みなさま、こんにちは。

私は今、ソウルに来ています。
韓国は先週から5月にしては記録的な猛暑に見舞われており、持って来た長袖の服がまったく着れず困っていましたが、ようやく30℃を切ってくれるようになりホッとしているところです。

さて、今日は先日見に行ってきたばかりのミュージカル『ヘドウィグ』の感想など記してみたいと思います。この日の主演は、ピョン・ヨハンさん。

SBSの『六龍が飛ぶ』放映中に発表されたピョン・ヨハンさんのミュージカル初挑戦のニュースに接したのは、5ヶ月前のこと。
演目がかの『ヘドウィグ』だということと、『ヘドウィグ』の代名詞であるチョ・スンウさんやチョ・ジョンソクさんと並んで主演を務めるという話には、驚かされました。
『ミセン/未生』に引き続いて『六龍が飛ぶ』でも私の心をわしづかみにして余りあるピョン・ヨハンさんの新たなチャレンジと聞けば、特段のミュージカル好きでないとしても「これは行かねば!」となりますよね。
というか、私はなりました。見に行くこと自体、迷わず即決。

そこから今日までが、長かったです。(笑)

ピョン・ヨハンさんは『六龍が飛ぶ』を終えて4月下旬から合流することになっていたので、時期的には私としては好都合だったのですが、『六龍が飛ぶ』の終了と同時に急速に色んなものが「過去のこと」になるという事実に、発表当時は思い至らずにいました。

流されていく現実のせわしなさから、日々タンセが遠ざかるんですよね。加えて、ピョン・ヨハンさんの回のチケット争奪戦が予想以上に熾烈! 
ええ、私がチケットオープン日にチケット争奪戦に参加できなかったせいではあるのですが、翌日にはもう全然いい席がなく。(笑)
その上ピョン・ヨハンさんの初演から3回目くらいまでの酷評の数々を目にし、正直「見るならやっぱりチョ・スンウさんかチョ・ジョンソクさんの回かなぁ」の心の声は日々大きくなるばかりだったりもして。

ああ、ごめんなさい、ヨハン君。

でも、初志貫徹でくじけず見に行ったので、きっと許されるでしょう。(笑)

というわけで、行ってまいりました、「弘益大大学路アートセンター大劇場」。
チョ・ジョンソクさんの『ブラッド・ブラザーズ』を見に行って以来二度目のこの劇場ですが、前回は車だったので味わえなかった駅から徒歩で向かう間のわくわくそわそわも今回は楽しめました。

地下鉄4号線のヘファ(혜화)駅で降りて3番出口を上がり、進行方向をそのまま6、7分ほど直進したところに「弘益大大学路アートセンター大劇場」はあります。

もしかしたらこれから見に行かれる方もいらっしゃるかもしれないので、地図を貼っておきますね。韓国語のものですが。

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3番出口を出たら、Bに向かって不安に駆られてもひたすら直進してください。

「まだかな、結構歩いたけど合ってるのかな、この先交差点みたいだけど」と思い始めた頃に出てきます。右側に、こういうものが。

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テンション、一気に上がります。(笑)

ここが「弘益大大学路アートセンター大劇場」。
今回もチョ・ジョンソクさんの顔がかかっていて、それはそれで嬉しい私。

ちょうど故キム・グァンソクさんの展示会も開催されていました。

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アートセンター1階に入るとすぐ、こんな豪華なフォトゾーンがあります。

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ヘドウィグの部屋をイメージしたこの場所には、ウイッグやブーツなどが飾られていました。

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是非ともソファーに座ってパチリと撮ってきてくださいね。

みなさん暗黙の了解で譲り合いながら写真を撮っていました。
こういう場所に来てやりたいことは、みんな一緒です。(笑)
ちなみにフォトゾーンは公演が終わったあとのほうが、断然込み合います。

エスカレーターの扉にも、ヘドウィグ出演者たちの写真が。

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チケットの引き換えは2階なので、2階に上がります。

そこでも一気にまたテンションを上げてくれる、これ。

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やー

すかさず、張り付く。


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写真に近づいただけなのに、ものっすごく恥ずかしくてキョドりそうになりました。
ザ・自意識過剰。(笑)

しかしですね。
この写真の並び、角度がついていて、最も映りのいい位置にいるのがやっぱりこのお二人なんですよね。


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まったくもってフォトジェニック。

かっこよすぎたので、気づいたら寄ってました。(笑)

2階エレベーターにも出演者の顔写真。
ヨハン君はここにいました。


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もう正直、こうなると何でも撮りたい。(笑)

見るものすべてを残しておきたい衝動に駆られますね。

駐車場の料金案内になっている電光掲示板は、入れ替わり立ち代りで出演者の顔が浮かぶ仕掛け。

ヨハン君に変わった瞬間にパチリ。


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2階では既に並んでいる人がいたので何かと思いきや、グッズの売出しを待つ人々の列でした。その数およそ10人ほどと、開演1時間10分前状況ではそこまで並んでいませんでした。
手前にグッズ売り場があり、その先のカウンターが予約したチケットを交換する場所になっています。
グッズが売り出されるのが公演開始1時間前と、終了後30分と限られているので、売り出される少し前の時間からちょっとした列ができていましたが、チケット交換はその奥のカウンターなので、行かれる方はご留意ください。

私はライブ盤CDを買うべく並びましたが、すぐ後に来たおじさんが「これ何の列? チケット交換に並ぶの?」と怪訝そうにしていて、近くの人に「これ何の列ですか?」と尋ねたのですが、「分からないけど、並んでいるから並んでます」との思いがけぬ返答を耳にし。
並ぶのが嫌いなはずの韓国人が何の列かも判らないのに並ぶ時代になったのかと、妙なところで驚いてしまいました。(笑)

結局その方は奥のカウンターに尋ねて無事チケットを交換したのですが、とにかく男性、特におじさん世代の男性が少ないので、見かけるたびに、なぜこの人はここに来たのだろうかとつい想像力を働かせてしまいます。
おじさんのピョン・ヨハンさんファンがいてもいいんですが、なぜかどうにも関係者に見えてしまいます。(笑)

公演会場の入り口は3階。

ということで3階に上がると、またしてもフォトゾーンが。

こちらは本日の出演者紹介です。

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私が訪れた5月25日はヘドウィグ=ピョン・ヨハン&イツハク=ジェイミンの回でした。

ここでミュージカル『ヘドウィグ』の内容について触れておきましょう。

ヘドウィグはジョン・キャメロン・ミッチェルが脚本、スティーヴン・トラスクが作詞・作曲を担当し、1998年にオフ・ブロードウェイで初演を飾ったミュージカルで、ジョン・キャメロン・ミッチェルがヘドウィグ役、アングリーインチの音楽監督スキシプ役をスティーヴン・トラスクが各々演じました。
韓国での初演は2005年。


【キャラクター紹介】

ヘドウィグ
男性か女性か、ドイツ人か米国人か、被害者か加害者かを一言で断言できない、不確定な存在。自由のために男性であることを放棄しようとするも、性別適合手術に失敗し、股間に「怒りの1インチ(アングリー・インチ)」を残した体で自らの存在理由を捜し求めている。

イツハク
民族浄化が激しかったセルビアから米国に脱出したユダヤ人のドラッククィーン。ドラッグ・クィーンとは、人前で女装で演じる男性のこと。ヘドウィグがイツハクの米国行きに手を貸す代わりに女装をやめるよう契約条件を出したため、男性として生きている。劇中のイツハクは女装を諦めたトランスジェンダーの男性。

トミー
本名はトミー・スペック。ヘドウィグがつけた名前であるトミー・ノーシスという名前で活動しているロックスター。1stアルバムが大ヒットとなりスターの座に。米国将軍の息子であり、敬虔なクリスチャンでもある。ヘドウィグ初恋の人。ヘドウィグがトミーを本当の魂の片割れ/ソウルメイトだと確信した次の瞬間、彼女を裏切る。

ルーサー
ハンセルに恋をし、結婚してアメリカに渡ろうと持ちかける米軍人。ハンセルが性別適合手術転換手術を受けてヘドウィグとなり、結婚してともに米国に渡るも、しばらくすると新しい恋人ができてヘドウィグを捨てる。

【シノプシス】

ロックスター、トミー・ノーシスが麻薬を服用しスクールバスにぶつかる交通事故を起こした日、一緒にいた謎の女性、ヘドウィグ。トミーのヒット曲はすべて自分の曲であり、トミーに盗まれたものだと主張するこの女性は、事件の後、トミーが行う「贖罪のツアー」が開かれている大型スタジアムのすぐそばで自らのバンド「アングリーインチ」とともに地味なツアーを続けている。

ヘドウィグは不法滞在者からなる「アングリーインチ・バンド」の暴君として君臨しており、中でも自分の「夫」であるイツハクにはことさら残酷にふるまっている。ユーゴ・スラビア最高のドラッグ・クィーン・スターだったイツハクは、米国に連れ出してもらう条件として生涯女装しないという誓いを立て、ヘドウィグのパートナーとして暮らしている。
ヘドウィグは大型スタジアムのライブ会場でトミーが発する一言一言にいちいち過敏に反応し、「あのロックスターは実は自分の才能を盗んだ詐欺師に過ぎない」と主張しながら、自らの“奇異な”身の上話を観客に告白する。

東ベルリンで生まれた少年ハンセルは、幼い頃、息子に性的虐待を加える父が追い出された後、冷たい母と二人きりで息の詰まる沈黙の中成長した。幼なかった頃のある日、母親から「愛の起源」についての話を聞かされるハンセル。

孤独な少年ハンセルの唯一の「解放区」は、米軍放送が流す「ゲイ・ロッカー」たちの美しい音楽だった。ハンセルは大学で「ゲーテ哲学がロックンロールに及ぼした否定的影響」というテーマで書いた論文のせいで退学となり、漠然とベルリンの壁越しに見えるマクドナルドとロックンロールのある自由な世界を夢見るようになる。
そんな彼に甘いアメリカ製のジェリーとチョコレートを手にした米軍人ルーサーが誘惑の手を差し伸べる。彼はハンセルにプロポーズし、合法的な夫婦として米国にともに渡るには、性転換手術が必要だという。

「自由には犠牲が伴うもの」とする母のアドバイスに従い、ハンセルは女性として生まれ変わり、母の名「ヘドウィグ」をもらって米国で新しい人生を生きることにする。不幸なことに手術は失敗に終わるが、新しい名前を得たハンセルは、男でも女でもない中途半端な体でルーサーとともに米国に行く。
夢にまで見た自由の地に来たものの、ルーサーはすぐヘドウィグを無責任に捨てる。それは奇しくも「ベルリンの壁」が崩壊した日だった。
自由を得るために「自由の国」にやってきて、壁が崩壊した日に捨てられた文無しのヘドウィグは、トレイラーに住みながらも前向きに女性として毎日カツラを被り、メイクを施して、米軍部隊の中で売春やベビーシッターをしながら生計を立てて日々をすごした。似たような立場にある、米軍人と離婚した韓国人女性たちとバンドを組み、食堂で歌いながら音楽を夢見ていたヘドウィグの前に現れた、決定的な人物。ベビーシッターをしていたスペック将軍の息子、トミーだ。自分のようにロックスターを夢見ていたものの、さしたる才能もないトミーのため、ヘドウィグはロックについてのすべての知識と技術を伝授し、「知恵」を意味するノーシスという名前までつけてあげる。ヘドウィグはトミーのことを自らが探していた「魂の片割れ」だと確信するようになるものの、まさにその瞬間にヘドウィグに男の痕跡を認めたトミーは、怖気づいて逃げてしまう。

自らの人生で最も苦痛だった瞬間を思い起こしながら、ヘドウィグは深い絶望に苦しむが、その時スタジアムからヘドウィグがあれほど待ち焦がれたトミーからヘドウィグへのメッセージが聞こえてきて・・・・・・。

このミュージカルは「タイタニックの生存者たちが泊まった古いホテル、リバービューの地下劇場で行われる、しがない東ドイツ出身のロッカー、ヘドウィグのライブ」として舞台設定されているので、観客にはおのずと「そのライブを見にきた人々」という役割設定が与えられています。

公演の殆どはヘドウィグの一人語りで進み、過去の回想から現在へと向かうのですが、途中で語られる内容は哲学だったり、冷戦時代の絶対権力と個人の関係だったり、ジェンダー、拒絶と受容、キリスト教の基本教理、はたまた人間の孤独と救いについてだったりと、なかなかのテーマ的重量感。
ヘドウィグの軽妙かつ若干神経質な語り口と頻発される放送禁止用語の中に、次第に痛みを感じさせる、ストーリーの力があります。
笑いながら戯画的に語られるヘドウィグの話の重たさに、観客から笑顔が消えることもしばしばでした。

勿論、笑う場面なのに役者が観客を乗せられなかったという意味ではありません。
ヘドウィグの話にのめりこみすぎて、「彼女」の笑顔にかえって悲しみを感じてしまうという意味です。
当初言われていた「観客のファンミ的な鑑賞態度」なども一切感じられませんでした。みなさん、劇自体に集中。

ということで、いよいよピョン・ヨハンさんの演技を見ての感想を。

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ピョン・ヨハンさんの演じるヘドウィグは、初演の頃は「役柄を習得し切れていない」という厳しい評価が目立ち、舞台を掌握する主演としての力量が備わっていない印象を与えていたのですが、今回私が見た舞台は一切そんな気配がありませんでした。

ヘドウィグは登場した瞬間から観客をつかんで集中させ、物語の展開はまったく危なげなく進みました。私自身は途中一度も過去の辛い評価を思い出すこともなく、完全に集中。
セリフの発声も良くしっかり頭に言葉が入ってきますし、ヘドウィグは完全に舞台を支配していました。何より一番驚いたのは、ピョン・ヨハンさんの歌声が想像していたものより遥かに上手かったことです。

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いやほんとに、めちゃくちゃ上手かったです。
六龍で「サロリラッタ~」と歌っている頃から、もっと遡れば『ミセン』の特番(tvN『タクシー』)の余興で歌ってみせた頃からまぁまぁ上手いとは思っていましたが、今回生で2時間歌を聞いたところでは、正直その時の比ではなかったです。こんな才能を、一体どうして今日まで彼は隠していたんでしょう。(笑)
声量があり、音域も広く、表現力も文句なしでした。

歌だけでなく、身のこなしも良かったです。ぎこちなさはまるで感じられませんでした。
辛口評価を受けていた当初も、歌だけは手放しで褒められていましたが、私が見た回は完全に歌だけでなく演技も素晴らしくて、後半実はヘドウィグの語りで泣きかけました。(笑)

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まさか自分でもウルウルするほど集中できる舞台だとは思っておらず、嬉しい誤算でした。完全に、ヘドウィグワールドにどっぷり。
他にも涙腺に来てしまった人がいたみたいで、前の列の方も涙を拭う仕草を見せていたのがなんだか嬉しかったです。(笑)

ちなみに私が見たのは1階の真ん中ブロックのほぼど真ん中。
幸運なことにいい席を押さえられてとても喜んでいたのですが、あれですね。やはり思い通りにいかないのが、人生ってやつでしょうか。
前の席の至近距離にものっすごい体の大きな男性が座ってしまったんです、開始5分前。その時のショックと言ったら。(笑)

ホンデアートセンターの大劇場は段差が少ないことで有名で、とにかくよく見えません。以前チョ・ジョンソクさんのミュージカルを見た時は、真ん中ブロックの前から3列目だったにもかかわらず、前方に座った方の頭で視界を結構遮られていたので、ほぼ段差のない4列目までは見え方の悪い劇場であることは分かっていたのですが、段差が少しある席でも目の前に体の大きな方がこられると、もうひとたまりもありません。
ほとんど男性がいないのに、なぜによりによって私の前方にと、内心泣きが入りました。(笑)

ただ、始まった途端その方がとても嬉しそうに歓声を上げて楽しんでいらしたので、「ピョン・ヨハンさんのファンなんだな」と思うと微笑ましくなって、半泣き気分も飛びました。
ええ、悪いのはすべて段差の少ないこの劇場のつくりです。(笑)

ちなみにこの日は『六龍が飛ぶ』の関係者が観覧に訪れていたとのことで、イ・ジラン役のパク・ヘスさんのマネージャーさんなど数名がいらしたようだとなにかで読んだのですが。

確かに途中、曲を歌いだす前の曲紹介で唐突に「青山別曲」と口にしたような気がしたんです。私の空耳かと思っていましたが、そうではなかったようです。(笑)
あからさまに聞かせるアドリブではなかったのと、すぐ曲に入ったのもあり、あまり全体が反応する場面でもなかったのですが、あとから六龍の関係者が招待されていたと読んで、なるほどと合点しました。

ちなみに『六龍が飛ぶ』の共演者たちも、これまで訪れているんですよね、ピョン・ヨハンさんの舞台。

こちらは5月9日の「タンセ&ヨニ」カップル。

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こちらは5月18日の「バンウォン&ムヒュル」。

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勿論、親友のリュ・ジュンヨルさんも5月16日に。

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同じ事務所のイ・ジェフンさんは5月21日に訪れていたようです。

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豪華ですよね~。この日に行きたかった~。(笑)

ちなみに私が見た5月25日には、「ピョン・ヨハンファミリー」の一員で知られる俳優仲間のキム・ヒチャンさんが訪れていたそうです。

こちらはキム・ヒチャンさんのインスタグラムより、楽屋の光景。

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キム・ヒチャンさん、リュ・ジュンヨルさんと映画『グローリーデイ』でも共演していますよね。
相変わらず絆の固い、ピョン・ヨハンファミリー。(笑)
そういえばイ・ドンフィさんも早々に見に行っていました。

というわけで、五ヶ月越しだった『ヘドウィグ』鑑賞を無事終えました。

「ベルリンの壁」による分断。
男と女という分断。
トランスジェンダー。
冷戦時代の「西側と東側」。
豊かさと貧しさ。
憧れだった「自由の地」にきてなお、自由ではない人々・・・・・・。

こう羅列するだけで、このミュージカルの内容が垣間見れるのではないかと思います。

ミュージカルを見る前に急いで予習し、歌と歌詞を頭に入れて鑑賞に臨んだのですが、その甲斐あって舞台をより深く感じ入ることができました。
歌そのものがミュージカルの内容を反映しているので、歌詞を理解すれば訴えたいことがおのずと分かるこの演目。さながらライブ会場と化すアンコールで盛り上がるためにも、歌の内容は事前に周知していったほうがいいかも知れません。

ヘドウィグに登場する楽曲には以下のものがあるので、ご紹介しておきます。

・Tear Me Down
・The Origin Of Love
・Angry Inch
・Wicked Little Town
・Wig In A Box
・The Long Grift
・Hedwig’s Lament
・Exquisite Corpse
・Midnight Radio
・Sugar Daddy

テーマ的にも掘り下げられていて、深いメッセージ性のある『ヘドウィグ』。初めて見る舞台でしたが、物語りも、なにより音楽がとても魅力的で、また見たいと思わせるパワーが充分ありました。はまる人がいるというのも、納得の演目です。

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演じる人によってそれぞれの『ヘドウィグ』があるでしょうし、名声の域を極めているチョ・スンウさんやチョ・ジョンソクさんの舞台も是非見てみたいですが、私を『ヘドウィグ』に誘った「初ヘドウィグ」のピョン・ヨハンさん、とても良かったです。

ピョン・ヨハンさん、これから更なるご活躍が予想されますが、5年契約の噂もあることですし、是非とも本当にまたヘドウィグを演じて欲しいです。

いや~、ほんと。すっかり魅了されました。
これからご覧になられるみなさま、是非楽しんでいらしてくださいませ。