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17 2018年2月
みなさま、こんにちは。
今日は、2004年の暮れに発表された韓国版“We Are The World”とでも呼ぶべき韓国オールスターによる『その日がくれば/그날이 오면』(邦題仮)をご紹介してみようと思います。
この歌は南北の和解と統一の願いを込めたもので、イ・ヒョリさんや神話、イ・スンチョルさん、キム・ゴンモさんなど、韓国歌謡界の大スター総勢40名ほどが参加して歌われました。
この歌の入ったアルバムが発売されたのは、2004年の12月24日。
「韓国芸能製作者協会」が南北の和解と統一をテーマにチャリティーアルバムとして制作したアルバム「LOVE(サラン)」がそれなのですが、今日ご紹介するのはその中のタイトル曲。
1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発し、休戦協定が結ばれたのが1953年7月27。以後今日まで朝鮮半島はいまだ休戦のままですが、なんとか平和と和解、統一に向け大衆芸能のレベルで人々の心を集められないかということで2004年、統一を願うプロジェクトとして立ち上がったのが、このアルバム制作事業です。
南北の統一を願うこのプロジェクトには多くの歌手の方々がその意義に賛同し、録音に参加しました。
統一への願いが最も切実なのは、「失郷民」の人々ではないかと思います。
例えば、2月15日から旧暦新年の連休に入った韓国。
韓国の多くの家庭では親戚一同が集まってのお墓参りが行われ、ご先祖様の供養などを行うのですが、休戦ラインにほど近い臨津閣(イムジンガク)に毎年集まる人たちがいます。
北側に故郷のある「失郷民(실향민,シリャンミン)」と呼ばれる人たちです。
旧正月の2月16日も早朝から、例年と同じように故郷がある鉄条網の向こう側に向かって供養を行う失郷民の姿がありました。
ここでは政府機関の統一部が後援する失郷民互助会の合同供養「望郷敬慕祭」も執り行われます。
2018.2.16/뉴스1/ニュース1出典
2018.2.16/헤랄드경제/ヘラルド経済出典
2018.2.16/연합뉴스/聯合ニュース出典
去年一年間、離散家族再会を希望し政府に申請を出している人のうち、家族に会えないまま亡くなった人々の数は3795名。
南北の離散家族再会は、2015年10月以降中断され、再開の見通しがいまだ不透明な状況にあります。
統一部と大韓赤十字社が共同運営している離散家族情報統合システムが2月16日に発表したところによれば、1988年から先月までシステムに登録されている離散家族再会申請者は13万1,447名。そのうち7万2,762名は既に亡くなっており、5万8,685名が再会を待っている状況です。
平昌オリンピックを機に南北和解のムードが醸成されつつあるため、離散家族再会を願う人々からは期待の声が寄せられているものの、80歳以上の再会申請者が全体申請者の64.7%を占めるなど離散家族は非常に高齢化が進んでおり、90歳以上も1万3,638名(23.2%)。彼らに残された時間は決して多くない状況にあります。一方で1985年から始まった離散家族再会事業で実際に出会えた南北の人々の数は4,185家族、1万9,928名しかおらず、こうした人道的事業ですらままならない朝鮮半島国内外の厳しい状況を物語っています。
この歌のミュージックビデオも、離散家族をテーマにつくられています。
残された日が多くない高齢の離散家族たちが、一日も早く引き裂かれた家族に再会できることを願って、今日はこの歌をご紹介します。
朝鮮戦争により全土が焼け野原になり、肉親を失った人たち。
産業施設の43%と住宅33%が完全に破壊され、全土が焦土に。
南北を合わせて200万の人命を犠牲にし、民間と軍を合わせると犠牲者の数は450万にのぼる。
同族同士の望まぬ戦争で拭い難い傷を残した南北が、米ソ冷戦の緊張緩和が進む中、国内の強い世論に押されながら少しずつ対話の窓口を開き、1歩前進2歩後退を繰り返しながらも対話の火を灯してきたこと。
そして2000年8月15日の離散家族再会。
2004年時点で、第1次から第10次までの離散家族再会行事で再会を果たせた人の数は、たったの9977名。
南北の離散家族は、親兄弟のみならず親戚を含めれば、その数1千万人にのぼる。
といった歴史の事実を当時の映像とテロップで説明しつつ、MVでは歌が歌われています。
作詞作曲は、このプロジェクトのプロデューサーも兼ねている人気作曲家のチェ・ジュニョン(최준영)さん。
2004年11月16日の夜10時からスタジオに集まって録音したそうで、作業は朝まで続いたと、当時の新聞が報じています。
アルバムは既出の通り12月24日に発売され、売り上げはすべて北朝鮮の子どもたちへの人道支援に使われました。
残念ながら公式のMVが見当たらないので、you tubeのものを貼っておきます。
リンク切れの際はご了承ください。
歌っているのは、順番にパク・サンミン、イ・ヒョリ、オク・チュヒョン、キム・ジョングク、キム・ボムス、SE7EN、Realslow(フィソン)、SHINHWA、Gummy(コミ)、イ・ジョンヒョン、Wax、パク・ファヨビ、そして歌詞の2番からイ・スンチョル、キム・ゴンモ。
合唱はJKキム・ドンウク、The Jadu、Maya、ピョン・ジンソプ、ソ・ヒョンス、ウン・ジウォン、イ・エスク(コリアナ)、インディゴ、チョ・ウン、Jewelry、チェ・ジニ、チェ・ヒョンス(バリトン歌手)、テ・ジナ、Page、Flower、Koyote、NRG、V.O.S.となっています。(敬称略)
그날이 오면
수 없이 계절은 바뀌어도 변치않는 단 하나
그대를 향한 내 그리움 그리워 너무 그리워
우리의 이별은 너무 길다 이젠 만나야만 한다
서운한 마음은 모두 잊자 우리는 하나니까
우리의 소원은 단 하나 다시 만나야만 한다
너와 나 두 손 꼭 잡고서 기쁜 노래를 부르자
모두가 기다리고 있다 우리 다시 만날 그 날
기쁨과 행복의 눈물로 세상 가득할 그 날을
그리운 백두산 산새소리 하나산이 춤을 출 때
가슴에 맺혔던 애닯음이 이제야 녹는구나
우리의 소원은 단 하나 다시 만나야만 한다
너와 나 두 손 꼭 잡고서 기쁜 노래를 부르자
통일 노래를 부르자
いくつもの季節が過ぎゆきようとも
変わらぬただ一つのこと
それはあなたへと向かう私の恋しさ
恋しい たまらなく恋しい
離れ離れの時が あまりにも長すぎる
もう出会わなければ
恨めしい寂しさは もう忘れよう
私たちはひとつなのだから
私たちの願いはただ一つ
もう一度出会わなければ
あなたと私 手と手を強く握り締め
喜びの歌を歌おう
みんなが待っているんだ
私たちが再び出会うその日を
喜びとしあわせの涙が
世界を満たす その日を
懐かしい白頭山の山鳥のさえずりに
漢拏山が踊りだすとき
胸を埋め尽くしていた痛みも
ようやく溶けていくのだろう
私たちの願いはただ一つ
もう一度出会わなければ
あなたと私 手と手を強く握り締め
喜びの歌を歌おう
統一の歌を歌おう
ス オプシ ケジョルン パッキオド
ピョンチアンヌン タン ハナ
クデルル ヒャンハン ネ クリウム
クリウォ ノム クリウォ
ウリエ イビョルン ノム キルダ
イジェ マンナヤマン ハンダ
ソウナン マウムン モドゥ イッチャ
ウリヌン ハナニカ
ウリエ ソウォヌン タン ハナ
タシ マンナヤマン ハンダ
ノワ ナ トゥソン コク チャプコソ
キップン ノレルル プルジャ
モドゥガ キダリゴ イッタ
ウリ タシ マンナル ク ナル
キップムグァ ヘンボゲ ヌンムルロ
セサン カドゥッカン ク ナルル
クリウン ペクトゥサン サンセソリ
ハルラサニ チュムル チュルテ
カスメ メッチョットン エダルプミ
イジェヤ ノンヌングナ
ウリエ ソウォヌン タン ハナ
タシ マンナヤマン ハンダ
ノワ ナ トゥソン コク チャプコソ
キップン ノレルル プルジャ
トンイル ノレル プルジャ
この歌が世に出た当時から、本当に好きな歌でしたが、こんなに素敵な歌手の方々が思いを込めて歌ってくれたこの歌の状況から、現実があれよという間に遠ざかり。
どこまで行ってしまったのか、遠くに見えていたはずの背中もすっかり見えなくなって久しかったのですが。
今またこの歌に思いを馳せていられることができて、とても感慨深いです。
それにしても、改めて見てみても、13年以上たっているのに今も活躍されている方が多くて驚きます。
「ああ、この方この時人気だったな」という方もいて、懐かしいですよね。
この歌もテーマにしているように、南北の離散家族再会は、当事者にとっては命のタイムリミットが迫った切実な問題。
鉄条網の向こう側に向かってお辞儀をしているおじいさん、おばあさんたちの姿を見るのは、人としていたたまれないものがあります。
「たまらなく恋しい」思いを抱えている人々が、どうか一日も早く出会えますように。
そんな日が、遠からず訪れますように。
心からそう願ってやまない2018年戊戌年の旧正月です。
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6 Responses for "♪アルバム“LOVE(サラン)”より『その日がくれば』(2004年)
統一念願スペシャル"
「その日が来れば」紹介してくださってありがとうございます。
簡単ではないけれど、いつかは一つになることが自然なことではないでしょうか。
東西の対立がほんの数年早く始まっていれば日本が分断されていたかもしれない、そう考えると韓半島の人たちの気持ちがわかるような気がします。
若いフィソンにも会えて良かったです。
たまにゃんさま
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
フィソンさん、お好きですか?歌上手いですよね~!
確かに、今とあまり容姿が変わってない方が多い中、このMVの中では特に若さが際立ってますよね。
実際に若かったので当たり前なのですが。(笑)
本当に説明が要らないほど多くのことが詰まったMVで。
色んな方に感じていただけたら嬉しいです。
ありがとうございました。(^-^)
白香夏様
こんにちは
ピョチャンオリンピック スピードスケート女子500mのイ・サンファ選手と小平奈緒選手の絆は本当に感動しました。素敵でしたね~嬉しいですね~涙が溢れてしかたありません。
オリンピック開会式は必ず正座をして各国の入場をその国の平和を祈りながら見るのが私流。誇らしく国旗を持ち満面の笑みで入場する選手たちを見ているだけで、涙で顔がぐしゃぐしゃになります。
自分たちの国旗を掲げることなく入場したロシアの選手たち。本当に切なかった。
韓国と北朝鮮の合同チームとして入場。嬉しかったです、感動です。「世界唯一の分断国家」という言葉をこのオリンピックでは何度も耳にし、そのたびに胸が痛みました。
鉄条網の向こうの故郷に向かって供養を行われている姿・・・会えないまま亡くなられる方々。
「その日がくれば」MV中の再会が叶ったお年寄りたちの深いしわと歓喜のお顔・・・まずは離散家族再会が一日も早く再開されますように。このオリンピックが新しい一歩になりますように。両国の平和を祈っております。
師匠からは、いつも大事なことを教えていただいております。ありがとうございます。具体的に何ができるとかではありませんが、心を添えることはどこにいてもでき、力になると信じています。
神話のミヌ映ってましたよね?年とっていなくてびっっっっくり\(◎o◎)/!
選手の皆さん最後まで怪我無くファイティンです!(^^)! ありがとうございました。
tebi♥makiさま
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
いつも温かいお心を寄せてくださって、本当に感謝しております。
私も心を寄せること、寄り添うことは大きな力になると信じています。
平和を夢に見て願う心こそ、大切ですよね。
小平奈緒選手、素晴らしかったですよね~!
私も韓国の放送で中継を見ていたのですが、小平奈緒選手がイ・サンファ選手が泣きながらやってくるのを待っているのを見た瞬間にぐっときて、そのあと小平選手がイ・サンファ選手を抱きしめたところで涙がこみ上げ、笑顔を取り戻したイ・サンファ選手が振り返って小平奈緒選手に手を伸ばし、二人でウイニングランをしている姿で号泣。
これは年齢による涙でしょうか。(笑)
これほど美しい姿を見せてもらえるなんて、本当に小平奈緒選手に心から感謝です。
あとから明かされましたが、あの時小平奈緒選手は開口一番韓国語で「잘했어チャレッソ/よくやったよ」と仰ったそうですよね。
このエピソードにもまた、涙が滝でした。(笑)
結果も素晴らしいですが、本当にオリンピックらしい真の勝者の姿を見せてくださって、その圧倒的な美しさに心打たれました。
延々と小平奈緒選手を絶賛する会を続けられる自分がいることに、今気づきました。(笑)
神話のミヌ、本当にびっくりするくらい全然変わってませんでしたよね!
私も「変わってないNo.1」だと思います!(笑)
『三食ごはん』での神話チームシーンを見て、すっかり神話メンバーのファンになっていましたが、改めてこの13年前のMVを見て、さらに好きになっています。
ありがとうございました。(^-^)
統一を願いながらも、一方で軍備、徴兵という複雑な感情で生きていらっしゃる方々。離散家族の件は胸が痛くなります。日本人もK-POPアイドルや韓ドラ表面的な事ばかりでなく、その背景にあるものを少しは学んだ方がいいと思います。
アイドル達の徴兵をまるで社員研修みたいな感覚で捉えてるような違和感を若い日本人ファンに感じます。
東西ドイツが統一したように意外にあっけなく統一するような気がしますが・・平和的にその日が訪れるのを願っています。
今回のオリンピックで日韓の氷が少し溶けた感じがします。特に韓国側で。小平選手や藤澤さん、羽生くん。
最初はミーハーな動機でもいいから日本に少しでも興味を持ってくれて、その先にある日本人、文化や気質を理解して頂いたら少し変わって来るかなぁ~と思います。もちろんお互いですが。
それにしても皆さん若かったですね。キム・ゴンモさんの昔を初めてみました(^-^)
NUNAさま
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
キム・ゴンモさんも若いですよね。
私にはキム・ゴンモさんが一番変わらない感じがしていましたが、確かに改めていまのキム・ゴンモさんと比較するとお若いです。って当然ですね。(笑)
小平奈緒選手は本当に素敵な方でしたね。
普段からのお人柄がほんのわずかな瞬間にも存分に伝わりましたし、心を通わせたコミュニケーションは一方的には成り立たないので、イ・サンファ選手との間でとてもいいライバルを超えた関係を築いてこられたのでしょうね。
インターネットの普及により、フェイクニュースや偏見、意図的な悪意による情報が実に手軽に流布され、大切な真実を選び取るのが誰にとっても難しい状況ですが、私も自分ができる場面でできるだけ伝えていけたらと思っています。朝鮮半島と日本の有史以来長い長い歴史の中、江戸時代300年は非常に友好な時代を築いてきたものの、いま私たちの生きているこの100年強は残念ながら日本の朝鮮半島植民地化というとても残忍な事態に見舞われ、いまだ日本と朝鮮半島の人々はその不幸の解決を見ていませんが、必ず後世の歴史教科書の中で「そんな不幸な時を乗り越えて、いまの日本と朝鮮半島の友好関係がある」と記述される未来が来ますように。
あたたかいお心を寄せて下さって、ありがとうございました。(^-^)
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