*記事はtvNの放送(全16話)基準のため、日本のテレビ放送とは該当部分が異なります*

みなさま、こんにちは。

今日は節分。
このドラマのおかげで「鬼は外、福は内」が今までのように言えなくなる人が続出しそうな『鬼〈トッケビ〉』の第10話。本日も引き続き追ってまいります。

手を掴まれ、サニーの前世を見てしまう死神。

倒れた王妃の涙。

矢を構える男を見つめる王妃。

指輪をはめる男の手。

固まっている二人を見つめるトッケビ。

「どうしたんですか?」

死神の様子がおかしいことに気付いたサニーが声をかけます。

「一体、なぜ?」と呟く死神の顔をうかがうサニー。

「何がです? 大丈夫ですか?」

死神は「お前が見たのは俺の妹だ」と言ったトッケビの言葉を思い出しています。

二人を凝視するトッケビを誤解するトッケビ。

社長はどんな人かと尋ねるトッケビに、「その質問、どこかで聞いた。死神のおじさんだったかな? そしてその後の質問は、何をしてあげたら喜ぶ蚊だったけど。見たら分かるじゃないですか。すごい美人」と妬いているウンタク。

美人を探してるわけではないと答えても、疑っています。

かたやサニーは、女の手を初めて握ったわけでもないだろうに、電話番号もないというし、本名も教えないのでもしや既婚者なのかと死神を疑い。

「服もいつも黒だし顔も異様に白い。もしかして国家情報院なの?」

首を振る死神。

「じゃあ死神?」

その言葉に死神が押し黙ります。

「笑わないわね。とりあえず既婚者と国家情報院でさえなければいいわ。入りましょ」

寒そうに店に入っていくサニーを見ながら「そういうあなたは誰ですか?」と呟いている死神です。

ちなみに国家情報院とは諜報活動等を行う機関のことです。

店に戻ったサニーはビールを飲み始め。

さっきからなぜ見るのかと尋ねるサニーに、知り合いに似ているからとトッケビ。

本名の漢字を尋ねるトッケビに、自分の名前は英語だとサニーは答えます。

会話の途中、サニーに指輪を渡したのが死神だという事実を知るウンタク。

席に戻った死神は、サニーに指輪を明日会って返して欲しいと伝え。

死神は自宅に戻ると、肖像画の女性がサニーの前世であり、その女性はトッケビの妹かもしれないと推測。
事実を一つずつ確認します。

自分が絵巻の女性を見て泣いたこと。
サニーを初めて見たときに泣いたこと。

「じゃあ、俺はなぜ泣いたんだ? 俺の感情の正体は? 二人の歴史と、消された俺の記憶と関係があるのか?」

一方こちらの夫婦は。

ウンタクの誤解により痴話喧嘩が始まってます。

店を丸ごと帰るなどと豪語したわりにチキン代は死神に出させ、そのくせサニーがどんな人かを気にしていた。人間も、トッケビも、死神も、男はみんな同じだと怒ってます、ウンタク。

「お前が考えてるようなジャンルじゃない」

「そういうジャンルだと思うけど」

ウンタクは、もしや初めからサニー狙いで自分をチキン屋にバイトさせたのかを疑いだし。

自分は選択の幅を狭めて決まりやすくしてあげただけだとトッケビ。

トッケビがバイト先を与えてくれたのではないのなら、「バイト探し」と「彼氏が出来る」という願い事を今からでも叶えろと迫るウンタクに、テヒの足を折ってやろうかと凄んで出て行くトッケビ。

ですがほどなく戻り、ウンタクの髪を撫でながら「さっきバイトしてるのみたら、胸が痛かった。今まで見たことなかったから」と口にします。

優しいまなざしに思わずにやけてしまうウンタクです。

夜。
妹の肖像画を広げているトッケビ。部屋で一人妹に語りかけています。

「楽しく過ごしているか? この兄はようやく楽しく過ごせるようになってきたよ」

翌日。

死神はサニーに会い、指輪を返してもらいます。

調べたいことがあるので少しの間だけ借りたいと死神。調査の性格上、理由はいえないと言いながらサニーから指輪を受け取ります。

なぜこの指輪を手に取ったのかと尋ねられ、サニーは自分のものだと思ったと返答。

はめてみて何か感じなかったかという質問には、「この男に会うために手に取ったのだなと思った」とサニー。

初対面で泣く男。譲らない男。会う時間は短く、待ち時間の長い男に出会うために、と。
それでもこうしてこの指輪を男がくれるとは思わなかったと付け加えます。

結果が分かったら必ず内容を共有して欲しいと告げて、早々に店を後にするサニーです。

家に帰ってもまだ放心している死神。

隣りで料理するトッケビは、手を握った前世がそんなに問題だったのかと尋ねます。
業務上知りえた前世については答えられないと死神。

トッケビは自分の妹も「キム・ソン」という名前だったと明かします。そのせいで夕べは寝付けなかったと。

仮に妹の生まれ変わりに出会えたとしたら、そのあとはどうしたいのかと尋ねる死神に、ただ幸せなのか、愛されてるか、病気をせず長生きできるかが知りたいだけだと答えるトッケビ。
妹はとても綺麗だったと付け加えます。

ウンタクが帰ってきたとも知らず、死神に促されるまま過去を語り始めるトッケビ。

高麗の武将だったこと。自分が仕えていた主君によって死んだことを話します。

「ある子どもが生まれた。生まれた時には皇帝である父は既に亡くなり、母親の身分は卑しかった。その母さえも病気で死んだ。父親ほどの年の差の兄が皇帝だったんだ」

「皇室にはその子の味方は誰もいなかった。国子監(クッチャガム)の博士であり師匠であるパク・チュンホン以外には。
パク・チュンホンに出会って以来、その子の周りにはおかしなことが起き始めたんだ」

皇位を継ぐべき甥が死に、疑問を抱いた大君も死に、兄である皇帝も亡くなったとトッケビ。

遺伝的な病気のためだと思われていたが、その子はのちに、それがすべて毒殺だったことを知るようになったと続けます。

「皇帝も大君も死に、もはやヨ一人だけが残った」

病に冒される皇帝を痛ましそうに見るトッケビ。

もしもヨが皇帝の座についたら、妹と婚姻させてヨを守って欲しいと息も絶え絶えに皇帝は頼みます。

正しい道を歩かせ、間違った選択を戒め、何よりも死なないようにして欲しいと頼みます。

「世話をしないことで助けていたのだと伝えよ。そして、こんなことを頼むそなたの主君を許せ」

「ご命令を奉ります」

長い時間をかけて毒殺し、その子を王座に就けたのはなぜだと尋ねる死神。
パク・チュンホンの望みは、自分の一族では王になることができないので、自分の思い通りになる王を仕立て上げ、自分が王の上に立つことだったと答えるトッケビ。

幼い時分から王位について、10年後。先皇の遺言どおり、キム・シンの妹と結婚が決まった若きヨ。

パク・は「武将ごときの妹と」と苦々しく思っていますが、キム・シンの家柄は申し分なく、なによりもキム・シンは先皇がもっとも信頼した忠臣であったし、生死をともにした戦友だと対抗する家臣。
パク・チュンホンは忌々しく思いながらも婚姻を進めるほかなかったとトッケビ。

かくして妹ソンは王妃としての教育を受けることになりました。

そのソンを覗き見る若き皇帝ワン・ヨ。

その時肩に乗せていた皿が割れ・・・・・・。

ソンを見ているワン・ヨを後ろから心配そうに見つめるトッケビ。

婚姻が決まり、籠に乗って王宮に向かう途中、不安げに扉を開けるソン。

すぐそばを歩く兄が目に入ります。

挨拶も出来ずこのまま結婚しなければならないのかと思っていたとソンは嬉しそうです。

ソンは王の容姿を尋ねます。
兄から王の容姿が美しいことを伝えられ、今日の自分は綺麗かとソンは尋ねたのでした。
そんな妹に、わざと綺麗じゃないと答える兄キム・シン。

兄から既に王が自分を見たことがあると聞き、あの時自分を見ていたのが王だったとソンは初めて知ります。

「王もお前を可愛くないと言っていた」と嘘をつく兄ですが、ソンはそんな兄に度々王宮に来て欲しいと話し。

自分を案じているであろう兄に、幸せになるので心配いらないと健気なソン。

王宮に入ってしばらくは、ソンはワン・ヨと仲睦まじく過ごしていました。

そんなワン・ヨに揺さぶりをかけるパク・チュンホン。

家臣がワン・ヨの年が幼いこと、母方が卑しいこと、妻の家柄が卑しいことをあげつらっていたと聞かせ、王に首をはねさせます。正しいことを言う相手ほど厳しく対処し、皇帝の強さを見せねばならないとしながら。

王妃ソンはパク・チュンホンを呼び、二度とこのようなことをしないよう諌めようとしますが、かえってパクに蔑みの言葉を浴びせられてしまいます。

自分こそが王を育てた父も同然なのに、一介の武将風情の妹がよくも訓示を垂れてくれたなと憤ります。

のみならず、兄キム・シンを、数々の辺境での戦に勝ち、戻るなという命に逆らって戻ってくるのは皇帝になろうとする所業であり謀反だとまで。

その言葉通り、洗脳されている若き王はキム・シンに剣を授けて二度と戻らないよう伝えます。

王妃が直訴し、キム・シンを傍に仕えさせパクを遠ざけるように伝えますが、すっかりパクに洗脳されている王は「結局それか」と怒りだし。

「しがないお前の、しがない家門唯一の希望というわけか、お前の兄が!」

度重なる厳しい戦に勝つのは、王の無能さを際立たせるためであり、守るふりをして自分を切るかもしれないではないかと王。

いまだとばかりにキム・シンを切るようパク・チュンホンは促します。

かくしてキム・シンは目の前で妹を殺され、王の前に切られたのでした。

なぜそんなことにという死神に、王命に逆らって戻ってきたし、年若き王の嫉妬と恐れを見過ごし、ヨを守って欲しいといった先王の頼みが忘れられなかったし、罪のない家臣の命を助けなければならなかったし、何よりも命をかけて妹があの愚か者を守っていたからとトッケビ。

死神はもう一つ気になることがあると言い、サニーからもらった指輪を見せます。

特に反応を見せないトッケビ。

もしかして本当に自分を妹の生まれ変わりだと思っているのかと尋ねます。

「指輪、はめてみろよ。どうなるか見ようじゃないか」

「くるな! くるな!」

「ソンよ。それでお前は今、幸せなのかい?」

「おい!」

揉め始めた二人に割って入り、出かけてくるとトッケビ。トッケビもついて行きます。

ウンタクはパジュにいるという幽霊の女の子に会いに行こうとしていたのでした。
花束を持ってきて欲しいと言っていた幽霊の女の子。

ウンタクは歩きながら、トッケビに花が似合う、いつでもトッケビは自分好みだ、性格もとてもいいと突然褒め始め。

何か悪いことをしたのかと心配になるトッケビに、これは一種の慰めで応援だと答えるウンタク。

「具体的にどこがどうお前好みなんだ?」

「変だし、美しいところ」

こうして小さな花束を持って納骨堂を訪れたウンタク。

「きたよ」

写真に向かって声をかけるウンタクでしたが、ふと一枚の写真が目に入ります。

「・・・・・・ママ?」

母に間違いないと言いながら、トッケビに図書館に連れて行ってもらうウンタク。

図書館には女の子の幽霊が待っていました。

母と知り合いなのかと尋ねるウンタクに、だからずっと傍にいたと明かす幽霊。
高校生の時、互いに娘が産まれたら服を買ってあげようと約束したのだと言います。
服を買ってあげることは出来なかったが、ウンタクの母ヨニのお金は守ったと幽霊。

驚きのあまり言葉を失うウンタクにロッカーを指差し、開けてみるよう促します。

言われたとおりの番号に合わせてロッカーを開けてみたところ、そこには母がウンタク名義で残した通帳が入っていました。
叔母さんがいつも無くなったと言っていた、母の保険金が振り込まれた口座の通帳。

「一番上のものが一番新しい通帳だから、お金を下ろして授業料の足しにして。入学おめでとう」

ウンタクはこのためにずっと成仏せずに漂っていたのかと涙声で尋ね。

「漂いながらあなたの成長を見るのが嬉しくて、少し遅れちゃった。もう向こうに行ってヨニとお喋りしなきゃ」

「行っちゃうんですか? 今?」

今にも泣き出しそうな声で尋ねるウンタクに、幽霊が答えます。

「行ってあなたのママに全部話してあげる。‘あんたの娘はとってもいい子だよ’って」

幽霊はウンタクに頭を伸ばし、軽く撫でます。

「勉強も出来るし、いい大学に入ったよって」

・・・・・・もうやめてもらっていいですか。(号泣)

「じゃあね。バイバイ」

「もう行くんですか?」

涙を流しながらウンタクは最後のお別れを口にします。

「ありがとうございました。なにもかも。ママと向こうでも仲良くしてください」

無理無理無理無理。

もう無理。

号泣。視聴者しゃっくりあげ。

「さようなら」

そう言って頭を下げるウンタク。
最後は長年の友達として声をかけます。

「バイバイ。元気でね。コ・ジョンヒョン」

ウンタクの母の代わりにずっと見守ってくれていた幽霊が天に召されていきます。

消えていく幽霊。

そんな二人を見つめているトッケビ。

ウンタクはトッケビと一緒に海辺にやってきます。

「ママにはいい友達がいたんだね。実は、私の友達だったんだ」

だからもうやめなさいってば。(さらに泣)

「私はママがしてくれることはなにもかも大好きだった。お餅も、お誕生日会も、マフラーも、ジョンヒョンも、全部」

ウンタクの肩を優しく叩いて慰めるトッケビ。

ウンタクは「おじさんも」と付け加えます。

「ドアを開けてくれてありがとう」と礼を言うウンタクに、「俺はそれだけの大人物だからな」とトッケビ。ウンタクが笑い出します。

「あれ、馬鹿にした?」

「あ、雨! 最近雨が降りませんね?」

「自重してるところ。NASAに捕まらないように」

目には見えなくても一人ぼっちじゃなかったウンタクの明るい笑い声が響く海辺です。

トッケビはウンタクの通帳をキム秘書に預けます。

9月になって成人するまでは後見人の同意なしにお金を引き出せないため、ウンタクにお金が入るよう手続きを取ってもらうためでした。

すぐに処理すると立ち上がった秘書を呼び止めるトッケビ。もう一言付け加えます。

「しっかり大人になってくれて、ありがとう」

その言葉に、すべてに感謝していると答える秘書です。

トッケビに答えるべく、塀の中にいるウンタクの叔母に会いに行く秘書。

叔母は借金があるためウンタクの後見人になることができず、後見人になるために借金を返したのですが、相手がサラ金だったために自分の通帳に受け取った保険金を入金することが出来ず、ウンタクの通帳に入れていたのでした。

その通帳がしょっちゅうなくなって困ったと語る叔母に、保険金を詐取しようとした事実を今録音していたことを明かす秘書。

秘書は叔母に、ウンタクにきれいさっぱり全額返して出所するか、養育費を要求して提訴するか二つに一つだと言います。

自分は裏街道に知り合いがいると脅す叔母ですが、裏街道は自分のほうがもっとよく知っていると返す秘書。

トッケビに頼まれたことの他に、会長からの頼みも素早く処理した秘書。
会長からの頼みとは、ドックァを新入社員としていちから鍛えることでした。

上司となるマネージャーに初めこそ大きな態度をとっていたドックァですが、祖父からグループの孫であることを聞かされていることを知り、仕方なく言われたとおり一日で製品情報を覚えることにするドックァです。

一方死神は、クリーニング店に帽子を取りにきていました。

帽子を待つ間も、思い浮かぶのはあの肖像画の女性。

そこへサニーから電話がかかってきて。

「まだ調査中なんですか?」

「怠けてるわけではないのですが、時間がかかってて」

「複雑な調査のようですね。今なにしてました?」

「サニーさんの手をもう一度掴むかどうか悩んでました」

完全に勘違い。(笑)

「じゃあ今日はどうですか? 一つでも若いうちに」

サニーに会うことになり、服を着替えて出かけようとする死神。

服装を見て、サニーに別れを告げられていたのが今日だとトッケビは気付きます。

その服を着ないわけにはいかないのかと口にしてみるも、意味が分からず「服が変?」と尋ねる死神。

「いいや、なんでもない。俺のアドバイスが今日の変数になるかと思ったんだが。楽な靴を履いていけよ。帰り道が遠く感じるだろうから」

服が変だと言い残し去っていくトッケビです。

一方。
サニーの店には化粧品売り場で働いている友だちが来ていました。

12月31日にデートだなんて羨ましいと友だち。

だからサニー、「一つでも若いうちに」と言ってたんですね。
韓国は新年を迎えると誕生日に関わらず一つ増えるので。いや、正確には、二つ? 例えば満28歳の人は新年を機に一気に30歳という嫌なシステムです。(笑)

今日も誰とも手が触れないよう気をつけながらサニーに会いにくる死神。

死神は到着するなり手を伸ばし、サニーの手を握らして欲しいと言い出し。

その言葉に、じらし始めるサニー。

自分も早く手を繋ぎたいし、ハグもしたいとサニー。
でも最低限、相手が何者か分かってからでなければ駄目だと言います。

まずは自分の正体を明かして欲しいとサニー。
なぜ本名が分かったのか。
ハンサムだから許してあげるのは、今年限りだとサニー。

「2時間後には年が明けますよ」

サニーのいたずらな笑みにも真顔になってしまう死神。

「そんなに無理な要求ですか?」

困ったような目で見つめ返す死神は、結局「すみません」と正体を明かすのを拒否。

おかげでサニーに、もう会うのをやめようと言われてしまいます。

「歩道の内側を歩かせようとするのも、シャーペンで数学の問題を解いているのも可愛いんですけど、これ以上は駄目です。私が降られたことにします。もう連絡しないでください」

「偶然すれ違っても、知らぬふりしてくださいね。
ハッピーニューイヤー」

遠ざかるサニーの背中を切なく見送る死神です。

ちなみに9話の後半に出てきた、死神が「シャーペンで数学の問題を解いている」シーン。
聞き逃していましたが、あれは前回書いたように「なにを聞かれてもいいように備えてる」のではなくて、ウンタクが「社長が何が好きか分からない」として「歩道の内側に入れる」と並んで挙げた事例の一つだったんですね。

ウンタクの予想がどちらもサニーの好みにドンピシャだったとは。ウンタクがなにげに恋愛マスターだったことが判明した瞬間でした。(笑)

かたや家では今年残り30分のタイミングでトッケビがすっかり出かける用意をし、ウンタクの部屋の前をウロウロしていました。

年明けの鐘とともにトッケビの部屋にやってくるウンタク。

「なんだよ。寝てたのに」

「その格好で?」

鬼がこんなに可愛くていいんですか?(笑)

今大人になったとはしゃいでいるウンタク。
先約があるので今から出かけてくるといいます。
驚いて文句を言うトッケビに「おじさんと先約」とウンタク。
トッケビは満面の笑みでウンタクの傍にやってきます。

どこに行きたいか尋ねたところ、屋台で酒を飲みたいとウンタク。

はしゃぐウンタクに押され、気が進まないながらも屋台にやってくるトッケビ。

ウンタクは苦い焼酎を「ロマンだ」と言いながら嬉しそうに飲んでいます。

そこへ現れた、先日のスリ。

仲間を引き連れてトッケビに仕返しに来たのですが。

トッケビ圧勝。

ああ見えて、前職武将なので。(笑)

席に戻ると、肴だけ食べろと言っておいたのにもうたいがい出来上がってしまっているウンタク。
ぼんやりした灯り、苦い焼酎と素朴な肴、非情な情緒、すべてがロマンティックだと上機嫌です。

「これでもうひとつあればれば、完璧なのに」

「なに?」

「ファーストキス」

「あの時のはチューだから、動くのなしね!」

そう言いながら椅子ごとトッケビの傍に近寄るウンタク。

そんな攻撃、ありですか?(笑)

焦ったトッケビ、周りをフリーズさせますが、ウンタクには術がかかりません。

「私がトッケビの新婦なの、忘れたんですか? かかりません、私は。つまりは絶対に避けられないって事です」

その言葉に「避けなかったんだけど」とトッケビ。

「一度避けるのも大変だった」

ひゃあ。

トッケビを幸せそうに見つめ、再び近づくウンタク。

「カンペキだ」

ひゅう~。

なんか汗出ましたね。(笑)

そんな幸せシーンのあとの、この人。

「彼女が振られたのか。俺が振られたのか」

なんて残酷な対比。(笑)

翌朝。

新年ということでトックをつくっているウンタク。

今までのお礼だと言います。

メミルムク/蕎麦豆腐も作ったし、バイト代で高い牛肉も買っておいたとウンタク。

そんなウンタクにトッケビは、気持ちデレデレ気味です。

二人が暗闇の中からモデルのように歩いてきたのが昨日のことのようなのに、もう新年だとウンタク。

「あの時おじさんたち、めちゃめちゃカッコよかった。怯えながらも、すっごくカッコよかったんです」

「あ、長ネギ忘れた」

その言葉に「トックには長ネギがないと」「だよな」と二人で出て行くトッケビ&死神。

なぜに二人で出て行ったのかと思いきや。

大爆笑!

アホでしょ。絶対アホでしょ、この二人。いや、この脚本家の先生!
カッコよかったと言われたことに気を良くして、長ネギのおつかいで再現する鬼と死神だなんて。(笑)

オートバイのおじさんに怒鳴られる二人なんですが。

「あの者がいま歩道を歩けと新年の挨拶をしてくれたようだ」

「いい挨拶をしてくれたので、害は及ぼさない。良い年を!」

「なぜなら我らはカッコいいから。ハッピーニューイヤー!」

なにこれ!

お馬鹿すぎる!(笑)

そこまで自己陶酔しながら買ってきた長ネギが入ったトック。
いざ食べようと思ったら「俺、サニーさんと別れた」と死神突然の告白。

どういう展開で分かれたのかと尋ねるウンタクに、「私が振られたことにする、と言われた」と死神。

「それは、私が振られたんだからあなたから先に連絡しろって意味でしょ!」

感心しすぎです、おじさん。(笑)

「俺の正体を聞くんだよ」

それは手ごわいとウンタク。

ウンタクは死神ではなく天使だと言ったらどうかと提案します。
一方トッケビは、300歳ならまだまだそういう痛いことはあると、経験から出たっぽい慰め。(笑)

ひとまず手っ取り早く情報を得ようと、死神はトッケビの手を握ります。

トッケビにこんな顔で嫌がられたわりに、何も見えずがっかりする死神。
死神はトックを食べずに部屋に戻ってしまいます。

手が穢れたと一人大騒ぎするトッケビでしたが。

ウンタクの「フーフー消毒」に、こんな顔。

チラ見。(笑)

「もう大丈夫。全然大丈夫」と呟いてました。
って、小学生並みでしょ、この鬼!(笑)

ウンタクはトックの礼としてトッケビにひと肌脱がせます。

焼き芋を買っているサニーとウンタクのところに、偶然を装って死神を連れてきたトッケビ。

挨拶しないのかと尋ねても、サニーは「道で会っても挨拶しないことにした」と冷たい態度です。

ウンタクに目配せされ、何か気のきいたことを言おうとしたトッケビですが。

「今日の二人は全体として黄身と白身だな。目玉焼き」

みんなに睨まれてますけど、結構面白い。(笑)

ウンタクに睨まれ、もう一度なにかいおうとするトッケビ。

「豆もやしだね! 茎と、頭!」

結構ウケてるんですが、視聴者は。(笑)

結局焼き芋を買う5000ウォンすらも現金を持っておらず、サニーに芋を買わせる男二人。

ウンタクは役に立たないトッケビにプンプン怒っています。

かくして死神は新年早々浮かない顔で仕事に。
ちなみにさっきの白いコートは、死神としては「天使」がコンセプトだったそうです。
分かりにくすぎる。(笑)

ウンタクから焼き芋を奪い一人部屋で食べているトッケビですが、突如脳裏に29歳のウンタクの姿が思い浮かんでしまいます。

29歳のウンタクがしていたネックレス。

初めて二人でケベックに行った時も、ネックレスを欲しそうに見ていたのを思い出します。

「結局あれを買ったわけだ? あの社長とかいう奴に会うために」

その時何かが思い当たるトッケビ。

「あれは俺が買ってやったんだ」

そう呟くと、サンダル履きのままケベックへ。

サンダルである必然性はなかったと思うんですが。(笑)

死神は職場で心理相談を受けていました。

別れの痛みから早く回復しようと思うより、自分は何によって回復するのかに集中したほうがいいと相談に乗ってくれた医師に礼を言い、お茶を勧める死神です。

トッケビがケベックから帰ってくるとユ会長が待っていました。

久しぶりに碁をうちたくなったとユ会長。

碁を教えたのは自分なのに、近頃は負けてばかりだとトッケビ。

ユ会長は愉快そうにゲームを楽しんでいるのですが、その時トッケビの動きが止まります。

ユ会長の死期が近いことを感じ取ったトッケビ。

いつぞやの「神」の声がこだまします。

独り不滅を生き、愛するものたちの死を見守るがよい。
いずれの死も忘れ得ぬだろう。

ユ会長自身も自らの死期を感じ取っているようでした。

愁いに沈んだトッケビの隣に腰掛ける死神。

トッケビは早々にユ会長の名簿が上がってくるだろうと言います。

その言葉に、後悔のないように本人に死期が迫っていることを教えてはどうかと死神は言いますが、死期を知っていいことはないとトッケビ。死期を知っても後悔するのは変わらないと。

トッケビはドックァにもユ会長の死期が近いことは知らせないつもりだと言います。

サニーに連絡したかと尋ねるトッケビに、次に会ったら本当のことを言わなければならない気がして連絡できていないと死神。

「お前は見るからに死神なのに。あの女、鈍いんじゃないのか?」

死神はトッケビにサニーから何か感じないかと尋ねますが、トッケビは特に何も感じていない様子。

サニーが妹と同じ名前なのは過分だと思うし、会うたびにいちいちが気に入らないと言います。

「それに、黙って聞いてると一つも論理がない」

その言葉に「サニーさんの悪口はそれくらいにしておいたほうがいい」と真顔になる死神。

「ほお、かばうのか?」

意を決した死神がトッケビに向き直ります。

「俺がお前に言っていないことがある。サニーさんの前世に関すること」

「秘密なんだろ?」

「サニーさん、お前の妹の生まれ変わりらしい」

その言葉にも一切動じないトッケビ。

「サニーさんが? お前じゃなくて?」

冗談を言うトッケビですが、死神の顔は真面目なままです。

「サニーさんの前世の顔が、お前が持っている絵巻の顔と同じだったんだ」

「間違いないのか? なにが見えたんだ?」

その問いに答える死神。

「俺が見たその女性は、宮殿の真ん中に立っていた。白い服を着ていて、位が高そうだった。胸に矢を受け、血を流しながら倒れた」

動揺を隠すようにトッケビが口を開きます。

「それは俺が話してやったことだろ。白い服は違うとしても。矢のことも、俺は言ってない気がするが。他は? 他に見たものは?」

「籠に乗りながら、誰かを見て笑った。小さな扉から。笑いながら聞くんだ。‘今日の私、綺麗ですか?’」

驚愕するトッケビに言葉を続ける死神。

「そして彼女の声に応える声が聞こえたんだ」

死神と重なるトッケビの声。

「‘綺麗じゃない’」

「本当にお前の妹なのか?」

「そうだ」

え、え、えーーー?!

で終わる第10話。

色んな話があったのに、ラストカットの衝撃がすべてを持っていってしまいました。

トッケビと一緒に油断しまくっていた視聴者。
トッケビが復活した時、すでにワン・ヨは死んでいて、トッケビは間に合わなかったと落胆したのですが、遺体が布で巻かれていたので顔は見えませんでした。

それでトッケビはテレビで男性アイドルを見ながら「あれくらいの年で死んだ」と言っていたわけですが、実際はトッケビ復活まである程度年月が経っていたということですよね、これは。
だからトッケビは死神の顔を見ても何も反応しなかった、と。

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うわー。

きましたね、鳥肌展開。(笑)

いよいよドラマティックな展開になりそうな『トッケビ』。

引き続き追ってまいります。

tvNドラマ『鬼〈トッケビ〉』詩集-『もしかしたら星々が君の悲しみを持ち行くかもしれない』-キム・ヨンテクの一度は筆写したい詩

トッケビフォトエッセイ他