みなさま、こんにちは。

4月に入り、変わりやすいお天気が続いていますね。
雨が続いた後の晴れは、格別な気持ちになります。

さて、今日は4月13日からMBCで放送が始まったチャ・スンウォンさんとイ・ヨニさん主演ドラマ『華政』(邦題仮)の登場人物紹介など。

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全50回の放送予定で4月13日から始まった“華政/화정/ファジョン”。
朝鮮王朝第15代王となる光海(クァンヘ)君の時代(在位1608~1623年)を背景に、政治を舞台に幾人もの群像を通じて人間の持つ権力への欲望と嫉妬を描いた、時代劇大河ドラマです。

上段のポスターの「華政」の文字は、実際に貞明王女が書いた文字を赤字に加工したものだそうです。
「輝かしいまつりごと」、くらいの意味でしょうか。
「光り輝く政治」が血塗られているという点がポイントですね。

また、ポスターの下地になっている絵は、国宝249号に指定されている『東闕図』。
朝鮮時代の正宮であった景福宮(キョンボックン)の東側にある昌徳宮(チャンドックン)と昌慶宮(チャンキョングン)を鳥瞰図として描いた絵なのですが、絵の中の昌徳宮は『華政』の主な舞台として登場するそうです。

暴君で知られる光海君を演じるのは、チャ・スンウォンさん。
光海君の異母妹で、権力の座に着いた兄によって王女の身分を剥奪される貞明(チョンミョン)王女を演じるのはイ・ヨニさん。
光海君のあと玉座にのぼる16代王仁祖(インジョ)は、キム・ジェウォンさんが演じています。

韓国語で恐縮ですが、人物関係図、載せておきますね。

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こちら簡潔バージョン。

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赤印は敵対関係。—印は良好もしくはラブということで、ざっくりと。(笑)

光海君は父・宣祖(ソンジョ)と母・恭嬪金氏(コンビンキムシ)との間に庶子として生まれます。庶子とは正妻以外の子、非嫡出子のことです。

父・宣祖は政治手腕がふるわず、豊臣軍による2度にわたる侵略を許すなど、王として無能であったと評される人物。豊臣軍の侵略を受け、難局に備えるために光海君を王世子(*王位継承の第一順位にある王子のこと)に封じたものの、戦乱が終わった後は嫡子の永昌大君(ヨンチャンテグン)を王世子にしようとしたため、これに危機感を抱いた光海君は異母弟でわずか9歳の永昌大君に謀反の罪を着せ、殺害してしまいます。
貞明(チョンミョン)王女の実の弟ですね。

以下、MBCの番組サイトより、登場人物紹介を抜粋。

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光海君 cast チャ・スンウォン
優雅で冷酷なカリスマ

名はホン(琿)。宣祖の二番目の息子として後宮(王の妾の意)恭嬪との間に生まれる。生まれながらにして喜ばれざる存在だった光海君は、早くから鋭利で早熟していた。
壬辰倭乱(*文禄・慶長の役の意)が起きる中、宣祖により王世子に冊封され、懇親の力を果たすものの、戦乱後は徹底的に裏切られ、一世一代の転換点を迎える。醜悪な人間の本質を目の当たりにした彼は、自ら無慈悲で冷酷となるべく鍛錬する。
宣祖が死に、王位の座につく中で、臨海(イムヘ)君、綾昌(ヌンチャン)君、永昌大君(ヨンチャンテグン)と彼らの精力を冷酷に処理した。
自分のことを兄上と呼んでいた花のような貞明までも・・・・・・。
以後、朝鮮と自身の権力を守るため、密かに火薬開発にまい進する。
数年後、火器都監(*朝鮮時代に銃砲を製作するために設置された、軍関連機関である兵曹に所属する臨時機構)にて貞明と再会するものの、彼女が誰か分からぬまま、かすかな感情の乱れを感じる。

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貞明王女 cast イ・ヨニ
天の神託を受けた嫡統の王女

朝鮮王朝第14代国王である宣祖と仁穆(インモク)王后との間に生まれた嫡統の王孫であり、唯一の王女。
王室全員の愛を受けて育った貞明は、腹違いの兄である光海君が王位についたことで悲劇的な人生へと追われることになる。
一日にして賎民の身分へと墜落し、死の危機を経たあと、倭(日本)の硫黄鉱山で働き、がむしゃらな獣のごとく成長する。
その後、朝鮮通信史の一員として江戸にやってきたホン・ジュウォンの助けにより、朝鮮に戻ることになる。
以降、自らの身分を隠し、光海政権の心臓部である火器都監に入る。

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綾陽(ヌンヤン)君/仁祖(インジョ) cast キム・ジェウォン
嫉妬に囚われた野心家

宣祖の5番目の息子・定遠(チョンウォン)君の長男で、後日、反正(パンジョン:失政を犯す王を廃位し、別の王をつけること)を起こし、第16代王座に上った人物。権力の座に対する野心が人並みはずれた、生まれながらの権力志向型人間。
朝鮮史における数限りない反正(パンジョン)謀議により臣下から王に選ばれたうち、彼ほど積極的だった者はいない。
光海が王位についたあと、西人(ソイン)らが反逆を企て、自分ではなく弟の綾昌(ヌンチャン)君を王に適しているとみなしたことに屈辱を抱き、結局は謀議を密かに漏洩させる。
綾昌(ヌンチャン)君が王座転覆の謀反を問われ毒殺された後は、弟に代わり西人(ソイン)勢力の支持を得るのに成功する。
だが、宣祖唯一の嫡統の王孫である貞明が生きていることが分かり、百姓と朝廷の重臣たちが自分よりも貞明の意に従うのを見て劣等感にさいなまれ、彼女をなきものにしようとする。

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ホン・ジュウォン(洪株元) cast ソ・ガンジュン
悲劇的な恋に落ちた“冷美男”

朝鮮の有力な家柄であるプンサン(豊山)洪氏の一族で、当代最高の名家の長男。大科の試験に主席合格した逸材で、名目上の職責は承文院の役人だが、実質的には火器都監の責任者。
性理学の深さは勿論、読んでいない本がないかのごとく博識で、「まさかこんなものまで?」と思うようなことも当たり前に知っている人物。
冷徹で決断力があり、高位の重臣にもためらわず苦言と知ったかぶりを行うことから、一件傲慢に見えるものの、傲慢さをも納得させてしまう天才的な人物であるため、宮殿の女官や茶母(タモ)の間では“冷美男”と呼ばれている。

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カン・イヌ(康仁祐) cast ハン・ジュワン
愛に捨てられ悪となったキングメイカー

王室の財産をしがにかけぬほど莫大な財産を持つ家柄の唯一の後継者。
政治には興味がなく、早々に出世を放棄。毎日遅くに起き、出没する場所といえば都城のどうしようもない男たちが集まる弓場や、開いたばかりの妓楼ばかり。
漢陽(ハニャン)の女たちがジュウォンを“冷美男”と呼ぶ一方、カン・イヌを“上美男”と呼ぶことからも分かるように、彼は生まれ持っての美男子でありながら、女性とくれば美醜を問わず、親切かつ寛大に接する美徳(?)も持ち合わせている。
このように放蕩に暮らし、人生を浪費するだけに見えるイヌ。
だが、たった数年のうちに、秀才と呼ばれた彼がここまで変わるとは、誰も予想できなかった。

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カン・ジュソン(姜周愃) cast チョ・ソンハ
カン・イヌの父。司訳院(*外国語の翻訳および通訳に関する仕事を担う役所)の副正として管理・教育を行っている。
幼い頃から祖父と父について外国に出ていたおかげで、柔軟かつ開放的な思考を持つにいたる。こうした特別な条件と環境によるものか、彼は目立った党色を持たず、党派に関係なく誰とも円満に過ごし、時に仲裁者の役割を引き受けてもいる。
富豪らしかぬ気さくさをみせつつも、気品を失わぬ姿に多くの尊敬と憧れを集めている。彼だけに許された美徳である。
ジュウォンの父ホン・ヨンとも親しい間柄であるため、ホン・ジュウォンもまたジュソンに対し深い信頼を寄せている。

以上が主なキャストです。

他にも光海君によって幽閉される宣祖の継妃、仁穆(インモク)王后役にシン・ウンジョンさん。

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光海君と共謀して宣祖を毒殺し、以降強大な権力を持つことになる尚宮(サングン)、キム・ゲシ(金介屎)役にキム・ヨジンさん。

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光海君を擁立した大北派の長、イ・イチョム(李爾瞻)役にチョン・ウンインさん。

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ホン・ジュウォンの父で、頑固で名誉を重視するホン・ヨン役にオム・ヒョソプさん。

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当代随一の知性と呼ばれ数々の要職を歴任、光海君にも登用されるも、宣祖の死に疑問を抱くことになるイ・ドッキョン(李德馨)役にイ・ソンミンさん。

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豪華な出演者ですよね。

『未生/ミセン』のオ次長ファンの方が、この役を「オ次長の前世の話」と書いているのを見て、思わずニヤッときてしまいました。
気持ち、分かります。しかもこの役、ドラマの中では人間関係に不器用で味方なども作れず、打ち解けられるのは同門の友イ・ハンボクのみのようですし、歴史的にもソン次長ならぬインモク王后の幽閉を機に光海君に異議を唱えた方のようなので。(笑)

全50話と長丁場なのですが、物語りの核は廃位された貞明王女の復権プロセスになりそうです。
ドラマの中では廃位の後、日本の硫黄鉱山で働くという筋書きになっているのですが、これはドラマ的な面白味を加えるためのフィクション。また、カン・ジュソン、カン・イヌ親子も、架空の人物です。

歴史を紐解けば、それぞれの人間がどのような末路を辿るのかは分かっている話なのですが、結論に至るまでをどう描くか、どう解釈して見せるかがドラマの醍醐味ですよね。

ドラマ『華政』、初回放送の視聴率は10.5%、2回目は11.8%。
『三食ごはん 漁村編』でお茶の間を沸かせたチャジュンマ、チャ・スンウォンさんのドラマなだけに、普段なら興味を持たなかったであろう人たちも見ている気がします。
言わずと知れた、私もそのひとりです。(笑)
基本的に長丁場のドラマと時代劇は見ないのですが、チャ・スンウォンさんにつられてしまいました。MBCのドラマ自体もいつぶりに見るのか思い出せないほど久しぶりです。



初回を見た感想ですが、非常にスピーディな展開で楽しめました。
初回では、明の冊封体制下にある朝鮮王朝が、光海君を王世子とすることを明に認めてもらえない様子がまず描かれます。
16年も無視されるのは光海君が非嫡出子であるからだと理不尽になじる王・宣祖と、父の仕打ちに耐える光海君。若き継妃が王子を産むや、露骨化する宣祖の光海君降ろし。臣下もまるで王世子はヨンチャン大君であるかのごとく振舞います。そして終盤に明かされる宣祖の本音。
宣祖がそこまで光海君を憎んだのは、かつて豊臣軍を恐れて民を捨て、自分だけが逃亡した際、敵に相対し、民心を得た光海君の有能さと人望に嫉妬したためでした。
光海君が自分と異なる「聖君」となることが許せなかった宣祖。
踏みつけられる一方だった優しい光海君が、臨終を迎えた父にぶつけた積年の恨みと怒りの反転は、見事の一言でした。

まだまだ先の長いドラマですが、初回を見た限りでは面白くなりそうな感触です。