みなさん、こんにちは。

11月も下旬に差し掛かり、いよいよ今年も残すところひと月あまりとなりました。
みなさまは楽しい秋を満喫されたでしょうか?
今日は、ソウルで観たソ・ジソブさんとハン・ヒョジュさん主演の新作映画『ただ君だけ(오직 그대만)』について書こうと思います。

原題のハングルが文字化けてしまったらごめんなさい。
PCからご覧になってみてくださいね。

韓国滞在中の私の楽しみといえば、なんと言っても演劇鑑賞や映画鑑賞です。
夏に滞在していた時は、友人と一緒に『ポインポイン(뽀잉뽀잉)』というコメディーを大学路(テハンノ)の小劇場で観たのですが、韓国の小劇場は本当に楽しいんですよね。
小さくて狭くて、座り心地がお世辞にも良いとは言えない硬い椅子に腰掛け、役者さんたちの演技を思いっきり肌で感じられる空間が韓国の小劇場です。
うっかりすると、その近すぎる距離がゆえに、開演前のゲームで舞台に上がるよう指名されたりして、嫌な汗をかくこともありますが。(笑)

韓国語が分からないと演劇はハードルが高いと思うのですが、言葉の要らないパフォーマンスとして日本でも知られている『ナンタ』などもありますので、まだご覧になっていない方は是非一度遊びに行かれるのもいいのではと思います。
公式サイトには日本語もありますし、予約をするとちょっと割引にもなるようですね。
とはいえ、韓国のサイトは日本語のページがあっても韓国国内居住者専用だったりするので、実際に予約が出来るかはやってみないと分からないのですが。
料金は6万ウォンから4万ウォンと、小劇場などに比べたらかなりお高めですが、日本から行くにはちょうど円高でお得ですし、パフォーマンスの内容的には十分値段相応の価値はあるのではないかと思います。

そしてもうひとつの楽しい場所といえば、韓国の映画館です。

日本と同様、韓国でも映画館はシネコンが多いですが、韓国では映画のチケットが大抵8千ウォンくらい。
この値段で観るのが申し訳なくなるくらいです。
というよりも、基本が1800円という日本の映画チケット代は高すぎますね。

私は今回、ソ・ジソブさんの『ただ君だけ(오직 그대만)』と『ワンドゥギ』という映画を梯子して観て参りました。

ソ・ジソブさんとハン・ヒョジュさん主演の『ただ君だけ(오직 그대만)』。
こちら、まだ日本での公開などは決まってないと思うので、仮に『ただ君だけ』と訳しておきます。
ただし、「君」という訳を当ててしまうと、おのずと話者の性別が限定されてしまいますね。
映画のタイトルを英語にするとonly youという意味ですが、このyouはハン・ヒョジュさんの目線で見れば、「あなた」と訳すほうがしっくりくる気がします。
私はどちらかというと「あなた」と訳したいほうですが、パワーバランスが如実にタイトルに現れそうな予感がするこの映画、日本公開があるとしたらどんなタイトルになっているかが今ちょっと楽しみです。(笑)

タイトルの話はさておき。

私は今回、coexのシネマ・コンプレックスで観てきたのですが、何気なく手に取った映画のフライヤーにちょっと感動してしまいました。
以下、私が持って帰ったフライヤーの写真です。

映画のフライヤーってかさばるので、日本では大抵バッグに二つ折りにして押し込んで、ちょっと眺めたら後は捨ててしまうことが殆どなのですが、一見A4サイズのチラシ、実は4つ折りになっていて、裏はポスターになってるんですよね。
上記の隣には、この写真。

横に広げると、こんな感じです。

そして、上記の写真の下段にはこちらの2カットが。

そして裏は、一面のスチール写真。

うーん、なんて素敵で贅沢なフライヤーなのでしょう。
捨てるなんて、とても出来ません。(笑)

あまりの素敵さ&リッチさに映画関係のお仕事に詳しい先輩に伺ってみたところ、韓国映画のスチール写真は、そのレベルの高さが業界では世界的に有名なのだそうです。
確かにこれまで意識していませんでしたが、韓国の映画広報用のスチール写真、素敵なものが多いです。
それにしても、4つ折りで裏がポスターになっているなんて、サービス良すぎですよね。
どうりで、この映画だけフライヤーが極端に減っていたわけです。
みなさまもソウルやプサンにご旅行の折には是非シネコンにお出かけになり、フライヤーだけでもゲットされてはいかがでしょうか。(笑)

韓国で映画を見ると、日本で見るよりもはるかに観客の反応が大きくて、とても楽しいんです。
日本だと、ちょっと遠慮しながら映画を観る雰囲気が当たり前ですが、韓国ではみんな声を上げて笑ったり、はたまた泣いたり、時には手を叩いたり、エンドロールで自然に拍手が出たりと、自由に心から映画を楽しむ姿が感じられて、プチ一体感が味わえたりします。
『猟奇的な彼女』も私は当時韓国の映画館で観たのですが、観客がみんな遠慮なく手を叩いて笑いあうので、楽しさも倍増しました。ラスト近くになると大きな嗚咽が聞こえたり。
ジェットコースターに一緒に乗って降りてきた人たちのような一体感があって、韓国でコメディー映画を見るとさらに楽しめます。あと、キャラメルの匂いがプンプンする、巨大なポップコーンも楽しさに一役買ってくれます。(笑)

韓国語で映画を観るのはちょっと難しいという方で、英語なら分かるという方がいらしたら、是非ハリウッド映画をご覧になるのもいいと思います。

映画の内容は伏せますが、とにかく若い男女が大勢観に来ていました。
私は大学生と思しき女子グループと高校生と思しき男子グループに両脇を挟まれて鑑賞したのですが、高校生の多さに驚きました。
日本と韓国では人気のある俳優が確実にちょっと違うのですが、ソ・ジソブさんは韓国の10代の女の子にも十分人気があるようですね。
「ソ・ジソブ、かっこいい! めっちゃかっこいい!」と涙をぬぐいながら女子高生たちが興奮していました。

ソ・ジソブさんとハン・ヒョジュさんのファンなら勿論、ファンならずともきっと楽しめる恋愛映画です。
そういえば、今年のプサン映画祭でも開幕作品に選ばれましたよね。



ソ・ジソブさんが元ボクサーという役どころなので筋肉を見せるシーンがあるのですが、肉体美が本当にすごくて、ちょっと目がくらくらしてしまいました。そして私的にツボにはまったのは、なんと『姫の男/王女の男』の弟分が、結構目立つ役でボクサーを演じていたことです。「えー?!」という感じで、あまりの別キャラぶりに笑いそうになりました。(笑)

ハン・ヒョジュさんの可憐さも文句なしのこの映画、そのうち日本にも入ってくるでしょうか? 期待したいですね。