みなさま、こんにちは。

今日はロックバンド‘復活(プファル)’が2002年に発表した8枚目アルバムの中のヒット曲“Never Ending Story”を、セウォル号犠牲者の家族合唱団カバーバージョンとともにご紹介します。

ロックバンド‘復活(부활/プファル)’と言えば、今や懐メロの域でしょうか。
‘復活(プファル)’は1986年にイ・スンチョルさんをボーカルに迎えて1枚目と2枚目の公式アルバムを出し、3枚目以降は何人かメインボーカルを擁立しながら現在まで13枚の正規アルバムなどを発表しています。

メンバーが入れ替わりながらも今も現役で活動しているバンドなので、「懐メロ」という表現は当たらないかもしれないのですが、「イ・スンチョルさんがソロになる前に活動していたバンド」としてインプットされている私などには、どうしても「往年の80年代バンド」という認識で固定してしまっています。

イ・スンチョルさんは2枚目以降はソロ活動に専念していたのですが、2002年に‘復活(プファル)’の8枚目アルバムで一時的にボーカルに復帰し、タイトル曲 “Never Ending Story”をヒットさせました。


そういえばイ・スンチョルさんは、RUIという名義で日本でもデビューしているんでしたよね。
個人的にはもともとイ・スンチョルさんの歌声は好きなのですが、この“Never Ending Story”は本当に名曲で、時々無性に熱唱したい思いに駆られる曲です。(笑)
‘復活’のリーダー、キム・テウォンさんの得意技であるメロディアスでドラマティックなバラードなんです。

ちょうど日韓共催ワールドカップの時期に重なってしまたっため、アルバムセールスは25万枚に終わったそうですが、あのワールドカップ一色の時期に25万枚も売れていたこと自体が驚異的と評する人もいて。

確かにこの歌は、いつ聞いてもぐっと心をつかまれる、スケール感のある曲なのですが、今回懐かしのこの歌を取り上げたいと思ったのは、実はこの場面がきっかけでした。

ソン・ソッキさんがアンカーを務めるJTBCニュースルーム11月16日付のエンディング曲として流れたこの歌。

それは人々が聞き慣れたイ・スンチョルさんのボーカルではありませんでした。

“Never Ending Story 416家族”。

歌っているのは、セウォル号犠牲者家族らによって構成された「セウォル号家族合唱団」だったんです。

こちらがエンディングの様子。

実はこの日。
セウォル号犠牲者のうち、まだ遺体が見つからずにいる5名の方々のご家族が、とても悲しい決断をされました。

3月26日にセウォル号が完全に陸にあげられて以来、家族のもとに帰れずにいる9名の方々の捜索がずっと続けられていました。
港に建てられた仮設住宅で、毎日捜索の成り行きを見守ってきた行方不明者のご家族たち。
その間に大統領選挙が行われ、政権も変わり、季節は春から夏を経て、いつしか晩秋を迎え。
4名の方の身元は判明したものの、残る5名の方々の身元を示すものは見つかりませんでした。

政府は当初10月一杯までとしていた捜索期間を延長し、最後の一人が見つかるまでくまなく捜索を続けると約束していたのですが、事故から44か月を迎えた11月16日、5名の方々のご家族は捜索を諦めて港を離れるという苦渋の決断を発表されました。
横に倒されているセウォル号を起こし、また一から船内を捜索することが決まっており、多くの市民が今度こそご家族に良い知らせがあるよう祈っていた矢先の、思いがけない発表でした。

捜索し続けても見つかる保証もないので、これ以上応援してくれる国民を悲しませることはできないというのが、ご家族の挙げた理由でした。
税金を投入しての捜索に不満の声が上がる前にやめなければならないと思いながらも、一緒に帰りたい一心でなかなか決断できなかったとも。
「こういうことに使うために税金があるのに」と、その言葉に涙する人多数。
本当に悲しい記者会見でした。

そして11月18日、ご遺体の見つからなかった5名の方々のご家族は、セウォル号のある木浦新港で合同追悼式をあげられ、空の棺に花や思い出の品を詰めて帰らぬ家族を港から送り出しました。



そうしたわけで、今日は私も前から大好きだったこの歌を、オリジナルバージョンと416家族合唱団バージョンの両方ご紹介しようと思います。

まずはイ・スンチョルさんがボーカルを務める‘復活’8枚目アルバムのオリジナルバージョン。

こちらのyou tubeの動画は公式のものではないので、リンク切れの際はご了承ください。

Never Eending Story

손 닿을 수 없는 저기 어딘가
오늘도 넌 숨쉬고 있지만
너와 머물던 작은 의자 위엔
같은 모습의 바람이 지나네

너는 떠나며 마치 날 떠나가듯이
멀리 손을 흔들며
언젠간 추억에 남겨져 갈꺼라고

그리워하면 언젠간 만나게 되는
어느 영화와 같은 일들이 이뤄져가기를
힘겨워한 날에 너를 지킬 수 없었던
아름다운 시절속에 머문 그대이기에

너는 떠나며 마치 날 떠나가듯이
멀리 손을 흔들며
언젠간 추억에 남겨져 갈꺼라고

그리워하면 언젠간 만나게 되는
어느 영화와 같은 일들이 이뤄져가기를
힘겨워한 날에 너를 지킬 수 없었던
아름다운 시절속에 머문 그대여

그리워하면 언젠간 만나게 되는
어느 영화와 같은 일들이 이뤄져가기를
힘겨워한 날에 너를 지킬수 없었던
아름다운 시절속에 머문 그대여

그리워하면 언젠간 만나게 되는
어느 영화와 같은 일들이 이뤄져가기를
힘겨워한 날에 너를 지킬수 없었던
아름다운 시절속에 머문 그대이기에

触れることのできない あそこのどこかで
今日も君は 生きているけれど
君と佇んだ 小さな椅子の上には
同じ風が通り過ぎていくよ

君は旅立っていく まるで私から去っていくかのように
遠くで手をふりつつ
いつかは思い出になるよと言いながら

思い焦がれれば いつかはまた巡り会える
そんな映画のようなことが 起こりますように
苦しんでいた時に 守ってあげられなかった君
美しき時代の中に 残されたままの君だから

君は旅立っていく まるで私から去っていくかのように
遠くで手をふりつつ
いつかは思い出になるよと言いながら

思い焦がれれば いつかはまた巡り会える
そんな映画のようなことが 起こりますように
苦しんでいた時に 守ってあげられなかった君
美しき時代の中に 残されたままの君よ

思い焦がれれば いつかはまた巡り会える
そんな映画のようなことが 起こりますように
苦しんでいた時に 守ってあげられなかった君
美しき時代の中に 残されたままの君よ

思い焦がれれば いつかはまた巡り会える
そんな映画のようなことが 起こりますように
苦しんでいた時に 守ってあげられなかった君
美しき時代の中に 残されたままの君だから

ソン タウス オヌン チョギ オデッィンガ
オヌド ノン ス スィゴ イッチマン
ノワ モムドン チャグン ウィジャ ウィエン
カットゥン モスベ パラミ チナネ

ノヌン トナミョ マチ ナ トナガドゥシ
リ ソン フンドゥミョ
オンジェンガン チュオゲ ナギョジョ カコラゴ

クリウォハミョン オンジェンガン マンナゲ テヌン
オヌ ヨンファワ ガットゥン イドゥリ イルォジョガギル
ギョウォハン ナレン ノル チキ ス オソットン
アルダウン シジョソゲ モムン クデイギエ

クリウォハミョン オンジェンガン マンナゲ テヌン
オヌ ヨンファワ ガットゥン イドゥリ イルォジョガギル
ギョウォハン ナレン ノル チキ ス オソットン
アルダウン シジョソゲ モムン クデヨ

クリウォハミョン オンジェンガン マンナゲ テヌン
オヌ ヨンファワ ガットゥン イドゥリ イルォジョガギル
ギョウォハン ナレン ノル チキ ス オソットン
アルダウン シジョソゲ モムン クデヨ

クリウォハミョン オンジェンガン マンナゲ テヌン
オヌ ヨンファワ ガットゥン イドゥリ イルォジョガギル
ギョウォハン ナレン ノル チキ ス オソットン
アルダウン シジョソゲ モムン クデイギエ

そしてこちらが、2年前に作られたセウォル号家族合唱団バージョン。

“Never Ending Story 0416”。

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“Never Ending Story”。終わらない物語。

この歌を歌いながらどんな思いを込めていただろうかと思うと、胸がつぶれる思いがします。

それでも歌うことで少しでも傷が癒されるなら。

私もその歌に耳を傾けていたいと思う今日の日です。