みなさま、こんにちは。

9月の2度目の連休、楽しく過ごされましたか?
韓国に旅行に行かれていた方も、いらっしゃるかもしれませんね。
とはいえ韓国は日曜日から26日までが秋夕(チュソク)の連休。実際は多くは土曜日からお休みに入っていましたので、ガラガラのソウルをお感じになったかもしれません。
今年の秋夕は、朝鮮半島の人々にとってはそれに先立って行われた平壌での南北首脳会談が大変な成功をおさめ、平和という大きな贈り物を届けてくれるものとなりました。

さて、今日は9月19日から韓国で公開の始まったチョ・インソンさん主演映画『安市城』(邦題仮)の予告編などを取り上げてみようと思います。


まずはポスター。




神話として記憶される偉大な勝利






我々は退くすべを学べなかった




この映画は、西暦645年、唐の太宗・李世民が高句麗を侵攻し、国境の要塞が次々と陥落され孤立状態に陥った高句麗辺境の城、安市城(アンシソン)を城主である将軍ヤン・マンチュン(楊満春もしくは梁萬春)が兵士、百姓と共に城を守り切り、唐の大軍をついぞ駆逐した高句麗史上の「安市城の戦い」について描いたものです。

城主ヤン・マンチュンの名は正史には残されておらず、宋浚吉(ソン・ジュンギル)の《同春堂先生別集》と朴趾源(パク・チウォン)の《熱河日記》などの野史にのみ登場します。智謀に長け、勇敢だったと記されているヤン・マンチュンは、642年に淵蓋蘇文(ヨンゲソムン/연개소문)が謀反を起こし王座に就いた時、淵蓋蘇文に服従せず最後まで抵抗して城主の地位を貫いた人物。偉大な将軍でありながら正史に名が残されていないのは、そのあたりが理由として推測できそうです。

映画のキャストは、安市城の城主ヤン・マンチュン将軍役にチョ・インソンさん、淵蓋蘇文の密命を受けて安市城にやってきた太学徒(テハクト)の首長サムルにナム・ジュヒョクさん。今回ナム・ジュヒョクさんはチョ・インソンさんとW主演となります。映画の主演もこれが初。ちなみに太学(テハク)とは高句麗の教育機関のことです。
他に、槍術に長けた副官チュ・スジ役にペ・ソンウさん、騎馬隊長パソ役にオム・テグさん、ペクハ部隊のリーダー、ペクハ役にAOAのソリョンさん、唐の太宗・李世民役にパク・ソンウンさんというラインナップになっています。


この映画、公開前にはどちらかというと「面白そう」よりも「つまらなそう」という声のほうが多く上がっており、人々の反応はいまひとつ冷めたものでした。かくいう私も予告を見た段階でチョ・インソンさん、ナム・ジュヒョクさんともに歴史劇になじんでいないような感じがしていました。
高句麗時代、つまりは1400年ほど前の戦勝劇にもさほど魅力を感じていなかったのですが。

この連休、映画を見てきたという友人たちの評価がおしなべて高く、「期待してなかったけど、お勧め! 見るべし!」の声が続々と上がってくるので、先入観を排してこれは見なければと思っているところです。


観客動員数は19日の公開から24日までの6日間で210万人を超え、破竹の勢いとまでは言えないまでも、まずまずといったところ。
内容的にいいということなので、700万人くらいまでスコアも伸びたらいいですよね。


親しい友人たちからの評価が高いというのもさりながら、私がもう一つこの映画に俄然興味を抱いたのは、チョ・インソンさんのYTNとのインタビュー記事。

自分でもやり切れるか心配だったと語るインタビュー記事の中で、思いがけずチョ・インソンさんの口から法輪和尚のお名前が飛び出したんです。
法輪和尚といえば私も尊敬してやまない方。以前書籍『幸せな通勤』の翻訳もさせていただきました。
その法輪和尚のお名前がチョ・インソンさんの口から出るなんてと、一人大興奮。

映画に関するチョ・インソンさんのインタビューを一部抜粋してご紹介します。


(前略)
なじみのないものには先入観が付きまとうもの。チョ・インソンも同様だった。洗練され、現代的なイメージのチョ・インソンが、荒々しくカリスマある将軍とは。期待よりも心配のほうが大きかった。彼もやはり「プレッシャーは相当なものだった」と語った。

「初めてシナリオが入ってきた時は、二度断りました。僕が将軍だなんて。その上製作費も200億ウォン台だというじゃないですか。特に、シナリオを見たら戦争シーンが多かったんです。心配だし荷が重くて‘似合わない’というのを言い訳に逃げたかったです」

ひとまず出演を決めた後は、本人自ら偏見を捨てた。
「髭にカッ(笠)をかぶって韓服(ハンボク)を着るのは、現代劇の中のイメージとは厳然たる違いですので。ぎこちなく見えるだろうと思います。ただ、朝鮮時代の人はそうやって暮らしていたわけで、それを誰それには似合わないと言うのも語弊があると思うんです」

そうして誕生したチョ・インソン印のヤン・マンチュンは、新鮮だ。これまでの映画の中での典型的な将軍のイメージとは異なる。

「一度考えてみたんです。カリスマがあって、私が自然に従っていっている方々について。法輪和尚は声が太かったり体格が大きいわけではないんですよね。思いやりと思慮深さ、態度に感服しているのです。同じように、周りの人たちが私に‘兄貴がやるなら、やります’と言ってくれる時、その理由は私の声ではありませんでした。共感であり、兄のようなリーダシップだったんです。そうした点を、ヤン・マンチュンに置き換えました」

ヤン・マンチュンに関する史料は少ない。正史に記録されていない野史の中の人物である。考証が難しいということは、根拠の乏しさゆえに欠点にもなり得るが、同時に、新たなものにチャレンジする余地の多い長所として活用することもできる。この点をチョ・インソンは鋭く再解釈した。

「大莫離支(テマクリジ)*ヨン・ゲソムンが反旗を翻しましたが、かえって執権党ではないので気楽な面もあったと思うんです。大きな高句麗ではなく、自分が任されている安市城(アンシソン)をしっかり守ればいいので、つらさもその分は少なかったのではないかと。そうした面から、自由な人だと考えました。こんなふうに想像力で、兄貴のようなリーダーシップを発展させていきました」(後略)


*大莫離支(대막리지/テマンニジ)」とは、ヨン・ゲソムン(연개소문/淵蓋蘇文)が執権後に自ら創出し就いた、最高官職のこと。
原文のYTN「チョ・インソンが伝える『安市城』が現在に残したメッセージ」へのリンクはコチラ


それにしても法輪和尚でチョ・インソンさんと繋がっていたなんて!

あー、私がチョ・インソンさんに会える日が近いのかも


・・・・・・と妄想を爆裂させたところで、とっとと予告編にまいります。(笑)


動画はyou tubeのMOVIE&NEW公式アカウントより。

まずはメイン予告編。




安市城では唐軍の相手にならない

戦争の神 唐太宗

安市城を討ち 平壌城に行くぞ

危機の安市城主 ヤン・マンチュン

本当に勝てるとお思いなのですか?

高句麗の神はすでに我らを捨てました
人々を死へと追いやるのはおやめください

城主だけを信じてここまで来たんです
絶対に気弱な顔を見せてはなりません

安市城の人々
彼らを守るために戦おう!

戦おう!

我々は退くすべを学べなかった

神話として記憶される偉大な勝利


安市城は負けない

安市城 9月19日ロードショー




こちらはメイン予告編に先立って公開された、ローンチング予告編。




中国最強 大軍の侵略

本当に勝てるとお思いなのですか?

お前は勝てる時だけ戦うのか?

高句麗最後の要塞 安市城

高句麗の神はすでに我らを捨てました

安市城は負けない

2018年9月
神話として記録される
高句麗の偉大な勝利


安市城 9月ロードショー





どうですか?
面白そうですか?
私は「面白い」と聞いたら、面白そうに見えてきました。
実はそれまでは、「また虎の再来か」と思っていたのです。
ああ、私の中で刻まれすぎている、『最終兵器 弓』。(何のことか分からない方は、どうぞ過去記事へ。コチラです。笑)

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大興奮で「面白かった!」と語ってくれた友人たちの声や、見てきた観客たちの反応から、どうやらアクションシーンがハリウッド映画並みに(?)素晴らしいというこの映画。

中には「アクションで物語の足りない部分、補ってない?」などとする冷ややかな声も見かけるのですが。

いずれにしても、「派手なアクションシーンの数々で上映時間135分がちっとも飽きなかった」という声を信じて、私も見れる日を楽しみに待とうと思います。

日本にもなるべく早めに入ってくるといいですね。