みなさま、こんにちは。

暑かったかと思えば涼しくなり、初秋らしく気温の変動が著しい季節になりました。
「食欲の秋」を迎え夏の間停滞気味だった食欲も一気に高まり、この調子で食べ続けたら冬眠前の熊の気分が味わえそうな今日この頃です。

さて今日は「オックスフォード英語辞典」に新たに韓国語単語が26個追加されたことについて取り上げてみます。

先月「オックスフォード英語辞典」がアップデートされ、韓国語由来の単語を新たに26単語を一気に加えたことが分かり、話題になっています。

英オックスフォード大学が出版する「オックスフォード英語辞典(OED)」は1857年に編纂が始まり、1928年の初版完成以来、その歴史と権威を認められたもの。
英語文化圏のトレンドを押さえた新規単語選定に定評がありますよね。
日本語由来の単語も2009年までに490あまり収録されているそうです。

今回最新版にアップデートするにあたり、これまでに収録されてきた韓国語単語の「Hangul(한글/ハングル)」や「K-pop」、「kimch(김치/キムチ)」、「taekwondo(태권도/テッコンドー)」、「yangban(양반/両班ヤンバン)」など11単語の他に一気に26語を追加掲載し、その意味や背景も詳細に解説しています。

韓国文化が英語圏に急速に浸透していることの端的な表れですが、文化を超えて言語面でもトレンドとなっているのが、とても興味深いです。

 

9月6日(現地時間5日)、「オックスフォード英語辞典」の公式サイトは”Daebak! The OED gets a K-update(テバク!オックスフォード英語辞典がK単語をアップデートした)“というタイトルで今回追記された韓国語単語と掲載理由などを詳細に記されているのですが、その説明がまた面白い!

 

 

 

タイトルからして「Daebak」なのが、マジでテバク!!(笑)

 

K-pop, K-drama, K-beauty, K-food, K-style—these days, everything seems to be getting prefixed with a K- as South Korea’s popular culture continues to rise in international popularity. South Korean director Bong Joon-ho’s film Parasite made history by becoming the first non-English-language film to win a Best Picture Oscar, K-pop acts like BTS and Blackpink are global music superstars with legions of devoted fans, Korean beauty products are flying off the shelves everywhere in the world, and Korean style is now seen as the epitome of cool. We are all riding the crest of the Korean wave, and this can be felt not only in film, music, or fashion, but also in our language, as evidenced by some of the words and phrases of Korean origin included in the latest update of the Oxford English Dictionary.

K-POP、K-ドラマ、K-ビューティー、K-フード、K-スタイル。近頃、韓国の大衆文化が国際的な人気を高め続けているため、すべてにK-の接頭語が付けられているようです。 韓国のポン・ジュノ監督の映画「パラサイト」は、非英語圏の映画として初めてアカデミー作品賞を受賞したことで歴史を築きました。BTSやブラックピンクのようなK-popは、熱烈なファンを有する世界的な音楽のスーパースターであり、韓国の美容製品は世界中で飛ぶように売れ、韓国スタイルは今やカッコよさの象徴とみなされています。 私たちは皆、韓国の波の頂点に乗っており、これは映画や音楽、ファッションのみならず、オックスフォード英語辞典の最新アップデートに含まれた韓国語由来の単語やフレーズからも明らかなように、私たちの言語でも感じることができます。

 

おおおお。(笑)

原文記事のリンクはコチラです。

とにかくBTSですよね。
BTSが果たしている役割、影響が凄まじいです。
とARMYなわたくしめ、すかさず。(笑)

 

まずは今回韓国語由来として新規追加された26個の単語を見てみましょう。

 

 

 

「ファイティン」はもはや世界の共通語という認識でよろしかったでしょうか?(笑)

aegyo/エギョは漢字語の「愛嬌」で意味は日本語の愛嬌の意味よりは「かわい子ぶること」に近いです。banchan/パンチャンはおかず、bulgogi/プルコギは説明いりませんよね。面白いのはchimaek/チメク。チキンとビール(メクチュ)のことですが、なぜそこに。(笑)
daebak/テバクは「すっげ!」「やば!」などの万能感嘆語、dongchimi/トンチミは大根のキムチ、fighting/ファイティン、galbi/カルビ、hallyu/ハルリュは韓流、hanbok/ハンボクは韓服、チョゴリのこと、japchae/チャプチェ、K-, combはKのつく複合語、K-dramaは文字通りでkimbap/キムパブは言わずと知れた韓国海苔巻き、面白いのがKongilish/コンクリッシュで韓国式英語、Korean waveは韓流、manhwa/マンファ・マナは漫画、mukbang/モクパンはなぜ加えられた?食レポ放送のことですが。(笑) noona/ヌナ、oppa/オッパはいいとして、PC bang/PCバンはネットカフェのこと。samgyeopsal/サムギョプサルもいいとして、なぜかここでskinship/スキンシップ。(笑)。
tang soo do/タンスドはなにかと思えば空手のこと。
trot/トロットときて最後にunni/オンニ。

 

「韓流」を示す言葉が「hallyu」と「Korean wave」の2種類あるのが目を引きます。
きてるってことですよね、韓国の波。

あとはドラマの影響が歴然ですよね。当然食べ物も。

「ファイティン」などの韓国式英語が辞書に加えられた背景についてOEDは「こうした言葉は、大陸の様々な地域に住むアジア人が現地の文脈に沿った言葉を発明・交換し、それが英語圏の人々の世界に紹介される流れを示しているが、その結果、英語の海の上で韓国語の波紋が広がり続けている」と記しています。

英語辞典なので当然各々の単語には英語での解説が付きます。
前掲した公式サイトの下のほうに今回追加された単語が一覧になっていてそれぞれリンクで解説ページに飛ぶようになっていますので、興味のある方は是非ご覧になってみてください。

 

一部をご紹介しますと、例えばbanchan(パンチャン)にはこんな説明が。
 In Korean cookery: a small side dish of vegetables, etc., served along with rice as part of a typical Korean meal.

「典型的な韓国料理の一部としてご飯と一緒に提供される野菜などの小皿料理」。うーん。適格。(笑)

 

mukbang(モクパン)“A video, esp. one that is livestreamed, that features a person eating a large quantity of food and talking to the audience. “

「出演者がたくさんの食べ物を食べながら視聴者と会話する配信や動画」。

daebak(テバク)は” Something lucrative or desirable, esp. when acquired or found by chance.”, “Expressing enthusiastic approval.”

「偶然発見した収益性を有したり価値のあるものを意味する名詞」、「熱烈な歓迎を意味する感嘆詞」。

いずれもまったくその通り。(笑)

 

今回「K-ドラマ」という単語を「K-複合語」に含めず別途掲載していますが、公式サイトにはこんな記述も。

Fans of such recent international television hits as the romantic comedy Crash Landing on You, the fantasy police procedural Signal, and the historical zombie thriller Kingdom know that despite its name the K-drama can be of any genre.

「2002年にシンガポール新聞”The Straits Times”が初めて採用した’K-drama’がOEDに収録された。最近国際的にヒットしたロマンティック・コメディ『愛の不時着』、刑事ものの『シグナル』、歴史ゾンビもの『キングダム』などのファンであれば、K-ドラマはジャンル不問であると知っている。」

取り上げられたドラマ3つとも大好きなので、嬉しいです。

 

また、韓国ドラマファンならみんな知ってる「チメク(チキンとビール)」が掲載された背景については、「2014年の『星から来たあなた』で韓国外に広まった。韓国のトップ女優チョン・ジヒョン扮するこのファンタジックなロマンティック・コメディの主人公はいつもチメクを欲し、ドラマが大ヒットした中国や他のアジアの国々で韓国フライドチキンが爆発的なヒットとなった」と記載。

説明が完璧すぎてもう言うことがないです。(笑)

 

面白いのが「オンニ」と「オッパ」の説明。

「世界に広がる過程で意味が変わった事例」と公式サイトに書いてあるのですが、まず「オンニ」については「K-popやK-ドラマのファンは‘unni’を自らの性別にかかわらず彼らが好きな韓国の女優や歌手を呼ぶのに用いる」と説明。

一方「オッパ」については「東南アジアにおいて‘oppa’は魅力的な韓国男性、特に有名な俳優や歌手を呼ぶのに用いられる」とし、用例として2021年初めのとあるツイートを掲載。そのツイートは「ultimate oppas(究極のオッパ)」としてイ・ミンホ、パク・ソジュン、イ・ジョンソク、チ・チャンウクを取り上げています。

爆笑!(笑)
もう最高ですよね!オッパと呼ぶのにトシは関係ない!これが私が目指したい世界!
え~、ヒョンビンは? ポゴミは? ソン・ジュンギは?
私もBTSをオッパと呼びたーい

・・・・・・趣旨分かんなくなりました。すみません。(笑)

 

「オックスフォード英語辞典」が今回一気に26個もの韓国語由来の単語を追加したことについて、BBCはBTSの音楽や映画『パラサイト』、ネットフリックスのドラマ「イカゲーム」の大ヒットなど、韓流人気が背景にあると分析。

また、米国CNNはOEDに韓国由来の26単語が追加されたことについて「韓国の輸出が全世界のスクリーン(映画)、ヘッドセット(音楽)、ランウェイ(ファッション)を席巻している」と評価しています。

やはり文化の力は大きく偉大ですよね。
15年ほど前のことですが、韓国にテッコンドー留学していた米国人と韓国語で会話していたのを思い出しました。
私が英語を話せなくても韓国語で十分コミュニケーションが成り立つことがとてもありがたく、感動したのを覚えています。

今ネットフリックスで話題の「오징어게임/イカゲーム」、韓国以外の視聴者が95%なのだそうです。
ドラマや映画を字幕で見ることに不慣れな英語圏の人々が、聞き慣れない韓国語のコンテンツを楽しんでみているということ自体、文化の平等を感じてとても嬉しい気持ちになります。
中心部と周辺部が時々に応じて変化するなら、世界はより柔軟性を得られるのではないでしょうか。

いつかはまた別の国や地域の文化が世界を魅了してやまない日が来るでしょうし、それはまた世界を豊かにすると思うのですが、ひとまず今はみんながその上に乗っかっているという「韓流のてっぺん」を存分に楽しみたいと思います。