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1 2018年9月
みなさま、こんにちは。
早いもので8月も終わり、今日から9月。
永遠に続くかに思えた暑さも、少しずつやわらいできましたね。
とはいえまたしても大型の台風が近づいているそうなので、どうぞみなさまくれぐれもお気を付けください。
さて今日は、9月8日から日本で公開となる韓国映画『1987』をご紹介します。
この映画は、韓国で「6月民主抗争」と呼ばれる1987年に起こった大規模な韓国市民による民主化を求める闘いを、史実に基づいて描いた作品で、「6月民主抗争」から30周年目にあたる昨年12月に韓国で公開されました。
まずは映画のポスター。
彼らの選択が世界を変える
みんなが熱かったあの年
1987
2016年10月、不正腐敗にまみれた大統領の退陣を求める市民の平和的なキャンドルデモがソウルの光化門広場で始まり、週を追うごとに路上に出てくる人が膨れ上がり、全国で100万人、200万人規模の大きなうねりとなって大統領の弾劾と政権交代を勝ち取ったことは、多くの方々が鮮明にご記憶のことでしょう。
軍事独裁政権時代から連綿と続く既得権益層は政権交代後も陰に陽に抵抗を繰り広げており、今なお激動する時代のただなかにある韓国ですが、この映画『1987』はまさに30年後に起きた2017年の100万人キャンドルデモの出発点ともいえる市民の大きな抵抗運動、民主化運動について描いています。
日本と韓国とでは近現代において社会が経験したことがあまりに違うため、独裁打倒と民主化を求めて闘いつづけた韓国現代史がいまひとつ実感として分からないという方も多いと思います。
また、正しく歴史を知りたいと思っても日本では朝鮮半島に関する歴史の歪曲、差別思想の流布、反知性主義が大手を振るう状況にあり、書店に出向いてもろくでもないヘイト本ばかりが我が物顔で陳列棚を埋める状況なので、まっとうな韓国・朝鮮関係の本に辿り着き、事実を知ることが非常に困難という現実もあります。
この映画をお勧めするにあたり、是非お手に取っていただきたい韓国現代史に関する良書をご紹介しておきます。
映画を見る上でも、前後の歴史の流れ、文脈を把握しておくのとおかないのとでは、理解度に大きな差が出ます。
韓国が大統領制なのはご存知だと思いますが、その大統領を有権者が直接選挙で選べるようになったのが、この1987年における人々の闘いなんですよね。
その前までは、「大統領を選ぶ人を大統領が指名する」というトンデモな選挙制度による軍事独裁政権が続いていました。
選挙は民主主義の基本ですが、その最も大事な権利を有権者が行使できるようになるまで、韓国では本当に多くの犠牲が払われてきたのです。
恐怖政治で人々を統治し、市民の権利を保障しない。抵抗する者は徹底的に弾圧し、政権維持のためには北朝鮮の脅威を口実にしたねつ造をいとわない。
このあたりを韓国現代史の流れに沿って押さえておくことは韓国社会理解の上でも非常に有意味なので、韓国現代史がコンパクトにまとめられている良書、岩波新書の『新・韓国現代史』(2015年刊、文京洙 著)をお勧めします。
「韓国のことをちゃんと知りたいのだけれど、何を読んだらいいのか分からない」という方に是非お勧めです。
著者の文京洙(ムン・ギョンス)先生は立命館大学の教授です。
岩波新書の当該ページのリンクを貼っておきます。
リンクはコチラ。
この映画は、1987年に実際にあった歴史の事実をもとに描いたものなので、人物像が脚色された人も登場するのですが、完全にフィクションの人物は、キム・テリさんが演じている女子大生ヨニだけ。
それ以外は実在の人物、本当にあった出来事である点を、映画をご覧になる前に是非頭に入れておいていただければと思います。
あらすじについては、映画の公式サイトに非常に詳しく掲載されているので、是非そちらをご覧ください。
登場人物の非常に多い映画なので、歴史の流れ、文脈、元になっている事件を全く知らないという日本の観客にとっては、いくら字幕がついていても内容の把握が困難であろうことが容易に想像できます。
ですので、是非公式サイトの「STORY」をお読みください。
公式サイトは、コチラです。
公式サイトの説明が非常に充実しており、人間関係図まで載ってます。
それだけ、事前情報なしでは把握が難しいということなのでしょう。
ちなみに、韓国人でもこうした問題が分からない人は大勢います。
この映画に対する韓国での反応が伝わってくる文章も、ご紹介します。
ハフィントンポストコリアに掲載されたミン・ヨンジュンさんの、2018年1月5日付けのブログ記事です。
ミン・ヨンジュンさんは、映画ジャーナリストで雑誌Esquire Koreaのフィーチャー・エディターです。
ミン・ヨンジュン
映画ジャーナリスト&Esquire Koreaフィーチャー・エディター
2018年1月5日付
“『1987』は2017年のきっかけになった歴史を目撃する機会なのかもしれない”
1987年1月14日、一人の青年が死んだ。名前はパク・ジョンチョル。ソウル大生だった彼は、当時指名手配されていたソウル大の先輩の行方を追っていた公安警察に参考人として召喚され、治安本部対共捜査団の南営洞対共分室509号*で死亡した。警察はこれを隠蔽しようとするも、1月15日に「中央日報」の社会面に掲載された「警察で調査を受けていた大学生がショック死」という記事によって世間に知られ、対応を取らざるを得なくなった。
大学生のショック死を釈明するため記者らを呼んだ治安本部長のカン・ミンチャンは、パク・ジョンチョルは死亡当日の午前、ご飯と豆もやしのスープを食べ、食欲がなく冷水を飲んだと話した。その後尋問を再開したのだが、「机をバン!と叩いたら、ウッ!と言って倒れた」と続けた。妄言はこうして生まれた。
失言ではない。恥というものを知らない破廉恥と不条理に満ちた輩の地顔が、時代に向かって爆裂したのだ。
『1987』はまさにこうした破廉恥と不条理が支配していた時代を終わらせようと、それぞれ異なる場所で顔を上げた人々に関する映画である。軍部クーデターで政権を握った全斗煥と側近ら軍部勢力は長期執権の野望を抱くものの、1987年6月10日から20日間にわたって「護憲撤廃」と「独裁打倒」を叫びながら街に出た国民たちが全国的に繰り広げたデモが、ついぞその欲望を挫く。私たちが知る「6月抗争」が、まさにそれである。このきわめて熱い歴史の中にカメラを向けるとなれば、はなから発火点の非常に高い映画にならざるを得ない運命だったわけである。つまり、「実際の歴史の熱さを忠実に保ち、うまく引き受けながら、同時に客席にまでしっかりありのままに伝えきることができるのか?」という疑問符を孕んで生まれた映画なのだ。
「誰もが主役だった‘あの年’を込めたかった。1987年の人々のぬくもりと良心が感じられる逸話は、私にも多くの力を与え、勇気をもらった。その意味から、それぞれのキャラクターがすべて主人公となり、最終的には全国民が主人公になる構造を作りたかった」。
映画『1987』を演出したチャン・ジュンファン監督は記者会見でこのように演出家としての弁を述べた。『1987』の製作が確定したのは2016年12月だった。朴槿恵弾劾訴追案が可決される状況にあり、翌年は明らかに大きな変化が予測されるという時点だった。勿論1987年と2017年の社会は厳然として異なる空気を含んでいるものの、30年という時間を間をおいて二つの時代が熱望したものがデカルコマニー(転写)のように重なって見えるのは、決して奇異なことではなかった。
2017年、ロウソクを手に広場に集まった大勢の人の波は、映画『1987』が情緒的な共感帯を確保できる映画であるという予感を与えてあまりある風景だった。
『1987』は1987年1月14日に始まり1987年6月10日に終わる。1987年1月14日は、パク・ジョンチョルが南営洞の対共分室で拷問によって死亡した日だ。1987年6月10日は、イ・ハニョルが延世大前でのデモの途中、頭に催涙弾を受け血を流して倒れた翌日、すなわち6月抗争が始まる日だ。観客を6月抗争の入り口まで案内するのみ、貫通はしない。6月抗争という火鉢のような歴史の真ん中に観客を集め、感傷を飲みこんでしまおうという映画ではないのだ。むしろ6月抗争という歴史を点火すべく、自ら火種となろうとした数多くの人々のあらんかぎりの力を集め、目撃させることで、私たちが乗り越えてきた今日の歴史とは、時代を押し上げようとした平凡な人々の奮闘と怒りの涙の上に立ち上がったものであることを体感させるのだ。(後略)
(原文はコチラ)
*ソウル市龍山区(ヨンサング)南営洞(ナミャンドン)に、かつて軍事政権時代の公安警察が残虐な拷問によって「容疑者」の取り調べを行った極秘公舎があり、記事中の南営洞対共分室はそれを指しています。「対共」は「対共産主義」の意味。
私は去年の暮れにこの映画を韓国で見てきました。
この映画が2017年と1987年を結んでいることを、期せずして私は映画館で実感することになりました。
満席の客席から、明らかに見て取れる「親子」の組み合わせ。
私の隣りの席も、私の前の席も、一目で親子と分かる組み合わせの観客でした。そこかしこに、親子。
まさに1987年の160万人規模のデモを直接または間接的に経験した大人の世代と、2016年秋から2017年初春まで続いた全国200万人規模のキャンドルデモを目の当たりにした中学生、高校生、大学生の子ども世代が、一緒に映画を見ている構図。30年後の世代は、自分たちがまさに経験していることとつながっている「歴史」が1987年にあったこと、その延長線上に「今」があること、そして自らも歴史の一ページを刻んだ一員であることを、この映画を通じて感じたのではないでしょうか。
世代を超えて貫かれている「歴史」を体感できる、稀有な映画。
監督が映画製作を構想した時点では、誰も予想できないことでした。
映画の予告編をご紹介しておきます。
公式サイトに掲載されている、日本語字幕のついたものです。
この映画には、本当に名だたるスターが数多く出演しています。
チャン・ジュンファン監督がこの映画の製作を決意したのは、まだ朴槿恵政権が権勢をふるっていた頃でした。
政権の目の敵とされ、様々な不利益が降りかかるであろうことが明らかなこの映画の主演を打診されたキム・ユンソクさんは、初めは「何を馬鹿なことを」と仰天したそうです。「そんな映画、作れるわけがないだろう」と。
それでも決意の変わらないチャン・ジュンファン監督と一蓮托生となる決意をしたのは、恐らくキム・ユンソクさん自身が拷問死させられたソウル大生パク・ジョンチョル君と同じ高校に通っていた2つ下の後輩であったことも影響しているのでしょう。
他にも、映画製作計画を噂で聞きつけ、リスクの高い作品に志願してまで出演した俳優たちが実に多いこの映画。
その話は、また改めて書こうと思います。
2017年12月27日に公開され、観客動員数723万人を記録したこの映画。
同じ年の8月に公開され1218万人もの観客を動員し、日本公開時も多くの方が劇場に足を運んだ『タクシー運転手』と並び、この年は韓国の80年代を貫く二つの大きな民主化運動を描いた作品が続きました。
光州での痛ましい惨劇から7年後、光州事件の主犯を倒した韓国の市民たち。
その道のりが今も終わることなく続いていることに、思いを馳せながら。
(*関連記事「『1987、ある闘いの真実』出演者秘話、人物その後など①」のリンクはコチラ)
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チョ・ジヌン リュ・ジュンヨル キム・ジュヒョク 他 を読む
16 Responses for "激動の韓国民主化運動を描いた映画『1987』
邦題『1987、ある闘いの真実』 9月8日より日本公開
キム・ユンソク ハ・ジョンウ ユ・ヘジン キム・テリ 他"
白香夏様へ
お久しぶりにコメント致します。
三食ごはんファンとしてはユヘジンさんが出演している映画は要チェックです。
キムユンソクさんとは極秘捜査で一緒でしたね。
極秘捜査もほぼ実際の話を元にした映画でしたね。
内容濃く、面白かったです。
今回の映画もレンタルされたら見たいと思います。
情報、ありがとうございます!
いつもレビューを楽しみにしています。
ごはんファンさま
こんにちは!
お久しぶりです。お元気でお過ごしでしたか?
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
『極秘捜査』、ご覧になられたのですね。
あの映画も、地味な装いながら本当に濃い映画でしたよね。
「霊能者が誘拐事件捜査に協力」、という「素材の派手さ」を、実話らしく落とし込めるためにあえて抑制をきかせた映画でした。
興行的にはもっと煽って作ったほうが動員が伸びたのでしょうが、私はその抑制が良かったです。
あの映画でもキム・ユンソクさんは、反政府デモ隊の学生を殴ったりする悪いやつでしたね。(笑)
ご紹介した『1987』も、是非ご覧になられてみてください。
韓国社会を大きく変えた歴史の一ページをダイナミックに再現した映画です。
ありがとうございました。(^-^)
百香夏様、初めてまして、いつも楽しく、興味深く読ませていただいています。「1987 ある闘いの真実」の解説をありがとうございます。早速今週末見に行きます。年がばれますが、私は短大で仏教美術を勉強してたのですが、ソウルの博物館、美術館を見に行く研修旅行の話があったその秋、朴大統領暗殺事件があり没になりました。その後、民主化に向かって韓国民のパワーや犠牲はすごかったんですね、これからも映画を通して勉強できたらと思っています。残念ながら参加できませんでしたが、立命館大学では今夏も韓国ドラマを通して韓国情勢を勉強するセミナーを開催していました。私は映画が好きで、今年はヒョンビンさんの「共助」「スインダラーズ」、「タクシー運転手」「天空の城」ホン・サンス監督作品を見に映画館に通いました。あまり詳しく知らなかったユ・ヘジンさん、リュ・ジュンヨルさんに魅せられました!是枝監督も、一緒に仕事をしてみたい役者は?との質問にリュ・ジュンヨルさんを挙げていましたね。パク・ボゴムさんが好きで、今BS で放映されている「応答せよ1988」を見始めたのですが、結末が解っていても「ドンソク、テグじゃなくてジョンファンでしょう!」とテレビに突っ込みを入れてしまいます。
百香夏様、これからもブログを楽しみにしてます。残暑厳しい折、ご自愛ください。
koganemochiさま
はじめまして!
コメント大変嬉しく拝見いたしました。
今までお読みくださっていたとのこと、ありがとうございます。(*^_^*)
朴正煕暗殺と個人史がそのような接点をお持ちなのですね。
とても興味深く拝読いたしました。
私は黒で縁取られた写真をかかげて訃報を伝えるNHKのニュースにおののきながらも、子ども心にこれで大人たちのいう独裁政権が終わるのかと思ったのですが、実際はさらに酷い事態を翌年光州の人々が迎えることになってしまいました。
民主化と平和のために払われてきた犠牲を思うと胸が詰まります。
立命館大学で、そのようなセミナーが企画をされているのですね。
韓流ファン、韓国映画ファンの方々には大変魅力的な企画ではないでしょうか。
実際いい映画が多いので、学びの素材に十分なると思います。
ところで、BSでも『応答せよ1988』を放送中なのですね。
ドクソンの姉、ボラが学生運動のメンバーですよね。
1987年、韓国の人々は直接選挙制を勝ち取ったものの、政権交代には失敗した手痛い経験があります。
1988年はまだまだ軍事独裁政権の延長線上にあり、『応答せよ1988』の前半はドラマが表現できる限界レベルでそうしたことを込めようともしていました。
・・・とそんなことをすっかり忘れさせる胸ときめく恋模様がすぐ全面展開されますが。(笑)
是枝監督がリュ・ジュンヨルさんを!
そうですか~。やはりあの地味で素朴な感じが唯一無二の存在感に。(笑)
ジョンファン、いいですよね~。
私はテク派でしたが、それでもやっぱりあの「実際にいそう」なジョンファンのキャラクターも魅力に感じます。
リュ・ジュンヨルさんは、あの小さな目に真実味を込めて、思いのほか雄弁に心の内を表現しますよね。
色々知らなかったことも教えてくださって、ありがとうございました。
よろしければ、これからも是非また遊びにいらしてください。
koganemochiさまも、残暑の折、お体どうぞご自愛くださいませ。
ありがとうございました。(^-^)
白香夏様
初めまして、いつも楽しみに拝見しています。
文京洙先生のご著書をご紹介くださり有難うございます。早速購入し読み始めました。「1987」公開日までに読了して映画に臨みたいと思います。
「六龍」や「ミスターサンシャイン」などのドラマのおかげで朝鮮史に興味が湧きましたが、どんな本を読むべきかわからず、新書で手軽に読めるのも助かりました。
今後も韓国の文化や歴史、精神について、記事をご執筆くだされば幸いです。引き続き楽しみにしています。
slycatさま
はじめまして!
コメント大変嬉しく拝見いたしました。
どうもありがとうございます。(*^_^*)
ご紹介した本を早速お手に取ってくださったとのお言葉をちょうだいし、大変感激いたしました。
ありがとうございます。
ご紹介した本がslycatさまのお役に立てましたら幸いに存じます。
『ミスターサンシャイン』、私も見ています。
ちゃんとした時代背景の解説をとても必要とするドラマだと感じます。
このドラマについても最後まで見終えて何かしら書きたいと思っています。
映画『1987』もご覧になるご予定とのこと、有意義なご観覧となられますことを願っております。
そういえば、『ミスターサンシャイン』でもつながっていますね、キム・テリさん。
どうぞよろしければ、これからもまた是非遊びにいらしてくださいませ。
ありがとうございました。(^-^)
白香夏様
昨日早速『1987』を観て来ました。終わりのほうになると涙が勝手に流れて止まりませんでした。
年がバレてしまいますが、小学生の頃、金大中氏誘拐事件のテレビ報道があり、パク大統領暗殺未遂の映像も見ました。にもかかわらず、お隣の国で何が起こっているのか知ろうともせず成人し、1987年当時は社会人になったばかりでバブルに浮かれていたのです。
亡くなった学生さんたちは自分より少し年下となります。自分の過ごしたものとはあまりにも異なる青春。辛いと同時に自分を恥じました。
犠牲を無駄にせず次々と立ち上がった国民のパワーは本当に偉大だと圧倒されました。敢えて誰か1人を主人公に据えることなく、関わった全員が時代を変えていったのだという描き方になっていたため、より感情移入できたと思います。
映画館はほぼ満席で、ふだんシネマートは女性客が多いのですが男性も多く、自分より年長の方々も大勢いらっしゃいました。この作品をきっかけに、さらに韓国への理解が深まればと思います。
slycatさま
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。
映画、ご覧になられたのですね。
映画館がほぼ満席だったとのこと、嬉しいです。
幅広く関心をもってくださっているのですね。
本当に、バブルの好景気に沸いていた日本とは全く別世界の厳しい状況ですよね。
そして仰るとおり、一人ひとりの頑張りが、本当に胸を打つ映画でした。
slycatさまが韓国の人々を想像してくださり、心で共鳴しながらご覧くださったこと、とてもありがたい気持ちでいっぱいです。
お気持ちを寄せてくださって、ありがとうございました。
コメント、本当に心から嬉しかったです。
新年のご挨拶以来②回目のコメントです。
毎回興味深い内容のブログをありがとうございます。
あ、まだ未視聴のドラマの回は
泣く泣くそっと閉じる日々でした(笑)
去年韓国で公開された時から
首を長くして待っていた『1987』
今週末行きます!
カンドンウォン氏目当てではないです←必死
恥ずかしながら光州事件の事も
韓流にはまるまでは全く知らず…
歴史的なことも結局学生時代は
“現代”はすっ飛ばされ知らないという。
まさに『どんな本を読んだらよいか分からない』状態でしたので、
お薦めして下さった本を読みます!
今週末には間に合いそうにないので、
とりあえず公式サイトを読み込み、
相関関係をしっかり頭に叩きこんで臨みます(^-^)
NHKのアナザーストーリーズという番組で、光州事件を取り上げていたのを見たのですが、
その中でイ・ハニョル氏のお母様が
インタビューに答えておられ、光州事件の時ハニョル氏を絶対に外に出さないように家の中に隠しておられたそうです。なので、あの悲惨な事件を見ることなく無事だったわけですが、後に彼は光州事件の事を知って“自分は何も知らずに呑気に過ごしていた”と悔やんでいた、と。だから余計に学生運動にのめり込んだのかもしれない、とお母様はその事を凄く後悔しておられ見ていてほんとに辛かったです。
自分たちの手で勝ち取った民主主義。
日本は…
今のこの不穏な空気が漂う時期にこそ
たくさんの人に観てほしい映画ですね。
あ、『秘密の森』の脚本家の方の新しいドラマ『ライフ』ご覧になっておられますか?
NetFlixで全世界に配信!とあり
喜んだのも束の間、小さく(日本を除く)と書いてありました(>_<)
長々と失礼いたしました。
lapinenoireさま
こんにちは!
お久しぶりです。お元気でお過ごしでしたか?
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
lapinenoireさまも『1987』を観に行かれるご予定なのですね!
楽しみに待っていらしたと伺って、とても嬉しいです。
韓流ドラマや映画をきっかけに韓国現代史や社会問題についても知りたいと思って下さること、とてもありがたいと思っています。
そうでしたか、光州事件についてのNHKの番組に6月民主抗争の代名詞となっているイ・ハニョルさんのお母様が。
その結合のさせ方は、企画者なのか、コーディネーターなのか、着眼点が優れていらっしゃいますね。
ここでご紹介下さった内容を読むだけでも、本当に胸が痛みますが・・・。
実は7月の末、公安警察の拷問で命を落としたパク・ジョンチョルさんのお父様がお亡くなりになられたばかりで、同じ時期に国家による暴力で息子を失った悲しみを共有されてきたイ・ハニョルさんのお母様がインタビューに応じられているのを目にしていたところでした。
遠い韓国の話、ではなく、日本とも引き付けてご覧いただきたいと、私も思っています。
そして『ライフ』ですが。
てっきりNetFlixで配信されているかと思いきや、違うのですね?!
とてもいいらしいですよね。
『秘密の森』を見た経験から、この方のドラマは一気にまとめてみようと思い、放送終了後怒涛の鑑賞に入る予定でおります。(笑)
ありがとうございました。
映画、どうぞ有意義なご観覧となられますように。(^-^)
【コメント中、リンクで紹介いただいた記事は映画のネタバレを含んでいます。ご留意ください】
百香夏様
前回のコメントに、私こそ興味深いご返信をありがとうございました。
ボラ姉さんがかわいくなってきました。
私がその批評を信頼している、映画評論家の町山智弘さんが「1987 ある闘争の真実」について、
ラジオでお話になっていましたので、書きお越こし記事のサイトをご紹介しておきます。
映画という視点からでもあるので、百香夏様からツッコミが出るかもしれませんが、お時間が
ございましたら読んでみてください。
取り急ぎ、ご紹介まで。
https://miyearnzzlabo.com/archives/52255
※前回「天空の城」と書いてしまいましたが、「天命の城」でしたね。間違えました。
天空ではスタジオジブリになってしまいますね。
koganemochiさま
こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
記事のご紹介ありがとうございます。
映画のネタバレが含まれていましたので、頂いたコメントの冒頭にてその旨触れさせていただきました。
悪しからずお許し願えれば幸いに存じます。m(__)m
いよいよ明日公開ですね!
是非楽しいご観覧になられますよう願っております。
ご紹介記事も読ませていただきました。ありがとうございます。
ちなみに大韓航空機事件は1987年の6月民主抗争の前ではなく、市民が大統領直接選挙制を勝ち取った後の11月末の出来事です。
韓国政府はあの悲劇的な民間機爆破事件を政治利用し、投票行動に影響を与えるため、12月の大統領選挙前日に容疑者を金浦空港に降り立たせました。
不幸な南北対立が本当に一日も早く終わり、朝鮮戦争を終結させ、朝鮮半島の恒久的な平和体制構築がなされることを切望してやみません。
ありがとうございました。(^-^)
追記:「天空の城」、私も「あれ?」と思いながらそのまま読んでいました!確かにジブリでしたね!(笑)
再びこちらにコメント失礼します。
『1987』観に行ってきました。
場内は満席、日曜日ということもあってか老齢のご夫婦やご年配の男性の姿が多いように感じました。
実は今日仕事が早く終わったので
2回目の鑑賞(笑)
一度観ているので初見では
理解できなかった部分なども分かり、
この映画は2回観るべきかと思いました。
【以下、ネタバレある可能性がありますので、ご注意下さいませ】
映画はとにかく重くて、
辛くてせつなくて。
なぜにこんな理不尽なことが普通に行われるのか?人が人にすることとは思えない異様な行動に腹立ちが収まらず。
しかし、彼らは上からの命令をただ忠実に行っているだけという感覚に、
洗脳の恐怖を感じました。
そんな中でもヨニちゃんとイ・ハニョル氏の場面が一服の清涼剤で。
そりゃあ、あんな男前が颯爽と現れたらもう!ね?(笑)
漫画サークル入ります!!!
そんな二人を引き裂いてしまうラストにかけての場面は涙なしでは観られませんでした。
あの光景をハニョル氏に見せてあげたかった…
奇しくも私が韓流にはまるきっかけとなったアイドルグループの子達がまさに1987年あたりに産まれており、
そんな彼らが日本の音楽市場を開拓して多くの日本人アジュンマーズ(造語です)に
夢を与えてくれました。
そして今、BTSやTWICEが日本人の若い子達に支持されている。
“韓流”も多くの人の犠牲と勇気の上にあるものなんだと思うと感慨深かったです。
年寄りだけでなく、
今の若い人たちにも是非観てほしい作品でした。
日本の“自由”について、
今一度立ち止まって考えるべき時期なのでは?と感じる今日この頃です。
以前にコメントしましたTV番組ですが、
『アナザーストーリーズ 093』と検索しましたら、動画を見られます。
ご参考まで。
たびたび失礼しました。
lapinenoireさま
こんにちは!
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
映画、観に行かれたのですね!しかも2度も!
確かに韓国現代史の流れが分からないと、1度では内容把握が相当難しいだろうと思います。
加えて字幕ですので、言葉の核は翻訳されても、削り落とすしかない部分に秘められているニュアンスが、どうしても落ちてしまいます。
予告編にもあるのですが、ハ・ジョンウさん演じる検事が「誰が息子の遺体を確認せずに火葬しろと?」という部分は、「一体どこの父親がソウル大に通う息子の遺体を確認もせず火葬しろと言うっていうんだ?」が本来のセリフなのですが、ここで大事なのは「ソウル大生の息子」、なんですよね。ただの息子ではなく「ソウル大生の息子」に力点があるセリフなんです。韓国で息子や娘がソウル大学に入るということは、村や町をあげての祝い事になる一大事。
この例は字幕の字数うんぬんよりも文化背景に対する理解度に負うところが大きいですが、いずれにせよ、2度目のご観覧で分からなかったことが分かったとのこと、よかったです。
映画館でも、韓流ファン以外のみなさまも多く足を運んでくださっているかもしれず、とても嬉しいです。
30年前に比べれば数段良くなったとはいえ、いまだ朝鮮戦争も終わっていないのが現実なので、いつまたなにを口実にああいう輩が台頭するか分かりません。
その意味では日本も同じだと思いますが。
一つ一つ歴史の意味をしっかり刻みながら、払われた犠牲に報いる社会をつくるため政治に関心を持ち続けることが、市民がすべき本当に大切なことだと私は思っています。
ありがとうございました。(^-^)
こんにちは。また台風が近づいてきて心配ですね。
夏の「タクシー運転手」に続き「1987」を観てきました。
ニュースや新聞などで歴代大統領の名前ぐらいは聞いていたけれども、それがどういう事が起こった結果なのかという事も知らないまま現在に至っていて「タクシー運転手」や今回の映画で少し理解できましたが、やはり本当に理解するのはまだまだ時間がかかりそうです。
パンフレットには1987年の日本の色んな流行を書いてあって、その当時が思い出されるんですが、この時に韓国ではすごい事が起こっていたのかと思うと…。ソウルオリンピックの時も何も知らずにテレビを見ていたように思います。
30年後にまた国民の力で変えようとしたのは、こういう時代を経験した人々がいたからなんでしょうね。
命がけでデモをする人、それを命がけで報道する人、密かに正義を貫こうとする人々、大変な時代にも信念に基づいて生きている人達がいたんだということに胸を打たれ涙しました。
この作品についての記事などを読むと、俳優の方々も意を決して出演されたのですね。
二本とも心に響く映画でした。
紹介していただいている本も読んでみたいと思います。
アンちゃんさま
こんにちは!
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
この間の台風被害もまだ復旧作業が終わっていない中、また大きな台風が近づいているようです。
特に沖縄は大事な知事選を控える中、台風が思いきりぶつかっているようで、幾重にも気がかりです。
アンちゃんさまも、どうぞお気をつけてお過ごしくださいませ。
映画『1987』をご覧になられたのですね。
『タクシー運転手』に引き続いてこの映画もご覧くださり、お気持ちを寄せて下さって、本当にありがとうございます。
私の親しい韓国の先輩方などにも、実際にこの時に大学生で、本当に生々しくこの時をデモ側として体験している方が大勢います。
一編の映画だけでは到底収めきれない同時多発の多種多様な動きがあり、それをひとりひとりの実体験として聞きながら、本当に物凄いうねりだったのだなと、時代が突き付ける課題を前に勇敢であった若者たちに、名もなき人々に、敬意がこみ上げます。
ご紹介した本も、韓国現代史を理解するうえでお役に立つであろうと思います。
あたたかい心のこもったコメント、心より感謝いたします。
ありがとうございました。
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