みなさま、こんにちは。

なにも書かずにいる間に3月がまるまる過ぎ、4月ももう終わりかけ。
あっという間に目の前にGWが迫ってしまいました。
書かない間にも様子を見に来てくださっていたみなさま、申し訳ございません。
「今日から怒涛の更新を」と常に思っているのですがなかなか実行に移せず。それも申し訳ございません。
ああ私、いつからこんなに腰(指?)が重くなったのか。(笑)
そんなわけで今日は26日から韓国で公開されるパク・ソジュンさんとIUちゃん主演映画『ドリーム』の予告編を取り上げてみようと思います。

4月26日から韓国で公開予定の『ドリーム』。

まずはポスターから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見るからに爽やか~な雰囲気ですよね。

この映画、メガホンを取っているのは『エクストリーム・ジョブ』(原題:極限職業)で韓国観客動員数1626万の大記録を叩き出したイ・ビョンホン監督。
韓国歴代観客動員数2位ですので、相当なものです。
今回もコメディー映画を引っ提げて登場。

映画のあらすじを簡単にご紹介しますと、カッとなりやすい性格が災いし、選手生活最大の危機を迎えたサッカー選手ホンデ(パク・ソジュン扮)がひょんなことからホームレスによるサッカーワールドカップの監督を務めることになり。やる気も情熱もないホンデに上っ面だけのドキュメンタリーを撮ろうとする映像プロデューサー、ソミン(IU扮)が絡みつつサッカー経験など微塵もないホームレスたちとドタバタ劇を繰り広げる、といった内容。

・・・・・・という説明で合ってますでしょうか?(笑)

自分で書きながら、「これ、面白いの?」と既に疑っているのがもしもバレていましたら、ごめんなさい。(笑)

『エクストリーム・ジョブ』で韓国全土を笑いの渦に巻き込んだイ・ビョンホン監督なので、きっと平均点くらいは取れるんじゃないかと思ってはいるのですが、このところのただならぬ韓国映画の不振っぷりを思うと、早合点は禁物かも知れません。

昨年5月、安定のマ・ドンソクさんに人気急上昇中のソン・ソックさんを加えた『犯罪都市2』が1269万人の観客動員を叩き出して以来、実はヒット作が出ていない韓国映画。
『アバター2』が1080万、日本のアニメ映画『ザ・ファースト・スラムダンク』が432万と、目下のところ2023年度上半期興行成績1、2位はハリウッドと日本映画が占め、10位圏内に入っている韓国映画は『英雄』、『交渉』、『対外秘』、『幽霊』の4作のみ。さらにその中でも100万動員を突破しているのが326万人動員の『英雄』と172万人動員の『交渉』のみという停滞ぶりです。

 

 

 

 

 

 

326万人を動員した『英雄』は朝鮮半島の侵略と植民地化を主導した伊藤博文を暗殺した安重根およびその同志らを描いた韓国初のミュージカル映画。劇中で歌っているシーンの殆どは実際に歌いながら撮ったものだそうで、中でもキム・ゴウンさんの歌唱力が度肝を抜くレベルでした。『国際市場』のユン・ジェギュン監督がメガホンを取ったこの映画は、映画評論家の辛口評価をものともせずロングランし、かなり善戦しました。
かたや2007年に実際に起きたアフガニスタンにキリスト教を布教しに行きタリバンの人質となった韓国人の救出劇をモチーフに描いた『交渉』は、ファン・ジョンミンとヒョンビンという豪華ダブルキャストながら観客動員172万と振るわない結果に終わっています。

『交渉』が振るわなかったのは、わかります。似てるんですよね、実話をモチーフにし去年公開された『モガディシュ』と。しかも『モガディシュ』は実話も含めて内容に胸アツなのですが、『交渉』はイスラム教徒たちが暮らす紛争地にわざわざ土足で踏み込んでいった独善的な人質たちに当時も今も全く共感できないという実際の事件への反感がハンデとしてあるので、ファン・ジョンミンさんとヒョンビンさんのダブル主演でも大きなヒットは難しかっただろうと思います。

こうした状況から、韓国映画界ではイ・ビョンホン監督の『ドリーム』に期待をかけ、「これが駄目だったらもう終わり」などという声まで聞こえているのだそうです。そんなこと言われたら、なかなかのプレッシャーですよね。

当のイ・ビョンホン監督も、気づけば韓国映画界の期待を一身に背負っちゃっている自分を重々認識されているようで、自身のインスタグラムに長文をアップ。

 

大したこともないのに意気込みだけは旺盛だった時代。
必死に背筋を伸ばしてないと底に沈んでしまう自尊心のおかげで言いふらしてきた言葉。「好き勝手やって笑わせてみろと言われたら、座って見ている人だって笑い転げさせられる」。そうやって作られた映画が『極限職業』。それでよかったストーリー。『ドリーム』はそれじゃダメなストーリ。だからあれだけ断られたんだろう。
浮き沈みのクライマックスで、俺が本当に思い違いしてるのか、俺が間違ってるのか、単にこだわりなのか、頑固なだけなのか、諦めるべきなのか? でも諦めようにも諦められない、ある種のラインを越えた状態。
この物語が持つハンディキャップは認める。でも克服可能な程度。間違いなく意義もあれば面白さもあるとの確信を捨てられない。再び数多くの説得のプロセスを経て、多くの人々の労力を借りて完成した『ドリーム』。
もちろん極限職業の栄光が大きな役割を果たしたし、その成功の果てに、ああ、これで『ドリーム』が撮れるんだ、と『ドリーム』制作会社の代表にもほくそ笑んでみせたものの、世に出してみると、この映画のハンディキャップはホームレスではなくイ・ビョンホン監督だった。
彼は社会問題を扱ってなおどれほど笑わせられるのか、どれだけ斬新なのか、で評価される監督になっていた。(これもありがたいが、斬新さなら『キリングロマンス』がおすすめ)
比較対象の作品は類似ジャンルの他作品ではなく、『極限職業』になっていた。『極限職業2』を撮ったわけではない制作会社の代表をはじめ、ともに作業した方々に申し訳なくなり始める。ごめんなさい。
疎外された場所を照らすということに慎重になり、お馴染みの形式の中に許容可能な面白さを配置すること。そうしてホンデとソミンのキャラクターを配置された。主役が脇役のために作られる不思議なケース。 作り手にとっては、これは新しい面白さだった。この選択については今でも全く後悔していない。
家族みんなで気軽に楽しめる最も簡単な形の大衆映画として、この物語が広く紹介されることを願う。俺はすごく面白かったよ(笑)。
4月26日公開だそうです。 おそらく親と一緒に観賞するのにいいんじゃないでしょうか。 一度、ご両親と手をつないでお出かけください。

 

なるほど、色々な苦悩が伝わってきますね。
大成功を収めた後は、評論家も大衆も期待値が変わってしまうのはありますよね。
ちなみに「ご両親と」と言っているのは、韓国の「両親の日/어버이날」が5月8日で公開日からすぐなので。

この映画は企画から事前調査、脚本作業を経て撮影を終えるまでに約8年間、さらに封切までに10年近い歳月がかかっているのだそうです。まさに監督自身の「ドリームプロジェクト」。
そう聞かされると、先ほどあらすじを書きながら書いた「これ、面白いの?」がにわかに申し訳なくなります。予断でごめんなさい。(笑)

このところ韓国では検察独裁政権の駄目さ加減に対する人々のイライラが募っているので、「何も考えずに大笑いしたい」という欲求にピタッとハマれば、大きなヒットとなるかもしれません。
ええ、人々と言いつつ、毎度の私のことです。(笑)

ぜひ笑って一息つけることを期待しつつ、予告編を見てみましょう。

まずはこちら。

 

見たことないやつ
さてこれは
見たことないですね
見たことないですね 通常はこんなことしないのですが
お見せします
こんにちは みなさん
私は今日から皆さんと一緒に・・・
カット カット
ちょっと硬かったですね
ドキュメンタリーにセリフなんてないだろ?
どんでん返しもありまーす
イ・ビョンホン監督作品
肩甲骨~
サッカーなのかテッキョンなのか区別がつかないかも知れませんが 間違いなくサッカーです
30メートル9秒
こいつが悲しい画をほんと上手に撮るんだよ
大したことないって
ゴールの中にボールを蹴れる選手がいないんです
さあとうとう最初の練習試合の相手が決まりました
ソウルレス監督 パク・ソジュン
情熱レスPD イ・ジウン
ホームレス(?)国家代表
今日うまくいけば俺たち負けるかもな
ドリーム
ではいちにのさんと言ったら 勝つぞ勝つぞ OK?
さあいちにのさん 勝つぞ勝つぞ
ってなんでやんないんだよ
4月26日劇場大公開

 

もう一つ。ちょっと長めのバージョン、予告編2。

 

さあ ユン・ホンデ選手は並ぶ戦術でしょうか?
見たことないやつですね

ユン・ホンデ選手に質問します
目が可愛いな
去年二重手術したんです
ドキュメンタリーを撮るイ・ソミンPD
こんにちは 日頃からファンというわけではないですが よく拝見していました
イ・ビョンホン監督作品
やらない
バラエティひとつとってこいと言ったのに
ではさっそく国家代表の選抜戦に入ります
選抜戦は形式的なもので 可哀そうな人が選抜基準
でなきゃドラマにならないからね
特別な(?)国家代表登場
ドキュメンタリーにセリフなんてないだろ?
なんでなんで?
なんでなんで?

こんなんでどうやってサッカーやるんですか
なんだ?
演技がどんどんうまくなるなと思って
勝負しようぜ俺たち5人と
2万ウォン賭けよう
なんで俺と競争しようとするんだよ?
腹も立たないよ あまりに話にならないから
最高のケミストリーをお見せしましょう
これサッカーのユニフォームじゃね?
再び暴力をふるってしまったユン・ホンデ選手
少したるんだくらいで落伍者にされるなら 正してあげないと
サッカーは前を走るやつ一人でやるんじゃない
骨までしゃぶってるね
元気でした?
大事なのはいつも挫かれてきた現実
倒れたらまた起き上がれとは言わない
倒れたら足をかけて転ばせろ
今回は違う!
いま6対0で接戦です
あんなに上手だってことなんで言わなかったんだ?
そんなんアンタが知っとくことでしょ アンタが監督なんだから
アンタ?
アンタ!
言いたいことはそれだけか?
パク・ソジュン IU
ホン・ワンピョ キム・ジョンス
コ・チャンソク イ・ヒョヌ
チョン・スンギル ヤン・ヒョンミン
ホ・ジュンソク
俺たちもやれるって
俺たちが競技場にいるってことを見せてやりましょう
見せてやろうってんだよチクショー
いちにのさん
韓国 韓国 韓国 ファイト!行こうぜ!
ドリーム
一回だけ勝ってよ
じゃあお前が出ろよ
ルールでは女性も出場できると書いてある
4月26日 劇場大公開

 

 

なるほど~。

いかにも何も考えずに見れそうですね。(笑)

IUちゃん、明るい役柄に飢えている時にちょうどこの話がきたとインタビューで答えてましたが、明るいだけの役柄も本当に久しぶりな気がします。
パク・ソジュンさんもIUちゃんも日本でも大人気なので、日本公開も期待できそうです。
私も公開の暁にはぜひ見に行きたいと思います。