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24 2016年2月
みなさま、こんにちは。
一雨ごとに暖かくなるとはいえ、まだまだ寒い日が続きますね。
みなさまも体調管理にお気をつけください。
さて、今日は『六龍を飛ぶ』を代表する一曲、「無以異也/ムイイヤ」をアップしようと思います。
「無以異也」は「何も違いはない」という意味です。
『六龍が飛ぶ』のOSTパート3として昨年12月1日に公開されたこの歌。
ドラマの中ではタンセことピョン・ヨハンさんが歌っているイメージが強いですよね。
とても悲しい歌詞と哀切なメロディーのこの歌がドラマに最初に登場したのは、第2話のラストでした。
この歌の歌詞は、『孟子』の梁恵王章に収められている一説をもとに作られたものだそうです。
歌のタイトルとなっている“무이이야(無以異也)”。意味は「何も変わらない」、「違いは何もない」です。
では早速「無以異也」のMVをどうぞ。
動画はSBSのyou tube公式チャンネルにアップされたものです。
映像は第15話までのシーンで構成されています。
무이이야(無以異也)
칼 춤에 꽃놀이 도화전에
노래가락 시리게 흥겨운데
오백년 공들여 애써온
대업 모두 허사로다
아비는 칼 맞아 쓰러지고
자식들은 세금에 찢겨죽고
잿가루 날리는 만월대에
통곡소리 구슬퍼라
무이이야 무이이야
세상에 묻노니
생사를 가름에 정치와 칼이 다를 게 무어냐
천중의 이름없는 새야
왜 그리도 구슬프게 우느냐
어차피 들꽃의 진 자리는
찾을 수 없지 않느냐
무이이야 무이이야
세상에 묻노니
생사를 가름에 정치와 칼이 다를 게 무어냐
천중의 이름없는 새야
왜 그리도 구슬프게 우느냐
어차피 들꽃의 진 자리는
찾을 수 없지 않느냐
無以異也
剣の舞に花遊びと 桃花殿では
歌の調べもきらびやかで楽しげなのに
五百年 大切に積み上げてきた
大業はみな虚しく終わった
父は剣に斬られて倒れ
子らは税金に切り裂かれて死し
遺灰の舞う満月台には
慟哭が悲しく響きわたる
なにも変わらない
なにも変わらない
世にひとつ尋ねよう
人の生死を分かつのに 政治と剣に何の違いがあろうか
空を飛ぶ名もなき鳥よ
なにをそんなに悲しく泣くのだ
どのみち野花の散った場所など
探しだせはせぬものを
なにも変わらない
なにも変わらない
世にひとつ尋ねよう
人の生死を分かつのに 政治と剣に何の違いがあろうか
空を飛ぶ名もなき鳥よ
なにをそんなに悲しく泣くのだ
どのみち野花の散った場所など
探しだせはせぬものを
カル チュメ コンノリ トファジョネ
ノレカラク シリゲ フンギョウンデ
オベンニョン コンドゥリョ エソオン
テオプ モドゥ ホサロダ
アビヌン カル マジャ スロジゴ
チャシットゥルン セグメ チッキョジュッコ
チェッカル ナルリヌン マンウォルデエ
トンゴクソリ クスルポラ
ムイイヤ ムイイヤ
セサンエ ムンノニ
センサルル カルメ チョンチワ カリ タルルケ ムオニャ
チョンジュンエ イルモムヌン セヤ
ウェ クリド クスルプゲ ウヌニャ
オチャピ トゥルコチェ チン ジャリヌン
チャジュル ス オプチ アンヌニャ
ムイイヤ ムイイヤ
セサンエ ムンノニ
センサルル カルメ チョンチワ カリ タルルケ ムオニャ
チョンジュンエ イルモムヌン セヤ
ウェ クリド クスルプゲ ウヌニャ
オチャピ トゥルコチェ チン ジャリヌン
チャジュル ス オプチ アンヌニャ
ドラマが回を重ねるごとにこの歌に沿っていくかのようで、視聴者としては悲しい限りです。
もうひとつ、MVを貼っておきます。
こちらはさらに進んで18話までのシーンが含まれていますので、ドラマをこれからご覧になるという方はご注意ください。
弱肉強食の論理が優先される中国史上の戦国時代、武力や権謀による覇道政治を戒め、「仁」と「義」にもとづき人民に徳をもって臨む王道政治の理想を説いた孟子。
孟子と戦国諸侯たちとの対話などを編纂したのが『孟子』の梁恵王章句ですが、このドラマがモチーフにしている箇所が梁恵王章句・上の四にあります。
梁(魏)の王と対話する中で孟子は、君主の台所には豊かな食事が並び、馬は肥え太っているのに反し、道端には飢え死にした民の遺体が転がり獣類のえさとなっている状況を問うべく「杖で人を殺すのと刀で人を殺すのとでは違いはありますか?」とまずは王に問いかけます。
「何も違いはない」と答える王に、「では刀で殺すのと政治で人を殺すのとでは違いはありますか?」とさらに尋ねる孟子。やはり「何も違いはない」と答えた王に、民の父母である王がわが子同然の民を飢え死にさせ、その遺体を獣類に食われるままにしておくなら、どうして民の父母と言えるだろうかと正し、政治が人を殺している状況を分かりやすく突きつけた上で、言い訳を言わずに民を救済するための政治を王が責任を持って行うよう教えます。
そこで語られた問答がこの『無以異也』に形を変えて使われているのですね。
「刀で人を殺すのと、政治で人を殺すのと、なにが違うというのか」と問う歌の歌詞が孟子からきているあたり、さすがです。
チョン・ドジョンが実現したいと願う理想や、ドラマの中で描かれている悲惨で荒廃した高麗末期の姿が孟子の言葉と繋がっていることを知ると、この歌もまた違った深い響きが感じられてきます。
改めて、この歌がはじめて登場した第2話のラストシーンも貼っておきましょう。
今はもう42話まで放送が終わっているので、改めてこの映像を見るとまた違う悲しみが胸に沸いてきますが、それは脇に置くとして。
人々の原点が何であったのかを改めて思い起させるこのシーン。
最終回を見終えた後に見たらまた違う考えを抱くのでしょうが、この原点は大切に覚えておきたいです。
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4 Responses for "♪『六龍が飛ぶ』 OST ピョン・ヨハン “無以異也”"
こんにちは。
「無以異也」の歌詞の翻訳、ありがとうございました。悲しすぎる歌詞ですよねええ。
そしてこの歌詞も「孟子」が下敷きになっているんですね。
このドラマにはよく「孟子」が出てきますよね。そもそも三峰先生の思想がそうですが、孟子の時代から君主には受け入れがたかった思想なので、今後がわかっちゃうような悲しい布石がここにも。
そして「孟子」は「王道」と「覇道」を区別してますよね、どう考えてもイ・バンウォンは「覇道」の人ですね。
「孟子」を調べると、このドラマのベースがわかりやすくなるかも、と思いました。教えていただきありがたかったです。
私は、もちろんピョン・ヨハンさんの声が好きなので、タンセバージョン最高!なんですけど(エンドレスリピート)、クッカステンが歌っているロックバージョンもすごくいいと思います~。
eripodさま
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
出てくる色んなエピソードも孟子の梁恵王への諫言をベースにしていたと分かり、私もちょっと勉強モードです。(笑)
もしもバンウォンが初めからすんなり王世子に選ばれていたなら、後世の彼への評価はまた変わっていたかもしれませんね。
歴史に「もしも」はないと言いますが。
そしてこの歌、実はドラマの中では実演で歌ってはないんですよね、タンセ。
MVで使われている映像も、『青山別曲』を歌っている時のものっていう。
なのになぜだかタンセが頻繁に歌っている気がしています。刷り込みというやつでしょうか。(笑)
おっしゃるとおりロックバージョンもいいですよね。
ムヒュルも出動!みたいなイメージで。
この際合唱バージョンもOSTに加えられたらいいですよね。
ありがとうございました。(^_^)
はじめまして!
現在BSフジで放送されている「六龍が飛ぶ」を見ていて
この曲は何だろうと思いながら検索をしたら
ここにたどり着きました!
この「無以異也」はとてもメロディーがすごくきれいですよね
2話の最後にこの曲が流れていて
涙が出ました。
合唱バージョンの壮大さには
心震わせますよね。
白香夏先生
歌詞や訳文の掲載に感謝です。
このほかにも韓国歴史ドラマで使われる歌や挿入曲は
いい曲ばかりですよね!
思い出のある曲は
「茶母(チュオクの剣)」の丹心歌や宿命とか
トンイのチョネジアやイ・サンの約束など
ドラマを彩るいい曲ばかりですよね!
またいい曲があったらぜひ紹介してください!
Yoshiさま
はじめまして。
コメント大変うれしく拝見いたしました。
どうもありがとうございます。(*^_^*)
いまBSフジで『六龍が飛ぶ』が放送されているのですね。
私も本当に熱中してみたドラマなのですが、ぐっと心を奪われたのがYoshiさまも書いてくださった2話でのラスト、この曲を聴いた時でした。
物悲しくドラマティックな旋律のこの「無以異也」、歌詞の意味がまた深くて、ドラマにも深みを与えていたように思います。
「六龍」ではやはり「無以異也」と、「青山別曲」が深みを与える挿入歌として二大双璧となっていました。
ご丁寧にコメントくださり、ありがとうございました。
実はあまり時代劇を見る機会がなかったので、私のほうが教わることが多いかと思いますが、もしよろしければこれからも是非また遊びにいらしてくださいませ。(^-^)
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