みなさま、こんにちは。

たかだか会社の話が、なぜにこうも手に汗握らせるのか。
そのへんのホラーより遥かに緊張させる『未生/ミセン』12話。
早速まいります。

グレの提案を受け、パク課長が残していったヨルダンの事業を営業3課としてやろうと提案するオ次長。

「収益性の確実な事業だ」

 

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即座に反対するキム代理。人々が納得しないし、なにより実績を横取りするつもりだったと思われると。
でもオ次長はそんなことは意に介すなと一蹴します。
社内の視線も問題だが、専務の派閥が半分に減った状況なのに喧嘩を売るようなものだとチョン課長も難色を示しますが、社内政治を除いて純粋に事業として見たらどうだと尋ねられ、チョン課長は渋々ながら「やる価値のある仕事だと思う」と答えます。

「少々の困難くらいで仕事をやらなかったこと、今まであったか俺たち?」

 

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キム代理はグレを呼び出し、不満を吐露。

「これはないよ。提案の意図は分かるけど、この件は現実的にすごく厳しいんだよ。うちがこれまでに築いてきたキャリアにも傷がつくかもしれないんだ」

「すみません」

 

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「次長がやると言ってるから、これ以上は言わない。一生懸命やろう。
ただこれからは、そういうことはまず俺に相談して欲しい。俺たちはそういう仲だと思ってるからさ」

考えてみればキム代理も複雑なのかもしれません。
オ次長と鉄板の関係を築いてきてますもんね。今までは自分が。

早速キム代理とチョン課長に、ヨルダン向け中古車輸出を可能にすべく国内業者とヨルダンのバイヤーを当たれと指示するオ次長。

結局ヨルダンの事業を引き継ぐことにしたオ次長に、隣りのコ課長は厳しい目を向けますが、オ次長はだからこそ大きな声で堂々と指示を出しています。

悩むチョン課長。

オ次長の言葉に同意はするものの、チョン課長は専務を恐れているのです。

 

 

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回想するチョン課長。

なぜ自分を営業3課に送るのかと尋ねるチョン課長に、専務はこう答えていたのです。

「仕事をさせるためだろうが。いって力になってやれ。営業3課を育ててみろ」

 

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驚くチョン課長に専務はなおも続けます。

「‘虫歯’だよ。そのまま置いておくのがいいか、それとも抜いたほうがいいか。どう思う?」

・・・・・・。

ほんとムカムカきます。

そして本日のヨンイ。

通帳記入中です。

 

 

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これで終わったと、なにやら嬉しそうなヨンイ。

どうやら借金があったようですね。
ちなみにこの通帳に記載されてある振込み額が「3,654,200ウォン」だったそうで。「手取りでそんなに新入社員がもらえるって、どういうことや!」とちょっとした騒ぎになっておりました。関西弁には他意はありません。(笑)

ヨンイのにやける様子を見ていたベッキは、「ヨンイさんがそんなにお金が好きだったとは」とからかいます。やっと人間らしい面を見たと。

ここでヨンイ、ハイヒールのヒールが折れるんですよね、歩いていて。
昨日からグラグラしてたというヨンイ。その場でヒールを靴にがんがん叩きつけ、引っ付ける荒業披露。(笑)

さらにベッキは親近感を感じ、嬉しそうな笑顔を見せてます。

 

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ちなみにベッキは、例の作文以来、カン代理からちゃんとした仕事を任され始め。

 

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やっとスタートラインという感じですね、ベッキ。

一方、我らがソンニュルは。

グレに給湯室で愚痴ってます。

「サイコパスだ、ソン代理は。半年で分かったのは、たったそれだけ。どうなってんだよ、俺の人生! お前はいいよなぁ。また現場に帰りたいよ」

そこへチョン課長がやってきたため、ソンニュルは自己紹介がてらチョン課長にお世辞を繰り出すのですが、まるきり聞いてないチョン課長。ソンニュルに席を外してくれと言います。

「新人でやる気が旺盛なのはいいが、少しは周りを見みろ。みんな営業3課のことをなんて言ってる?」

 

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こんな場面を目撃したら、この子が黙って消えるはずがありません。

 

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張り付いてます。

いつかやらかすわ!(笑)

聞かれているとも知らず、言葉を続けるチョン課長。

「自分が何をしでかしたのか、分かってるのか? 新人がやりがちなミスだ。全体を見れてないんだよ。社内政治も社内の感情も無視して、むやみやたらに意見して。会社は、組織とはそんなに簡単で単純なものじゃないんだよ」

 

 

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「自分にやれる提案をしろ。冷静に考えて、自分のキャパで今回の事業をどれだけサポートできると思ってるんだ? 結局ただ乗りしようと思ってるんじゃないか。それ以上にもそれ以下にも見えないぞ」

 

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「もっと一生懸命頑張ります」

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「一生懸命頑張ればすむと思ってるのか? そんなんですむなら、世の中一生懸命やる人だらけだよ」

あーーもーー。

嫌だわこの人も。

裏でこういう高圧的な態度を取る人って、ほんと嫌ですよね。

このやり取りを、勿論すぐさま共有。

 

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暇なのか、キミたちは?(笑)

ソンニュルが新入社員の意見を汲み取るオ次長に感動する一方、ベッキは「営業3課は金になることなら何でもやる」と、ちょっとした蔑視発言。

ヨンイがまたもやグレを褒めるのですが、ソンニュルは「俺たちのことは褒めない」とむくれます。

IT営業課のパク代理の時もグレを褒めてベッキを落としたし、財務部長の時もベッキは行くなといったのにグレの意見を採用するなど、いつもベッキの言うことを聞かずにグレの言うことばかり聞くと、余計なことまで。(笑)

気分を害したベッキがもうグレの話はいいと言うのですが、そんなチャン・グレだからこそ、またあのヨルダンの事業をやろうなどと言い出せるんだとソンニュル力説。

 

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ところが、通りがかりに会話を聞いてしまっていたんです、ハ代理が。

やっぱりこの子のお喋りが問題引き起こすんですね。

営業3課に怒鳴り込んでくる資源課チョン課長以下。

「おい! お前ら一体どういうつもりだ!」

「・・・・・・はい?」

 

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「パク課長のヨルダン中古車の件をお前らが引き継ぐって、どういうことなんだよ!」

「一度やってみようと思って」

「やってみる? 俺たちですら大人しくしてるのに、なんでお前らが泥棒みたいに!」

「泥棒? じゃあ資源課がやればいいんじゃないですか」

「おい! そういう問題じゃないだろ! あれがいい事業だと知らないやつがいると思ってるのか? みんな知らないからやらないのか? セットアップしたうちですら大人しくしてるのに、お前らには礼儀も良心もないのか!」

 

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威勢がいいです、チョン課長。
オ次長がいませんのでね。

でもキム代理も負けてません。

「仕事の話なのに、礼儀だとか良心だとかが何の関係があるんですか?」

チョン課長は商売のしきたりも知らない泥棒の下で教えられたからこうなるんだと悪態をつきますが、その言葉にキム代理もヒートアップ。

「それはどっちですか? BLを隠してうちに全部おっかぶせようとするような人が、うちにしきたり云々いえるんですかね?」

でつかみ合い。

 

 

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正しいと思ってるのかと問い詰めるハ代理に、正しいかどうかはオ次長が決めるとキム代理。

「少なくとも、不正を放置してきた資源2課にそんなことをいう資格があるのかから、まず考えて頂きたいですね」

チョン課長はマ部長が許すと思ってるのかと怒鳴り散らしますが、「許したらどうします?」と挑発するキム代理。

そこへようやくオ次長登場。

「なにやってんだ!」

 

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あー。

むかつきます。そしてつらいです。

こういう展開になると、一番つらいのはグレ。

招集された営業3課の会議でうなだれています。

 

 

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「チャン・グレ。顔上げろ。なにか悪いことでもしたのか。仕事しただけだろ」

オ次長の言葉に、グレは顔を上げます。

こうして始まる会議。
やはり一度脱落させた業者は規模などの面で足りないと報告するキム代理。
チョン課長は直接見ないと業者を評価できないと返答し。

オ次長は5日は必要だとするチョン課長に、3日で調査を終えるよう指示します。
キム代理とともに地方を回ることになったチョン課長。

グレは何もサポートできない自分を責めながら、つらい面持ちでその場をともにします。
チョン課長に言われた言葉がぐるぐる巡るグレ。

まるで密偵のようなチョン課長は、この後怪しい動きを見せるんです。
専務のところに行き、営業3課がヨルダンの事業を進めようとしていることを報告。

「私はどうすればいいですか?」

「どういう意味だ? 仕事すればいいに決まってるだろう。それをなぜ私に聞く? チームのために仕事しろ。そのつもりで送ったはずだぞ」

 

 

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専務の意中を測りかね、屋上に上がる悩み多きチョン課長。

夜空を見ながら生きるのはつらいと呟いています。

 

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その頃グレも、すっかり気落ちしていました。

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ほぼ放心。

その様子を見たオ次長は、「なんだどうした? 首が縮まるぞ」などとふざけ半分に声をかけるのですが。

 

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笑えるはずもないグレ。

オ次長につらい心境を吐露します。

「僕が間違ってたんじゃないかって。責任も取れないくせにあんな提案をして、本当に恥ずかしくて」

 

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「おかしなヤツだな。お前な。なにが本当に恥ずかしいか、教えてやろうか? 提案? 責任だ? あのな。これはお前が言ったんじゃない。俺がやろうと言ったんだ。甘い顔したら図に乗りやがって」

申し訳なさそうに詫びるグレに、言葉を続けるオ次長。

「チャン・グレ! 努力の量と質が違うチャン・グレさんよ! 今からお前のやるべきことは、この資料を読み込んで、全部覚えることだ! 俺が欲しいといったものをすぐ出せるようになれば、給料の半分は働いたことになる。それが新人の仕事なんだ」

 

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「100%は出来ないか? なら無理せず80%やれ。新人が120%やろうとすることほど、チームを危機に陥れることはないんだ」

 

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がっくりしつつ水を取りに行くグレのかわいそうな背中を見つめるオ次長です。

・・・・・・愛だわ。(笑)

こうしてまた新しい一日が始まり。

ヨンイはサムジョン物産と資源課と鉄鋼課が一緒に仕事することになると聞かされ、呆然としていました。しかも相手方の担当者はシンチーム長。

「今年の商社マン」に2度も選ばれるほど優秀な相手だと上機嫌のチョン課長ですが、ヨンイは同席するように言われても反応が鈍く。

呆然と歩いていくヨンイを見て、ベッキは心配げな視線を送り・・・・・・。

 

 

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「アン・ヨンイ。こんなふうに辞めるのは違うぞ」

 

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サムジョン物産を辞めた時のことを回想しつつ、一人苦しむヨンイです。

一方営業3課では。

二人きりのオ次長とグレ。

オ次長はグレのことを「チャンチーフ」と呼ぶ新たな遊びを開発。

「ヨルダンに電話しろ、チャンチーフ。ヨルダンは今何時だ?」

・・・・・・ちょっと嫌かも、このいじりは。
完全無欠のからかいですよね。(笑)

そして出ました、ヨルダン!

 

 

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第1回目もヨルダンのシーンから始まりましたよね。

なるほど、あれはこの事業に繋がるんでしょうか。

などと視聴者が思っている間にも進む会話。

現地の駐在員は、捨てるのは勿体無い事業なのでよく決断してくれたとオ次長に伝えます。ただ、ここでもスキャンダルが広まるかもしれないとの懸念も伝達。

その頃、クンサンを回っている二人。

 

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「規模の大きなところは大企業とやりたがらない」、「いやむしろ部品も一括納品できるのでいいはず」などと話し合うチョン課長とキム代理。

二人は運転も交代しながら、体力勝負で全国行脚中です。

モーテルでも引き続き仕事する二人。
オ次長への報告やら、打ち合わせやら、休む暇もなく熱心に仕事しています。

 

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このあと二人は、ほんの2時間だけ寝ることにするのですが、キム代理はチョン課長に実はまだこの仕事が気に入らないのだろうと尋ねるシーンが挟まれます。
お前もそうだろうと返されるキム代理ですが、自分は駄目だと思いながらやっているわけではないと返すキム代理。
その言葉にチョン課長は、「お前がオ次長がやれるところまでサポートしてあげたいと思っているのは、分かっている」と応じるんですよね。

オ次長のために。オ次長を信じてついていくキム代理。

ちょっとぐっと来ます。

・・・・・・あんな肌着姿ですが。(笑)

グレはグレで、二人が合間合間に送ってくる報告書をすぐ見れる形に仕上げるべく、オフィスで後方支援しています。

オ次長の見ている資料の中身が気になり、近づいていくグレ。

 

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これを見て分かるのかと尋ねるオ次長に、決算書の部分以外は分かるとグレは答えます。

ところがオ次長は、決算書がすべてなのに、それが分からなきゃしょうがないと。

話、終わっちゃいました。(笑)

それでもオ次長は仕事を覚えたいグレの気持ちを察し、資料を渡します。
数字が目に入ってくるようになったら、項目別に目を通せとオ次長。
「数字をひと目で把握できないと駄目だ。額面の単位、ドルへの変換がすぐできないと」と指導。
その様子を見ていた隣りのコ課長が、猫の手も借りたい状況なのに教育までしなきゃいけないのかと余計な突っ込みを入れたため、グレは立つ瀬がなくなるのですが、オ次長は「だからアン・ヨンイが必要だったんだ」と茶化してグレを救ってます。

・・・・・・愛ね。(笑)

 

そして屋上。

 

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心配そうに「やれそうか?」と尋ねるコ課長に「やれるだけやらないと」と答えてるオ次長。
コ課長はオ次長を理想主義者だと皮肉ったりしてますが、本当に心配なのは鉄板だった営業3課のチームワークに亀裂が入るかもしれないことだと言います。

その忠告に答える代わりに「俺は危険な仕事ばかり好んでやる、キリマンジャロの豹だからな」とふざけて雄たけびをあげるオ次長。

 

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キリマンジャロの豹って・・・・・・。
ヘミングウェイの『キリマンジャロの雪』に出てくる「キリマンジャロの豹」のことですよね。「キリマンジャロの不毛の頂上を目指して登り、力尽きて死んだという豹」。

悲壮すぎる喩えが、ナルシスっぽいんですが。(笑)

・・・・・・え? オ次長の結末を予告する台詞だったりしますか?

・・・・・・いや。気を取り直して。

そんな「キリマンジャロの豹」の愛弟子は、一人決算書に向き合っています。

『数字をひと目で把握できないと駄目だ。額面の単位、ドルへの変換がすぐできないと』

「形がまず目に入ってこないといけない。数争いは、その後」

 

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型を覚えろ
そしてその型の穴と弱点を絶えず研究しろ
囲碁のようにひと目で分かる枠を構築するのだ

 

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でも
僕は囲碁で成功したのか?
このゲームで成功するために、失敗したゲームでのルールを適用してもいいものなのか
そんなことしていいんだろうか・・・・・・

 

グレは囲碁の世界で培った戦い方を会社でも適応しているのですが、このところ自信喪失気味なんです。自分は囲碁では敗者なのに、そのルールを用いて勝てるものなのだろうかと。

口々に色んなこと言われてますので、自信喪失もむべからぬことではあります。

ほどなくハードな出張から戻った二人。

 

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営業3課は早速会議に入ります。

二人が作ったリストを見ながら、業者の実績や財務状況、供給能力や、こちらとのビジョンが合うかどうかなどを遅くまで徹底的に点検する面々。

「チャン・グレチーフ」などと言ってからかうオ次長にしばしみんな笑うものの、気まずい雰囲気が漂うのをますます感じ取るグレ。

 

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会議はどこかうまくいってないんです。

この時営業3課の会議の様子を覗いて行くんですよね、専務。

専務に気づいたのはグレだけでしたが。

翌朝。

マ部長は案の定、営業3課の案を頭ごなしに否定しました。

「人が餅を喉を詰まらせて死んだ。その吐き出した餅を拾って食うみたいなもんだ。あちこちにあらぬ疑いの目を向けさせて、その上それを食おうだなんて、だからお前が嫌いなんだよ、利己的だから! こんなの今すぐやめろ!」

 

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オ次長は想定内の反応を受け止めながら、それでも出すだけ提出してくれと企画案を机においていきます。

専務が許すと思っているのかと怒鳴るマ部長ですが。

「なぜ止める? 会社の利益になるいい事業なのに。ワン・インターナショナルのエースの課の部長が、そんな状況判断力でどうする? うまくやろう」

 

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で。

プレゼンをやらされることになるんです。専務以下役員全員の前で。
通れば採用。発表は今週。

衝撃の結論。
勿論、通常はそんな手続きは踏みません。

深い悩みに陥るオ次長。

脳裏によみがえる、マ部長の言葉。

 

『これは専務にも大きな負担なんだよ
やらせなければ私情で判断してると言うつもりだろう?
かといって出来ないことを出来るとも言えない
だから公正に評価するって言ってるんだ』

 

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一気に一大事になってしまいました。

これでオ次長を潰そうってことですもんね。

専務って、ほんっと。

「話がでかくなった。プレゼンの準備に入らないと」

その言葉に愕然とする営業3課。

「分かってる。時間がない、負荷かがかかりすぎる。そして何より。専務の腹が何かはよく分かってる。だから? ここでやめるのか?」

 

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キム代理は、ここまできたのに何もせずにやめられないと答え。

チョン課長もやると応じます。

 

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全員を説得する戦略を立てなければと腕まくりのオ次長。
ひと月はかかるとチョン課長はため息。

新たな緊張に包まれる営業3課です。

その頃ヨンイは。

ハ代理が飛行機遅延でこれなくなり、サムジョン物産とのミーティングにヨンイが代わりに出ることになってしまいました。
ともに事業を進める鉄鋼課も一緒です。

緊張のあまり青ざめるヨンイ。

遅れて入ってきたヨンイに一瞬驚きつつ、何事もなかったように会議を進めるシンチーフ。

 

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一緒に会議に入っているベッキは、シンチーフがヨンイを見つめてるのに気づくんですよね。

ヨンイの顔も、緊張しきってます。

それでもハ代理の代わりに、サムジョン物産の有名商社マンと物流確保で互角のやり取りを見せるヨンイ。

 

 

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ヨンイの説明に納得したシンチーフ、ヨンイを愛おしそうな目でみて笑ってるんです。

ヨンイは変わらず固い表情なんですが、それをまたもや目撃するベッキっていう。

 

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仕事しなさい。(笑)

さてさて気になるシンチーフとヨンイの関係ですが。

ヨンイを呼び出すんですよね、シンチーフ。

 

 

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「言ってくれればよかったのに」とシンチーフ。ヨンイがワン・インターナショナルに入ったと知っていればこんなに狼狽しなかったのにと。

仕事は面白いかと尋ねられ、緊張の面持ちで「はい」と答えるヨンイ。

 

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「これからも仕事で会おう」と言われ、「私はまだチーフと顔を合わせたくありません」と答えるヨンイ。
シンチーフはそんなヨンイに去り際声をかけます。

「今日、良かったよ。誰か分からないが、いい人に仕事教わったんだな」

その言葉にひとり泣きそうになってしまうヨンイは、昔のシンチーフとの仕事を思い出します。

 

 

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会議の後、ヨンイの仕事ぶりを褒めながら、「中国やアラブのバイヤーは女が担当者とは想像もしていない。男たちと仕事する時は、常に真ん中に座れ」とアドバイス。
自分を使えるビジネスウーマンとして鍛えてくれるシンチーフに、心から感謝していたヨンイだったのですが。

この二人、何があったんでしょうね、過去。

やれ色恋沙汰のトラブルがあったの、やれ不倫だの、やれ“쌈타는 사이(お互い気になる関係)”だのと予想する視聴者の声が多いそうなのですが。

その真偽は置いといて、ひとまず私の「お父さん」疑惑は、違ったようですね。
いつもヨンイに電話をかけてくる名無しの番号があるのですが、以前シンチーフとばったり会ってしまった夜のバスの中で「お父さん」と呼んでいたシーンがあったため、「シンチーフが‘お父さん’なのか?!」と一瞬混乱をきたしましたが、どうやらシンチーフがお父さんってことはなさそうです。

・・・・・・よね?!(笑)

このあとヨンイは泣いているところをベッキに見られてしまい、ヨンイから誘って二人でお酒を飲みに行くんです。

 

 

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でも何も話さずただひたすら飲むヨンイ。
そんなヨンイにベッキはますます切なくなってしまいます。

ここもラブ・・・・・・なんでしょうねぇ。

一夜明け。

ソンニュルはソン代理にいらついてます。
何しろソン代理は試写会が当たったとかで、女に電話しまくってるんです。
その誘い方がなかなかキモチワルイ。(笑)

メモを取るためにソンニュルのペンを借りるのですが、インクが出なかったのでゴミ箱に捨ててます。

ありえない。(笑)

で。

叫ぶソンニュル。

 

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職場で一番つらいのは、毎日嫌いなやつに会わなきゃいけないことだと吼えてます。
嘘ばかりつき、でたらめで、人のせいにする。
ところが上司はそんなやつのほうが好きなのだと。

「俺のやった仕事は、全部そいつの手柄になるんだよ!」

「なに、ケンカしたいんですか?」

 

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「どうやってケンカするんです? 新入社員が」

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「まずは待つべきじゃないんですか? ケンカは待つことから始まるんですよ」

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グレの言葉にベッキも「相手が強い場合は」と合いの手を入れますが、ますます興奮するソンニュル。

「強いもんかよ。たかが代理だぞ。ケンカがどういうもんか知らないみたいだけど、ケンカは先手必勝なんだよ。お前も俺を先に殴っただろ」

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(そうなん?!)

 

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グレの意外性にまたヨンイがやられちゃいそうですね。(笑)

そんなヨンイの気配を察したのか、仕掛けてくるベッキ。二日酔いしていないかとグレの前でわざと口にします。「俺たち特別な仲なんだアピール」に焦ったヨンイは、打ち消すようにグレに声をかけます。

「PTの準備、毎日遅くまでやってますけど、順調ですか? これからが本番ですね」

ヨンイは去り際にグレの肩をそっと撫で。
グレは完全にときめき顔になってます。(笑)

動画でご確認いただきましょうか。

こちら、怒りのソンニュルのシーンから始まっています。

 

 

 

ヨンイ、なかなかやりますね。

二人の男子を完全に手玉に。(笑)

営業3課のプレゼンの準備もいよいよ仕上げ段階。

キム代理が作成したパワーポイントを組み替えたり適宜増減させ、表現方法もチェック。
ビデオまで撮り、声色までも調節しつつ、全員を説得できるプレゼンを目指しています。

 

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それでもグレは心の声を抑えることが出来ません。

 

僕はずっと何かが引っかかり続けていた

何が問題なんだろう

 

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何か釈然としないのは、オ次長も同じでした。

昼食休憩をとるよう言い渡し、自分は一人屋上にやってきたオ次長。

原稿をそらんじながら、どうしてこんなにつかえてしまうのだろうと一人ごちています。マ部長に言われたとおり、実は確信が持てていないのだろうかと自問するオ次長。

キム代理もそんなオ次長の悩みに気づいていました。

「やっぱりここだと思いましたよ」

 

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「なにか心配事ですか? 顔色が悪いですけど」

「説得できない気がするんだよ。お前もだろ?」

「ええ僕もです。でも、大勢には問題ないと思いますよ。準備も十分ですし。プレッシャーがかかってるので、心理的な要因から足りないと感じるんじゃないですか?」

「本当にそれだけなのかな」

 

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一方こちらも悩めるグレ。

グレはグレなりに何に引っかかっているのかを探ろうとしていました。
ふと目の前の地図が目に留まり、昨晩母が自室の地図を逆さまにしていたのを思い出します。

何かを感じ、地図を下からみるグレ。

 

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「・・・・・・なんだあれ?」

「よっぽどストレスにさらされてるんでしょうねぇ」

 

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絶対これサービスシーンですよね。(笑)

そして給湯室のグレ&キム代理。

番組提供のマキシムのCMを再現したりしつつ、いつものようにいちゃついてるのですが。

グレは思い切ってキム代理に思っていることを話そうとします。

何かが引っかかるのだと。

 

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キム代理は、この状況なのでみんなそうだと言うのですが、なぜだかやればやるほど営業3課のマイナス要素が浮かび上がってくる気がするのだとグレ。

二人の会話を聞いてしまったオ次長。

会議室に移動し、「さっきのはどういう意味か、言ってみろ」と怖い声で詰め寄ります。

 

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グレをかばおうと、単に思ったことをちょっと言っただけだとキム代理は割って入るのですが、オ次長はあくまでもグレに、なぜマイナス要素だけが浮き立つと思うのか続きを話せと迫り。

グレは意を決して顔を上げます。

「マニュアル以上にマニュアル的すぎると思うんです。資料が」

 

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「それは完璧だという意味じゃないか。それが問題なのか?」とチョン課長に尋ねられ、堂々とそうだと答えるグレ。

「プレゼンは通常事業の概要から始まりますよね。それに則ると、うちの事業はどうしても弁解から入らざるを得ない気がして」

 

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「それで?」

オ次長に促され、グレは驚きべきことを口にします。

「既存のルールに従うより、土俵を変えたほうが・・・・・・」

 

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驚いてそれは違うだろうと即座に否定するキム代理。

でもオ次長はむしろその意見に前のめりになり。

「土俵を変えるとは?」

グレは地図を手に立ち上がります。

 

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「地図を見る時、北を上にするのも一種の慣習ではないかと思うんです。実際は宇宙にある地球に上下の区別などありませんよね? ここにオーストラリアがありますよね。この下にあったオーストラリアが、こうすると地図の真ん中に出てくるんです。よく見えるんですよ、オーストラリアが」

 

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「で、元に戻すと目に入りにくくなります」

チョン課長が口を挟もうとしますが、オ次長はすっかり感心した様子。

「概要から入るのも慣習だというわけだ。慣習にのみ忠実になると、しっかり際立たせるべきものが、むしろ見えなくなりうる。・・・・・・そうだ。そのせいかもしれん。俺もずっと釈然としなかったんだよ」

 

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グレの意見に活路を見出しそうなオ次長に、すかさず釘を刺したのはキム代理でした。

グレの言う意味が具体的に何を指すかは分からないが、もし内容の構成を今から変えようということなら反対だとキム代理。今から修正する時間などないと断言します。

チョン課長もキム代理に賛同し、今は選択と集中の時なのであって、新たに何かを始めるべきではないと進言。

「次長とチャン・グレが問題意識の上で共感する部分があるのは、僕もあるので分かります。かといって、検証されてもいない危険な方法を代案として引っ張ってくるほどに問題があるとは思えません」

キム代理のこの言葉で、オ次長はグレを一旦会議から遠ざけます。

グレを外し、二人を説得するオ次長。

オ次長は自分自身を納得させられていないのに人を説得しようとするから、グレの言うとおり言い訳がましくなっているのだと言います。それは聞く人にも伝わるだろうと。

「チャン・グレが作ったフォルダ・ツリー覚えてるだろ? 俺たちは枠の中で決め手を探そうとしていたが、チャン・グレは枠そのものを無視した。目的にのみ100%集中したんだよ」

 

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「課の存続? 亀裂? 誰かの体面? そんなものが作った枠組みじゃなくて、この仕事を成功させるという純粋な目的にのみ集中してみろ。その上でやれるか、やれないかだ」

 

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結局オ次長は、グレにプレゼン資料を作らせるという結論を下します。

「お前の絵を見せてみろ」とオ次長。

キム代理は自分が修正するのでPCでの作業に時間がかかりすぎるようなら、手書きでもいいと言います。

話にならないと、一人怒って出て行ってしまうチャン課長。

まぁ、そうでしょうね。
コ課長じゃなくても、ここまで新入社員の「思いつき」に傾聴したら、みんな「どうかしてる」と思っちゃいますよね。

チャン課長は「オ次長はどうしてああなった? 俺の知ってるオ次長じゃない」などと苛立っていますが、「何も変わってないですよ」と答えるキム代理。

 

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チャン課長は苛立ちながら、「お前もここを出ないと花開けないのは分かってるんだろう?」と、まるで裏切りでもそそのかすような口ぶりです。

揉めてる雰囲気アリアリのところにやってきた専務は、「秋がもう終わるな。歳を取ると季節を知らないうちに季節が過ぎ去るのが一番惜しいものだ」などとよく分からないことを言い。

この回ではイマイチよく分からない専務の心中なんですが、それはさておきやっぱりキム代理。営業3課の要は彼ですね。
常にみんなに気を配りつつ、心合わせをし、まとめてます。

では、緊張をもたらしたグレの提案シーン、動画でご覧いただきましょう。

 

 

 

グレに対するキム代理とチョン課長からの圧力が、ハンパじゃないです。

シワン君の目の表情も素晴らしい。

つくづく俳優さんたちの演技がリアル。

そして言いだしっぺのグレは、会社に泊まりこんで一生懸命資料作り。

 

 

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途中で寝ちゃったりしつつも、屋上で目を覚ましては、また仕事に戻ります。

やっと作り上げた資料をオ次長にメールで送るグレ。
寝ずに待っていたのか、オ次長はすぐ返事をくれるんです。
答えは一言、“YES”。

そして翌朝。

グレは出社してきたキム代理に謝りますが、キム代理は「何も悪いことしてないって分かってるし、オ次長が問題意識を感じていたのも知ってるから、分かってはいるんだけど。正直今回の件が駄目になったら、お前に腹立ちそうな気がする。しかも、結構尾を引きそうだ」とやるせなさを醸してます。

 

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すっかりしょんぼりしながらサウナに行くグレ。エレベーターを降りてきたチョン課長に挨拶するも、無言でスルーされてしまいます。

みんなグレに冷たいんです。

そんな中やってきた、緊張の最終リハーサル。

衛星電話の向こうには、駐在員と副社長が映っています。

 

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よくぞこの事業をまた拾い上げてくれたと嬉しそうな副社長。

初めこそ、リハーサルは笑顔で始まるのですが。

オ次長が差し替えた資料を見て欲しいと言った時から、雲行きは途端に怪しくなります。

 

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高まる緊張を隠しきれないオ次長。

 

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その緊張を誰よりも感じていたのは、グレでした。

流れるグレのモノローグ。


オ次長の最終リハーサルを聞いた後、僕は口を閉ざした

OJTの時に習ったルールが破られるのを、実戦で初めて見た

既存の土俵が揺らぐのを見た後、自分もその土俵の上にいたのだということを改めて自覚した

 

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そして疑念にさいなまれた

みすぼらしい自分に一瞬で戻った

 

リハーサルを終えると、副社長は疑念を口にします。

この見たこともない形式はなんだと。

この案件をまとめるつもりでつくったのかとの責めるような言葉に、場の雰囲気はますます凍ります。

いたたまれず、部屋を出るグレ。

 

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僕は一体何をしてしまったのだろう

 

そのあとをオ次長が追ってきて。

 

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「なにやってる? 祈ってるのか?」

「・・・・・・いいえ」

「入れ」

「はい」

グレが消え入りそうな声で答えた瞬間、オ次長の顔が廊下の向こう側を捉えます。

 

 

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やってくる役員一堂。

 

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不適な笑みの専務と迎え撃つオ・サンシクで、ラスト。

ひ~~~~~!

こわすぎる!

もうこの回、完全にホラーです。(笑)

一体全体サラリーマンのドラマがなんだってこんなに人を緊張させるんでしょうか。ガチガチになりながら見てしまいました。

いや~、ドキドキした。

正直、13話を見るのが怖いんですが。
あの緊張感、耐えられません。
逃げていいですか?(笑)

結果的にはうまくいくんだろうとは思っているのですが、そうは言ってもこのドラマ、一筋縄ではいかないので。



いやはや、やってくれました12話。

スリルとサスペンスを会社員の日常に持ち込めるこの脚本力と演出力と役者さんたちの演技力に、ただただ脱帽です。

ドラマに入り込みすぎてきたので、13話はわざと薄目を開けてみようと思います。「これはドラマ。これはドラマ」と呪文唱えつつ。
でないと心臓が持ちません。(笑)