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26 2019年5月
みなさま、こんにちは。
今日は朝から驚きのニュースが韓国中を沸かせています。
カンヌ国際映画祭コンペ部門にノミネートされていたポン・ジュノ監督の映画『寄生虫(英題:PARASITE パラサイト)』が、カンヌで最高の賞、パルムドールを受賞しました。
きゃあ~♥♥♥
これは嬉しすぎます!!
カンヌで映画が上映された際、上映後の拍手が8分も続いたと韓国でニュースになっていたのですが、カンヌではスタンディングオベーションは「礼儀」でもあるそうなので、個人的にはそこまで過度な期待を寄せてはいなかったのですが、結果はまさかまさかのパルムドール!
いやはや、それが他の誰でもないポン・ジュノ監督であるということ、そして主演がソン・ガンホさんであるということが、さらに意義深いものに感じさせます。
お二人は2014年4月の悲劇的なセウォル号沈没事件の真相究明を求める遺族の訴えに連帯し、特別法制定要求に積極的に支持表明を行ったことで、朴槿恵政権によってブラックリスト入りさせられた1万人にも及ぶ大衆芸能・文化人のうちの代表的人物。
(写真=セウォル号特別号制定を求める映画人準備会)
セウォル号ご遺族の切実な願いが叶うよう応援します!
映画俳優 ソン・ガンホ
ご遺族も同意するしっかりした特別法!
作ってください
映画監督 ポン・ジュノ
いやー、本当に嬉しいです。
尊敬を抱かずにおれない映画監督と俳優さんが、素晴らしい栄光を手にされました。
ポン・ジュノ監督は、カンヌ国際映画祭コンペ部門はこれで2作品目。
2年前の2017年『オクジャ』以来2度目でのパルムドール受賞となりました。
カンヌ国際映画祭自体は2006年の『グエムル』が「監督週間」に選出されたのを皮切りに2008年『TOKYO!』、2009年『母なる証明』が「ある視点」部門に招待されているので、トータルでは今回が5度目でした。
去年は是枝監督の『万引き家族』がパルムドールを受賞されましたよね。
2年連続でアジアの監督が受賞されたのも、喜ばしいことです。
韓国で5月30日から公開予定の『寄生虫』は家族全員が無職のキテク(ソン・ガンホ)一家の長男(チェ・ウシク)が、高額な報酬をもらえる家庭教師の面接のためにパク社長(イ・ソンギュン)の家を訪れたことから始まる予期せぬ事件を描いている映画だそうですが、それ以上の内容はほとんど明らかにされていません。
一体どんな内容なのか気になりますが、ポン・ジュノ監督の鋭い問題意識が溶け込んでいることを思うと、ちょっと見るのが怖くもあります。
なにしろポスターは、こんな感じ。
コワイ、コワイ、コワイ、コワイ、なんか怖い!(笑)
“幸福は分かちあうほど大きくなるじゃないですか”
と書いてあります。
圧迫感が凄いです。(笑)
主な出演者は、ソン・ガンホ(キテク役)、イ・ソンギュン(パク社長役)、チョ・ヨジョン(ヨンギョ役)、チェ・ウシク(キウ役)、パク・ソダム(キジョン役)、チャン・ヘジン(チュンスク役)、イ・ジョンウン。(敬称略)
こちら韓国語ですが、ポン・ジュノ監督の受賞をトップで伝える韓国MBCの朝のニュースの動画を貼っておきます。
監督と俳優たちの喜びの表情を伝えています。
ポン・ジュノ監督に負けず劣らず喜びを爆発させているソン・ガンホさんの姿が印象的ですよね。
ソン・ガンホさんは言わずと知れたポン・ジュノ監督の初カンヌ招待作品、2006年『グエムル』の主演俳優です。
ポン・ジュノ監督の貧富の格差や両極化に対する問題意識が今作ではどんなふうに表現されているのか、心して観に行きたいと思います。
こちらがポン・ジュノ監督の受賞の辞全文です。
ポン・ジュノ:“Merci.(ありがとう)I‘m so sorry. I didn’t prepare french.(すみません。フランス語での準備ができていません)
フランス語のスピーチは用意できませんでしたが、いつもフランス映画を見ながらインスピレーションを得ていました。幼い頃から私に大きなインスピレーションを与えてくださったアンリ=ジョルジュ・クルーゾー、クロード・シャブロルのお二人に感謝いたします。
『寄生虫』という映画は、映画としてとても大きな冒険でした。独特で新しい映画が作りたかったのです。その作業を可能にしてくれたのは、私とともにしてくださった数多くのアーティストのおかげでした。ホン・ギョンピョ撮影監督、イ・アジュン、チェ・セヨン、キム・ソヨン。すべてのアーティストに感謝いたします。そして、多くの芸術家たちが実力を発揮できるよう精一杯サポートしてくださった(制作会社の)パルンソンと(配給会社の)CJの皆様にも感謝いたします。
そしてなにより、『寄生虫』は偉大な俳優の皆様がいらっしゃらなければ、一シーンも撮ることができない映画でした。共にしてくださった俳優の皆様に本当に感謝いたします。そして、この場を共にしてくださった、最も偉大な俳優であり、私のパートナーであるソン・ガンホさんのコメントが是非聞きたいです。”
ソン・ガンホ:Merci beaucoup.(ありがとうございます)
そうですね。俳優としての忍耐心と賢明さと情熱を教えてくださった、尊敬する大韓民国全ての俳優の皆様に、この栄光を捧げます。ありがとうございました。”
ポン・ジュノ:“いま私の家族が2階にいるのですが、どこだか見つけられませんね。(家族を見つけ)家族にも感謝します。私は12歳で映画監督になろうと決意した、とても気が小さくて無邪気な、映画に夢中な少年でした。このトロフィーをこんなふうに手で触れる日が来るなんて、想像もできませんでした。Merci beaucoup(ありがとうございます)。”
(出典元はコチラ)
1969年9月14日生まれのポン・ジュノ監督。
ちょうど50歳になる年に、映画監督としてこの上ない、素晴らしい栄冠に輝かれましたね。
韓国映画界を代表するにふさわしい監督と俳優がそろって栄誉ある賞を受賞されたこと、いつも韓国映画を楽しませてもらっている一人の観客として、心から嬉しいです。
ポン・ジュノ監督、そしてソン・ガンホさん、本当におめでとうございます!
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6 Responses for "祝! ポン・ジュノ監督
カンヌ国際映画祭でパルムドール受賞 『パラサイト 半地下の家族』"
おめでとう!>ポン・ジュノ監督&ソン・ガンホ氏
お二人の共演作品は全てと言っていいほどヒットしてますよね。
つまり良い作品(*^_^*)
すばらしい\(^o^)/拍手!!
イ・ソンギュン、イ・ジョンウンなど大好きな俳優が出演してるので、いつか見れることを願っています。
そういえば、パク・ソジュンもちょっと登場するようで・・・(^_-)-☆
みーちゃんさま
こんにちは!
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
そうですよね。『殺人の追憶』しかり、『グエムル』しかり『スノーピアサー』しかり、ことごとく大ヒットとなっています。
そしてとうとう今回はカンヌでパルムドールまで。
ひたすら感激です。
きっと日本にも早いうちに入ってくるのではないでしょうか。
私も早く観たいです!
ありがとうございました。(^-^)
白香夏さま
「寄生虫」来ましたね!!
おめでとうございます!!
大学時代に東京の映画祭でたまたま「吠える犬は…」を観て「この観察力っていうか洞察力っていうか。なんなんだ、この人!!!」って衝撃を受けて以来、「新作情報→キャスティングニュース→クランクイン&アップ→公開決定情報→公開(と同時にネタバレリスクを避けて全情報へのアクセス厳禁!)→やっと観れた!→新作情報待ち→新作情報…」のループを続けてきた身として、感慨深いです。
韓国では30日に公開ですよね。初ティーザーと公開日情報が出てきて以来、アベンジャーズとかぶるじゃないか、強気なのか無謀なのか、惨敗してアベンジャーズのせいにするつもりなのか、貧しい家族が金持ち家族宅を宿主として寄生して新宿主になるんだろう(そんな分かりやすい筋のはずが!)等々、巷の予想や反応を楽しんできました。(笑)
来月、半仕事半私事でソウルに1泊する用があるので、半仕事を押し退けてでも観てきます!
寄生虫関連のインタビューで面白いなと思ったのは、監督の家庭教師というものへの独特の視点です。
貧富で分断された社会では、それぞれの世界の人が交わること自体がないと。
確かにそうでしょうね。住む地域も遊んだり飲み食いする場所も学校も、すべて別世界。
で、監督は家庭教師を、分断された両世界を行き来する存在だと見てらっしゃったんです。
なるほどなーーーー、確かにそうだーーーって、目から鱗でした。
タイトルは寄生虫。主人公は家庭教師。あのポスター。観ずにはいられません。
ポン・ジュノ監督とソン・ガンホさんはお互いに無名だった頃に出会われたんですよね。
その話がすごく印象的だったので、お二人がまた組むぞと聞くたびに私としては「また?」どころか「やった!」な心境になります。
監督と俳優が無名時代からお互いに認め合って高め合う姿に喝采です。
来週の公開日からは寄生虫情報を追えなくなる、追わなくなるので、直前にまたとない朗報に接することができてすごく嬉しいです。
早く観たいーーー!!!
しまうまさま
こんにちは!
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
しまうまさまと言えばポン印!
ポン印と言えばしまうまさま!
おめでとうございます!!(^o^)
すごいですよね~~~~~~!
今朝起きたらのっけからこのニュースで、もう嬉しくて嬉しくて、この時間になってもまだ浮かれています。(笑)
しまうまさまの仰るポン・ジュノ監督とソン・ガンホさんのなれそめ(?)も今日は「美談」ということであちこち記事になってまた流れています。
97年、ポン・ジュノ監督の『モーテルカクタス』助監督時代、当時無名俳優だったソン・ガンホさんがオーディションを受けたものの無礼な制作サイドは合否の連絡すらせず、そんな中助監督だったポン・ジュノさんが数日後ソン・ガンホさんのポケベルに長いメッセージを残し、素晴らしい演技だったこと、しかしながら今回は受け持ってもらえる役がないこと、いつか一緒に仕事がしたいと伝えたという。
それから5年後、1作目の長編監督作品『ほえる犬は噛まない』が興行的に大失敗したポン・ジュノ監督が、ダメ元で当時すでにスターだったソン・ガンホさんに脚本を送った後電話をかけ、「読んでみてもらえましたか?」と尋ねたところ、一言目に「出ます」と答えてくれた。それが『殺人の追憶』だったという逸話、ですよね。
ええ、このエピソードをご存じないであろう大半の皆様向けに書かせていただいております。(笑)
ソン・ガンホさん、助監督ポン・ジュノさんの丁寧なメッセージを聞いた日に、「この人から連絡が来たら必ず出演すると決めた」と何年もたった後明らかにしていましたが、ジーンとくるエピソードですよね。
それを思うと、ポン・ジュノ監督がソン・ガンホさんにパルムドールのトロフィーをひざまずいて捧げているユーモラスな写真にも、この誠実なお二人が築き上げてきた長年の信頼関係が伝わってくるようで、また胸が熱くなってしまいます。
そして、階級を行き来することが可能な存在としての家庭教師!
これは本当に仰る通り着眼点が素晴らしいです。
特に韓国社会は日本の常識では信じられないほどの「教育費」を家庭教師や塾につぎ込むので、実際にもこれはある構図なんですよね。
私も極力ネタバレを目にしないよう万全に注意を払いつつ映画を見に行きたいです。
ちょうど来月韓国に行かれるとは、いいタイミングですね!
私も出張を作ってねじ込みたいです!(笑)
ありがとうございました。(^-^)
白香夏さま
ポン・ジュノ監督パルムドール受賞、本当にうれしいニュースですね!
おめでとうございます!!
私も監督のファンで「吠える犬は噛まない」以降の作品は見ているのですが、
今回の「寄生虫」も、絶賛しか聞こえてこないので本当に楽しみです!
日本でもできるだけ早い時期に公開してほしいですね。
ポン・ジュノ監督とソン・ガンホ氏の出会いのエピソードは知らなかったので
教えていただいてありがとうございます。なんて素敵…♪
お二人が長年培ってきた信頼関係が素晴らしい作品の土台になってるのだなーと。
カンヌでの写真、どれもいい笑顔ですね!
Mioさま
こんにちは!
コメントどうもありがとうございます。(*^_^*)
Mioさまもポン・ジュノ監督の全作品をご覧になられているのですね。
なんとなく多作なイメージがあったのですが、ポン・ジュノ監督はこの『寄生虫』が長編7作品目なのですよね。
今回の受賞はちょうど韓国映画100周年目にあたるそうですが、なによりもこの素晴らしい賞が他ならぬポン・ジュノ監督の作品であるということ、主演がソン・ガンホさんであるということが、より一層意義深く感じさせてくれます。
公開まであと二日。
ネタバレを目にしないように全力で気を付けつつ、私も早く観たいです。
日本にも是非早く入ってきて欲しいですね!
ポン・ジュノ監督とソン・ガンホさんの出会いのエピソード、素敵ですよね。
ご紹介した甲斐がありました。
お二人が「普通に」写っている写真を見るだけでも気分が良くなるのに、トロフィーを捧げている写真は反則なくらい素敵です。(笑)
ありがとうございました。(^-^)
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