みなさま、こんにちは。

-10℃のソウルから、その差18℃の日本に戻ってまいりました。
大寒波は過ぎたとはいえ、やはりこの時期のソウルは寒いです。
ソウルより寒いかもしれない北海道の方々の大変さを思わず想像してしまいました。(笑)

さて、今日は『六龍が飛ぶ』第35話。
緊迫の展開、さっそくまとめてみます。

視聴率が軒並み上がってきましたね。
やはり大事件を前に、普段見てない人までもテレビの前に。(笑)
35話の視聴率は16.3%。
これまでで最高です。
大体13%~14%を前後していたのですが、これからぐっと上がってくるかもしれません。
なにしろ、緊迫の展開となった35話ラスト。
どうにか36話を見る前にまとめておきたいです。(笑)

まずは、チョン・ドジョンの流刑先にやってきたイ・バンジ。

イ・バンジはチョン・モンジュがイ・ソンゲの暗殺を企てたことなどを明かし、望むなら今すぐここから逃がすと話します。

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チョン・ドジョンは、単に玉座につきたいのなら、すぐ王を殺せばいいだけの話。なのにそうしなかったのは、名分を守ることも大きな力になるからだったからだと語り。
もはや天命に任せるしかない、後はバンウォンがどれだけ早くイ・ソンゲを都に戻せるかにかかっているとの言葉に、イ・バンジもうなだれます。

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折りしもチョン・ドジョンには再び王命が下り、急遽都に戻されることに。

チョン・ドジョンの傍を守ってともに都に向かいながら、イ・バンジは焦燥を募らせます。

一方バンウォンは重傷の父とともに追っ手から逃れるため、とある儒学生の家に身分を偽りしばし身を寄せようとするのですが、ほどなくやってきた追っ手の会話で追われているのがイ・ソンゲだと知った儒学生に刀を突きつけられてしまいます。

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尊敬するイ・セクを流刑に処したチョン・ドジョン一派のイ・ソンゲを生かしておけない、自分はチョン・モンジュに従う人間だといわれたバンウォンは、イ・セクやチョン・モンジュをそこまで信じられるなら、高麗を何度も危機から救った英雄である父を殺せるならば殺せばいいと迫ります。そのかわり、お前の一族チョ氏を3代先まで皆殺しにすると。
その上で、土地改革を阻止し、不正を働いた官僚たちを庇い、仏教改革にも反対するような人間のなにを尊敬しているのかと反問するバンウォン。父が作ろうとしているのは、お前の言う武臣国家などではなく儒学者の国。だからこそ権力者らの反対をあえて押し切って土地調査事業を行い、寺刹を改革しようとしているのだと憤ります。

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チョ氏と名乗った男は、色んな説が飛び交っているので本当のことを聞いてみたくて聞いたのだが、すぐ答えてくれたと泰然と応じ。ここからバンウォンたちを逃がすつもりであることを伝えます。

こうしてチョ氏の機転により、葬儀のふりをして無事出てこられたバンウォンとイ・ソンゲ。折りしも二人を探していたムヒュルやイ・ジランと出会え、イ・ソンゲを安全に都に戻します。

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礼をいい、名前を聞くバンウォンに「趙末生(チョ・マルセン)」と名乗る男。

ここで韓国の視聴者は一斉に「出たー!」となったわけですが。(笑)

チョン・モンジュの弟子、趙末生。
朝鮮王朝初期の文臣で、イ・バンウォン、のちの太宗に寵愛されたことで知られた歴史上の人物です。
趙末生が登場したということは、すなわちもう時代が変わるということを意味しているわけですが。

イ・ソンゲが都に戻ったと聞き、狼狽する王とチョン・モンジュ。
ユンランことチョク・サグァンも暗殺に失敗したため王は怯えていますが、チョン・モンジュは容態次第で次の打つ手が変わるので、事情を探るよう命じるためチョク・サグァンと共に外出します。

チョク・サグァンを見かけたムヒュルは、誰も殺さずおとりの籠を真っ二つにしたあの刺客だと見抜き、尾行。尾行に気づいたチョク・サグァンに単刀直入に尋ねます。あなたは昨日あいまみえた人であり、チョク・サグァンであろうと。

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なぜイ・ソンゲ将軍を殺そうとするのかと尋ねるムヒュル。
落馬の隙を突こうとするだなんて、あまりに卑怯ではないかとなじりますが、なにが正しいか、なにが間違っているかなど話し合っても意味がないとチョク・サグァンは答えます。

チョク・サグァンはここでムヒュルを切るべきではと葛藤しますが、切ることができません。自分と戦えば死ぬのはそちらだと断言するチョク・サグァン。
ところがムヒュルは話を終わらせず、あなたは本当は殺人などしたくないはずだ、みんな命がけでかかってくるのに、切らなかったのはそういうことではないのか、なぜそんなに似合わないことをしているのかとなおも尋ね。
かくしてチョク・サグァンは、本当は殺人などしたくないのだという本音を期せずして口にします。だから二度と会わないようにしようと。

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ムヒュル、チョク・サグァンとのやり取りで深い悩みに落ちてしまうんですよね。
今まで自分は正しいことのために命を張って頑張ってきたのに、急に「なにが正しいかなど話し合っても意味がない」といわれ、なおかつ敵であるはずのチョク・サグァンがどう見てもいい人にしか思えず。

ムヒュルは戻ると、その気持ちを素直にプニにぶつけます。

「これから戦う相手が、必ずしも悪い奴ら、悪人とは限らないように思えてきちゃって・・・・・・。これは思い違いでしょうか?」

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対するプニは、母に言われた言葉を思い出しながら、「私たちがこれから戦う相手は、悪人ではないのみならず、自分の大切な人かもしれない。その覚悟がないなら、こういうことにかかわってはならないととある人に言われた」と呟き。
ではプニはそんな覚悟が出来ているのかと尋ねられ、「分からないけど、覚悟しなければ。もし逃げないのなら」と答えます。
そして、ムヒュルは刀で闘うので、なおさらそういう覚悟が必要だろうと付け足すプニ。でなければムヒュルは死と直結してしまうと。私たち、死なずにいようと伝えるプニです。

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ここ、すごく大事な台詞なんですが、このところプニが何の台詞を喋っても表情が一本調子なので、いまいち説得力が。
と思っているのは私だけでしょうか。(笑)

ともあれ。

ムヒュルは師匠にチョク・サグァンの弱点を尋ねに行きます。
ところがやはり師匠は、タンセに答えたのと同じように「コクサン剣法に弱点はない」ときっぱり。なので、対面したら逃げろとこともなげに言います。
ところが、自分は逃げられそうもないと深刻な様子のムヒュル。

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師匠ホン・デホンは、弱点とは剣法にだけあるのではなく、人にあるのだと重要な示唆を残し。

かたや、流刑地から大急ぎで都に戻されているチョン・ドジョンとチョ・ジュン、ナム・ウン。ヨニは彼らの処刑が迫っている証拠だと緊迫した様子で伝え。

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バンウォンの葛藤が始まります。

本当はどうすべきか分かっているバンウォン。

でも、それを言葉にすることが出来ません。

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一人苦しむバンウォンの前に現れた亡霊。

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『なぜ苦しんでいるフリをする?』

「フリ?」

『では本当に苦しんでいるとでも言うつもりか?』

「楽しんでいるように見えるとでも?」
  
『ポウン(チョン・モンジュ)の命は、もはや高麗の命も同じ。それを終わらすことの出来る喜びに胸が躍っているのではないか?』

「バカを言うな」

『高麗を終わらせる者が、朝鮮を開く者となるのだ。そしてお前は、この国の大儒学者であり士大夫であるポウンを殺した者になる。どうだ。怖いか? それとも胸が躍るか? 自分を受け入れろ。お前には気がかりなことがあるようだな。ポウンを殺した後に自分になにが降りかかるか。‘もしや自分の立地が狭まるのでは?’、‘このことが後継者の足かせになったらどうしよう’、そしてもうひとつ、このことで世間に背を向けられ、孤独になるのではと恐れて迷っているのではないのか?』

ホン・インバンの亡霊は、すなわちバンウォンの自問自答ですよね。
大声を上げて振り払おうとしたところにプニがどうかしたのかとやってきて。

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深刻な様子で、今晩どんなことが起きようとも変わらず自分の味方だと答える自信がないなら、ここで降りろといわれたプニは、チョン・ドジョンとイ・ソンゲにとってチョン・モンジュがどれほど大事な人かわかっているからこそ苦しんでいるのはとても理解しているが、自分はそれ以上に大切な人と戦わなければならないので、歯を食いしばっている。だからバンウォンの味方だと答えます。

チョン・モンジュを殺さなければならないと、誰よりも先にプニに打ち明けるバンウォン。
プニは、実は自分が今バンウォンのところに来たのは、そのチョン・モンジュがイ・ソンゲの見舞いと称して訪ねて来たからだと告げます。

チョク・サグァンを従え、じきじきに容態を確かめにきたチョン・モンジュの大胆不敵さと断固たる態度に、衝撃を隠せない一同。

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表で待たされるチョク・サグァンにムヒュルは再び近づき。

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自分は逃げないと告げるムヒュルです。

屋敷の中では、チョン・モンジュと相対するイ・ジラン。

チョン・モンジュは見舞いに来たのだから直接合わせてくれと圧迫を加えますが、イ・ジランはチョン・モンジュをむしろ説得します。

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かつては自分もイ・ソンゲとは血で血を洗う敵対関係にあったのだとイ・ジラン。
捕らえられ、死を覚悟した自分に、イ・ソンゲは仲間になるよう粘り強く説得し、自分と自分の領地の人間をみな引き取ってくれたのだと。以来、イ・ソンゲとは義兄弟の契りを交わすことになった。イ・ソンゲはそういう人間だと。

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なので、自分を殺そうとしたチョン・モンジュのことも、心を入れ替え、共に歩むことに決意すれば、イ・ソンゲは必ず受け入れてくれるだろうとイ・ジラン。
真心のこもった言葉と、実際にそうであろうイ・ソンゲを思い、チョン・モンジュは苦渋の表情を見せます。

一方バンウォンは、折りしも意識を取り戻した父に、この機にチョン・モンジュを殺そうと告げますが。

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病床にありながら、目を血走らせて激しい怒りを見せる父。

胸倉をつかまれ、絶対に許さないといわれ、バンウォンはそれ以上何も言うことが出来ません。

結局チョン・モンジュと対面することにした父イ・ソンゲ。

イ・ソンゲはチョン・モンジュに、なぜこんなことまでするのかと切なく問いかけ、チョン・モンジュは、高麗とイ・ソンゲとのどちらかを選ばなければいけないのなら、自分はつらくてもこうするしかないと答えます。

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王が民を苦しめてきた間に高麗を守り続けた自負を語るイ・ソンゲ。
国と民を守るためには、自分が国を立て直すしかないと決意するに至った思いを述べます。
そんなイ・ソンゲに、だからこれからも、単なる将軍として今まで通り民を守って欲しいとチョン・モンジュ。イ・ソンゲは新しい国を作ったほうが、もっと人々を守ることが出来ると反論しますが、チョン・モンジュはそれを合理化だと切り捨て、「イ・インギョムでさえ国を変えようとはしなかった」とまで言ってのけます。

その言葉に、彼らには構想も抱負もないのに、なぜ同列に語るのかと諭しながら、イ・ソンゲは自分がチョン・ドジョンとチョン・モンジュをこそ構想であり抱負だと思っていると切々と述べます。
決して王になりたくてやっているわけではないのは分かっているだろうとイ・ソンゲ。政治はチョン・モンジュがやればいいと手を握りながら訴えます。自分の夢は、チョン・ドジョンとチョン・モンジュの夢を叶え、守ることなのだと。

お願いだからもう一度思い直して欲しいと心から訴えるイ・ソンゲですが、そこで吐血してしまい。

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やはりイ・ソンゲが重傷であると確信したチョン・モンジュは決意を固め、王の許しをもって明日の朝一番にチョン・ドジョンを処刑するよう命じに行きます。

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まぁここまでくると、チョン・モンジュが守りたいものが一体なんなのか分かりません、視聴者としては。

これがチョン・モンジュの限界ということでしょうか。
国のために民があるのではなく、民のために国があるという転換が、儒学者だからこそ出来ないのか。

などと思っている間にも、このままではチョン・ドジョンが殺されてしまうのに諦めたのかと焦ってやってくるイ・バンジ。

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バンウォンは、とうとうチョン・モンジュを殺さなければならないと言います。

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かくして、チョン・モンジュの元に向かうバンウォンとヨンギュ、イ・バンジらで、ラスト。

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緊迫しています。

嵐の前の静けさと言うべきか。

このあととうとう、あの歴史的な大事件が起きてしまうんですよね。

ここまでの決意をしなければならなかったバンウォンに、視聴者として同情しきりなんですが。

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タンセの出番がぐっと減っているのは残念ながら、バンウォンの苦悩がますます深まる様子や、ムヒュルが見せている新たな境地など、このところも見所一杯の『六龍が飛ぶ』です。

しかし気になるのは、チョク・サグァン。

今のところ誰の目にも無敵なのですが、どんな結末が待っているのやら・・・・・・。

非常に気になる36話です。