが。

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降り立ったのは街中でした。

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「あの人、前テレビでやってたテレポートする人じゃない?」

気味悪そうに噂しながら通り過ぎる人々。

雑踏の中で立ちすくむト・ミンジュン。

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なにこの可哀想さ。(涙)

ト・ミンジュンが遅いので呼びに来たソンイも、開いたままの書庫の扉に悲しい事態を読み取ります。

裸足のまま公園のベンチに震えて座るト・ミンジュンを救いにきたのは、チャン弁護士でした。

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服と靴を持って駆け足でやってきたチャン弁護士。

自分のしていたマフラーを、冷え切ったト・ミンジュンにかけてあげ、靴を履かせてあげる。
まるで本当の父親のようなチャン弁護士。

「困りましたね、調節できなくなって。驚いたでしょう?」

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前を見据えながら、淡々と口を開くト・ミンジュン。

「あの日も、この公園でしたよね」

「そうですね。死に掛けた私を助けてくださったあと、雑炊を食べさせてくれて、ここにつれてきてくださったんでしたよね」

二人の脳裏によみがえる、30年前の記憶。

「ありがとうございました、私を捕まえてくださって。どんな能力をお持ちの方かは存じませんが、先生のおかげで私も母も助かりました」

ト・ミンジュンはポケットからお金を出します。

「返してください。お金がないからって死のうとするところを見ると、頭も悪そうだし、どうやって司法試験に受かるつもりか分かりませんけど。とにかく。まずは受かって、それから返してください」

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「私の何を信頼して下さって、こんなことを?」

「あなたを信頼したからあげたわけじゃありません。私は誰のことも信じません。関係が始まるのは望むところではないですが、これもご縁だと思うことにします」

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「ありがとうございます」

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ト・ミンジュンの手を握りしめ、泣きながら礼を言う若き日のチャン弁護士。

遠い日を思い出すチャン弁護士の目には、すっかり涙がたまっています。

「手を触ってみてもいいですか」

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ト・ミンジュンの手をとるチャン弁護士。

「先生を送りたくありません。まるで息子に先立たれる父親の気分です」

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手をさすりながら涙声になるチャン弁護士に、ト・ミンジュンの目も潤みます。

「チャン弁護士。随分前に、誰かが言ってくれました。お別れの挨拶は事前にするものだ。本当に最後になったら、お別れの挨拶など出来ないものだと」

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むせび泣くチャン弁護士。

ト・ミンジュンの声も震えます。

「ありがとうございました。忘れません」

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ト・ミンジュンの膝に突っ伏して泣くチャン弁護士。

二人が迎えた最後の日です。

視聴者大号泣。

そして帰宅したト・ミンジュンの部屋では。

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ソンイが待っていました。

「大丈夫?」

笑みを浮かべ声をかけるソンイに笑顔を見せるト・ミンジュン。
ソンイが手を引き、部屋の中に招き入れます。

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部屋の中はろうそくと綺麗な草花で飾られていました。

ト・ミンジュンの前に座るソンイ。

「私たち、今日結婚するのよ」

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「え?」

「離婚は出来ないからね。ト・ミンジュンさん、明日行っちゃうから」

「チョン・ソンイ」

「離婚はしないし、向こうで浮気したらただじゃおかない。第六感、知ってるでしょ? あなたたちの超能力より、女の第六感のほうが優れてること、忘れないで」

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笑うト・ミンジュン。

ソンイが言葉を続けます。

「ト・ミンジュンさんがプロポーズしてくれた時、私に指輪をくれたけど、私は家賃やら管理費やらを払っちゃってお金がなくて」

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ト・ミンジュンにUSBを渡すソンイ。

「プロポーズのプレゼント。今見るのは恥ずかしいから、一人の時に見てね。私に会いたくなったらこれを見て。擦り切れるくらい見てね」

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無言で頷くト・ミンジュン。

「あなたは私に愛してるって言うつもりがないみたいだから、あなたの分まで私が言うね。
愛してる、ト・ミンジュン。私よりも長く生きている間に、いつかは忘れてしまうだろうけど、私みたいに完璧な女性があなたを本当に愛して、好きだったってこと。忘れないで、誇りに思ってよ」

ソンイの手を撫でるト・ミンジュン。

「私の超能力のうちで一番素敵なのが、時間を止める能力なんだけどね」

「そんなことも出来るの?」

「そうだよ。私は君が思っているよりもはるかに凄い男なんだ」

その言葉に笑みを見せるソンイ。

ト・ミンジュンが言葉を続けます。

「何度も時を止めて、君の知らない時間の中で、こう言ってきた」

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「“愛してる、チョン・ソンイ”」

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「過ぎ去ってしまう時間の中でこれを言ったら、すべてが流れて消え去りそうで。それで、止まった時間の中でだけ言ってきたんだ。
愛してるよ、チョン・ソンイ。愛してる」

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ソンイがあんなに聞きたがっていた言葉をようやくト・ミンジュンが口にしたところで、ラスト。

ト・ミンジュンの星では家族も友人も夫婦の概念もないんですね。

「愛してる」の感情を理解するのは、大変だったでしょうね。
今まで口にしたこともない言葉だし。

しみじみしてしまった視聴者をさらにしみじみさせるエピローグ。

撮影現場の合間にセミに録画係を頼むソンイ。

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「ちょっと! なんで私にこんなことやらせるのよ?」

「私、お嫁に行くわ」

セミに構わず求婚ダンスを踊り始めるソンイ。

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泣き笑いしながら動画を見るト・ミンジュン。

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花束を差し出しながら、ソンイが近づいてきます。

「ト・ミンジュン。私と結婚してくれる?」

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あ”ーーーーー。

「明日最終回」の文字がなんだってこんなに悲しいんでしょう。(泣)

実はこれを書いている間に最終回が始まり、もう見てしまいました。

最後まで書ききります。あと1話。

ああ、書きたくない。終わりたくない。

ピョルクデ~~~~~!!(泣)

そんなわけで。
ラストマイナス1回も動画、貼っておきましょうね。

まずはこれ。

寝込んだフィギョンの元を訪ねるセミ。
セミの言葉に涙ぐむフィギョンが泣かせます。
動画の初めにCMが入ります。

そしてこちらはト・ミンジュンのマネージャーと化したソンイの図。
タクシーで家の前まで来たところから警察に署まで同行するするよう言われ、自分は拉致などされていないと訴えるシーンまでが収められています。
最初の絶妙な膝の震えぶりにご注目ください。(笑)

そして。

視聴者も大号泣した、ト・ミンジュンの気絶とソンイの慟哭シーン。

今までの号泣シーンの中でも文句なしに一番悲しいです。

そして、もうひとつの号泣シーン。

チャン弁護士とト・ミンジュンのお別れの場面です。

以前9話の時に私が「昔から老け過ぎでは」と失礼なことを言ったせいか、若干若返っている(気がする)チャン弁護士の30年前役の方の名演技も見所です。(笑)

キム・チャンワンさんの号泣が本当に悲しいです。

演技に独特の味がある方ですよね、キム・チャンワンさん。

さて、迫力満点キスシーンですが。

動画を貼れないのでコチラリンクから飛んでください。
こちらも最初は宣伝が入ります。
動画前半は二人で花札するシーンからト・ミンジュンの逆転キスまで。
後半は、テレポートに失敗しチャン弁護士に助けに来てもらう切ないシーンが収められています。

最後はやっぱりエピローグ。

説明が要りません。

どうぞ。

駄目だ。

また鼻がツーンとしてきました。

キム・スヒョンさんの泣き笑い演技の悲しさ。
破壊力、ハンパナイです。

そして誰もが一瞬、チョン・ジヒョンさんの旦那さん、こんな人が奥さんで羨ましいなと思った場面かも。(笑)

そんなわけで。
サスペンス少なめで進んだ20話。
残りの1話はサスペンスてんこ盛りなのか。
なにより、二人は結局どうなるのか。

書かなきゃ駄目ですよね。



寂しいんですよね、終わっちゃうのが。
正直、永遠に書かずにおいておきたい気もしますが。
って、毎度そんな心境になっていますが、お気に入りのドラマが終わる時。

書きます。
お待ちくださいませ。