みなさま、こんにちは。

あ~~~。涙の『王女の男』10話。
今日も振り返らせていただきます。

そうでした。
思い出しました。
放送後、大ブーイングを浴びたコンナム第10話冒頭シーンのこと。
いえ、冒頭どころの騒ぎじゃありません。
本放送オンエア当時、最初の15分が9話からの振り返りシーンだったんですよね。
「再放送か!」と怒り心頭の視聴者にKBSがあわあわしながら釈明したのを思い出しました。

視聴者としては当然スンユがセリョンをスヤン邸前で見つけて驚愕するシーンから10話が始まると思っていたので、怒るのも無理もありません。
中には本気で「放送事故だわ! KBSが間違えて9話を流してる!」と慌てた人もいたとかいないとか。(笑)

ちなみに昨日のNHKでは9話重複部分15分が10分に短縮されておりました。誠に幸いでございました。(笑)

さて、気を取り直して10話。

満身創痍になりながら、スヤンを斬るためにやってきたススンニム。

そこで見たのは、愛する人の姿でした。

青天の霹靂とは、まさにこのこと。

スンユの脳裏に、走馬灯のように思い出が駆け巡ります。

混乱する視野の中に再びスヤンの姿を捉えたスンユ、我に返りスヤンに切りかかります。

仇討ち叶わず。
あえなくシン・ミョンに取り押さえられるスンユ。

セリョンもスンユが生きていたことを知り、驚愕します。

よもやのスンユ登場に、狼狽を隠せないシン・ミョン。

スヤンを睨んでいたスンユの目が、セリョンに向けられます。

「なぜだ!」
と心の声が聞こえてきそうなススンニムの目。
視聴者の涙腺も決壊です。

シン・ミョンの部下、ソン・ジャボンに急所を打たれ、気を失うススンニム。
セリョンは「アンデ、ススンニム!(ダメ! 先生!)」と悲鳴のように泣き叫び続け・・・。

先日、NHK BSでの特番で、パク・シフさんが語っていましたね。
この時、本当にスヤンを斬りたかったと。
スヤンをどうしても斬りたくて、何度もお願いしたそうなのですが、時間の関係上スヤンの腕を切りつけるシーンが台本からカットされたのだそうです。
本当に、鬼気迫る演技でした。

私が10話でもっとも泣かされたのは、このあとからのシーンでした。

部屋に押し込められながら、スンユの元に駆けつけようともがくセリョン。
厳しい表情でセリョンを平手打ちしようと手を上げる母ユン氏。

でも母は到底セリョンを打つことができず、娘を抱きしめます。

「どうしてそんなに激しい想いを抱いてしまったのだ」と娘を憐れみながら。

「お前は仇の娘でしかないのだよ。もう忘れよう」と諭す母。

言葉もなく泣き崩れるセリョン。

一連のシーン、動画で振り返ってみます。
台詞はこちらの動画で06:31から08:10まで。

【セリョン】
놔! 이거 놔!
ノァ。イゴ ノァ。
放して! !放してったら!

【ヨリ】
아가씨! 가서 어쩌시게요?
アガシ。カソ オッチョシゲヨ?
お嬢さま! 行ってどうするおつもりですか?

【セリョン】
그분이 살아계셔! 그분을 죽일지도 몰라!
クブニ サラゲショ。クブヌ チュギチド モ
あの方は生きていらっしゃる! あの方を殺すかもしれないわ!

【ヨリ】
아가씨!
アガシ!
お嬢さま!

【セリョン】
이거 놔!
イゴ ノァ!
放して!

어머니! 저 좀 어머니!
オモニ。チョ チョ オモニ
お母さま! どうか私を!

【ユン氏】
어찌…어찌 그리 지독한 연정을 가슴에 품은 게야?
オッチ…オッチ クリ チドッカン ヨンジョンウ カスメ プムン ゲヤ
何故・・・何故こんなに激しい想いを抱いてしまったのだ?
네가 수양대군의 여식인 걸 그 자가 다 알아버렸는데 대체 그 앞에 나서서 네가 뭘 어쩌겠다는 게야?
ネガ スヤンテグネ ヨシギン ゴ ク ジャガ タ アラボリョンヌンデ 
テチェ ク ア
ッペ ナソソ ネガ ムォ オッチョゲッタヌン ゲヤ
お前がスヤン大君の娘だとあの者が知ってしまったというのに、一体彼のもとに行って何をどうしようというのだ?
김승유에게 너는 제 아비를 죽인 자의 딸일 뿐이다.
キムスンユエゲ ノヌン チェ アビル チュギン ジャエ タリ プニダ
キム・スンユにとって、お前は自分の父親を殺した者の娘に過ぎぬのだよ。
독하게 마음먹고 그만 잊자, 응, 세령아?
トッカゲ マウモッコ クマン イッチャ、ウン セリョンア
心を強く持って、もう忘れよう。ね、セリョン?

悲しすぎます。(涙)

そして。

気絶したまま牢に入れられるススンニム。

その頃セリョンは、何度も本当の事を言うチャンスがあったのに、言わずにきた自分を心の中で責め続けていました。

なんとしてもススンニムを助けねばと父に命乞いに行きますが、お前が口を出すほどあの者の死期が早まると釘を刺されるセリョン。

キーーーッ!

この期に及んで、まだあの父の正体が分からないんでしょうか。

チョン・ジョンとキョンヘ姫は頼みの綱のアンピョン大君の元へ向かいますが、時既に遅し。
シン・ミョンによって引っ立てられているのを歯噛みしながらみつめます。

おぼろに意識を取り戻すスンユ。

愛する人が仇の娘である事実を思い起こし、精神に錯乱をきたし。

師匠のイ・ゲとともにスンユの元を訪れたチョンジョン。
明日スンユを処刑するとのシン・ミョンの言葉を聞き、殴りかかります。

奇声をあげて暴れ始めたため、殴られて大人しくさせられたスンユの変わり果てた姿に、チョン・ジョンと師匠イ・ゲは悲しみをこらえることができません。

イ・ゲはシン・ミョンの元を訪れ、今からでも自分自身を取り戻せと諭しますが、シン・ミョンは自分の選択に悔いはないと強弁します。

そして流れるBGM。OSTにも入っていない、噂の「シン・ミョンのテーマ」。
はい、勝手に名付けました。(笑)

「シン・ミョンのテーマ」、こちらの動画01:33よりご確認いただけます。

これからこのテーマの出番が増えます。
「あんたの苦しみなんか、知らんわ!」と毎度視聴者を切れさせること請け合いです。
でも、いつも上官を気遣っているソン・ジャボンを憎めないのは、ひとえに私のえこひいきです。すみません。(笑)

スンユに会いにきたものの、母に言われた言葉を思い出しそのまま引き返すセリョン。
シン・ミョンにバッタリ出くわします。
親友を反逆者呼ばわりし、処刑の準備を整えるシン・ミョンに、軽蔑と怒りをぶつけるセリョン。

そう。

もはや誰も頼ることはできないのです。
誰もスンユを助けられる人はいない。

セリョンは自分の命を投げ出す覚悟を決めます。

スンユ処刑の朝。

自分の首に刀を当て、「あの人の首を斬った瞬間、私も躊躇なく後を追います」とスヤンに告げるセリョン。

命がけの攻防が繰り広げられていることなぞ露知らぬスンユ。
処刑場へと引っ立てられます。

憎しみを露わにするスンユと、ついぞ目を合わせられないシン・ミョン。

セリョンを叱り付けてた頃はあんなにりりしかったのに、自ら卑怯者に成り下がったんですよね。

セリョンが自分の命を投げ出そうとしている頃、スンユを救うべく、もうひとつの大きな動きがありました。

処刑をやめたらどうかと告げるも、叔父の強さに逆らえずにいた王のもとに、もう一人の叔父クムソンが姉夫婦とともに現れたのです。
そこにはイ・ゲの姿も。

クムソンは今すぐ処刑をやめ、法に基づいて処分するよう強く王に進言し、兄スヤンを批判します。

その言葉に勇気を得た王、スヤンに処刑をやめるよう毅然と命令します。

実はクムソンの登場で命拾いした心地でいたのは、スヤンでした。

刀を首元に押し当て、本気で命を投げ打とうとしている娘の姿が、スヤンの心に迷いを生じさせていました。
王より処刑を辞めさせてはと言われた時も、本音ではその言葉に従いたかったスヤン。
王の命令となれば、取り巻きに心中を悟られることもありません。

すんでのところで命拾いしたスンユ。

とはいえスンユ、まるで嬉しそうではありません。

きっと、死んでしまいたい気分だったのでしょう。

そしてセリョン。
ふらつきながらも刀を手放そうとしません。

険しい表情でみつめていた母が近寄り、その前に静かに腰を降ろします。

「いっそその刀で、この母を斬りなさい」

自分の娘が、目の前で死のうとしている。
そんなことを見ていられるはずがありません。

折りしも私邸に戻ったスヤン。
スンユが斬首刑を免れ、明日江華島への流刑処せられると告げます。
二度とこんな方法は通用しないと釘を刺すことも忘れないスヤンです。

母がセリョンに放った感動の名台詞シーン、もう一度こちらの動画で振り返ってみます。

03:31からの母の台詞です。

【ユン氏】
차라리 그 칼로 이 애미부터 베거라. 이 모진 것…
チャラリ ク カロ イ エミブット ペゴラ。イ モジン ゴッ
いっそその刀でこの母から斬りなさい。この愚か者・・・。

母心、泣かせます。

一方、はなからスンユを生かしておくつもりなどないスヤン。
江華島へ航海中、高波で海が沈んだことにして、スンユを殺すつもりなのです。
満足げのスヤン。

わっる!(怒!)

悪党一味の一員となったシン・ミョンも、末席を守っています。

スンユが海の藻屑とされると知っているが故に、面会に来たセリョンを見逃すシン・ミョンです。

ヨリを外に待たせ、一人スンユに会いに行くセリョン。

ヨリに心配されるまでもなく、酷いことを言われるだろうことは、セリョンも充分承知していたでしょうね。

それでも、酷いことを言われるべきなのだと、自分はそれだけの罪を背負ったのだと、勇気を振り絞って歩みを進めるセリョン。

そこにあったのは、傷だらけでしゃがみこんだ、変わり果てたススンニムの姿でした。

セリョンに気付き、ゆっくりと格子に近づくススンニム。

射るような眼差しに耐えられず、思わず目を閉じたセリョン。

再び目を開けたその瞬間、スンユはセリョンの細い首に手をかけました。

かくして悲しみのラストショット。

PR広告


どうしてこんなことに。(泣)

放送終了後も涙が止まらない視聴者が続出したことでしょう。
スンユがダークサイドに落ちてしまいました。

次週は、生きる気力を失った辛いスンユの姿が待っています。