みなさま、こんにちは。

今日はもう一つ嬉しいニュースについて取り上げてみようと思います。
かのポン・ジュノ監督とソン・ガンホさんが、カンヌで再会!

今日(現地時間6日)から第74回カンヌ国際映画祭が開催されるのですが、現地で『パラサイト半地下の家族』のポン・ジュノ監督と主演俳優のソン・ガンホさんが再会を果たされたそうです。

ソン・ガンホさんについてはカンヌ国際映画祭のコンペティション部門の審査委員に選ばれ、映画祭に出席することになったと報じられていたのですが、ポン・ジュノ監督も招かれていることは直前まで伏せられていました。
ポン・ジュノ監督は開会を宣言するためにサプライズで招かれていたのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おおお!

ちょっとこれ、なんなんでしょう?カンヌ国際映画祭の開会式でスピーチするポン・ジュノ監督と、コンペ部門の審査員としてそのスピーチを壇上で見守っているソン・ガンホさんの絵面って。

世界っていつからこんなでしたっけ?(笑)

『パラサイト』でポン・ジュノ監督がカンヌ国際映画祭のパルムドールのみならずアカデミー賞大賞も受賞したり、ユン・ヨジョンさんがアカデミー賞女優に選ばれたりと、近年夢のような光景を見ていますが、やっぱりまだちょっと慣れません。(笑)

今年のカンヌ国際映画祭には、『観相師』や『ザ・キング』のハン・ジェリム監督による『非常宣言』が招待されプレミア公開される予定なのですが、映画に出演しているイム・シワンさんもカンヌでレッドカーペットを歩く予定です。実は閉会式にはイ・ビョンホンさんが登壇されるそうなのですが、イム・シワンさん、イ・ビョンホンさん、そして今回審査員として参加するソン・ガンホさんも『非常宣言』の主演俳優なんですよね。
カンヌにこそ来ませんが、他にキム・ナムギルさんにチョン・ドヨンさんも出演してます。
どんだけ豪華なんだ、『非常宣言』。(笑)
ちなみに女優のチョン・ドヨンさんもカンヌで審査員を務められたことがありました。

というわけで、カンヌで再び顔をそろえたお二人のスピーチをご紹介します。

まずは審査員に選ばれたソン・ガンホさんの記者会見での発言。

動画はカンヌ国際映画祭公式のものです。ソン・ガンホさんの発言は7分4秒過ぎから。

 

 

私は今年も出来ないのではないかと、まず最初に思いました、電話をもらった時には。それだけパンデミックがあまりにも脅威でしたので。ですがこうして奇跡のように集まり、みなさまにご挨拶できることになりとても光栄ですし、嬉しいです。

 

そう言われて思い出しました。

そうでした。去年は開催できなかったんでした。

映画界に限ったことではありませんが、本当にコロナが色々なものをストップさせているんですよね。
一日も早く収まって欲しいとつくづく思います。

そしてこちらは、ポン・ジュノ監督のスピーチ。

 

 

ありがとうございます。
家で一人シナリオを書いていたところ、急に(執行委員長の)ティエリ・プレモから連絡を頂き、ここに来ることになりました。
今回の映画祭の開会式で開会宣言をして欲しいと言われ「なぜ私が?」と尋ねました。
昨年、残念なことにコロナによって映画祭を開催できなかったため、映画祭が一度途絶してしまったので、その「途切れ」を繋いで欲しいとのことでした。
『パラサイト』が途切れる直前にあった最後の映画であったため、私がこのような任務を任されることになったのだと思います。
今日こうしてみなさまが集まっている姿を見ると、途切れたという感じが全くしません。映画祭は止まったことがあるかもしれませんが、映画、シネマは一度も止まったことはないと思います。
リュミエール兄弟の映画によって汽車が走りだして以来、数百年の間、この地球上でただの一度もシネマは止まったことはなかったとの思いです。
今日この場にお集まりになった偉大なフィルム・メーカー、アーティストのみなさまがそれを証明して下さっていると思います。

 

くーっ。

相変わらずのスピーチ職人ぶり!

「数百年の間」は言いすぎましたが。(笑)

ポン・ジュノ監督のスピーチの後には、ペドロ・アルモドバル監督、ジョディ・フォスター、スパイク・リー監督と並んで各国語を宣言。

各国語、というところが多様性と芸術性を重んじるカンヌ国際映画祭らしくて、また素敵です。

こちらが開会宣言の様子。

 

 

 

いいですね~。

ポン・ジュノ監督のおかげでカンヌ国際映画祭で韓国語で開会宣言を聞くことができ、幸せです。
ちなみにポン・ジュノ監督は「宣言します」と言っています。

コロナさえなければもっと多くの作品を多くの人が楽しむことができたのにと思うと残念ですが、歩みを止めずに作り続けるアーティストたちの血と汗と涙の結晶が色々な形で世の中に伝わって欲しいです。