みなさま、こんにちは。

いつの間にやらもう10月も終わりですね。
例年なら「芸術の秋」らしい話題が周りにあふれているはずの季節ですが、今年はとても静かに時が流れている気がします。
毎年綺羅星のようなスターたちが集まって華やかに話題を振りまいてくれる釜山国際映画祭も、今年はレッドカーペット、開幕式を行わず21日に幕開け。明日30日で日程を終えるんですよね。ひっそりと。
今日はその釜山国際映画祭に招待されたコ・ドゥシムさんとチ・ヒョヌさん主演映画『輝く瞬間』(邦題仮)の予告編を取り上げてみます。

静かな開幕にはなりつつも、集められた68か国192編の映画は今年も軒並み話題作が揃っているらしい第25回釜山国際映画祭。

日本からは黒沢清監督作で蒼井優さん、高橋一生さんが主演された映画『スパイの妻』が招かれ、関心を集めています。
こちら、日本では10月16日から劇場公開されていますよね。
私も必ず見たいと思っています。

そして、韓国映画としてはコ・ドゥシムさん、チ・ヒョヌさん主演映画『輝く瞬間/빛나는 순간』(邦題仮)が話題となりました。
監督はソ・ジュンムン(소준문)さん。ソ・ジソブさんと同じ姓のほうの「ソ/소」ですね。
と無駄口挟みつつ。(笑)

ソ・ジュンムン監督はセクシャル・マイノリティをテーマにした短編映画『オールド・ラング・サイン(Auld Lang Syne)』と『REC』を各々2007年、2011年に発表している方です。

今日ご紹介する映画『輝く瞬間』は、済州島随一の海女ジンオクと、彼女を取材するためにソウルから来たドキュメンタリー・プロデューサーのギョンフンの物語を描いた作品。

最高の海女と称される頑固できつい性格のジンオクは、ソウルからやってきた人懐っこい笑顔が武器のギョンフンの撮影依頼を頑なに拒み続けるものの、ギョンフンを救ったのをきっかけに心を開くようになり、いつしかその感情はジンオク自身を戸惑わせるものに・・・・・・。
といった内容のようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジンオクもギョンフンも、人知れず悲しい思いを海に抱えていて、互いの傷を癒し合う中で心の距離が近づいていくとのこと。
要するに、「年の差を超えた恋物語」ね。

と思っていました、昨日までは。
釜山国際映画祭の場でコ・ドゥシムさんにインタビューした記事を見たところ、どうやら「年の差を超えた恋」だけがテーマではなさそうです。

済州島出身のコ・ドゥシムさん。
この映画の脚本が回ってきた時に、「済州島出身の私が必ずやらなければならない。この役は誰にもとられちゃいけない」と思ったそうなんですよね。

『私は1951年生まれで、済州島の近現代史について大人たちから聞かされて育ちました。隣近所で法事がある日は村全体が涙に暮れるという光景を見て育ったせいか、この役は他の人にはできないだろうと思いました』

『済州島の歴史のいちページを刻む作品になるだろうとの思いで撮影に臨みました。この前、玄武岩について「あのぽっかり空いた穴は、母の胸だ」と自分が書いたものを見つけました。そういう母の心が込められた映画なので、多くの方が見て感じてくだされば』
出典

 

むむ!
これは、ただ単に映画の背景が済州島なのではなく、済州島が強いられた悲しみを内に秘めた映画なのでしょうか。
もともと見たいと思っていたのですが、コ・ドゥシムさんのインタビュー記事を読み、さらに見たくなりました。

ということで、予告編、まいります。

動画は「Myung Films」のyou tube公式チャンネルより。

 

話には聞いてるだろう?
この村じゃ男も女も誰一人として勝てない婆さんだよ
ここでは一番 潜るのも一番 怒りっぽさも一番
こんにちは
僕が芸能人みたいに綺麗に撮りますから
チョン・ジヒョン? ソン・ヘギョ?
あっちに行きな
ハン・ギョンフン?
こんにちは
なんでここにきたの?
一度だけ僕を信じてください
私は自分の顔が撮られるのが世界で一番嫌なんだよ
どうして?
海は全て知っている 私たちの心を
輝く瞬間
チ・ヒョヌ コ・ドゥシム

 



 

早く観たーい!

予告編のチ・ヒョヌさんの涙目な横顔に、既にすっかりやられてます。

でもこちら、まだ公開日情報がないんですよね。

独立系映画のようですし、加えてこんな時期ではありますが、無事劇場公開され、願わくば日本にも入って来てくれたら嬉しいです。